で、雪山を歩く。
「なぁリズ……もっちゃもっちゃ……小屋まであと……もっちゃもっちゃ……どれくらい?……もっちゃ……」
「食べるか話すかどっちかにしなさいよ!ていうかどっから持ってきたのよそのホットドッグ!」
「持ってきた……もっちゃもっちゃ……」
「だから食うのやめなさいよ!」
怒鳴りながら自分の二の腕を抱き、摩るリズ。
「寒いのか?」
キリトが聞いた。
「………少しだけ」
そんなリズに後ろから雪玉を投げた。首の後ろに辺り、「ひゃっ!」と声を上げる。
「な、なにすんのよ!」
「寒いんだろ?だったら冷やしてやるのが常識だお前」
「どこの国の常識⁉︎」
「おいお前ら。この調子じゃいつまで経っても……」
と、言いかけたキリトの顔面にも雪玉。その瞬間、頬が釣り上るのが見えた。
「上等だてめぇぇぇぇッッッ‼︎‼︎‼︎」
そのまま小屋に向かいながらバトルロワッてた。
一時間後。ようやく小屋に着き、クエストのフラグをたてた。
「まさか、こんなに時間食うとはなぁ……」
「まったくね……」
「お前らがはしゃぎ過ぎるから……」
「「十中八九お前のせいだ!」」
で、ドラゴンの住む山へ向かう。しばらくすると、たくさんの結晶が日に反射してキラキラしていた。
「わあ………!」
ガキみたいな声を出して走り回ろうとするリズの襟首をキリトがガッと掴んだ。
「ふぐっ!……なにすんのよ!」
「おい、転移結晶の準備しとけよ」
キリトの表情は真剣だった。それにビビったのか、リズは黙って頷く。すると、ドラゴンの咆哮が響いた。
「おっ、来た」
「リズ、その影に入れ。出てくるなよ」
キリトが言うと、頷いて隠れる。さて、久々の戦闘だな。俺は太刀をシュッと抜いた。そして、キリトも剣を抜く。それに応えるようにドラゴンが俺達の前に降りてくる。そして、ブレスを放って来た。
「ブレスよ!避けて!」
が、俺は前に出て太刀を前に振り下ろし、ブレスを正面から叩ききった。その場で爆発したわけじゃないけど爆風が起こる。その隙に背後に回っていたキリトがドラゴンの翼を叩き斬る。切断されたわけじゃないが、地面に落下する。そこを袋叩きにした。鞭で。
「っらぁっ!」
「おいぃ!お前なんで鞭⁉︎あいも変わらずどこから仕入れてきたんだよそういうの!」
「口を動かす暇があるなら手を動かせ!」
「いやそうは言ってもお前それ誰でも突っ込みたくなるだろ!」
なんてやりながら戦ってると、鞭が結晶に絡まってしまった。
「あぁー!ちょっ……ほどけね!」
「何やってんだお前!いいから捨てろ!」
「馬鹿言うな!高かったんだぞこれ!」
「本当にどこに売ってたんだよ!」
一生懸命解こうとしてると、ドラゴンがこっちに来ていた。そして、翼で風を起こしてきた。
「グオォォォォォッッッ‼︎‼︎‼︎」
「うるせぇぇぇぇぇッッッ‼︎‼︎‼︎‼︎」
俺はその風をエクストラスキルで弾いた。まぁこのエクストラスキルは周りからしたらただ斬ってるようにしか見えないだろう。バレる心配もない。そのままドラゴンの身体に傷が出来て、吹っ飛ぶ。
むっ、普段ならこの程度一撃で狩れるんだが……まだ慣れてないから狙いがそれたっぽいな。俺は引き続き、鞭を解く作業へ。と、思った時だ。2頭目のドラゴンが来た。
「は?」
「なにっ!」
そのドラゴンの風攻撃。俺のエクストラスキルには弱点がある。一発放ったら10秒は動けないことだ。そのまま後ろに吹っ飛ばされる。
「うおっ」
「セレナ!」
キリトが俺をキャッチする。そして、リズに言った。
「リズ!お前は転移結晶で戻れ!」
「え?で、でも……!」
「いいから早く!」
「わ、わかった!後で助けに行くから!」
そのままリズはテレポートした。
「おいキリト。二体目なんて聞いてねぇぞ」
「言ってる場合か!着地したらまたやるぞ!」
「キリト、下見てみ」
「なんだよ!」
俺たちの下。それはおそらくステージトラップの穴だ。
「…………嘘」
そのまま俺とキリトは仲良く落下した。