もし、俺がリンクスタートしたら   作:単品っすね

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告白

 

 

 

 

 

アルン。メンテナンスが終わり、俺たちは集結した。

 

「よーし、揃ったね……って、どうしたの二人とも」

 

リーファが聞くが、俺とキリトは赤面したまま動かない。

 

「いや……ちょっとね……」

 

「キリト死ね」

 

「もう着替えてると思わなかったんだよ!」

 

「俺だって見られるくらいならなんとも思わねぇよ!でも外だぞさっきは!」

 

「? なんかよくわからないけど後でお兄ちゃんにはしっかり尋問しますから」

 

「ちょっ…スグ⁉︎」

 

「ほら行くよ」

 

で、世界樹の真下。すると、キリトのポケットからユイが飛び出てきた。

 

「ママ………ママがいます」

 

「本当かユイ⁉︎」

 

「間違いありません!このプレイヤーIDは、ママのものです……座標はまっすぐこの上空です!」

 

「任せろ」

 

それを聞くと俺は金属バットと硬式ボールを取り出す。

 

「あの檻ぶっ壊せばいいんだな」

 

「へ………?」

 

俺は一気に上空まで上がった。

 

「ち、ちょっとセレナー!」

 

慌ててリーファとキリトも追い掛けくる。

 

「………届けよッ!」

 

そのまま本気のキャッチャーフライを打ち込んだ。キィィィィィィンッッとボールは黄色い軌跡を描いて上空に浮かぶ檻へと駆け上がる。

 

「……届いたかユイ?」

 

「通り過ぎました」

 

「外した?」

 

「はい。真横を横切って。それに、あの檻は破壊不可オブジェクトです」

 

「クッソ………いや待てよ……」

 

ボールを中に入れることは出来るか……?俺は少し離れた所まで飛んだ。そうすればアスナが気付くこともありえる。

 

「キリトー!こいつをこっちに投げろ!」

 

言いながら俺は硬式ボールをキリトに放った。そして俺がアイテムストレージから出したのは金属バットではなく、ビヨンド。

 

「行くぞセレナ!」

 

「おう!」

 

投げてくる豪速球。それを俺は芯でとらえた。

 

「ウオラァッ‼︎」

 

バギャッ‼︎とバットとボールから出るとは思えない音を上げて、グアアアァァァァァッッッと、今度は赤黒い軌跡を描いて、ボールは檻の中へと吸い込まれていく。

 

「ユイ!どうだ見えたか⁉︎」

 

「ママに直撃しました」

 

「」

 

「しかも顔面です」

 

「」

 

「やっぱセレナさん嫌いです私」

 

まじかよぉ……それなりに真面目にやったつもりだったんだけど……と、思ったら、檻からヒラリと何かが落ちてくるのが見えた。それをキリトがキャッチする。

 

「なんだこれ……カード……?」

 

言いながらキリトはユイに渡した。

 

「これ……これは、システム管理用のアクセス・コードです‼︎」

 

「じ、じゃあ、これがあればGM権限が行使できるのか?」

 

「いえ……ゲーム内からシステムにアクセスするには、対応するコンソールが必要です。わたしでもシステムメニューは呼び出せないんです」

 

「そうか……。でも、そんなものが理由もなく落ちてくるわけがないよな。これは多分……」

 

「はい。ママが私たちに気付いて落としたんだと思います」

 

………ようやく、ここまで来たか。始めて3日しか経ってないけど。

 

「さて、こっからは俺たちの仕事だな……」

 

「あぁ、気ぃ引き締めろよキリト」

 

「こっちの台詞だ」

 

俺とキリトは入り口に向かう。

 

「スグ、ここまでありがとな。ここからは俺とセレナだけでやるよ」

 

「キリトくん…セレナ……でも、2人だけじゃ無理だよ。いくらSAOのトッププレイヤー2人でも……」

 

「出来る出来ないじゃない。やるしかないんだ」

 

キリトはそう言うと、リーファの頭を撫でる。そして、俺とキリトは入り口の前に降りた。

 

「あの、二人ともいいんですか?」

 

と、ユイが言った。

 

「これまでの情報から推測するに、かなり難しいと思われますが……」

 

「それでも、行くしかないだろ。元々、俺とセレナはその為に来たんだ。それに、ママに早く会いたいだろ?」

 

「それは、そうですが……」

 

さて、終わらせるか。俺とキリトは、ゆっくりとアスナへの入り口に足を踏み入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グランドクエスト入り口。

 

「キリト、分かってんだろうな。お前が倒すのはあくまで目の前に出てきた奴らだけだ。残りは俺がなんとかする」

 

「あぁ……」

 

そのまま二人で飛翔し、まずはセレナが突撃した。その瞬間、まとわりつくガーディアン。それ相手にセレナは刀を抜いた。

 

「さて、遊ぼうか」

 

突撃してくるガーディアン。それを躱しながら斬り裂き、蹴り落とす。そして、距離を取ると全力ノックで何体も貫く。

 

「邪魔だッ」

 

そのままドンドン堕とす。その瞬間、下から飛立つ男。キリトがゴールに向かって突き進んだ。

 

「ッッ‼︎」

 

途中まで順調に突き進む。そして、ゴールにキリトが辿り着く寸前、キリトの周りにまだまだガーディアンが湧き出る。

 

「やらせるかよ!」

 

セレナはそこに向かって全力斬撃。それが突き進み、周りのガーディアンを叩き潰した。その瞬間、セレナの体に太い剣が突き刺さる。

 

「ーーーッ‼︎」

 

「セレナァッ!」

 

「ば、バカヤロッ……!いいからお前は先に行け!」

 

と、言ったセレナの体に次々と刺さる刃。

 

「ッッ‼︎‼︎」

 

だが、セレナはまだ動く。刀を更に振り回し、周りのガーディアンを斬り裂いた。

 

「早く行けェェェッッ‼︎‼︎キリッ……」

 

そのセレナの腕が斬り落とされた。

 

「なっ……!」

 

そして、左脚も取られ、HPゲージが消えかけた瞬間、キリトがセレナを抱き抱えた。

 

「おまっ……なにしてっ⁉︎」

 

そのまま入口へと引き返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は左腕と左足を失い、視界も朦朧としてる中、キリトに助けられた。

 

「クッソ……とりあえずポーションとか……!」

 

「きり……と…………」

 

「治れ、治れよ!」

 

「退いてキリトくん!」

 

聞き覚えのある声が飛んできて、そいつは魔法を唱えた。すると、俺の腕と足は治っていく。

 

「ふぅ……危なかった……」

 

と、息を吐くキリトの胸ぐらを俺は掴んだ。

 

「テメェ、なんで戻ってきた」

 

「なんでって……セレナがピンチだったから……」

 

「あのまま行けば良かっただろ。これはSAOと違って本当に死ぬわけじゃないんだぞ」

 

「それは、分かってるけど……」

 

「わかってんのか?お前はアスナを助けるチャンスを……!」

 

「無理だよ……」

 

「あ?」

 

急に弱気発言かと思ったらキリトは俺に抱き付いて来た。

 

「自分の好きな女が死んでいくとこなんて……例えゲームでもほっとけるわけないだろ……」

 

「は……………?」

 

………えっと、今言われたことを整理しよう。

自分=x、女=yとする。『自分の好きな女が死んでいく』、死んだ女とはこの中で俺しかいないから、女=俺となるわけだ。で、『自分の好きな女』、の自分とは言うまでもなくキリトのことだから、つまりx、yに代入すると………、

 

 

『キリトの好きな俺』

 

 

と、なるわけだ。

 

「えっ……えっ……?」

 

みるみる赤くなってるであろう俺の顔。リーファもだ。

 

「あ、あの……き、桐ヶ谷くん……?桐ヶ谷和人くん……?それって…………」

 

「ダメェーーーッッ‼︎‼︎」

 

急にユイが声を上げた。ビクッとする俺と桐ヶ谷クンとリーファ。すると、キリトの目が見開く。

 

「俺、今なんて言った⁉︎」

 

「パパ!浮気です!現行犯逮捕です!」

 

「うえっ⁉︎って、だからユイ!俺はアスナとは付き合ってないって言ってるだろ!」

 

「許しません!パパ殺します!」

 

「セレナ!お前のせいだぞ!ユイの口が曲がったじゃねぇか!」

 

「うえっ⁉︎あ、うん…ごめん……」

 

「セレナ⁉︎どした⁉︎」

 

そのままギャーギャー騒ぐ中、リーファが大声を出した。

 

「もう!いいからアスナさん助けるんじゃないの⁉︎」

 

「そ、そうだったな……」

 

キリトはなんとか声を絞り出す。

 

「今、サクヤに話付けておいたから、後少しで援軍も来る。だから、あたし達は今から出るよ!」

 

「おう」

 

「はい!」

 

「……………」

 

「セレナ!聞いてる⁉︎」

 

「えうっ⁉︎は、はい!」

 

「まったく……いいわね?セレナは囮、キリトくんは突破、あたしは回復に徹しさせてもらうわ。それでいいわね?」

 

その言葉に全員頷く。そして、手を重ねた。その上に座るユイ。

 

「行くぞ」

 

キリトがそう言うと、リーファとユイは先に中に入った。

 

「セレナ」

 

「な、なに?」

 

「全部終わったら、話がある」

 

「…………うん」

 

 

 

 

 

 

 






セレナのサドっ気が消えてきましたが、忘れてるわけではありません。すぐに元のセレナに戻す予定です。
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