緋弾のアリアに転生したら危険な姉から逃げないといけなくなりました。 作:レイアメ
暗い、黒い世界から意識が浮上する。
目を閉じたまま思考する。あの饒舌しがたき痛みが今だに体を蝕んでいるように感じるが、本当はそんな事はなく
無意識。体の中にあるそれは一種の装置のようだ。
幻想としての能力が現実の肉体にあるということが、何とも言えないもどかしさがあるが、それと同時に心地よさも感じる。これが魂に直接刻んだということだろう。ならばあの痛みも許容できなくも無い。......いや、やっぱ無し。今の無し。絶対に許さん。
というよりもあの存在は一体なんだったのだろう。あの口ぶり(口でいいのか?)から自分のことを見ているみたいだが、実際何者なんだろう。神なのか、仏なのか、はたまた別の何かだったりして。もしくは悪魔だったり。
というよりこれは転生というやつなのか。なら親が居るはずだろう。これからハートフルな日常が始めるんだ。顔くらい見ておこう。
目をうっすらと開ける。
液体が見えた。ポッドみたいな枠が見えた。てか、自分浮いてた。
目を閉じた。
......何あれ。というか、え?自分どうなってんの?小さくなってるのは何となく分かってたけど、何この液体?何?人口生命体なの?16号17号18号さんなの?セ○さんに吸収されれんの?それともダメージ受けて回復してんの?どうなんのこれ、どうなんのこれぇ!もう一回、もう一回転生やり直させて!
◇■◇■◇
~数分後~
落ち着け、落ち着くんだ。そうだ、明鏡止水だ。いや、あれだ。能力のことを先にしよう。何か目を開けたら白衣来た人と目を合ってないし、目を逸らしてないし、外で慌ててるのを見てみぬふりしてるわけじゃないし。
うん、能力の練習でもしよう。そうしよう。何も見てない。
てか、無意識を操るってどうするんだ?というか無意識って何なんだ(哲学感)。やばい、能力貰ったはいいけど使い方考えてなかった。
何故か思いついたのが古明地こいしだったけど、真っ先に思いつくのが東方って前世で何やってたんだろ。何も思い出せないし、あいつがやったんだろうか。まあ、いいんだけど。
聞こえますか?俺だ、さっき会ったよね~。えっと聞こえてる前提で話します。次に貴方はこ、こいつ直接脳内に...と思うでしょう。
こ、こいつ直接脳内に...っは!
これから教えるのは能力についてだ。本来君の力じゃないからね~。普通に使おうとすれば出来るはずです。これらはもう簡単にコンタクトは取れません。どうやら世界いや妨害されてるんだ。だからまた後でね~。
あ、ありがたいが、普通にって言われてもな、どういうことだ?
自分の中にある無意識を操る力を装置のように自覚し、それをどうにかして使用しようとする。簡単のように見えて複雑で、絡み合っているようで単純で、意識しようとすればするほど薄れていく。
ああ、なるほど。こうすればいいのか。
数分もすればそれを理解した。否、理解というほど分かったわけでもない、漠然としたそんな感覚でしかない。だが、それでも気が付けた。
目を開ける。目の前で慌しく動く白衣の人たちが此方を見て更に驚いている。それが何処か可笑しくて笑えてくるが、そのまえに能力を発動させる。能力の初歩として、短い時間だが自分を回りから認識が出来ないようにする。これで、目の前の人達は此方を意識することは出来ないだろう。その光景を思い浮かべるだけで、笑いがこみ上げてくる。さて、その光景を見てみるか。
・・・・あるぇ?
何故かそのまま此方を凝視している。というか慌てたり、固まったり、難しそうな機械をカタカタしてたり、ビックリというか、パニックになっている気がする。
あれか、故障か?能力発動ぉ!とかやると電磁波が放出されて機械壊れるってか。やだかっこいい。じゃなくて、気が付いてる。無意識を操ってるのに?可笑しい、というか故障ならさっさと助けろよ。転生してすぐ死ぬとかやだわ、どんなクソゲーだ。
というより視線が右手に凄く固定されてる。この顔の位置的にギリギリ見える。というか体が動かん。何だコレ。
ふと、視界に何かが横切る。ちらりと右腕を見る。すると、黒い霞のようなものが右腕を覆って、除々に顔に近づいてくる。漫画に出てくるようなかっこよさは無く、どちらかというと、不安や恐怖、不の感情があふれ出すような感じだ。別にあの世界で感じた恐怖よりはマシだし、顔にかかるほうが嫌だ。何かきもいし。
だ、誰かヘルプーミィー!
◇■◇■◇
黒い霞みたいなものは何とかなくなったけど、あれはダメだ。人生始まって早々トラウマになるわ。というか、あの霞が出ていると能力は使えなくなるみたいだ。エネルギーが足りて無いみたいな?分からんけど。
能力の使い方は分かったんだ。あの霞は分からなかったけど。あとは実行あるのみだ!ということで実行したら、驚くどころかパニックになって倒れたんですが。それに驚いて声を出そうとして溺れかけたのもトラウマの1つだ。
彼は気付かない。すぐ傍で彼女がジッと見つめていたことを、誰も気が付かない。
「アハッ」