まずは、更新が遅くなってしまったことにお詫びを申し上げます。作者も学生の身であり、部活やら、テストやらで忙しいのだと念頭に入れていただき、理解していただけると嬉しいです。そして、これからも度々ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
さて、遅れてしまいましたが、最後に主人公の容姿についての意見が出たので書かせていただきます。
『綺羅 隼人』
身長:170cm(個人的にほしい身長)
髪:茶髪
目:青
その他:整った顔立ちで、かっこいいと可愛いの両方を併せ持つ。
こんな感じですかね!ほかにも気になることがあれば、遠慮なく感想のほうに書いてください。
それではどうぞ~
時は過ぎ、時刻は次の日の早朝…
絵里side
「はぁ…」
私はアイドル研究部の部室でため息をついた。まだ、部活の朝練の時間よりもだいぶ早いため、部室には私一人しかいない。
そんな中、私は昨日の行動を深く後悔していた。それは言わずもがな、あの少年『綺羅 隼人』と対決を挑んだ事だ。彼のあの怯えるような目が、あの今にも切れてしないそうな心が、私の頭の中で渦巻く。このままでは“あの約束”も守れないかもしれない。
私は今日張り出す予定のチラシを眺めた。そこには大きく、そして色鮮やかな文字でこう書かれている。
『μ's×A-RISE スクールアイドルライブ! in音ノ木坂』
これを知ったら亜里沙も楽しみにしていたであろう一大イベント。その始まりを、全ての始まりを私は思い出していた。それはおよそ一ヶ月前、私達9人が集まり、μ'sとして活動してから間もない頃だった…
☆★☆★☆★☆★☆★
それは何時もの様に希と生徒会の案件を整理していた時だった。二回のノックと共に扉が開いたのだ。先生だろうと予測して書類から目を離し、扉の方を見ると思わず我が目を疑った。
目の前にはスクールアイドルを代表するトップアイドルのA-RISEのリーダーである『綺羅 ツバサ』が目の前にいたのだ。彼女は私の方へ歩み寄り、口を開いた。その格好は凛々しく、堂々としているものだった。
「貴女が絢瀬 絵里さんで良いのよね?」
「え、ええ…」
その時に彼女の口から今回のイベントの事を告げられた。
私は急いでμ'sの皆を呼び、部室へと移動した。皆、心なしか緊張している様で、はりつめた空気になっている。ツバサはμ'sの皆が集まるのを確認すると今回の話の内容を伝えた。しかし、話はそれだけでは終わらなかった。
「それと……このイベントを行うには一つ条件があるの。」
「「「条件?」」」
皆で聞き返すと、ツバサは大きく頷き話を続ける。その内容は………
「この学校にいる私の義弟『綺羅 隼人』を貴女たちμ'sのプロデューサーにしてほしいの。」
驚くべき事実と破格な条件だった。
「ぇえ!?ツバサさんの弟がここに!?」
開口一番、穂乃果が大きな声をあげる。他の皆は予想外の条件に言葉を失い。その中で、一年生は何処か思い当たる節があるように見えた。しかしながら何故、わざわざ自分の弟を私達のプロデューサーにさせようとしたのだろう。そんな疑問が私の頭によぎる。その疑問に答えるかのように彼女は話を続けた。
「お願い。私達だけじゃ駄目なの。だから、力を貸して…彼を救ってあげて……」
その姿はまるで、我が子を思う一人の母親のようだった………
そして、彼女は話し始めた。彼は“忘れる”というごく当たり前な事ができないこと。そのせいで彼がいじめを受けていたこと。彼が親に捨てられたこと。まだ、その傷は心に深く刻まれているということ。
それは私達の想像を遥かに凌駕する物だった。私も妹がいるし、少なからず心配する気持ちを理解することが出来た。だからかもしれない。
「どうして私達なんですか?」
私には理解できなかった。まだ、結成したてで、雛に毛が生えたような私達をそこまで信用できるのか、任せられるのか。
私の質問を彼女は考える素振りをしつつ、真っ直ぐこちらを見つめながら答えた。
「ん~どうしてだろう?貴女達のライブの映像を観ていたら、不思議と『この娘達なら大丈夫かも』って思っちゃったのよね…」
「要するに経験と勘ね!」と言った時の彼女のいじわるな笑みは今でも印象に残っている。
その日は「後日返事を待つわ。」とだけ言って、音ノ木坂を立ち去った。
その後、私達はこの条件をどうするかについて話し合った。正直、この条件は厳しいだろうと思われ、実際にも反対の意見がちらほらと出てきた。しかし、これまで幾度となくμ'sを引っ張ってきた少女『高坂 穂乃果』は違った。
「折角のチャンスだもん!やろうよ!そして、その隼人君っていう子も助けよう!!」
彼女のつるの一声は皆の心をつき動かし、少年『綺羅 隼人』の勧誘が始まったのだ。
しかし……
「え?嫌ですけど…」
今、現在まで彼がその勧誘を一度たりとも受ける事はなかった……
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あの時の彼の表情を思い出し、思わず苦笑する。一瞬、驚いたように目を丸くさせたと思ったら、すぐにしかめっ面になるのだ。あんな性格からあのツバサの弟だと言われても、とてもではないが首をかしげてしまう部分がある。
ふと時計をみると、もうすぐ朝練が始まる時間へと迫っていた。そろそろ皆も来る頃だろうか?そう思いながら、皆が来ているか確認しようと部室の扉を開けた。すると、そこには………
「ここは定番のボケをかましてから入ろうか、それとも、いつもの矢澤先輩いじりから入ろうか…悩む、これは人生至上最大の2択だ。」
「……………」
こちらに気付く様子などさらさらなく、顎に手をあてながら考えている噂の少年隼人がいた。まず、この状況を見て私はどう反応していいのかこちらが悩んでしまう。そもそも、この扉と彼の間は1m位だ。これで気付かないって一体……
「……………あ」
しばらくすると、私と目が合った。彼は気の抜けたような声を上げる。恐らく、予想外の事態だったのだろう。___況してや、部室に入る際のネタを聴かれるなど寝耳に水だったろう。
彼は頭をかき、慌てた様子で私に苦笑いしながら話し掛ける。
「こ、これはこれは、生徒会長さん!今日はとても気持ちのよい快晴でありまして……」
「そうね、この日射しのひとつも現れない、じめじめとした天気は貴方にとって快晴なのね…」
「うぐ!そ、それは……」
彼は大量の冷や汗を垂らしながら、目を泳がせている。あの時のしかめっ面に比べると、彼もずいぶん柔らかくなった物だ。先程の思い出も懐かしくなり、先程とは別の意味で苦笑してしまう。
「それで、何か用かしら?」
どこか淡い期待を込めながら、彼に問いかける。すると、彼は何処か気恥ずかしそうに頬を書きながら話す。
「今朝、姉ちゃんから全部聞いたんだ。姉ちゃんが音ノ木坂に来たことも、俺の事を話したことも……ったく、直接本人に言え!って思うよな。」
「………え?」
私は突然の言葉に聞き返してしまう。そんな事など気にも置かずに、彼はそのまま話しを続けようとする。しかし…
「おっ待たせ~遅れてごめんね!」
「こら!穂乃果!遅れてきたのに何ですかその態度は!」
「まあまあ、海未ちゃん。落ち着いて…」
「ごめんね、エリチ少しバイトが長引いちゃった。あれ?何で隼人君がいるん?」
「あ!本当だにゃー!」
「ま、待ってよ凛ちゃん!」
「居たわね、隼人!今日という今日は日頃の仕返しを!!」
「…何であんたがいるのよ?」
μ΄sの皆が来たようだ。その様子を見ると、隼人は笑みを浮かべ皆の前に立つ。何処か緊張しているようにも見える。そして、彼は大きく息を吸い込み………
「音ノ木坂学院一年『綺羅 隼人』!まだまだ未熟ですが、僕をμ΄sのプロデューサーとして皆さんのサポートをさせてください!」
恥ずかしそうにしながらも、大きな声で彼は言った。その青い目からは強い決心が垣間見える。私達は一瞬、ポカーンとしながらも、お互いの顔を見合わせた。皆、嬉しそうに頷いている。あれだけ苦労して勧誘したのに、こんなあっさり入って来るのは正直予想外だった。μ΄sのリーダーである穂ノ果は彼の前で手を差し出し、笑顔で言った。
「もちろんだよ!これから、宜しくね!!」
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隼人side
あの日から一週間の月日がたった。
あの後、A-RISEとのライブが正式決まり、皆は大急ぎで準備や練習に取り組んでいる。プロデューサーと言っても、仕事は雑用や力仕事ばかりで大変な事も多かったりする。
夕日が南中を過ぎ、水平線にラストスパートをかけている頃。俺はそんな事を思いながら、合間の休憩に屋上でココアを一口飲む。すると、後ろから誰かが近づいてくる。ふと、振り向くと夕日のように真っ赤な髪をなびかせ、こちらに来る少女がいた。俺は少女の名前を呼び、話しかける。
「何してんだよ真姫?」
「隼人こそ…何、仕事サボって黄昏たりしてるのよ?」
「サボってねーし」と一言返すと、終始無言のまま、時間だけが過ぎていく。
「その……最近どうなの?仕事とかで仕事が多い気もするけど…」
突然、真姫が呟く。夕日の色に染まってか、彼女の顔は髪の色と同じように
ほのかに紅くなっていた。
「なんだ、心配してるのか?珍しい。」
「べ、別に心配なんか……って珍しいって何よ!」
いつもの彼女に戻り、俺はからかうように笑って見せた。俺はココアを飲み干し立ち上がると、真姫に背を向けて階段に向かって歩く。
「ははは…本当、雑用ばっかだし、ライブの準備は忙しいし、どっかの赤髪ピアニストは思春期ちゃんだし…確かに、大変だなぁ。特に最後なんかは酷いったらありゃしない。」
「な、何よ…」
真姫は反省してるのか、怒っているのか、分からないが不機嫌そうに言葉を返した。俺はその反応を密かに面白がりながら話を続ける。
「でも………
……悪くないよ。」
そう言って俺は屋上から立ち去る。まだ、仕事が山積みなのだ。今日中に終わらせられるようにしなければ……
俺は急いで階段をかけ降りた。だからかもしれない…
「……隼人のバカ」
彼女の言葉を聞き逃してしまったのは…
俺は大きな段ボールを運びながら、また仕事に取りかかる。心なしか何時もより足取りが軽い。
そして、今日の学校生活も終わりが近くなり、明日が駆け出してくる。
______さあ、物語の始まりだ
最後に言わせていただきましょう。これは最終話じゃないよ!!まだ、序章の終わりだからね(笑)
それでは次回もお楽しみに!!