久しぶりの執筆ですので、可笑しい部分があるかもしれませんが、スルーをお願いします。
2015/06/09/09:58
理解出来ない文章があったので修正いたしました。
朝の目覚ましで武は目を覚ます。外から差し込む太陽の光を入れるべく窓のカーテンを開けたが、いきなり差し込んできた光に目を細める。
川神大戦・東西交流戦の疲れを癒すということで、今日の川神学園は休日となった。川神に来て休日は色々と付き合わされた武にとっては、初めての暇な時間である。
「にしても、休みってのは何をすればいいんだ」
少し前までの休日といったら武器の手入れや街の散歩を主として時間を潰していたが、今の武は学生だ。
学生らしいという行為を知らない武にとって、実はこのようなやることが無い日が一番困ることである。
脳がフルに活動していないのか、ボーッと思考を巡らせる。
「とりあえず適当に散歩するか」
どうにもやることが見つからなかったのか、投げやりな答えに行き着いた武は、学生服に着替えて外へと出て行った。
初夏に入って間もないことと、陽が昇り始めて間もないことから外は少し肌寒い。体を震わせることなくアパートから出た武は、人気が無い道をポケットに手を入れながら、新聞を配達している人を横目に歩いていく。
「新堂くんだ」
「あ? ああ、川神か」
「うん。おはよう」
「おはようさん」
交差点に入り信号待ちしていた武に、1人の元気の良い少女。一子が声をかけてきた。
朝の新聞配達のバイトをしている一子は、新聞が顔を出している横向きのショルダーバッグを持っており、手足には川神院の修行道具である重量バンドをつけている。
「これからバイトなの?」
「さぁな」
「もうちょっと一緒にいたいけど、アタシは新聞配達の途中だから。また明日!」
曖昧な答えにもかかわらず一子が普通に接したのは、大和からの助言のおかげだ。
一子が所属する風間ファミリーでの軍師と呼ばれている大和は、武を観察し曖昧な言葉で流す傾向があることから、金曜の集会で武に対する接し方を一子に覚えさせたのだ。
「元気なヤツだな」
ジグザグな動きで新聞を郵便ポストに入れていく一子を見ながら、武は散歩を再開した。
数十分歩き静止すると、目の前にある大きな寺院を見上げる。
武術の総本山とも言われている川神院だ。何故此処に来たのかというと、先ほど会った一子が原因だ。
武には目的地は一切存在しない。行き当たりばったりな散歩ということで、一子に会った瞬間に川神院という言葉が思い浮かんだ武は、理由も無く川神院へと足を運んだのだ。
中から放たれる気を見る限り、どうやら鍛錬は始まっているらしい。
どういうものをやっているかが気になった武は、川神院へと入ろうとする。
「こんな朝早くからなんの用じゃ?」
やる気なく石段を上がっていく途中、入り口から総代である鉄心が出迎える。
「おいおい、人々の見本である川神院総代が挨拶なしかよ」
「そうじゃったな。おはようさん」
「ああ、おはよう」
「えらそげに言っておいて、手を出さない生徒には困ったものよの」
「いいんだよ。ほら、寒いだろ?」
ポケットから手を出さずに挨拶をしてきたことからの不満を言ってくる鉄心に、皮肉を混ぜる武。
「まぁよい。それで用件はなんじゃ」
「あてのない散歩」
「ジジ臭い趣味を持っておるの」
「学生を煽る趣味を持ってる学長がいると困るな」
「ああ言えばこう言うやつじゃ」
「ほら、抜き打ちの授業参観だ。さっさと案内してくれよ」
「困った生徒じゃ……。確か今日は燕ちゃんがモモと鍛錬するから暇じゃし良いか」
困ったように眉をひそめる鉄心だが、これ以上言っても意味がないと判断したのだろう。後ろに手を組むとくるりと反転すると、川神院へと入っていく。それに続いて門を潜る武は、何百年以上続く川神院の内部構造をじっくりと観賞していく。
五重塔とその下で鍛錬にいそしむ門下生達を横に、鉄心が住んでいる部屋へと入ると、井草の香りが武を出迎えた。
なんら変わりのないちっぽけな部屋に、ぽつんと置かれた机。後ろには切磋琢磨と書かれた半紙が立てかけられている。
珍しい部屋からか色々と見ていた武の前に、湯呑みが置かれる。
「新堂武。いや、斉藤武よ。学校はどうじゃ?」
「別にこれといって感想はないな」
「なにかあったら先生方を頼ると良い。皆親身になって相談に乗ってくれるぞ」
「そうか」
軽いやり取りの中で、武はポケットの中から1つの毒などを検知する液体を取り出すと、湯呑みの中に入れる。
変化が無いことを確認した武は、湯呑みを飲み始める。
「毒なんぞ入ってないというのに」
「職業病なんだよ」
「幼い頃から戦場に放り込まれたことによる人間不信か。重病じゃのぉ」
「いいんだよ。人間の心なんぞすぐ変わるからな」
「お主が良いならいいんじゃ。それはそうと、お主はモモについてどう思う」
戦争を経験している鉄心は追及をやめた。そして、ふと思いついたかのように、武へと問いかける。
「KAWAKAMI……か」
それを聞いて、百代の分析始める。常時腑抜けている彼女をどのように対処をするか。どのような立ち回りで動くかを。
「別段難しくないな。いくら力があろうとも、猪突猛進の相手はいくらでも対応はできる。瞬間回復を使っていた相手もいたが、そいつもそれに頼って猪突猛進してきたが、テーザーで倒した」
「やはりか」
数多くの戦いで生き残った武にとって、力押しの相手は強敵とは言いがたい。実際に瞬間回復を使う敵と対峙した際には、スタンガンで電撃を浴びせ、瞬間回復能力を麻痺させて倒したこともある。
「あんたも知ってるんだろ? 瞬間回復は電撃に弱いと。何故治さない」
「わしもモモに何度も言っておるんじゃがな……」
「そうか。まぁ、一度負けたほうが身のためなんじゃねぇか? 敵が出来るまでは苦労するとは思うけどな」
湯呑みの茶を全て飲み干した武は、机の上に置いて立ち上がる。時刻は朝9時になるかどうかだ。
「お茶ごちそうさん。次はもうちょっといいもの頼むぜ」
「年配には敬語をつかわんかい」
「気が乗ったらな。じゃあな」
このまま時間を潰してもよいが、あてのない散歩を予定としている武は川神院を後にした。
休日in川神院。
次は何処にしようか考え中です。