だから、強引に引っ張りました。
いえ、嘘です。降りてこないので、原作をベースにちょちょいと執筆しただけです。
文字数が少なくてすみません。
ちなみに、今回から三人称視点からお送りいたします。
窓から差し込む光を吸ったふかふかな布団の中で、武はぼんやりとしながら寝返りを打つ。
すると鉄製の階段を、大きな音を鳴らしながら上がってくる音が、耳へと響いてきた。
武はその人物を知っている。よく知っている人物だ。
しばらくその音を耳に入れながら、のっそりと布団から出ると同時に、勢いよく扉が開いた。
いや、蹴飛ばされたといったほうがいいだろう。
「ヘーイ武。遊びに行こうぜ!」
「ステイシー、ドアは蹴るものじゃないぞ。あの時だって──」
「説教は後回しだ。さっさと準備をしろ」
「へいへい」
説教を受けるのが嫌いな彼女は、武の言葉を遮る。
傭兵時代は、こういうやり取りは続いていたためか、武も説教を止め制服へと着替える。
「おいおい、遊びに行くのに学生服ってのはどうなんだよ」
「そりゃこっちのセリフだ。なんだよそのカウボーイな格好は。銃でも撃ち合いに行くのか?」
「お、よくわかったな。さっさと行こうぜ」
寝起きの所為なのか、微睡(まどろ)んでいる武の手を、ステイシーはぐいぐいと引っ張っていく。
引っ張られながら歩いているが、その足取りはおぼつかない。
武の意識は夢の中にあるからだ。
しかしながら、危なっかしく見えないのはさすがと言える。
「なるほど、ガンシューのペア大会に出たかったわけか」
自宅から出て、およそ1時間ほどした場所にあるゲームセンターに着いた。
意識が覚醒した武は、ゲーセンの入り口にあった大会のチラシを見て、ステイシーが何故自分をここに連れてきたのかを理解することが出来た。
ペアの大会。つまり、相方で出場してくれと言う意味ということを。
しかし、それと同時に疑問が浮かび上がった。
「なんであずみ姐に頼まない」
「あずみは仕事だ」
「つまり、休みで暇してるであろう俺を拉致したと」
「そういうこと。エントリーはもう済ましてるぜ」
「そりゃおやはいことで」
やるなら徹底的にがモットーの武は、呆れながらガンシューの機材に貼り付けてある説明を眺める。
「リロードは、画面の外を撃つ……ねぇ」
「簡単だろ? 私達が手を組めば優勝間違いなしだ」
「そうかい。作戦は?」
「そんなのは簡単だ。出てきた敵を最初は私。次は武が倒す」
「なるほど。効率的だな」
自分達の作戦を決めると、大会が始まる。
参加者がチャレンジをしていく。が、大会仕様なのかクリアするペアはいなかった。
次々と現われるゾンビに、最終的に蹂躙されていくのを後ろで見ることをせず、2人は世間話をしていた。
これはステイシーが武にお願いしたことだった。どこで敵が来るかを把握していれば、面白くないとのこと。
そして武達の順番が回ってくると、武はコントローラを右手で持つ。
「軽いな」
「へへっ。ハンデとして適当に持つとするか」
本当の銃のもち方をせず、アニメなどである構えをするステイシーに対し、武も左手をポケットに突っ込んで右手を前に伸ばす。
「お? 武も乗ってきたな」
「いや、適当な持ち方をしてる奴の横でまじめに持ったら恥ずかしいだろ」
「おしゃべりはここまで。ゲームが始まるぜ」
溜息をつきながら、武は正面を向く。
ゲームスタートの文字がディスプレイ上に現われると、湧き出てくるゾンビ達。
それを、打ち合わせ通りに出てきた順番に撃ち倒していく二人。
「ヘイヘイ!」
「元気そうで何よりだ」
「そっちこそ、相変わらず能面っぷりだな! もっと盛り上がろうぜ!」
楽しそうに撃つステイシーに対して、何時も通り表情を崩さない武。
「人間と違ってゾンビなら遠慮なく撃てるからな! 川神に着てから撃ちたくてしょうがなかったんだよ」
「従者が危ない発言をするな。よし、んじゃ俺も技を出すか」
弾を一瞬で2発撃つのをみて、会場が歓声を上げる。
「あ、こら! 私の獲物を取るな!」
「先に撃った方が勝ちだ」
「良い度胸じゃねーか。よーし、その勝負買った!」
出た順番で倒す作戦は終了となり、大会のことを忘れ、ここからはどちらが多くゾンビを倒せるかという、遊びへと変わっていった。
当然、ガンシュー大会は武達の圧勝で幕を閉じた。
誤字脱字などございましたら、お知らせ下さい。
疑問に思ったことや、アドバイスも遠慮なくどうぞ。
答えれる限り疑問には答えていこうと思います。