「ったぁっ!」
ボス部屋に向かう途中、コボルトの群れに襲われたりする中、キリトとアスナは必死に応戦する。だが、セレナだけはその辺で音楽を聴いていた。
「ってセレナ!てめっ手伝えよ!ていうか音楽プレイヤーなんてどこにあったの!?」
が、かなり音量を上げてるのか聞こえていない。
「一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、七つ、八つ、九つ、今何時でぇ?」
「って落語かよ!」
で、ようやくなんとかコボルトの群れを退け、ボス部屋前。セレナがサボった分、片付けたキリトが肩で息をしてると、その肩にポンとセレナの手が置かれた。
「大丈夫かぁ?」
「うるせぇ!」
で、全員扉に向き直る。そして、ディアベルが扉に手を掛けて言った。
「行くぞ!」
短く一言だけ叫び、思い切り押し開けた。
キリトとアスナは言われた通りに溢した取り巻きだけをいいテンポで倒して行く。
「スイッチ!」
そのままいい感じに戦っている中、
「そういえばあの野郎どこに行った……」
キリトがそう呟いてキョロキョロすると、どっかで聞いた声がした。
「はい、い〜ち、に〜、さ〜ん……」
その声の主は、戦ってるキバオウのケツを金属バットでぶっ叩いていた。
「何してんだお前はぁっ‼︎」
キリトの跳び蹴りが炸裂し、ズシャァァァッッ‼︎‼︎と転んだ。
「何しやがんだ」
「「こっちの台詞だコラァァァッッ‼︎‼︎」」
キバオウとキリトがデュエットで突っ込んだ。で、キバオウが自分のお尻を摩りながら文句を言おうと口を開いた時、
「キバオウさん!手伝って!」
「……ッ!後で覚えとき!」
そのまま行ってしまった。で、キリトが言う。
「お前な、分かってる?これボス攻略、このデスゲーム始まっての最初のボス攻略、どれだけ大事だか分かってる?」
「いやー悪い悪い。彼奴の髪型が余りにもコボルトに似てたからつい間違えちまった」
「嘘付け!」
なんてやってると、「スイッチ!」と、アスナの声でひとまずキリトは仕事をする。
「ってお前も働け!スイッチだセレナ!」
「スイッチってなんだ?」
「お前昨日、話したじゃん」
「聞いてなかった。パン美味しかった」
「お前本当にムカつくな!」
で、結局キリトとアスナの二人だけで全部片付けた。
「…………お前、何しにこの攻略参加したわけ……?」
「暇潰し。でもボスとも戦わせてもらえないしつまんねーんだよな」
「この野郎………」
すると、コボルトが襲い掛かってきた。
「なっ……まだいたのか!?」
キリトが焦るように剣を抜く。だが、その前にセレナが太刀で真っ二つにして見せた。取り巻きのコボルトは首元以外は鎧で覆われている。そこ以外を斬っても殺せることはまずないと思っていたが、セレナは平気で叩き斬った。
「お前………」
キリトが驚いた声を上げるがセレナは何も言わなかった。