創作意欲が湧いてきたのでこっちを更新してみた。そのうちもう一つの作品も更新したい(希望)
いつものように俺の神器で何が出来るのかを考えていると、一誠がやけにハイテンションで近付いてきた。
「どうした一誠? 今日はやけにテンションが高い、というよりなんか嬉しそうだな。何かいいことでもあったか?」
「そうなんだよ! 聴いてくれよ湊、ついに俺に彼女が出来たんだ!」
来たか。いや待てよ、もしかしたら普通に彼女が出来たのかもしれない。何も必ず原作通りに行くわけじゃないだろう。
「お、良かったじゃん。で? どんな娘なんだ?」
「うう……素直に喜んでいただけるのはお前だけだぜ、湊。元浜も松田も信じてくれないし。えーっと……あったあった。この子だよ、天野夕麻ちゃん!」
そう言って見せてくれた写真に写っているのは、アニメで見た顔と同じ。うん、まあ知ってた。どうやら運命というモノは何かしらのイレギュラーが無ければ変えることは出来ないみたいだ。ってことは変えられるのは俺だけか……自惚れじゃなくてな。
「明後日デートすることになってんだ。見てろよ湊。俺は明後日、男になる!」
「いくらなんでも気が早すぎるだろ」
早い男は嫌われるぜ? いろんな意味でな。そして一誠、お前がなるのは男じゃない、悪魔だ。まあ、男になれる機会は増えるだろうから良かったと思えよ?
「湊先輩」
声をかけられた方向を見ると、小猫ちゃんが教室の入口に立っていた。どうしたんだ? ……って。ああ、そういうことか。
「おやつを貰いに来ました」
「やっぱり。はいこれ、今日はショートケーキね。今回のは結構自信作だよ」
「ありがとうございます。湊先輩、ケーキまで作れるなんて驚きです」
「まあな。伊達に女子力が高いと自負してはいないさ。所でいいのか? 小猫ちゃん」
「何がですか?」
この際だから、訊きたいことを訊いておこう。
「なんか餌付けみたいになってるからさ。小猫ちゃんはそれでいいのかな? と思ってさ」
「いいです。湊先輩のお菓子美味しいですし、湊先輩からは何か懐かしい匂いがするんです。凄く……安心出来る匂いです。だから、これからも美味しいの……ください」
『懐かしい匂い』か……あははー、心当たりがすごーくあるなー。
「小猫ちゃんがいいなら、それでいいんだけどね。それじゃあ、また感想聴かせてね」
「はい、失礼しました。また明日です」
……個人的にはこのままクラスから離れてしまいたい。何故かって? 教室のざわめきが聞こえてるからだよ。だが、授業をサボる訳にはいかない。俺は一誠たちとは違って真面目だからな。
あ、念のため一誠たちの名誉のために言っておくが、彼らは授業をサボったことはない。
意を決してクラスへ戻る。
「え? 野々村くんと塔城さんってどういう関係なの!?」
「どうもこうも、そういう関係でしょ!」
「湊ってああいう小猫ちゃんみたいな娘がタイプだったのか……」
「大丈夫、まだ私にもチャンスはある!」
そこに2人組が近寄ってきた。
「お前にも彼女がいたのかよ!? 一誠にも彼女が出来たとか言うし……この裏切り者め!」
「小猫ちゃんは彼女じゃねえよ。てかお前らの仲間になった覚えはねえよ。やめてくれ、いやマジで本当に」
「そこまで本気で拒絶されるとは……」
「小さい女の子が『美味しいのください』って……エロいよな」
「寄るなロリコン、寄らば(急所を)撃つ」
「そう言うな、同志yぐぼほぁっ!?」
「寄らば撃つと宣告したはずだ」
紹介しよう。眼鏡をかけた、ロリコンという、江戸時代の結核並に不治の病である病気を発症してしまっている変態が元浜。得意技は見ただけでスリーサイズカウンター。全くもって迷惑な特技だ。
一見すると爽やかなスポーツ少年に見えてモテそうなのに、本性が変態坊主なせいで損をしてしまっている残念イケメン、松田。
そして、女のおっぱい求めて35年(大嘘)、こちらもやはり残念イケメン、兵藤一誠。
この3人は駒王学園変態トリオと俺は呼んでいる。が、最近その呼び名が学園にドンドン浸透しつつある。なんだか嬉しい。
「湊……お前、なんて惨いことを……まあ今のはアイツが悪い」
「俺は予め宣告してたからな。『僕は悪くない』」
俺達の足元にはピクピクと股間を押さえて痙攣している1人の変態がいたが、俺と松田はそれを無視することにした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
夕飯の食材をスーパーに買いに行ったその帰り道。向かいの道から、見覚えのある顔が近づいてきていた。
学校で一誠が見せてくれた写真とは随分と印象が違うが、間違いない。天野夕麻。つまりは堕天使レイナーレだ。
何事もなくすれ違うつもりだったのだが、自分の意思と反して言葉が漏れてしまっていた。
「……誰かに愛されるってのは難しくて大変だよな」
やっべ! やらかした!
予想外の自分の行動に焦った俺は、振り向く気配に気づいていたものの、咄嗟に神器を使ってその場を離れてしまった。
(ルーラ!)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Sideレイナーレ
神器を持った人間を殺すためにその男の彼女のフリを始めた。正直気は進まないけれど、計画のためにも不確定要素は排除しなきゃいけない。
どうせだから人間界を見て回ってみた。
向こう側からあの人間と同じ制服を着た男が歩いてきた。ああ、同じ学校なんだろうな。なんてとりとめのないことを頭の隅で思う。まあ、公という訳ではないけれど久々の休みに少し気が緩んでいるみたいだ。
そして、すれ違った時に聞こえた男の言葉に驚愕することになる。
「……誰かに愛されるってのは難しくて大変だよな」
振り向いた時にはその男の姿は影も形もなくなっていた。
今のは……何? 今の人間の言葉は一体何なの!? もしかして私達の計画が漏れてしまっている? 一瞬で姿を消したということは、神器持ちだろう。
ドーナシーク、カラワーナ、ミッテルト。もしかしたらこの町は危険かもしれない。警戒すべきなのはあのグレモリー家の娘だけではないのかもしれない。
でも、いくら危険だとしても計画を中止する訳にはいかない。
たとえ……たとえ大変でも私は誰かに愛されたい。それが、私の堕天した理由なのだから。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次の瞬間には俺の身体は家の敷地内に転移していた。さっきの自分の行動にボヤきながら家に入る。
「やっちまったなぁ……ただいま〜っと」
「あ、お帰りにゃん。湊」
「黒歌じゃん。帰ってきてたのか」
着物姿のエロいねーちゃん。もとい、黒歌が出迎えてくれた。黒歌はたまにしか家に帰ってこないが、かけがえのない俺の家族だ。出会いは本当に偶然だった。
その時の俺は、登校するのに歩くのがめんどくさいという超絶ダメ人間発想がその時発動しており、ルーラを使って学校の近くに転移した。
その時に聞こえたのだ。驚いた声が。
『にゃ!? 人間が突然現れたにゃ!?』
周りに人はいない。周りをよく探してみると、そーっと逃げようとしている黒猫を発見。これを捕獲。
「『でんじは』」
「にゃ? 湊、もしかしておねーさんの黒歴史を思い出してないかにゃ?」
「おっ、そうだな」
『でんじは』で痺れている黒猫を家に連行した。俺はそれをいいことに仮病を使って学校をサボった。流石に『まひ』したままでは可哀想なので治してあげる。
「えーっと、確か状態異常はこれで治ったはず。『いやしのはどう』」
「にゃあ」
黒猫は一鳴きした。折角の休みだと思い、俺は自分の部屋に戻って二度寝をするべくベッドへ潜り込んだ。そして違和感に目を覚ますとこのねーちゃんが俺の上に跨っていた。
「……もしかして今の俺って、貞操の危機じゃね?」
「貴方何者なの? 最初かけていた片眼鏡も何時の間にか無くなってるし、瞬間移動したり……」
そう言いながら誰何する彼女の顔は疲労で彩られていた。それに気づいた俺は彼女に、
「『さいみんじゅつ』」
すると、何ということでしょう。あんなに切羽詰まっていた彼女もあっという間にぐっすりです。まさに匠の業ですね。
彼女をどうしようかと考えている内に俺の意識も何時の間にか薄れていっていた。
「それ以上思い出すのは許さないにゃ」
「分かった分かった。回想はもうやめるから俺の腕に爪を立てるをやめようか」
「分かればいいのにゃ」
「全く、最近は『あの時出来なかった続き、してみる?』とか言って、そっちから思い出させるようなことしてるくせに」
一応言っておくがヤってはいない。何時もすんでのところで食い止めている。その抵抗もそろそろ突破されるのではないかとビクビクしているが。
「おねーさんはリードするのが得意で大好きだけど、リードされるのは苦手なの!」
「わざわざ自分で弱点を晒さんでも」
「いーの。湊にはありのままの私を全部見せるって決めたから。勿論こっちの方もね?」
「そう言いながら肩をはだけさせるんじゃないの。俺が狼になっちまうぞ?」
「バッチコイにゃ!」
まさかの逆効果だった。始めの頃の黒歌は何処へ行ったのか……
「恥じらいと共に捨ててきたのにゃ!」
「心をナチュラルに読むんじゃねえよ。それで、最近どうなんだ? 帰ってこられたの久々じゃん」
「うーん……組織としてはそろそろ動き出そうとしているみたいね。私達の所はまだだけど」
「なるほどね。多分お前の所のリーダーとは一戦交えなきゃだろ?」
「うん。彼のことだから、貴方にも必ず目をつけるわ。……大丈夫?」
「現状ではだいぶ厳しいな。もう少しこの神器でやれることを増やしておきたいな」
そう言って俺は
このことに気づいたのは二年前。神器の存在自体には気づいていたのだが、使い道も分からず放置していた。ある時、魔法でも使えたらいいのにと思った時に神器が発動し、掌に火の玉、『メラ』が発動していた。そこで推測した。この神器は二次元を再現出来るものではないかと。
「それにしても、その神器は強力すぎるにゃ。まあ、モノクルをかけてる時の湊は印象が変わって結構好きだけど」
「あ、そう?
似合ってる?」
「バッチリにゃ!」
かけてる姿を自分で見たことがないから不安だったけど、黒歌が似合ってると言ってくれるなら安心だ。
神器を発動する度にダサくなるとか、御免こうむる。
さあ、感想を書いてくれていいのよ
では明日からもう一つの作品の続きを書いていきます