艦隊これくしょん - そこで生きる少女たち -    作:みどいろCPU

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prologue

-深海棲艦(しんかいせいかん)-

 

 

2038年11月18日、何の前触れもなく現れた人型のそれらは突如日本の領海を犯し始めた。

漁船、輸送船、巡視船への攻撃、海上基地の破壊。

圧倒的な数と強さで深海棲艦は日本の海を支配しようとした。

 

 

深海棲艦が現れたの次の日、日本政府は深海棲艦哨戒戦である第一次海域奪回作戦を決行。

武装を施した哨戒艦艇や哨戒機で深海棲艦への警告と攻撃を実施した。

 

だが、結果は惨敗。

あまりの強さにほとんど手出しが出来ず、ほぼ深海棲艦からの一方的な攻撃による全滅という悲惨な結果になる。

 

出現場所は不明で神出鬼没、全くの謎。

しかし、海の上に船が浮かぼうものなら、それらは必ず現れた。

 

事態をようやく重く見た政府は当時日本が所有していた戦闘艦艇、攻撃機等をほぼ全て導入した大規模殲滅作戦、第二次海域奪回作戦を強行。

 

6隻1艦隊からなる全23艦隊と1000機もの攻撃機、1万人もの自衛隊員が日本の海を取り戻す為に出撃した。

 

 

しかし、結果は全く変わらなかった。

日本の自衛隊は圧倒的な攻撃力と防御力を誇る未知の敵に為す術もなく、約120隻の戦闘艦艇と750機の攻撃機、3000人もの死者、負傷者を出した。

最新鋭のイージス艦、潜水艦、爆撃機、地対艦ミサイル、どんな兵器を使ってもそれらに傷一つ付けることすら出来なかった。

 

深海棲艦が現れてからたった3日で日本の制海権は失われ、なぜ船を襲うのか、どこから来たのか、目的、何もかもが分からないまま時だけが過ぎてゆく。

 

 

 

そして3年後。

横須賀港から南西50kmの沖合。日本の海上自衛隊は小型の深海棲艦一体の撃破に成功する。

 

その人類が初めて深海棲艦に勝つという偉業を成し遂げたのは、京都府舞鶴市に住んでいた当時15歳の少女だった。

 

その少女はある日、海に浮かぶ一隻の船を見た。

この時代、海に船など浮かんでいる筈がないのに彼女は確かに見たという。

 

しかもその船は最新鋭のイージス艦でも漁船でもない。

 

色は灰色で薄汚れてて小柄、しかしどこかたくましく勇ましい。誇りさえ感じる。

 

そんな船を見た彼女の胸の奥に何か、不思議な感覚がよぎった。

彼女が今まで体験したことのない感覚。

それは、凄まじいほどの闘志。

 

そして彼女は悟る。

自分の運命を。

選ばれたという自覚を。

 

 

 

深海棲艦を撃破したことにより日本の海上自衛隊とは別の、新たに横須賀に海軍が配備された。

横須賀鎮守府の艦隊の一員として加わった彼女は自分のことをこう呼んだ。

 

 

「私は、特型駆逐艦一番艦、吹雪」

 




物語のプロローグです。

果たして深海棲艦とは、少女の見た船とは。
ここから色んな設定を混ぜつつ書いていこうと思います。

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