もし、俺がリンクスタートしたら   作:単品っすね

37 / 95
ALO

 

 

 

 

 

次の日の朝。目が覚めると目の前で直葉が着替えていた。

 

「あ、起きた。おはよー」

 

「…………zzz」

 

「いやいや、目開いてたの見たから」

 

「…………おはよ」

 

「うん」

 

「朝練?」

 

「うん。これからね」

 

「精々頑張って」

 

「どういう意味⁉︎」

 

俺はハナクソをほじりながら、もう一度布団の中に潜る。

 

「だからそれやめなさいよ。一応女の子でしょ?」

 

言われつつも、俺はハナクソを直葉に飛ばした。

 

「ちょっ!汚いなー!」

 

「俺からの手向けだ……」

 

「竹刀でぶっ叩くよ?」

 

おっかない女だ。そのまま出掛けた。

 

「ふわあぁぁぁ………」

 

大きく欠伸をして、寝間着姿のまま部屋を出る。すると、和人とばったり出会した。

 

「って……エレナ!なんて格好してんだズボン履け!」

 

「あー…悪い。いつもこの格好で寝てるもんだから……」

 

「お前なぁ……女の子なんだから恥じらいくらい持っとけよ……」

 

で、俺は着替えて再び部屋を出た。

 

「相変わらず男前な格好だな……」

 

俺の服装はジーパンにTシャツにパーカーというラフな格好。しかも着痩せするタイプなので、側から見たら男にしか見えないだろう。

 

「あ、それよりエレナ。今日暇か?」

 

「暇じゃないと思うのか?」

 

「だよな。なら、エギルの店に行かないか?」

 

「? なんでまた……」

 

「少し、大事なことだ」

 

そんなわけで、ダイシーカフェ。中に入るとエギルがいた。

 

「おっ、セレナじゃないか。久し振り」

 

「お前、現実でも店やってたのか」

 

「あぁ。まぁ大分休業してたけどな」

 

「さて、じゃあ椅子の強度でも試……」

 

「リズの武具店の二の舞にしたらお前の命は保証出来ない」

 

言いながらエギルは指を鳴らす。俺は大人しく引き下がった。別にビビってないけど。

 

「で、どういうことなんだエギル」

 

いつの間にか和人の目は真剣そのものだった。

 

「これを見てくれ」

 

エギルのパソコンに写真が映る。そこにはアスナっぽい奴が檻の中に入っていた。

 

「アスナ、だよな……」

 

「あぁ、おそらくな。それに、SAO生還者は何人か戻ってきてない奴がいる」

 

「間違いなく、アスナもその1人だな」

 

俺が言った。

 

「これ、なんてゲームなんだ?」

 

「ALOだ。アルヴヘイムオンライン」

 

あぁ、直葉がやってたやつか。一緒にとか誘われたっけ。

 

「これが偉いハードだ」

 

「どういう意味だよ」

 

「どスキル制。プレイヤースキル重視。PK推奨。最後はセレナ的には得かな」

 

「なるほど……」

 

「いわゆるレベルは存在しないらしいな。各種スキルが反復使用で上昇するだけで、育ってもヒットポイントは大して上がらないそうだ。戦闘もプレイヤーの運動能力依存で、剣技なし、魔法ありのSAOってとこだな。それと、飛べるんだ」

 

「飛べる……?」

 

「アルヴヘイム、妖精の国だ。妖精だから羽がある。フライト・エンジンとやらを搭載してて、慣れるとコントローラなしで自由に飛び回れる」

 

すげぇな……。俺もキリトも素直に感心した。

 

「で、さっきの写真のアスナっぽいのだが、このゲームの中にいる」

 

「なに……?」

 

「プレイヤーが写真を撮ったんだ。その中に写り込んでいたらしい」

 

「…………」

 

どうする。確認だけでもしに行くか……。俺が迷ってると、和人が言った。

 

「エギル、これもらっていいか?」

 

「………行くのか?」

 

「あぁ。セレナと一緒にな」

 

「え?俺も?」

 

「それなら安心だ。SAO最強のプレイヤーが2人だからな」

 

「おい待て。俺は行くなんて……」

 

「セレナ。まだSAOから帰還してないプレイヤーは何人もいるんだ。こいつらを助け出すまで俺たちの事件は終わらない」

 

「行くのはいいが、電気代にALO代が掛かるだろ!お母様にこれ以上迷惑は……」

 

「いいから。そういうのいいから。やるぞ」

 

「ダメだ!」

 

「よし分かった!ALOは俺が買ってやる!電気はうちはエネファームだから問題ない!」

 

「やろう!」

 

そんなわけで、俺たちは新たな世界に踏み出した。

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。