もし、俺がリンクスタートしたら   作:単品っすね

44 / 95
セレナVS68人

 

 

 

 

 

俺とリーファとキリトは走ってルグルー回路を抜ける。

 

「……つまり、話を要約すると、あのシグルドがシルフを売って、シルフの皆様が大ピンチって事か?」

 

「そう」

 

「だってよキリト。どうする?」

 

「……………」

 

「キリト?」

 

「うえっ⁉︎あ、うん……どした?」

 

「なに、話聞いてなかったの?話を聞かない奴は社会でも使われないぞ」

 

「う、うるせーな………誰のせいだと思ってんだ……」

 

最後の方はなんかよく聞こえなかったが、もういいや。

 

「だからね、キリトくん。これはシルフの問題だから……これ以上、君が付き合ってくれる理由はないよ。この洞窟を出ればアルンまでもう少しだし、多分会談場に行ったら生きて帰れないから、スイルベーンから出直しで何時間も無駄になるからね……」

 

「……………」

 

キリトは奥歯を噛む。妹のピンチか友達のピンチか。いや深刻になってるけど、その辺ただのゲームじゃね?とは突っ込めない雰囲気だった。でもね、そんな事よりもっといい解決方法があるんだ。

 

「ていうかさ、一ついいか?」

 

「なに?」

 

「俺もシルフなんですけど……」

 

「「………………あっ」」

 

そんなわけで、キリトの案内はユイに任せて俺とリーファは会談場へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サラマンダーがシルフ、ケットシーの頭上に浮いている。その数、68人だ。

 

「な、なぜこんな所に、サラマンダーが……⁉︎」

 

サクヤが声を漏らした。それに口をニヤリと歪めてユージーンは答える。

 

「そんなのは決まっているだろう。貴様ら全員を討ち取らせてもらう」

 

と、言ったユージーンの後ろに影。そいつはユージーンのケツに浣腸をした。勢いよく人差し指が二本、ダブルマウンテンの谷間の落とし穴に突き刺さり、ユージーンは思わず悲鳴を上げ掛けた。

 

「んがぁっ………‼︎」

 

空中で尻を摩るALO最強プレイヤー。それをそこにいる全プレイヤーが半眼になって見ていた。それを捨て置いてそのプレイヤーは全員に言った。

 

「俺はシルフの女帝ーセレナー。シルフ領の真の女王だ」

 

シルフだけではなく、サラマンダーやケットシーまでもが何言ってんのこの人、みたいな顔になる。

 

「えーっと、とりあえずそこのババアとチビ」

 

言いながらセレナはサクヤとルーを指差す。イラっと目を細める2人。

 

「邪魔だ。帰れ」

 

「おい、リーファ。なんなんだあいつは」

 

「あ、あたし知らない……」

 

「で、サラダバー」

 

「サラマンダーな」

 

「お前らは、全員俺が殺す」

 

言いながら刀を抜くセレナ。

 

「ち、ちょっとセレナ!その人はユージーン将軍って言ってALO最強のプレイヤー……」

 

言いかけたリーファに振り返ってセレナは尋ねた。

 

「だから?」

 

「いや『だから?』って……」

 

呆れるリーファ。すると、セレナの後ろからサラマンダーの2人が剣を持って斬りかかった。

 

「セレナ!危なっ……」

 

だが、振り返ることなくセレナは剣を振るい、その2人を一撃で殺した。

 

「なにっ……!」

 

「ふんっ、中々やるな……」

 

ユージーンが口元を歪めた。

 

「面白い。貴様は俺が直々に相手をしてやろう。ただし、この、えーっと……64人の部下を倒せたらな」

 

「おい、68−3は65だぞ」

 

「……………………」

 

流れる沈黙。だが、ユージーンは全部なかったことにしてスゥ〜ッと空に浮いていった。その瞬間、一斉に殴り掛かってくるサラマンダー。

 

「ッ!」

 

セレナもそれに向かって突撃する。

 

「お、おいリーファ!奴一人で大丈夫なのか⁉︎確かに私とシグルドの二人掛かりでも倒せなかったが……」

 

「セレナ………」

 

空中。剣でサラマンダーが突いてくるが、それを小脇に挟んで躱し、顔面に廻し蹴りを決めて叩き斬った。が、後ろから斬ってくるサラマンダー。それを躱して、腹に刀を叩き込む。今度は正面から斬って来たが、刀でいなして無防備になった背中を斬り裂いた。

 

「な、なんだこいつ……化け物か⁉︎」

 

「遠距離だ!遠方から魔法で仕留めろ!」

 

言われて、遠距離から飛んでくる炎の球。だが、

 

「はい、いーち、にーぃ、さーん……」

 

金属バットで全部打ち返した。そのまま暴れて半分くらい蹴散らした時だ。ズウゥゥンッ!と重たい衝撃。

 

「驚いたぞ。そこまでやれるとはな」

 

ユージーンだった。

 

「あんたこそ。見た目以上に体重思いのな」

 

「放っておけ!貴様にはこの魔剣グラムの真骨頂を見せてやろう」

 

何かが来る気がして、セレナはユージーンを蹴り飛ばして距離を取る。だが、すぐに追い掛けて来た。

 

「ハァッ!」

 

ガードしようとしたセレナ。だが、刀身がすり抜けた。

 

「へっ?」

 

そのまま叩き落とされ、地面に衝突する。

 

「セレナ!」

 

リーファが心配そうに声を掛けるが、セレナは平気な顔で立ち上がった。

 

「いやぁ、効いた。よっと」

 

そのまま再び飛ぶ。

 

「いいなその剣。面白い」

 

「ふん。面白いのは貴様だ。よく直撃して死ななかったものだ」

 

「あの程度で死ねるかよ」

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。