TMR(of ephraim)   作:バクネツ02

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赤毛の女性が部屋でガンダム00を視聴しているお話の続き。
今回は原作の流れをそのまま文字化しただけで、
この趣旨は文章と描写の練習といったところです。

 【補足】固有単語が多いのでまずその説明ということで

 機体データ(MEISTER FILEより)

 ………

ガンダムエクシア GUNDAM EXIA
形式番号 :GN-001
頭頂高  :18.3m 普通(フラッグ17.9m、ティエレン18.1m)
重量   :57.2t    軽い(フラッグ67.1t、ティエレン121.3t)
装甲材質 :Eカーボン  固い(軌道エレベーターにも使われている)
機動機関 :GNドライヴ 高性能(フラッグ プラズマジェットエンジン(水素)

武装
GNソード
右腕部に装備された格闘兵器。
実体刃の表面をGN粒子で薄く覆うことで切断力を増し、
敵MSの装甲を瞬時に駆逐する。
刀身を折り畳むと内部から銃口が露出、ビームライフルとして使用できる。

GNソードロングブレイド     
左腰に備えた斬撃兵器。

GNソードショートブレイド  
右腰に備えられた短刀。

GNソードビームサーベル×2 
格闘戦用のビーム兵器、両肩に備えられている。

GNソードビームダガー×2  
腰に備えられ、刹那は投擲として用いることが多い。

GNソードバルカン×2
両手首に備えた牽制用小型火器。

GNソードシールド      
左腕にマウントする防御兵器。小ぶりな形状の盾。

刹那・F・セイエイが搭乗する、接近戦闘用のガンダム。
動力機関に採用されたGNドライヴによって、
圧倒的な加速力と機動性・運動性を実現している。
また同機関から発生するGN粒子は敵レーダー能力を無効化するため、
接近行動を容易とした。開発コード(セブンソード)が示すように、
武装には、にGNソードをはじめ機体各所に7本の格闘兵器を装備。
敵MSを瞬時に撃破する、
驚異的な攻撃力を獲得している。

 ………

GNアームズ タイプE GN ARMS TYP-E
全長   :47.4m  長い(エクシア18.3m)
全幅   :36.2m  広い
全高   :15.3m

武装
大型GNソード×2
エクシアのGNソードを巨大化したもの、威力も相応。

大型GNビームキャノン×2  
ヴァーチェのGNバズーカ並の威力を持つ。粒子量も相応に使用。

GNビームガン×2      
大型GNソードの内側に内蔵されているビーム兵器。メイン武器。

ソレスタルビーイングが開発した、ガンダムの強化支援メカ。
大型GNキャノンなど複数の火器を備えた兵器ユニットで、
ガンダムとの接続時には「GNアーマー」となる。
また、コンテナの代わりにプトレマイオスに搭載することが
でき艦の手法として用いることが可能。
普段は強襲用コンテナの一部としてドックングされている。
単独でも運用は可能だが、GNドライブを備えていないため、
その活動時間は限定される。
エクシア用のE,デュナメス用のDタイプの2機がある。

 ………

アルヴァトーレ ALVATORE
形式番号 :GNMA-XCⅦ
全長   :56.1m   かなり長い (GNアームズ47.4m)
全幅   :37.9m   広い    (GNアームズ36.2m)
全高   :42.6m   大きい   (GNアーマーE 40m前後)
機動機関 :GNドライヴ[Τ]×7 半端なく強い

武装
巨大ビーム砲
機体前面に設置された超巨大粒子キャノン。
遠距離射撃を行える巨大ビーム砲。

大型ファング     
後部に計6基搭載されている。
ガンダムスローネツヴァイ同様に遠隔操作による全方位攻撃が可能なビーム兵器。

アーム        
格闘戦用の格闘用巨大クローアーム。

GNビームライフル×2 
機体上部にある砲口が可動する大出力火器。

GNビーム砲×22   
両側面に11基ずつ内蔵された弾幕用の火器。

GNフィールド発生器  
GNフィールドを展開。

アレハンドロが国連軍の切り札として戦場に投入したMA。
GNドライヴ[Τ]を計7基搭載した大出力により、
圧倒的な機動性能と、強固なGNフィールドの展開を可能としている。
主武装は、機体前方に設置された巨大ビーム砲で、
射線上のMSや宇宙艦を消滅するエネルギーを有する。
その他、オールレンジ攻撃を可能とする大型ファングや、
近接戦闘に備えたアームを装備。

………

アルヴァアロン ALVAARON
形式番号 :GNMS-XCⅦ
頭頂高  :17.6m  普通  (エクシア18.3m フラッグ17.9m)
重量   :69.2t  普通  (エクシア57.2t フラッグ67.1t)
機動機関 :GNドライヴ[Τ]

武装
GNソードビームサーベル    
腰部にグリップが設置されている格闘用兵器。
GNドライヴ[Τ]から得たエネルギーを剣状に集束させ、敵MSを破壊する。
               
GNソードビームライフル×2  
アルヴァトーレでは可動式のビーム砲として用いられてきていた大出力火器。
中距離戦闘で性能を発揮。

GNフィールド発生装置     
GNドライヴ[Τ]から発生する粒子を用いた防御機能。

アルヴァトーレの機体上部に格納されている、GNドライヴ[Τ]搭載型MS。
アルヴァトーレの巨大な機体は攻撃力・推進力強化のパーツにしか過ぎず、
この機体がコアパーツとして機能している。MA形態時にはビーム砲となる
ビームライフルを使用できるほか、大出力ビームサーベル、
さらに背部のウイングからもビームを射出することが可能である。
また、GNフィールドを展開することができ、
ビーム攻撃に対して優れた防御性能を発揮する。

 ………

では本編へ…



♯01  A' パート     22000字

 ♯25「刹那」

 

 プトレマイオス(ソレスタルビーイングの多目的輸送艦)が敵部隊を補足する。12機のジンクスと1機のアンノウン(未確認機体)。それこそ、戦闘艦と見違う程の大きさの 疑似太陽炉を搭載したモビルアーマー(アルヴァトーレ)。この機体に搭乗したアレハンドロ・コーナーは、プトレマイオスを補足するなり、巨大ビーム砲で攻撃を仕掛ける。その射程距離は戦術予報士でさえも驚愕させるほど長く、瞬時に回避運動をとるも掠っただけで甚大な被害を与えるほどだった。この一撃でプトレマイオスの二つある動力部の片方が大破、足を抑えられ航行能力に支障をきたす。

 

 これでは敵の的でしかない。

 

 この状況で生き残るためには相手を迅速に殲滅するに他ならなかった。戦術予報士であるスメラギ・李・ノリエガは自分たち(ソレスタルビーンング)の生死を分かつモビルアーマー撃破に向け、強襲用コンテナに出撃を下すのだった。

 

 

『強襲用コンテナ出撃、目標敵モビルアーマー』

『了解』

『強襲用コンテナ、出撃する』

 

 

 強襲用コンテナ。

 それは非武装のプトレマイオスに攻撃手段として追加された輸送機で、GNアーマーやガンダムを一機格納することが可能としている。また機体前方に2基のGNビームキャノン、側部と後部にGNミサイルを数砲門搭載し、単独で大気圏突入、離脱、航行、飛行の能力を備え持つ小型戦艦といった所である。刹那・F・セイエイはガンダムエクシア、ラッセ・アイオンはGNアームズと共に搭乗、ラッセがその操作系を握るのだった。

 二人を乗せた強襲用コンテナは敵モビルアーマー(アルヴァトーレ)に向けて発進する。

 

 

『射程内に入った、攻撃を開始する!』

 

 

 強襲用コンテナ(ラッセ)がアルヴァトーレを捕捉。戦闘可能宙域に到達と同時にラッセはGNミサイルを一斉発射させれば、数十発のミサイルが銃弾多雨がアルヴァトーレを襲う。並のモビルスーツ、例え疑似太陽炉を搭載したジンクスであれどこの集中砲火の前には一たまりもないだろう。しかし相手は疑似太陽炉を7(8)基持つモビルアーマー。動力源が大きければ、それに見合った力を持つのだ。

 

 

『GNフィールド!?どうやってあんな出力を!!』

『クッ…』

 

 

 ミサイルは一発たりともGNフィールド(球状の壁)を突破することなく障壁の前に爆散した。 

 GNフィールドとは高圧縮したGN粒子を展開することで、周囲から飛来するビーム兵器(GN粒子を火器に転用)だけでなく、運動エネルギー(爆散、突貫等の衝撃)を遮断あるいは緩和、大気圏突入(離脱は相応の量が必須)を可能にする防御機能のことである。故に疑似太陽炉を複数搭載したアルヴァトーレが展開するGNフィールド(防御機能)は極めて強固となるものとなるのだった。

 ラッセはその堅牢な壁を前にこの出力に対し、ジンクス同様の疑似太陽炉一基では到底得られない力だ。独自開発(新型)したものか?それとも複数備え付けているのか?と驚き見せる。刹那もまたその性能を見せつけられ、倒さなければならならない相手が如何に難敵かを思い知らされ顔を顰めていた。

 

 

『ならこいつでどうだ!』

 

 

 だが迷っている暇ない。自分たちがやることは戦争根絶、そして…生き残ること。行動の沈黙は自分達の望む未来には繋がらない。未来を切り拓くためには戦うのみと、ラッセはGMミサイルが効かないとわかるなり、2砲のGNビームキャノンを最大出力で照射による攻撃に機転する。

 

 だがそれはまたもGNフィールド(球状の壁)に阻まれる。それどころかビームを反射させるほど強大であった。反射されたビームは辺りのデブリ帯を一掃するほどで、強襲コンテナの火力もさながらアルヴァトーレが、モビルスーツとは比べらものにならない程の戦闘能力を持っていることを改めて刮目させられる瞬間でもあった。反射したビームがデブリ帯にぶつかり辺りが閃光に包まれる中、アルヴァトーレは巨大ビーム砲で反撃に移り出る。機体下部よりノズルが出現し、その先端から凄まじいほどビームが放出されるのであった。

 ただそれ狙った先は攻撃を仕掛けた強襲コンテナではなく…

 

 

トレミー(プトレマイオス)か!』

 

 

 その照準の矛先にある物の名を刹那は叫ぶ。

 不意の攻撃に加えて手負いのプトレマイオスにそれ回避する術はなく、粒子ビームの食らい艦は半壊、その後ジンクスの波状攻撃を受けて撃沈する。これによりクルーでリヒティ(操舵手)クリス(オペレーター)BJモレノ(船医)がその命を散らす。だが涙を流すことも泣き言も許されない。この戦いを始める前に各々が覚悟を決めたのだから。と刹那とラッセは亡くなった者達の想いを引き継ぎ戦い続ける。

 その後も強襲用コンテナとアルヴァトーレの射撃戦が繰り広げられた。ラッセはアルヴァトーレの攻撃を躱しつつ、GNビームキャノンで反撃。だがGNフィールド(球状の壁)を一向に破れず、埒が明かない状態となる。

 

 

『攻撃が効かない!』

 

 

 何度試しても強襲用コンテナが持つ火器は全てGNフィールドに阻まれ、その事実に刹那は焦りに駆られ冷静さを失い、その心中を露わにした。

 何か打つ手はないのか?刹那の言葉にラッセはある決断をする。

 

 

『なら懐に飛び込んで!直接攻撃だ!!』

 

 

 それは捨て身で相手に体当たりする特攻(神風アタック)。いくら強固なGNフィールドであれど、至近距離の攻撃なら貫通出来るはず。肉を斬らせて骨を絶つ。例え差し違えたとしてもこの機体を倒さなければならないのだ。それにあの機体はGNフィールドの防御能力と射撃戦に特化した武装の為に接近戦での戦闘力は脅威でないだろう。と踏まえたラッセは強襲用コンテナ前方にGNフィールドを集中的発生させ、アルヴァトーレに向けて一直線に向かっていくのだった。

 程なくしてアルヴァトーレと強襲用コンテナが正面衝突するが、実際は機体同士ではなく互いに展開するGNフィールド同士が強烈な閃光を放ちつつ相殺していたのだった。ラッセはこの状態からさらに機体のブースターを噴かせ、運動エネルギーを増加させることで強引に機体をねじ込ませることでアルヴァトーレのGNフィールドを突破した。

 

 

『よしっ!…オワッ』

 

 

 自分の思惑通りに事が運び、感嘆の声を上げるラッセ。だがそれは一瞬の事、その表情は再度険しくなる。アルヴァトーレの前側面から二本のクローアームが伸び、強襲用コンテナの前方、2砲のGNキャノンの先端を掴む。そして身動きがとれなくなる状態にするのだった。

 

 

『ふはっはっはっはっ…

 忌々しいイオリア・シュヘンベルグの亡霊共め、

 この私、アレハンドロ・コーナーが新世界の立向けとしてやろう』

 

 

 機体を拘束され退路を断たれた相手が辿るのは滅びの道だけだ。なら最後に自分の名を冥土の土産としようではないか。自ら名乗りを上げた人物は強襲コンテナに向けて通信を送る。

 

 

『冗談!!』

 

 

 そんなことは真っ平御免。

 寝言を寝てから言うものだと、ラッセはアルヴァトーレが展開するGNフィールドの内側から小型のGNキャノンをクローアームの先端、強襲用コンテナを掴んでいる部分を狙いビームを放つ。これはGNキャノンに比べ威力は幾分か落ちるがGNフィールドの内側、それも超至近距離であれば破壊出来るであろうと想定しての攻撃であった。

 しかし、予測と裏腹に何も起きなかったのだ。というのはアルヴァトーレ(モビルアーマー)金色(外壁塗装)は、単にアレアンドロ・コーナーの悪趣味によるものであるが、実は対ビームコーティング(ビームを軽減)効果を有する。つまり、GNフィールド無しでもビームには耐性を持ち、何重もの防御性能を備え付けていることになる。それでも超至近距離で無傷でいられたということは何重にも対ビームコーティングの層が形成されていたからであろう。そして塗装を重ねればその分重量が増加するも大きさに合わない運動性を発揮するのは、(ひとえ)に疑似太陽炉を複数搭載しているこそ可能なことである。

 超至近距離のビームを耐えた後、アルヴァトーレのクローがその牙を向く。掴んだ強襲用コンテナのGNキャノンの先端を左右両端に引っ張るように力を加え、機体全体を引き裂いた。

 

 

『くそっ!刹那!』

 

 

 このままでは強襲用コンテナは破壊される。爆発に巻き込まれれば逃げ場が無い。

 とラッセは刹那に強襲用コンテナを捨て、脱出すると通信を送る。強襲用コンテナ後方からGNアームズ、ガンダムエクシアが順に姿を見せた時、強襲用コンテナは真っ二つに破壊されるのだった。ラッセの判断が少しでも遅れていたのであれば巻き込まれていただろう。

 

 

『エクシア、刹那・F・セイエイ。目標を駆逐する!』

 

 

 その姿を見せたエクシア(刹那)はGNソードの展開(抜刀)。その刀身をアルヴァトーレに向け近接攻撃を挑む。だが接近するなり側面から放たれるGNビーム砲(牽制武器)弾幕に襲われる。計22基もある砲台から一斉発射されるとなれば、その攻撃範囲をかなり広い。いくら機動力に優れるエクシアであっても迂闊には近づけなず、下手をすれば集中砲火の的となるほどだった。

 

 

『くっ…』

『刹那、コンテナ(残骸)を狙え!上手くいけばあの腕(クローアーム)くらい吹っ飛ばせる』

 

 

 躊躇する刹那に、ラッセはエクシアの射撃能力(火力)ではあのGNフィールドを破ることはできないことなどわかっているはずだ。しかし、クローアムが掴んだままであるGNフィールドの外に出た強襲用の残骸を爆破させれば、爆発による衝撃によりGNフィールドを破れる可能性があると射撃戦に切り替るように指示を出す。

 

 

『了解!』

 

 

 刹那は応答後、即座に行動に移る。GNソードを折り畳み(納刀)、ライフルモードからビームを放った。同時にラッセも機体左側のGNビームガンを発射し、強襲用コンテナを狙う。二方向からのビームが2つに割られた残骸を爆破、生じた爆煙により一時的有視界が遮断されるのだった。

 

 

『やったか!?』

『いや…』

 

 

 上手くいっただろうか、その効果を確かめようとするラッセ。だがそれよりアルヴァトーレに近い位置にいた故に先状況を把握したエクシア(刹那)が、否と通信を送る。

 

 

『チッ…無傷かよ!!』

 

 

 もう何度も相手GNフィールドの強固さを体感しているのだが、ここまで固すぎるとなれば苛立って仕方がない。ラッセ・アイオンは予備のガンダムマイスターであり、プトレマイオスの砲撃手、操舵手も兼ねている。そして兄貴分としてまだ若いクルーを引っ張っていこうとしていた。だがソレスタルビーイングに参加する前はマフィアにいた経歴を持ち、平時はその気性が荒い面を抑えていた。だが苛立ちのためか彼の素である一面が表にでてしまった。

 

 

『その程度でアルヴァトーレに対抗しようなど…片腹痛いわっ!』

 

 

 あらゆる攻撃を無効化したアルヴァトーレ、それに乗るアレハンドロの言動は伊達や酔狂ではない。事実、圧倒的な攻撃力と防御能力を備えている上、加えてまだこちらは手の内側を見せていない。全力で戦えば貴様らなど一瞬で捻り潰せる。なら少し遊んでやろうかと、戯れがてらに右舷に装填(全11砲)しているGNビーム砲をエクシアに向けて一斉発射させる。一発の威力は劣るが連射性、範囲に優れるこの武装はじわじわエクシアを追い詰め、盾を破壊するまでに至る。エクシア(刹那)が劣勢だと判断するやラッセはアルヴァトーレの左方に回り込みGNビームガンを発射、敵の気勢を自分向けさせた。エクシア(刹那)もこれに乗じて爆煙の中、と完全に虚をつていてGNビームライフルによる波状攻撃を仕掛け数発のビームを放つものの全てGNフィールドの前に阻まれるのだった。攻撃が止めばアレハンドロもすかさず遠隔操作が可能な小型ビーム兵器による反撃し、その全方位攻撃からじわじわとエクシアの足を止めて行く。

 

 

『あの武器はスローネと同じ…!?』

 

 

 スローネと同じ…その意味はスローネツヴァイのファングを指していた。その武器、同系統なら対処法はある。だが問題はその威力だ。飛来する金色の物体の大きさはツヴァイのものよりも数倍、なら威力を相応だ。盾が無いのであれば一気に破壊するのは得策ではない。一つを落とす間に的にされるからだ。なら時間をかけて一基ずつ時間をかけて落とす。動き回ることで複数あるファングの連携を掻き乱し、一対一、他の攻撃が射程圏内の状況作り出すという戦法。そう判断した刹那は機体を最大限に動かし、個々のファングを分散させようとする。だが、アルヴァアロン(本体)の波状攻撃にも重なる策に上手く乗り出せなかった。その様子を見てラッセは通信を送る。

 

 

『刹那、ドッキングだ!』

『了解!』

 

 

 それはエクシアとGNアームズの合体。これこそがガンダムの強化支援メカ用に開発されたGNアームズの本領なのである。ラッセの指示に従い刹那は連結の態勢へと向かう。途中、ファングが飛び交うも、GMアームズとの連携により、一基を撃破。その後GNバルカン(手首に装填されている牽制火器)と、GNビームライフルを弾幕として撒き散らしながら、GNアームズの前方まで移動するのだった。一方、ラッセはエクシアが連結可能位置に達するなり、GNアームズを戦闘機の形態からエクシアを覆い被る形態へと変形させる。その際、機体上部にGNキャノン、下部にクロー、両側面に大型GNソードを展開、エクシアがゆっくり後退し合体することでGNアーマーがその姿を披露する。

 

 

『GNアーマーなど……ファング!』

 

 

 リボンズを通じてレベル7の情報を得られるアレハンドロはGNアーマーの存在を知っていた。知る権利があるが為にデータ上ではあるがその性能を把握していた。GNアーマーの翼部はグラビカルアンテナが作動し、粒子制御能力が高まれども、たかが太陽炉1基の出力。この7基搭載しているアルヴァトーレの前では何の脅威でもないのだ。だが、せっかく合体したのだからその性能を見せて貰おうではないか。アレハンドロはまるで狩りを楽しむかのように再度大型ファングの矛先を刹那達に向けるのだった。

 

 

『フィールド展開!』

 

 

 上下左右前後と全方位から襲撃にする大型ファングに対し、GNアーマーの操縦系統を握るラッセはGNフィールド(球状の壁)を展開させた。GNフィールドの展開、それはGNアーマーの特徴の一つ。これは連結の際、エクシアの太陽炉から粒子供給がされ、弱点であった粒子量制限が緩和、粒子制御能力向上により成せる技なのだ。

 GNフィールドを展開することにより、防御能力を得られた刹那はファング破壊のために攻撃を再開、一時的にGNフィールドを解除と同時にGNビームライフルをある言葉と共に撃ちだすのだった。

 

 

『狙い撃つ!』

 

 

 ……狙い撃つ。

 ソレスタルビーイングのガンダムマイスターであり、正確無比な射撃を可能とする兄のように存在であった狙撃の天才、ロックオン・ストラトス(成層圏の向こうまで狙い撃つ)。その人物が武力介入の折りに必ずかける言葉。

 刹那は機体の特性(近接戦闘型)と相まって射撃戦は敵を撃墜するのではなく、あくまで牽制手段と割切って行っていた。だが今は連動、二人羽織の状態であるもののラッセがアーマーの操縦系統を、自分が火器系統を主に担当している。つまり、自分が鬱そうと飛びまわるファング(遠隔ビーム兵器)を撃ち落とさなければあの強力無比なモビルアーマーの懐に飛び込むことは不可能ということだ。故に今求められるのは牽制でなく、撃墜を目的とした射撃。不得手の自分が果たして出来るのだろうか。いや、出来る(可能)出来ないか(不可能)の問題でない。する(亡くなった者達の念いを背負って戦う)しない(戦いをやめる)かの問題だ。

 

 刹那がその言葉を放ったのは、ゲン担ぎや自らを鼓舞という意味合いも少なからず含まれていた。しかし家族の仇討ちを果たすため因縁があるアリー・アル・サーシェスと刺し違え、志半ばで命散らしたロックオン・ストラトス(二ール・ディランディ)の意思を引き継いで戦っているという想いがこの言葉の真意であるのだ。

 

 その言葉が示す通り一基のファングを狙い撃ち落とした後、左側のGNビーム砲の二連射を始めとする連続攻撃の軌道は他のファングを確実に捉える。その攻撃らも見事に命中、ファングを撃墜するのだった。残りは一基のみとなれば、ラッセはGNアーマーをアルヴァアロンに接近を試むと同時に大出力のGNキャノンを発射し最後のファングを消滅させる。だがそれは発射までのタイムラグとファング一基には余りある火力であった。難射撃、浪費と非常に効率の悪い攻撃。一見して酷評だろう。但しその評価は十数秒後に覆される。というのはファングはGNアーマーとアルヴァアロンの間に位置しており、GNキャノンが放つビームは最後のファングを貫いた後、アルヴァアロンを襲撃。つまりはその狙いの本丸はアルヴァアロン。射線軸上に複数の敵を捉え且つ両者に命中させた、というこの攻撃の真相であり、ラッセの砲撃手としての技量が如何に優れているかを露わにしたものでもあった。

 

 ファングを全て撃墜、GNアーマーの性能を惜しみなく披露したものの機体の最大火力ともいえるGNキャノンの2砲同時照射による攻撃でアルヴァアロンのGNフィールドを突破することは出来なかったのが現実だった。それどころかファングが全て失われたため、今の位置関係(遠距離)から反撃する手段が巨大ビーム砲の一択となったがために、その反則級とも言える攻撃がGNアーマー(刹那達)に向けて放たれるのであった。これに対しラッセは、ギリギリまで引き寄せ、紙一重でこの巨大ビームを避けきった。

 何故ギリギリまで粘ったのか?距離を考えればビームの光が見えてから移動すれば容易い。だが、この巨大ビーム砲は尾のような構造をとり、本体から砲口を繋ぐ部分はフレキシブルに稼働し前後左右とあらゆる方向に照射が可能である。また照射ということは撃ち終えるまで数秒であるが時間が生じ、その間に砲射角度を変えればビームを薙ぎ払えるのだ。つまり、ビームが見えてから移動を開始したのであればその動きを捉え追尾できる。そして距離に比例して砲口角度の変更は実に容易いのに対し、追尾するビームを避けるのは困難が増す。よってラッセは巨大ビーム砲の閃光を視認するも限界地点まで極力動くことをせず、アレハンドロに避けきれないと思わせつつ直前で瞬間加速させることによって巨大ビームを見事避けた…という結果に至る。

 ラッセの乗るGアーマーを外した巨大ビームの行方はその先にあった大規模なデブリ帯に直撃し、

辺り一面を塵とさせる。その惨状を尻目にし疑似太陽炉を複数…7基搭載するモビルアーマーのその強大さ、再三再四見せつけられるラッセと刹那であった。

 

 

『よくぞ避けた…しかし!』

 

 

まあ、この主砲は短期間でもう何度も撃っていることだ。

その性能、威力を身に滲みているだろう。

なら対応を嫌でも思いつくのも自然だろうな。

だが安心したよ。

この程度も避けられない連中が今まで武力介入していたとなるのは、

ユニオンはとんだ鼻つまみ者になる。

 

 アレハンドロは巨大ビーム砲を外したのにも関わらず賛辞を呈した。この人間にとってGNアーマーとの戦闘は戯れでしかない。寧ろ易々と死ぬのは興醒めであり、必至に足掻く姿を見物するのが非常に愉快だからだ。そして両側部の弾幕(ビーム砲を一斉発射)を張ることでGNアーマーの接近を許さなかった。巨大ビーム砲を避けたラッセ(Gアーマー)はアルヴァトーレに接近を試みるも、激しい弾幕により、一時退却を余儀なくされる。いや正確に言えば、距離をとるフリ、及び腰の動作をすることで相手の虚を突く戦法を取ろうとした。一度背を向けつつ大きく旋回。そしてその面を再びアルヴァトーレに向け最大加速で一気に距離を詰めようとした時、刹那に通信を送る。

 

 

『突っ込むぞ、刹那!』

『馬鹿の一つ覚えとはっ!』

 

 

 言葉の通り、アルバトーレに最速の最短距離でGアーマーを機動させ、宇宙に青白いGN粒子の光の線を描くラッセ。これまでの戦闘から射撃による攻撃は効果なしと見ての行動であった。これに対し、アレハンドロはこの行動を、射撃が効かないのなら接近戦で勝負するといった短絡思考かつ学習能力の無い阿呆と蔑んだ。確かに一度、強襲用コンテナの特攻による近接戦闘は破られている。しかしラッセには秘策があったのだ。それはGNアーマーの武装、両腕部に搭載された大型のGNソードとエクシアの足元、スキー板のように見える部分の先端に内蔵された鈎爪(クロー)である。

 接近戦を挑んで来たGNアーマー(ラッセ)アルヴァトーレ(アレハンドロ)は左巨腕、クローアームを展開させ掴もうとした。これに対しラッセは機体を緊急減速させると同時にエクシアの左足元から鈎爪を展開させ巨腕の指を掴むという先手を打った。アルヴァトーレのクローアムにぶら下がるGNアーマー、小癪な真似をとアレハンドロはその絶大なる動力源を用い強引に鈎爪を振り払おうとした。

 だがその瞬間だ。エクシアと連結したGNアーマーの右腕が左のクローアームを切り落とした。GNアーマーに搭載されている大型GNソードはエクシアのものを巨大化させたものであり、その威力は比例することから厚さ数メートルとされるクローアームを振り下ろしの動作のみ(推力補助無し)で切断が可能であったのだ。加えてGNアーマーはラッセと刹那が連動、操縦系統と火器系統の分担仕様でこそ成せる技でもある。注意を引き付けつつ実体剣での斬撃これがラッセの秘策だった。

 

 

『何!?』

 

 

 ここに来てアレハンドロは初めて驚き、焦燥した顔つきを見せた。無理もない。本人は絶大なる性能を持つ機体(アルヴァトーレ)が損傷するわけがない、自分の圧勝であることが自明の理と慢心していたからだ。しかし現実に損傷した。何故だ、どういうことだと軽い混乱状態に陥り、アルヴァトーレの動きが止まる。この瞬間をラッセは見逃さなかった。

 

 

『くたばれ!』

 

 

 GNアーマーの位置はアルヴァトーレのGNフィールド展開領域内の至近距離。先の攻撃とは違い今度はヴァーチェのGNバズーカ並の威力、耐ビームコーティング破れるはずだ。いい加減その色(金色)は見飽きた、これで終わりにやる。と、その場所から僅かに下がりつつ2砲のGNキャノンを最大威力で機体中心部に向け同時発射させる。アレハンドロは咄嗟に右のクローアームを展開、背に腹は代えられず中心部を襲うビームの盾代わりとした。これによりその部分は破壊、近接戦闘の手段が失われるのだった。これだけ好き勝手されて唯で済ませられないなと、機体中心部に装填されたビームライフルを放つ。そのビームはGNアーマーの左方のGNキャノンを直撃。世界の支配を画策する世界の歪みのうねり、いや元ユニオン軍のパイロットの意地と言うべきか、是が非でも痛み分けの状況に持ちこむのだった。

 

 

『まだまだ…もう一撃!』

 

 

 アルヴァトーレの両腕を破壊したものの先の攻撃によりGNアーマーは被弾、左方のGNキャノンとブースターが破損し、その周辺より大量の爆煙が宇宙に広がった。GNアームズに搭乗するラッセは爆発により負傷、額から血を流す。パイロットスーツは密閉性が重きを置かれるため極めて強固に出来ているため、破砕することはなかったが中身の人間丈夫ではない。故に爆発の衝撃に頭部強打してしまったのだ。頭部を襲う鈍痛、不明瞭な視界、薄れゆく意識の中でラッセは己の状況を鑑みずに

再度アルヴァトーレに攻撃を敢行する。

 

イオリア・シュヘンベルグから未来を託され、迷いを払拭できない刹那に言ったこと。

それは…

正直、自分は戦争根絶が出来るとは思っていない。

だが、自分たちの馬鹿げた行いは良きにしろ悪しきしろ人々の心に刻まれた。

今になって思う…自分達は存在することに意義がある。

人間は経験したことでしか本当の意味で理解しないということ。

 

 自分は過去に裏社会でキナ臭いことをやっていた。そこで世界が如何に歪んでいるか身を持って体感し、それに嫌気がさしてソレスタルビーイングに参加した。ガンダムマイスターになるために訓練を受け、刹那がエクシアの正式なマイスターに選ばれてからはプトレマイオスのクルーとして組織を支えてきた。組織に賛同するも理念は理解し兼ねなかった。武力による戦争根絶、暴力による得た平和など唯の恐怖政治の独裁者がするものだ、そんなこと昔やって来たこととなんら変わりはない。それで戦争がなくなるのなら、何故今まで出来なかったのか疑問に思うくらいだ。しかし、実際に計画を遂行するにつれて、同時多発無差別テロ、三国家群による合同軍事演習、トリニティ、そしてイオリア計画を歪める組織の裏切り者といった様々な敵が立ちはばかった。これが世界の答えだというのなら人が誰しも持つ支配欲、優越感、そして無自覚の悪意が創り出したこの世界の悪意は腸が煮え返るもの。だが言い換えれば、膿を摘出しているのだろう。そうだ自分達は大きな変化が起きる時の代償を進んで受け入れた偽悪者。だがそれで終わらず世界に新たな概念に至るように促すことも自分たちの役目。再び紛争が起きるのならその度に武力介入を行う。争いが愚かな行為だとこの世界が理解するまでだ。そのための抑止力になる、これが俺達の存在する理由。だからその存在意義を貫き通すために、俺達は攻撃の手を休めては駄目だ。

 

 左方のブースターが破損したため、右方を小刻みかつ幾度と噴射。ドリフトのような操作で無理強いにも機体をアルヴァトーレの向けた後、最大加速で再度接近。今度は近接戦闘を挑まずGNビームキャノンの射撃の一撃離脱戦法を取る。これによりアルヴァトーレの右腕を完全に破壊したが、距離を取る際、左方ブースターの損傷のため、機体制御難かつ速度低下に伴い、アルヴァトーレのビーム砲を振り切ることが出来ず、機体左後方に被弾。これによりGNアームズのコックピットは大破、もはや操縦管制能力は皆無となっていた。至る所から爆発が生じ、電気系統から火花の閃光が舞い散る中、ラッセは機体の限界を悟るなり、せめて自分の念いをと刹那に通信を送った。

 

 

『刹那…俺たちの存在を…』

 

 

刹那…お前は必ず生きろ。そして俺達の意思を背負って戦え。

イオリア計画を遂行…いや世界を…人の意思を変えるまでは何としても生きて戦い、

世界の悪意の権化を倒し、俺たちの存在、ガンダムの存在を世界に示すんだ。

そうすれば俺の…ロックオンの死は決して無駄ではない。

頼んだぞ…刹那…

 

 だがその言葉は最後まで言いきれず、途中エクシアの後方で轟音と共に大きな爆発が生じた。それにより機体全体が前方に吹き飛ばされると同時にラッセとの通信が途絶えたのだった。

 

 

『ラッセ!……くっ…貴様っ!』

 

 

 ラッセとの音信不通。つまりこれはラッセの死亡…というわけではないのだが、少なくとも意識不明になったことを意味する。それを現実として受け入れた刹那は激昂、必ず貴様は俺が倒す声を荒げ、GNビーム砲の弾幕の銃弾雨林の中、アルヴァトーレに突貫にするのだった。刹那が攻撃を避けようとしなかったのは、刹那動かすとなればエクシアの推力でGNアーマー全体を動かすことになるので、機体総重量故に操作性、特に旋回性能が著しく低下する。下手に距離をとれば事態が不利だしに戻る。ラッセがその身を呈してまで戦争根絶を成し遂げようとした執念を無下にするわけにはいかないからだ。

 

 

『うわあ゛あ゛あ゛あ゛あぁぁぁぁぁ!!!』

 

 

 多少の被弾をものともせずGNアーマーを直進させる刹那の慟哭が宇宙に響き渡る。そしてGNフィールドを展開するアルヴァトーレの機体左方を右の大型GNソードを突く。実体剣、GNアーマーの重量、そして最大加速。この三つの要素で難攻不落であったGNフィールドの突破、本体に突き刺した。その具合が深かったため、強引に動かそうとするも剣の強度が耐えられず折損。しかしこの刺突でGNフィールド発生装置の破壊に成功した。こうなれば、俄然こちらに勝機の兆しが向いたが、GNアーマーも損傷部が限界に達し大きく爆煙を上げ、周囲一辺は煙に包まれる。両者有視界が遮断され攻撃することがままならない状態の中、アレハンドロが次に敵をモニター越しに視認したのは爆煙(世界の闇)をその剣で断ち切りながら姿を晒すエクシアだった。

 

 

『うお゛お゛お゛ぉぉぉぉぉぉ!!!!』

 

 

ラッセの安否もそうだがGNアーマーはもはや戦闘不能。

これでは分離しなくては戦えない。

丁度爆煙が蔓延した状態では状況は五分だ。

ならこの隙に分離してエクシアで奇襲を仕掛ける。

 

 

『な…何ぃぃぃぃ!!』

『はあ゛あ゛あああぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

 

 

 アレハンドロはこの戦いで一番の驚きを見せる。先の爆発でGNアームズ諸共に逝ったものだと認識していたからだ。加えて現在アルヴァトーレの死角である上方から刺突をいれようとしているのだ。

驚きのあまりか咄嗟の回避運動も取れず、エクシアの猛攻の前に成す術が無ってしまっていた。

 エクシア(刹那)は雄叫びと共にGNソード(実体剣)でアルヴァトーレの上部に刺突を入れる。

 

 

『でやあ゛あ゛あぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

 

 

その状突き刺した態まま、機体を移動しつつ右へと薙ぎ払う。

 

 

『うお゛お゛お゛ぉぉぉぉぉぉ!!!!』

 

 

 そして、今度は左方、機体の側端まで大きく薙ぎ払うのだった。これによりアルヴァトーレは火花を散らした後大爆発を起こす。そのコックピットないでは緊急事態を告げる報告がモニターに所狭しと表示されるのであった。

 

 

『ば…馬鹿な…ガンダム一気に私のアルヴァトーレが!?』

 

 

 GNアーマーのその火力ならアルヴァトーレを破壊でき、百歩譲って納得がいく。だがまさかガンダム一機にこうもされるのは到底認めることができない。何故このような結末にまったのか、何がこうさせたのか。全く理解し難いことだという表情のままアレハンドロはアルヴァトーレの中で爆発に飲み込まれていくのだった。

 

 ラッセの決死の特攻により、アルヴァトーレのGNフィールドを消失に成功するもその代償は大きく、通信が途絶える。刹那はGNアームズの大破によって生じた爆煙で有視界が遮られた状態を利用し、エクシアのGNソードで奇襲を仕掛けラッセの仇と言わんばかりに慟哭と共に重厚なアルヴァトーレの装甲を切り刻んだ末、戦闘不能にまで追い込ませたのだった。

 

 そしてアルヴァトーレが轟沈し爆煙が宇宙へと離散した後、憤怒が鎮静した刹那は現在の状況把握を行った。周囲の敵、ジンクスの反応が無い。なら連合軍の殲滅に成功。NARAこの戦いは自分たちが勝利、計画を遂行できるのだろうと推測。再度実行するためにも、まずは志を共にする仲間達の安否を確かめなければと、完全に宇宙の屑となったGNアームズに向けて必至にラッセの名を呼ぶのだった。

 

 

『ラッセ!応答しろ…ラッセ!』

 

 

 

これは決して考えたくないことだが恐らくラッセは…

いや、違う。彼は死んではいない。

俺は彼の死を認めない。

ロックオンを亡くして、ラッセまで亡くしてなるものか!

 

俺はずっと戦っていた。

その時から決して諦めないと決めた。

何があっても立ち上がる。

どんなどん底を味わっても起き上がる。

世界がどんなに冷たく突き放しても諦めない。

そうやって生きてきた……

そうやって希望を持って生きてきたんだ…

だから…だから…

俺はラッセが必ず生きていると信じる。

 

 ラッセの死を頑なに拒む刹那の呼びかけは意に反して虚しく宙にこだまする。だが、必ず生きているはずだと諦めず何度も音声の通信を送り続けた。一向に返事は帰って来ず希望が絶望に変わりつつある時だ、突如警告音がコックピット内に鳴り響く。何事かと注意をセンサーの示す方に向けるなり、エクシア(刹那)に向けてビーム(襲撃)が放たれる。最小限の動きで避けビームの発生源を視認するため、機体を振り向かせれば、撃墜したはずのアルヴァトーレの中心部からヒト型のモビルスーツ、両手に火器(2挺のGNビームライフル)を携え、モビルアーマー時で覆い被せた翼状パーツを機体後方に展開させ、座から立に姿勢を移す様を刹那はその瞳に焼きつかせるのだった。

 

 

『何!?あ…あれは!』

 

 

 自分は確かにモビルアーマーを斬り刻んだはず。だがよくよく考えれば、自分は中心部を斬りつけていない。損傷が少なく火器が生きている左側、相手の死角の上部分から切り落としただけだったからだ。

まさか脱出機能を備えているとは…驚きと不覚に見舞われた刹那に対しさらなる衝撃が襲う。

 

 

『はあああぁぁぁ』

 

 

 翼を持ったモビルスーツアルヴァアロン(金色のジム)。その背部に金色の粒子を放つ太陽炉を一基搭載したモビルスーツ。その機体はGNビームライフル(右手の火器)を捨て、GNビームサーベルに持ち替え、威勢のある掛け声とともに近接戦闘を挑む。

 刹那(エクシア)も即座に身構えてその攻撃に対してGNソードで受け止める。二機は鍔競り合い(零距離)まで急接近した状況になった時だ。突如アルヴァアロン(アレハンドロ)からエクシア(刹那)に向けて有視界通信が送られる。

 

 

『さすがはオリジナルの太陽炉(半永久的動力源)を持つ機体だ!

 未熟なパイロットで私をここまで苦しめるとは!』

 

 

 アレハンドロは(刹那)がアルヴァトーレを撃破出来たのはガンダム(エクシア)の力のおかげだ。

決して君の力ではない、その機体に君は不相応なのだよ。それを今から私が証明してやろう。そうエクシアの性能を褒め、刹那の能力を見下した。

 アレハンドロが刹那を蔑むのは、表の顔である国連大使として、太陽光受信アンテナ装置建設のためアザディスタンに滞在していた時の事、時同じくして内紛が生じた。刹那もエクシアを駆って内紛に介入、

その技量と神を気取った態度にパイロットとして戦う者として甘すぎると、その行動を間近で見定めていたからである。

 

 

『貴様か!イオリアの計画歪めたのは!』

 

 

 国連軍には並の機体を与え、疑似太陽炉を複数搭載する圧倒的な性能を持つ機体に搭乗していること。

国連軍に情報を渡し戦争根絶を目的とするイオリア計画、それを体現するガンダムの在り方を大きく変えた人物。その張本人がこの男。アレハンドロ・コーナーであると刹那は確信するも敢えて真偽を問うた。

 

 

『計画通りさ!ただ主役が私になっただけのこと!

 そうだ主役はこのアレハンドロ・コーナーだ!』

 

 

 愚問だな。

 イオリア計画に順じているとアレハンドロは刹那の問いを真っ向に否定。鍔競り合い(零距離)の状態からエクシアを押し飛ばして距離をとる。不意を突かれた刹那は姿勢制御に出るも、間髪いれずアルヴァアロンがコックピット目がけて蹴が入るのだった。

 

 

『何が望みだ!』

 

 

 蹴られるもその攻撃による損傷は軽微。各部センサーも異常を示していず、戦闘に影響はない。そう判断するなり刹那(エクシア)はGNソードのライフル部分より、ビームを放ち反撃をする。同時に自らが計画の体現者であると自負するこの人物が、どういう経緯でこの所業に出た答えを強要する。これを聞かなければ何故世界が歪むのか、何故人を歪ませ、その歪みがどこから来ているのか分からないからだ。

 

 

『破壊と再生だ…ソレスタルビーングの武力介入により世界は滅び、

 統一という再生が始まった』

 

 

 放たれたビームに対しGNフィールドを展開し無効化。刹那の問いに監視者の見解から武力介入の真の意味を答える。

 

 それは破壊と再生。

 世界統一を正当法で成し遂げることは土台無理な話である。

 ではどうするか?

 

 世界を一度破滅させる。各国家群が築き上げた価値、道義、信条、威信を完膚なきなで叩き潰し、

蹂躙して根絶やしにするように。そう積み上げた積木(軌道エレベーター)を崩壊するようにな。

ソレスタル・ビーングによる武力介入、それは計画の第一段階。これにより世界は一度崩壊する(白一色となる)。それが世界を一つにする唯一の再生なのだよ。

 

 

『そして私は、世界を私色に染め上げる!』

 

 

 ソレスタル・ビーイング、いやイオリア・シュヘンベルグの掲げる理念(戦争根絶による恒久和平)

は理想、夢想、机上の空論でしかない。有史以来戦いを繰り返して来たこと(人間のその本質)は人が存在する限り、未来永劫変えることはできないのだよ。本当の戦争根絶とは(利用する者)による支配。

それ以外は与えられた箱庭で生きる家畜(利用される者)

 これ以外に戦争根絶の道はない。だから私は人類を未来(新たなステージ)へ導く者。金を創り上げ偉業を成し遂げる錬金術師。人の枠を超えた存在、神になるのだ。そして世界の(絶対的支配者)となり、

この白一色となった世界を私色(黄金一色)に染め上げる。それはまさに私の時代(黄金時代)。全ての人類から崇められる存在となるのだ!

 アレハンドロは包み隠さず自らの野望を打ち明け、その邪魔者となるガンダムを破壊すべくGNビームライフルを連射させる。

 

 

支配(独裁)しようというのか!』

 

 

 刹那もビームを躱しつつ、この狂言に異を唱える。この人間(アレハンドロ)がやろうとしていることは今までと変わらない。神の言葉を語る浅ましい権力者による支配だ。

 

そうだ…

 

この世界に神はいない

この世界に神なんていらない

この世界に必要なのはガンダムだ

 

だから貴様は間違っている!

 

 

『正しく導くと言った!だがその新しい世界に君の居場所はない、

 散り役者となり果てろ、エクシア!!』

 

 

支配…?君はイオリアのいう戦争根絶に陶酔していたな。

ガンダムの力を神の力と勘違いしているのも甚だしい。

アザディスタンの一件だってそうだ。

君がとった行動は無抵抗主義の殉教者気取る理想主義者。

ガンダムは人を殺める兵器、そして敵勢力への抑止力になる存在。

それが正しい姿だ!だから消えてくれないか。

世界が正しい方向に進むためにも!

まあ君たちの抵抗もここまでだ。

なぜなら君はもうすぐこの世界からいなくなるのだからな。

 

 アルヴァアロン(アレハンドロ)は翼状パーツを水平に向ける。その構えは、翼状パーツの粒子圧縮効果を応用した圧縮粒子ビーム砲を放つ為のものである。これはGNビームライフルの出力をアルヴァトーレの巨大ビーム砲、デブリ群を一撃で破壊する程の威力を持つほどだ。その圧縮粒子砲がエクシアにむけて照射された。放たれたビームの直径はモビルスーツの全高よりも遥かに大きく。紙一重にかわしても、キュリオスのように大破になるだろう。そうなればまともに戦えるかわからない。これを完全に躱さなければ自分(ガンダム)、いや自分たち(ソレスタルビーイング)に勝機はない。

 どうすればいい?最善の策を導き出すも巨大さを目の当りにした刹那は息を飲む。

 

 

『ふふふ…ふはははは…残念だったな、イオリア・シュヘンベルグ。

 世界を統合し人類を新たな世界に誘うのはこの私、今を生きる人間だ!』

 

 

 大型ビーム砲を放ち終えた後、有視界(モニター)にはエクシア(刹那)の姿は見当たらなかった。

おそらく引導を渡したのだろう。後は自分の思惑通りに世界を支配するだけだと、アレハンドロはこの上ない悦楽に浸る。そして計画発案者であるイオリアを声高とあざけ笑った。

 だが…

 

 

『な…何!?』

 

 

 驕れる者はドツボにはまる。突如機体から警告音が鳴るやいなや、自分から見て上方から淡紅色の光がアルヴァアロンを狙い撃った。瞬時にGNフィールドを展開。無傷で済んだが後少し遅ければ直撃していただろう。アレハンドロは完全に隙を生じさせてしまったことよりも、この淡紅色の光(ビームの色)が間違いなくエクシアであることに驚愕。今し方、葬り去ったはずの相手が存在するからだ。存在していることは仕留め損ねたということ。だが、モビルスーツの機動力であれ(圧縮粒子ビーム砲)を避けきることなど不可能だ。

 ならどうしてだ。軽い混乱状態に陥るも、ヴェーダを掌握した際にイオリアのシステムトラップと共に

追加されたオリジナルの太陽炉にのみ与えられた機能が頭によぎった。

 

 

『…あれはエクシア!イオリアのシステムか!』

 

 

 ビームが放たれた方に視界を向ける。そこにはエクシアが機体を紅く煌かせ、残像を見せながら自機に接近するではないか。エクシアはビームがあたる直前にTRANS-AM(イオリアのシステム)を発動させた、なら回避できてもおかしくはないと確信へと変わる。

 TRANS-AMとはオリジナルの太陽炉のみ所有するシステム。機体の各所のGNコンデンサー(粒子貯蔵機関)に蓄積された高濃度圧縮GN粒子を全面解放させ、一時的にスペックの三倍相当の力を発揮できる。しかし、発動時間は有限。消費した粒子が再チャージされるまで機体性能が著しく低下するデメリットを合わせ持つまさに切り札である。

 アレハンドロはTRANS-AMの厳密な効果を知らないが、このシステムが発動中は時限強化なことは認知していた。アルヴァトーレであればどうということもないのだが、今はGNドライヴ[Τ]が一基しか搭載されていないアルヴァアロン。太陽炉の数は同じだが、今のエクシアの力は自機を上回り劣勢は必至だ。

 

まったく厄介なものを遺してくれる…不遜な理想主義者だ。

だが刹那・F・セイエイはパイロットとしては未熟。

機体の性能が勝敗を分かつ絶対条件でないのだ!

そうだ、私なら出来る…

このアルヴァアロンならエクシアを倒せる!

これを倒してこそ真にイオリア・シュヘンベルグに引導を渡せるのだ!

 

 アレハンドロは焦燥する内心を打倒イオリアと鼓舞する自己暗示をかけるのだった。

 

 

『見つけた…見つけたぞ世界の歪みを!そうだ、お前がその元凶だ!』

 

 

 一方、TRANS-AMを発動させ大型ビーム砲を間一髪避けたエクシア。それを操作する刹那はアレハンドロが放った捨て台詞から、この男は世界を手に入れようせんとイオリア計画を私物化させ、戦争根絶を体現するガンダムという存在を、ただ人を殺めるための兵器に堕ちぶらせた。そうだ、この男が計画を歪めた張本人であり、倒さない限り戦争根絶は成し遂げられないと確信。そして自分達こそがガンダム(イオリアに託された存在)であると示す為、この世界の歪み(狂気)の破壊を始めるのだった。

 

 刹那はガンダムエクシアの得意とする近接戦闘に持ち込むもアレハンドロは|パイロットとしての技量も高かった《ユニオンの最新鋭機であるリアルドに搭乗していた経歴がある》。アルヴァアロンのGNビームライフルの的確な射撃で弾幕を張られ、距離を縮めることができず、避けることで精一杯であった。しかし避けてばかりでは埒が明かない。GNソードの側面で射撃を受け止め、瞬時にGNビームライフルで応戦し、射撃戦に持ち込む。エクシアの機体特性上、射撃戦は不得手。常時なら牽制、接近戦に持ち込むための布石程度にしかならないだろう。ただそれは平時のこと、今は違う。TRANS-AMの効能より粒子量も増大し、射撃距離や威力が増して対等な射撃戦をおこなう事ができるのだ。

 

 

『再生は既に始まっている。まだ破壊を続けるか!!』

 

 

 野望の障害となる刹那(ガンダム)の存在を否定するアレハンドロ。彼にとって世界を破壊するのがソレスタルビーングの役目であり、世界が一つになろうとしている今となっては不要の存在。貴様達はトリニティ(私の計画を実行する忠実な捨て駒)同様に滅ぶ運命だ。密かに独自のシステムを構築していたことをはじめ、こうも自分の計画を(ゆが)めるなど実に不愉快。その抗いがアレハンドロの精神を(ひず)ませ、徐々に本来の顔が露わになるのだった。

 

 

『無論だっ!』

 

 

 アレハンドロの問いに、刹那は躊躇いも無く答える。

 

イオリア・シュヘンベルグは俺達に

 

“君たちが真の平和を勝ち取るため、戦争根絶の為戦い続けることを祈る。

 ソレスタルビーングの為ではなく、君たちの意思でガンダムと共に…”

 

と託した。

貴様が造ろうとする世界は独裁社会。

そんな世界で戦争が無くなるわけがない。

今までと何ひとつとして変りはしないんだ。

貴様の行いは戦争幇助。

だから俺は俺達の意思で破壊するために武力介入をするんだ!

 

刹那はGNビームラフルでアレハンドロの乗るアルヴァアロン(世界の歪み)を狙い撃つ。

俺はトリニティへの武力介入した際、ロックオン・ストラトスの素姓と

マイスターになった理由を知った。

その時、自分が死んで戦争根絶という目標ができないなら代わりに

世界を変えてくれと頼んだ。

現実は皮肉にも逆だ。

志半ばで倒れたのはロックン・ストラトス。

なら俺はその意思を背負って戦う。

いや二ール・ディランディは死んではいない!

戦争根絶のため戦い続けているんだ!

俺達と共に!

 

 エクシア(刹那)が放ったビームはアルヴァアロンを確実に捉えるが、直撃する瞬間にだけ発生されたGNフィールドに阻まれる。アルヴァアロン(アレハンドロ)はGNフィールドでビームを防いだ後、一時的に解除、反撃に移る…この攻防戦が幾度と続きことになった。

 

 

『GNフィールド!くっ…』

 

 

 |GNフィールド《GN粒子を防御機能に転用させあらゆる攻撃を遮るガンダムの特性》の前に決定打が与えられず戦況は膠着状態化にとなった。時間が経過するなり刹那の表情が険しくなる。これが数カ月前に世界が戦っていた自分たちの力。それと今自分が戦っている。同性能なら状況は五分なのだが、今エクシアはTRANS-AMを発動させアドバンテージを取っている。制限時間内に決着をつけなければシステムの都合上(終了後弱体化)こちらが不利だ。何か打開策を見つけなければ戦争根絶という理念が…

ロックオンの死が無駄となってしまう。

 どうすればいいんだ…?反撃の糸口を見つけようとするが隙が無い。そんな中ロックオンの意思を無碍にしてしまうと焦る刹那は以前GNフィールド搭載型相手の対策として指南された事を思い出す…

 

 ………

 

 それは西暦2305年、ソレスタル・ビーイング(私設武装組織)が世界に武力介入を行う二年前の事。

刹那はそのガンダムマイスターとして今のプトレマイオスクルーと出会うも、14歳という若さ故に初対面においてその能力に疑問視を持たれていた。GN-005(ガンダムヴァーチェ)のガンダムマイスターであるティエリア・アーデも例外でもなく、自分は戦闘データを閲覧したが体感はしていない、

本当にデータ通りなのか実証しろ。と戦術予報士(スメラギ・李・ノリエガ)に刹那とモビルスーツシミュレータによる模擬戦を提案するのだった。

 模擬戦の三日前のこと。訓練を終えてプライベートを戦術マニュアルで復習をしていた刹那にロックオンは問う。

 

“ティエリアの乗るガンダムヴァーチェは重武装タイプだ。

 機体にある大型圧縮粒子貯蔵タンクにより粒子ビームの火力を強化、

 また粒子バリアであるGNフィールドの長時間展開も可能。

 そいつと戦うとしたらどうする?”

“長期戦に持ち込み、粒子が切れるのを待つ。そうすれば機動力のあるエクシアに…”

 

 ロックオンの問いに刹那は自分の考え、ソレスタルビーングに参加する前にクルジス共和国反連邦組織KPSAのゲリラの少年兵だった頃、リーダーであるアリ・アル・サーシェスにより教え込まれた庸兵の心得、いかに高い生存確率と損害を最小限に抑える。その戦法をとると伝えようとした。が、途中で阻まれる。

 

“悠長だな。俺なら速攻で片を付けるね”

“何!?”

 

 刹那は戦略に異を唱えられ、歳相応の反発を起こすもロックオンはそれを嗜める。ガンダムエクシアという機体の概念、存在意義を諭すとともに。

 

“刹那…なぜエクシアに実体剣が用いられているか分かるか?

 GNフィールドに対抗するためだ。

 計画の中には対ガンダム戦も入っているのさ”

“そんなことが…”

“ガンダムが鹵獲されたり、太陽炉の技術が敵に渡ってしまう可能性だってある。

 もしもの時はお前が切り札になる。ヴァーチェとの模擬戦はそのつもりで戦え”

“ロックオン…”

“じゃあな。任せたぜ、刹那…”

 

 エクシアに装備されている実体剣(GNソード、GNブレイド)対ガンダム(対GNフィールド)の武装。つまり、敵が同等の力持った時を想定(GNフィールドに対して貫通能力がある設計)して造られている。よって対ガンダム戦、GNフィールドを展開する機体でエクシアが最も真価を発揮するのは近接戦闘。ロックオンの言葉から刹那は、俺のエクシア(ガンダムを駆逐するガンダム)。ガンダムで世界を変えるために自分の与えられた役割、その存在意義を確固たるものとするのだった。

 

 ………

 

 

『……分かっているロックオン、俺は戦うことしかできない破壊者…』

 

 

正にロックオンに示唆された状況。

この実体剣でGNフィールドを破らなくては、俺は…俺のエクシアはガンダムではない。

すまない、そしてありがとうロックオン。

今一度気づかせてくれて…

見ててくれ、俺はこの剣であの機体を…

世界の歪みを破壊し戦争根絶を成し遂げる!

 

 

『だから戦う!争いを生み出す者倒すためにこの歪みを破壊する!!』

 

 

 実体剣のある意味。そして自分が戦争根絶の切り札であること再認識した刹那は近接戦闘に挑むべく、

TRANS-AM(時限性能強化)によるスピードを最大限に活かし、アルヴァアロンの弾幕を掻い潜り急接近。アルヴァアロンの死角、GNビームライフルを持たない右側に回り込む。同時にて、|GNブレイド《高圧縮した粒子を放出し厚さ3MのEカーボンもなんなく切断できる実体剣》を抜刀。右手にロング、左手にショートの実体剣の二刀流から最短距離で左の平突きを放つ。GNショートレイドの先端がGNフィールドの内側、人の世界の歪みの中へと武力介入をするかのごとくGNフィールドを貫通。そしてアルヴァアロンの火器を操作し戦争幇助を具現化した左腕を刺す。

 

 

『貴様…!』

 

 

 技量の劣るパイロットが滅びの運命に抗い戦い続けること、自分の機体を損傷させたこと。GNフィールドが絶対的防御を思いこみ破られたことと相まってアレハンドロは憤怒し、その罪は重いと反撃に出る。

GNビームライフルを撃とうとするも先程のGNブレイドの突刺により左腕がその機能を失っていた。

なら逆手に持つGNビームサーベルで応戦を試みるが…

 

『武力による戦争根絶、それこそがソレスタル・ビーイング!』

 

 

 刹那もその行動を予期していた。アルヴァアロンが放つ左肩から胴へ切り落とす袈裟斬り()よりも先に右手に持つGNロングブレイドでGNフィールドを物ともせず、アルヴァアロンの右側から斬り上げる右切上()を放つ。

 

武装解除行わないのなら何度でも武力介入する。

この世に戦争が無くなるまで!

それがソレスタル・ビーイングの掲げる理念。

武力による戦争根絶!

 

 この斬り上げでアルヴァアロンの右翼を切断しつつ、右肘の結合部の自由と、敵機の戦闘能力を奪ったのだ。そう、GNフィールドを貫通、尚且つガンダムの装甲素材であるEカーボンも切斬可能な武器、実体剣。刹那は対ガンダムの為のガンダムであるガンダムエクシアの真骨頂で世界の歪みを文字通り破壊する。

 

 

『フィールドが!!』

 

 

 これだけではない。右翼を破壊したことで、アルヴァアロンのGNフィールドの発生機能も奪っていた。

防御機能も戦闘能力も奪われたアレハンドロにもはや成す術はない。

 

 

『ガンダムがそれを為す!』

 

 

 勝敗は決したが刹那は攻撃の手を休めることはなかった。この機体の中の奥に潜むどす黒い膿、世界の歪みを摘出しなくてはならない。刹那は即座に各肩に格納されている2本GNビームサーベルを二刀流で抜刀、それらを両脇に突き刺した。ビーム兵器はGNフィールドの前には効果を無い等しい。が、消失したことでその存在、効能が息を吹き返したのだ。

 さらに…

 

 

『俺と共に…!』

 

 

 刹那の攻撃は続く。

 腰部に格納された2本のGNビームダガーを二刀流で抜刀、GNビームサーベル同様で今度は両肩に突き刺した。6本の剣が刺さったが、刹那はいずれもコックピットを狙ってはいない。

 

俺のガンダムは人を殺める為の兵器でない!

俺のガンダムは戦争根絶を体現する者!

俺とガンダムはイオリア・シュヘンベルグから託された!

俺とガンダムで歪みの元凶の貴様を倒す!

 

 

『そうだ…俺が!』

 

 

 アルヴァアロンの動きを完全に封じ込めた刹那。エクシアの右腕に装着された全高の半分もある刃渡りの実体剣、普段は折り畳み格納されたエクシアの代名詞とも言えるGNソードでアルヴァアロンの体心を斬り伏せる。

 2本のGNブレイド、2基のGNビームサーベル、2本のGNビームダガー、GNソード。ガンダムエクシアの開発コード(ガンダム・セブンソード)が示すように計7本の剣を駆使し、例え同型機であろうとも俺のガンダムは駆逐する力を持つ。

 そう世界に示した。

 そして…

 

 

 

『俺達がガンダムだ! 』

 

 

 刹那は自分がガンダム、戦争根絶を体現する者と言おうとするが自分達と言い直す。そこには様々な想いが込まれていた。

 

俺一人が戦っているわけではない。

ガンダムマイスター達、プトレマイオスのクルー。

人だけではない!命を散らした仲間、ロックオンもその意思で!

そうだ、戦争根絶のために戦っている者達がガンダムなんだ!

 

 と世界の歪みに対して言い放つのだった。

 

 

『リ…リボンズ』

 

 

 GNソードに斬られたのだが、コックピットに亀裂が入るだけで破壊までは至らず、アレハンドロはまだ息をしていた。しかし散った離散した破片が胸へと刺さり、流血量から助かるには絶望的であった。そんな時だ、リボンズから通信が来る。だがそれは無事を確かめるものとは程遠かった。

 

 

『アレハンドロ・コーナー。あなたはいい道化でしたよ』

『何!?』

『これはイオリア・シュヘンベルグの計画ではなく僕の計画になっていたのさ』

『リボンズ…貴様!』

『統一された世界の行く末は僕に任せてもらうよ』

『貴様!コーナー一族の悲願を!』

『そう言うもの言いだから器量が小さいのさ』

『リ…リボンズゥゥゥ!!』

 

 

あなたが僕を拾ったのではなく、僕があなたを選んだんだ。

僕の計画のため尽力してご苦労さん。

どうだい自分が捨て駒にされる気分は?

その反応じゃあとは思わなかったのかい?

散々自分もしてきたじゃないか?

所詮あなたは自分が利用されていることも見抜けない器だったわけさ。

そんな下等な人間が世界を支配しようとするなんて傲慢だよ。

おっと、傲慢なのは今に始まったことじゃないね。

まあ、そのおかげで自ら死に急いでくれて始末する手間が省けて良かったよ。

どの道その怪我じゃあ長くなから、早く退場すればいいよ。

 

 アレハンドロはその言葉に、自分が手のひらで転がされていたことに憎悪する。そしてその憤りを抑えきれずリボンズが映るモニターをぶん殴る。この一撃が引き金になったのかわからないが、偶然にもこの瞬間にアルヴァアロンは爆発。アレハンドロは戦死するのだった。

 

 ………

 

現実に戻って暗い部屋。

 

 

『そうだ…俺が!俺達がガンダムだ!』

 

 エクシアがガンダムセブンソードを体現するクライマックス。この台詞が流れたとき、赤毛の少女のテンションも急上昇した。そしてその興奮を抑えきれずテレビ画面に向け発狂、その姿は子供といっても差支えない。

 

ティアモ  「そうよ!それでこそ私が求めるガンダムなのよ!」

 

 彼女はアニオタであり、またガンオタ、大きなお友達ともいえる人種に分類されるだろう。だがそれは

幼少期の環境が後天的に人格形成されるとも言われている。故に愛を知らずに育ったため、己を律して生きようとしたのだろうか。それとも甘えることを知らないがために何かで昇華させる行為なのだろうか。

ただ一つ言えることはその叫びは隣の部屋まで筒抜けるほど五月蠅いということだ。

そして不運にも耳にした部屋の住人は“またか…”と日常茶飯事の出来事だと辟易するのだった。

 

 [A’’パートに続く]

 




ということで会話は本編の台詞丸写しです。
地の文には自分の目に映った光景と独断と偏見の心理描写を書いてみました。
個人的にGNフィールドを書いた回数が凄く多かったと思います。

ガンダム00は一つの台詞に何重ものバックグラウンド組み込まれ、
それを回収しながら文章にすると展開がもっさりするのが難点ですね。


あとこの流れはあくまで文章を書くため練習、
劇場版ガンダム00でいう、映画ソレスタル・ビーイングのノリなので
ご注意を。

次からファイアーエムブレムメインに移る予定です。


 【補足】


 ~セレナ(Serena) :北米版Severa~ 

 ・Original Setting
原作:ファイアーエムブレム覚醒
傭兵 → 勇者

『ファイアーエムブレム覚醒設定資料集』
アスキー・メディアワークス 第194項 より
未来から来たティアモの子。
何でもできる母に比べられてきたので劣等感が強く、生意気な性格になった。
しかし、自分の美貌には自身があり、可愛さを武器にするあざとい一面も。
軍の仲で一番、無駄な買い物が多い。

 ・Personal Data of TMR(of ephaim)
Age :??? (1/21 新山羊座)
Job :居候 、フリーター
Role :苦労人、とばっちり
Hair color :深緋、ダークレッド、ティアモと同色
Figure   :スレンダー型
Attribution :貧乳、ツンデレ、未来人、せっちゃん

この話では…
色々可哀そうな人という立ちまわり。
ティアモと同じ赤い髪をツインテールにした容姿。見た目から15~17歳、JK。
性格は捻くれ者、ツンデレと癖のある性格なのだが、この話自体性格が大きく歪んだキャラが目立ち(特に母であるティアモ)、相対的にまともに見える。時に貴重なツッコミ役もこなす。

今から半年前のこと、原作同様に未来から時間遡行してきたティアモの子と目される人物で、
確証はないが髪、顔、胸囲と似た点が多いのでそうなっている。
年齢差がないことから両者姉妹という認識で一緒に暮らしている。
普段何をしているかといえば、戸籍がないので学校に通わず、傭兵ギルドを通して生活している。


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