HIGH SCHOOL D×D ―――(再)―――   作:ダーク・シリウス

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エピソード18

兵藤邸の地下にて激しくぶつかり合い火花が飛び散るほど剣と剣が振られ、

切磋琢磨をしている五人の少女と一人の少年がいた。

 

エクス(約束された)―――」

 

少年が輝かす剣を見て金髪の少女が素早く動き旗を振るうと光の膜が自分も含め

仲間たちを包みこんで防御態勢に入った。さらにはその中でヴァイオリンみたいな盾を

持つ銀髪の少女も盾を構えている最中、

 

カリバ(勝利の剣)ァッ!」

 

五人の少女たちに向かって振り下ろされた極光の剣から放たれる斬撃波。

既に防御態勢の少女たちに伸びて問答無用な攻撃が直撃したのだった。

 

 

「ルーラーの神器(セイクリッド・ギア)。凄いな、まさか半分ぐらいの出力で放った

エクスカリバーの力を受け止めるなんて」

 

「あんな大技を出されたら必死になりますよ!」

 

「でも、次は全力で放っても大丈夫そうだな」

 

「先輩って意外と鬼ですね。あの攻撃の全力って言ったらライザー・フェニックスの

時はどのぐらいだったんですか?」

 

「全力だけど?」

 

模擬戦を終えてしばしの休憩をしているのは一誠と五人の教会組。

イリナたちに剣の稽古をしているのである。

 

「一誠くん、私的にはもっと普通に戦って欲しいんだけど」

 

「ダメダメ。稽古や修行に手を抜いたら強くなれないぞ」

 

「うん、師匠の言う通りだな」

 

「私、いつか死んじゃうわ。この稽古で」

 

「そうか?私は自分の為にもなるからゼノヴィアに同意するが」

 

「リーズ先輩。もう少しだけ妥協してもらいましょうよ。

ボクも冷や冷やしてどうしようもないんですってば」

 

ワイワイと地下で話し合う六人。地下は二階まであり、修行や稽古用の空間、(温水)

プールの空間が存在する。

 

「イリナたちは人間だから何らかの神器(セイクリッド・ギア)がありそうなんだけどな」

 

「あってもなくても私たちはこの聖剣で十分事が足りますけどね」

 

「そうね!」

 

「でも、聖剣を奪われたらルーラやゼノヴィアみたいには戦えないだろう?

リーズは盾があるから問題ないけど」

 

指摘された二人は「「うっ」」と事実を突き付けられてしまい、ぐうの音も言えなかった。

 

「いっそのこと、体術でも学んだ方がいいんじゃない?こう拳に聖なるオーラを纏って

打撃を与えるとかさ」

 

「ストラーダ猊下みたいな身体になれって言うの一誠くんは!?」

 

愕然と絶叫するイリナ。

 

「いや、イリナがストラーダ先生みたいになったら俺だって嫌だわ。

そうじゃなくて聖剣を使えるんだから身体に流れる聖なるオーラだって

コントロールできるはずだろう?」

 

「む、それはまぁ可能なことだが打撃より斬撃でこうズバッとダメージを与えは方が良いだろう?」

 

リーズが身体で表現する。ゼノヴィアも同意だとばかり頷くので一誠は首を捻る。

 

「確かにそうだけど、攻撃ができる手段が増えるといろいろと便利だぞ?」

 

「うーん、それはそうですけど私たち拳で戦うようなタイプじゃないですよ?」

 

「ルーラーの言うことは尤もだし、俺だって承知の上で言っているんだ。

でも、悪魔に対しては効率が良いと思うぞ。相手の虚を突くことだってできるし」

 

「師匠の言いたいことは分かるが、それはいま直ぐに学ぶ必要はないだろう?

今はこの聖剣とデュランダルで十分さ」

 

そんなこんなで戦い方、自分のスタイルの事で話しは盛り上がったのだった。

そして、地上のリビングキッチンでは通信式魔方陣でリーラは誠と一香と連絡していた。

 

『授業参観か。勿論行かせてもらうぜ』

 

「そうですか」

 

『私はともかく、誠は兵藤家と会うと一悶着が起きそうね』

 

「一香さまはどうなのですか?」

 

『私も行くわよ?でも、式森の人たちと出会うとどうなるかわからないけど』

 

どちらも不安要素を抱いている。それでも授業参観を参加しにやってくるのだから親子愛だろう。

 

『他に友達を連れて来ようかな。きっと一誠は驚くぞ』

 

「友達ですか。それはどちらさまで?」

 

『それは当日までお楽しみだ』

 

悪戯小僧みたく、笑みを浮かべたまま誠の姿を写し出していた立体映像の魔方陣が消失。

一香の姿を映し出す魔方陣も一拍遅れて消えた。

 

「一悶着・・・・・確かにその可能性は大きいですね」

 

意味深に漏らし、リーラはメイドとしての仕事をするのだった。

 

 

 

式森和樹は式森家次期当主の立場にいる。両親は二人とも式森家の者、

父親は式森数馬、母親は式森七海。二人の両親を尊敬し、何時しか一人の魔法使いとして

超えたい存在でもあった。そんな両親から授業参観のことで一人のメイドと二人暮らしの

生活をしている和樹に通信式魔方陣で連絡をしてきたのだった。

 

『ばっちりお前の様子を記録してやるからな』

 

「もうそんな歳じゃないんだから止めて欲しいんだけど」

 

『なにを言っているのよ。自慢の息子の晴姿に記録しないで親が務まらないじゃない』

 

何の晴姿なのかこの際ツッコミを入れない。言っても変わるわけがないのだから。

 

『シンシアと二人暮らし、学校生活もどうだ?』

 

「うん、助かってるよ。学校生活は去年より賑やかになってるし」

 

『そうか、楽しんでいるならお前を送り込んだ甲斐があるというものだ』

 

「ただ、兵藤家の同年代が粗暴で身勝手な言動が多々見受けれるから安心できないや」

 

『・・・・・そう、兵藤家の方は苦労しているのね』

 

他人事ではないと七海が声のトーンを落とす。和樹も当主となる男で、どうにかしたいと思う。

最近、兵藤家の同年代が接触してきているという話も聞く。

式森家の魔法を悪用する気ならば、こちらとて対処せざるを得ないのだ。

―――同じ兵藤なのに、なにが気に食わないのか身内を攻撃するあの兵藤一誠のように。

ふと一誠のことを思い出した。

 

「そういえばさ、最近気になる男がいるんだ」

 

『『・・・・・』』

 

何故か自分の両親は沈黙した。自分は何かおかしいことを言ったのか?

いや、言った覚えはないと自己完結した時。

 

 

 

『『息子がホモになりかけているうううううううううっ!?』』

 

 

 

目が飛び出す程、仰天した和樹の両親。そのあまりにも言い草に和樹も自分の発言は

失言であることを改めて気付き、大袈裟に驚く自分の両親に異議を唱えた。

 

「ちょっと待ってよ!?どうして二人の思考がそっちにいっちゃうの!

バカでしょ、ねえ、バカでしょっ!?」

 

『親に対して馬鹿とはなんだバカとは!バカと言った奴がバカなんだと知らないのか!

バーカバーカ!』

 

「アンタは子供か!?ええい、僕が言いたいのは兵藤なのに魔法を使っていることなんだよ!」

 

親子三人の口喧嘩もとい、コミュニケーションを眼鏡を掛けている長い銀髪にメイド服を

身に包んでいる女性が「またか」と風に呆れ顔で息を殺して溜息を吐いた。

すると、数馬と七海は怪訝そうにオウム返しをした。

 

『兵藤が魔法を?』

 

『それ、本当?』

 

その問いかけに和樹は肯定と頷く。

 

「うん、ほら二人も見たと思うけどライザー・フェニックスと兵藤一誠のレーティング

ゲームでも確認しているよ。錬金でバトルフィールドを水に換えているところもね」

 

『・・・・・あの子か。ああ、確かにこちらでも見ていたさ』

 

『あの子が、兵藤が魔法を・・・・・』

 

「こっちでも調べて見たんだけど、母親は式森なんだって。二人とも何か知ってる?」

 

伺うように訊く和樹に数馬と七海は再び沈黙した。それは肯定とも意味を取れる。

 

「父さん、母さん?」

 

『・・・・・母親が式森・・・・・ああ、あの人に間違いないな』

 

『・・・・・』

 

和樹にとって久し振りに見た真剣な顔をする両親。何か因縁でもあるのかと考え、

訊ねようと口を開いた。

 

『和樹、兵藤一誠と言う子供と接したか?』

 

「え?うん、まぁ・・・・・魔導元帥ゼルレッチの自筆の魔法の本を持っているし」

 

『・・・・・なんだそりゃ!?そんな超貴重な本を持っているのか!』

 

やっぱりこの人も一人の魔法使いだなと和樹は、その驚きっぷりに同感と心の中で頷いた。

数馬は咳をし、気を取り直して和樹にこう言った。

 

『和樹、あの子は言っちゃあ何だが―――はぐれだよ』

 

「・・・・・はぐれ?」

 

『兵藤家の者でもない、式森家でもない中途半端な存在だ』

 

数馬から意外な言葉を聞き、驚きの色を浮かべた。はぐれとは相手を蔑む言葉でもある。

それを尊敬する父親が口から発するなんて信じられなかった。

 

『いや、それ以前におかしい。兵藤家と式森家の力は相反するものだ。

一つの身体に相反する力を収めるのは死の意味をするのに

どうして魔法を使える・・・・・』

 

「―――――」

 

それは知らなかった。和樹は初めて聞く兵藤家と式森家の力。ただ単純に気が長けたり

魔法が長けていたりしている一族だからと思っていた。

なのにまるで元々は一つだったような言い方をするのだ。七海は数馬が自分の発言に

気付いていないことを悟り静かな焦りを―――。

 

『あなた、それは―――!』

 

『っ!』

 

今更ながら自分の発言は重大な事を漏らしていることを気付き、和樹にこの事を誰にも

言うなと釘を刺した。

 

「(兵藤一誠・・・・・・キミは一体、何者なんだい)」

 

―――○●○―――

 

そして、授業参観日の日がやってきた。小中高一貫の学校に大勢の父兄がやって来ては

自分の息子と娘の授業の様子を見にそれぞれ子供がいるクラスへと足を運ぶ。

 

「我が愛しい娘よ!お父さんが愛しいイリナの姿を撮りに来たぞぉっ!」

 

「ネリネちゃん!リコリスちゃん!パパもバッチリ撮ってあげるからねぇっ!」

 

「シアァッ!他の娘共に負けるんじゃねぇぞ!

 

高々に声を挙げて娘の名を発する男性もいたことを、名を挙げられた座っている

女の子が羞恥心でプルプルと身体を震わせ、何かを堪えていた。

 

「うううっ・・・・・主よ、これも私に対する試練なのですかぁ・・・・・?

これはあまりにも堪え難いです!」

 

「・・・・・頑張れ、イリナ」

 

応援するしかできない一誠。クラスメートの女子たちも同情や憐みの視線を向けている。

 

「お姉さま!私たちは静かに応援していますので頑張ってください!」

 

「HYE!私の妹たちよ、私の勇士を見ていてくださいネ!」

 

極一部だけ、完全に受け入れている。あれぐらいのポジティブがあれば恥ずかしがる

ことはなかっただろう。そんな一誠も例外ではなかった。

 

「一誠!初めての授業参観だからって緊張しちゃダメよー!」

 

「しっかり見守っているからなぁー!」

 

ゴンッ!

 

机に強く頭を振り下ろし、額をぶつけた一誠も羞恥心で心が一杯になった。

同士が直ぐ傍にいることでイリナは強気になった。

 

「一誠くん、お互いこの状況を乗り越えましょうっ」

 

「ああ、幼馴染がいれば怖いものなんてないっ」

 

「そうよ、その意気よ一誠くん!ああ、アーメン!」

 

「アーメン!」

 

絶対に乗り越えて見せると固く誓った。女子しかいないこの教室に授業参観が始まる

時間となると教師が教室に入って来て、堂々と授業を始めた。

 

「えー、国語の授業を始めたいと思います。まず皆には絵を書いてもらいます」

 

―――国語なのにどうして絵を描くことになるんだ?クラスメートの疑問が一致した。

 

「ただ絵を描くんじゃありません。絵に表現力がなければ意味がない。

これは文章を書くときだってとても大切なことなんです」

 

国語の教師がそう説明をする。表現力がテーマなら納得できないわけではない。

ただし、どんな絵を描けばいいのか分からないでいる一誠たちに教師はこう言った。

 

「絵は自由に。皆の手元に画用紙を配りますので色鉛筆を使って画いてください」

 

前から画用紙を受け取った瞬間、本格的に授業が始まった。

 

「お父さんとお母さんもどうぞ、絵を書いている様子を近づいて御覧なさっても良いですよ」

 

マジでか、余計なことを!と教師に心の中で愚痴る一誠の傍には早速、誠が寄ってきた。

 

「よう、久し振りだな我が息子よ」

 

「・・・・・父さん、授業参観ってこんなに恥ずかしい気分を感じるもんなんだね」

 

「はははっ、なにを言っているんだ一誠。俺は楽しいぞ?」

 

だったら息子と父親の立場を入れ替わってこの状況を感じて欲しいと切に願った。

一香はオーフィスのところに行っていて誠共々しばらくすれば咲夜やヴァレリーの方まで

平等で見に行く。

 

「お、お父さんっ。そんな、カメラを向けたままこっちを見ないで欲しいっす」

 

「なーに言ってんだ。娘の姿を撮らないで父親が務まるか!」

 

「お父さま、そのお恥ずかしいです」

 

「ううう・・・・・天界からの新たな拷問なのぉ・・・・・?」

 

お姫さまたちも苦労している様子だった。というか、理事長としての仕事はどうしたんだろう?

 

「「サボった」」

 

「人の心を読まないでくれ・・・・・」

 

しばらくすると、次々と絵を完成した女子たちが現れ、絵のテーマも言わされる。

一誠自身も絵を書き終えてクラスメートの前で発表する。

「家族と桜の木の下で集う」と発表した―――。

授業参観は程なくして順調に進み、大声で応援してくる両親たちに羞恥心を抱きつつ

昼食タイムまで頑張った。

 

「恥ずかしい、恥ずかしい・・・・・」

 

「授業参観ってこんなに精神が削るものだったとは・・・・・」

 

「もう、授業参観は嫌ぁ・・・・・」

 

親がいる面々は哀愁を漂わせて落胆していたほど。当の親たちは自分たちの

子供の晴姿にあーだーこーだと話し合って楽しそうに会話を弾ませている。

 

「おーい、何時までも恥ずかしがっているんじゃない。飯を食べに行くぞー」

 

「・・・・・今頃学食は満員だと思うけど」

 

「お前たちの部室で食べれば問題ないだろう?」

 

何時の間に部活をしていることを知ったのだろうか、と一誠は思うがリーラが報告を

したのだろう。

 

「サーゼクスとサーゼクスのご家族とも一緒に食べる約束をしているんだ。ほら、行くぞ」

 

何だか自分の子とみたいに楽しそうにしている。パチュリーや金剛と別れて廊下に出た。

 

「あっ」

 

「ん、和樹・・・・・とその家族か?」

 

「うん、そうだよ。丁度良かった」

 

バッタリ廊下に出くわす和樹と一誠。和樹の背後には数馬と七海が佇んでいて―――。

 

「「・・・・・」」

 

「・・・・・」

 

式森数馬と式森七海、兵藤一香が意味深な視線を交差する。

 

「式森・・・・・懐かしい一族と再会できたわね」

 

「・・・・・あなたが我らを捨て野に下ったことには未だに理解できません」

 

「捨てたわけじゃないのだけれど、そう思うのならご自由に。

私は家の事より愛を選んだ今ではただの一般人なのだから」

 

顔色を変えず述べた一香を数馬は険しい顔で問うた。

 

「その一般人がとんでもない子供を産んでしまったのを自覚をなさられていないのですか?

いつ、力が相反し逆流をして周囲を巻き込むことも考えずに」

 

「おっと、俺たちの息子はそんなヤワじゃないぜ式森。いや、俺の義弟くん」

 

「「えっ?」」

 

一誠と和樹が驚きの声を漏らした。

 

「お父さん、義弟って?」

 

「この式森数馬は一香の弟なんだ。だから一香と結婚した俺にとっては

義理の弟のようなもんだよ」

 

「誰が義弟かっ。俺は認めないぞ!」

 

数馬が吠えた。

 

「お前のせいで式森家は混乱に陥った。姉の代わりに俺が当主としてなったから何とか

治まったが、お前と姉は兵藤家と式森家が誕生して以来の一族の恥だ!」

 

「一族のこと、家のことも大事だが俺は後悔していない。好きな女と結ばれ、

世界をこの目で見てこの足で歩き回ったことで知ったんだ。兵藤家なんて式森家なんて

一族はちっぽけな存在だってな」

 

「―――――っ」

 

数馬から怒りを感じ、一誠は黒と紫が入り混じった籠手を具現化し装着した。

 

「その必要はない」

 

一誠を見ずに誠は言った。静かに籠手を解いて四人の様子を見守る姿勢に戻ったら、

 

「今俺たちが喧嘩腰になってもしょうがない。今日は授業参観日なんだ。

この成長を見守るのが親の務めだろう?一人の親としては分かっているはずだが?」

 

「・・・・・」

 

誠と数馬の間に静寂が生じたが、七海の促しに数馬は踵を返した。

 

「死んでも俺はお前を許す気はない」

 

「今度腹を割って喧嘩でもしような。負けるつもりはないけどよ」

 

「・・・・・」

 

一香を一瞥する数馬。一香はその視線に気付くが何も口にせず和樹と一緒に去る数馬と

七海を見送るだけだった。

 

「・・・・・父さんと母さんって大変だったの?一緒になるのに」

 

「お前が気にするよーなことじゃないって。もう終わったんだからな」

 

「今は、今を大事に生きれるならそれでいいのよ私たちは」

 

優しく一誠にそう話しかける。自分が生まれる前の頃にどんな波乱万丈なことが

起きていたのか、一誠は知る由もない上に聞けそうになかった。

 

「一誠くん、イリナのことをよろしく頼む。どうか幸せにしてくれ」

 

「おっと待ちな!うちのシアにも幸せにしてくれねェとダメだからな坊主!」

 

「私の愛娘たちもだよ一誠ちゃん!」

 

昼食時、親公認の結婚前提の付き合いを求められては四人の娘たちは顔を真っ赤にし、

一誠を困惑させたのは別の話である。

 

 

 

「・・・・・七海」

 

「あなた?」

 

「あの兵藤一誠と言う子供。式森の血をも受け継いでいるんだよな」

 

「・・・・・それがどうしたというのですか?」

 

「あの子の瞳を見て気付いたよ。顔に出さなかったが驚いた。―――あの子は人間じゃない」

 

「っ!?」

 

「悪魔でも堕天使でも天使でもない。なら他の種族の肉体なら反する力を

抑え込むことが可能とすれば納得はできる。

有り得ない話だがそれはドラゴンでもそうじゃないか?」

 

「ドラゴン・・・・・あなた、まさか・・・・・」

 

「あの男や俺の姉は確実に何かを知っていて、自分の息子の様子を見守っている。

式森家当主としては見過ごせないことかもしれないが、敢えて何も見なかったことにする」

 

 

 

授業参観が終わり兵藤邸で大の大人たちが酒を交わし合い、酔っ払い、今日撮影した

映像をテレビに映しては自慢げに語る。そんな大人たちの子供たちはと言うと隅っこで

肩を寄せ合い、恥ずかしげに身を縮みこませている。早くこの時が終われとばかり祈り続けるが、

 

『見てください、うちのリーアたんが先生に指されました』

 

『見よ!これが俺の息子が書いた傑作の一品!』

 

『シアは歴史という授業が苦手でな。

今回もわからないと恥ずかしげに言ったところがまた可愛いじゃねぇかっ!』

 

『ネリネちゃんもリコリスちゃんも可愛いね!』

 

『マイエンジェルはどうも国語が苦手で、だが結婚と言う国語だけは分かるのですよ!』

 

豪語に語るのだった親たちは。

 

「悪夢だわ・・・・・」

 

「もう授業参観なんて嫌だ・・・・・」

 

一誠とリアスはそう漏らし、逆に恥ずかしい思いをしていない面々は苦笑を浮かべたり、

呆れたりしていた。大人たちの打ち上げパーティはヒートアップしたところで

魔王フォーベシイが一誠たちにある話を持ち上げた。

 

「そうそう、トップ会談をやる日が決まったよ。明日だ」

 

『・・・・・はい?』

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