キリトとセレナは別行動することにした。で、キリトはしばらく走り回る。すると、外に出た。木の道で出来た空中の道。モンハンでいう渓流の4と3を繋げてる道みたいな。そこをしばらく走ると、鳥籠に繋がっていた。
「! アスナ!」
「ママ!」
「? き、キリトくん⁉︎」
そのままユイは鳥籠の暗証番号をあっさりと解除し、アスナに抱き着いた。
「ママ!」
「ユイちゃん!」
そのままギューっと抱き合う2人。その後ろからキリトはゆっくりと鳥籠に入る。
「久し振り、アスナ」
「キリトくんこそ……あれ?セレナくんは?」
「俺とどっちが先にアスナ見つけられるか競争だったんだけど……俺の勝ちかな。でもどうしてセレナがいるって……?」
聞くと、アスナはひょいっと硬式ボールを見せた。
「あー……」
「直撃したのよ……あの野郎、戻ったらただじゃ置かないんだから……」
苦笑いのキリト。その時だった。ユイの姿が消えた。
「え?」
「ユイ⁉︎」
そして、鳥籠がドポンと沈んだ。どこに沈んだのかわからない。気が付けば一面真っ暗の所にいた。
「なん………」
口を開きかけたキリトをものっそい重力が襲った。
「やあ、どうかな、この魔法は?次のアップデートで導入される予定なんだけどね、ちょっと効果が強すぎるかねぇ?」
「な、なんだっけ……オキシゲドン?」
「オベイロンだ!」
ガッとキリトの頭を蹴飛ばすオキシゲ……オベイロン。ニヤニヤと醜悪な笑いを浮かべてキリトを見下している。
「オキシゲ……いえ、オベイロン!じゃなくて須郷!」
「おい、責めてもっと強いモンスターにしろよ。炎族との戦闘じゃなきゃ効果発動されない奴とかお前……」
「あなたのした事は、全部この目で見たわ!あんな酷いことを……許されないわよ、絶対に‼︎」
「へぇ、誰が許さないのかな?君かい?それともこの彼かい?それとも神様かな?残念ながらこの世界に神はいないよ。僕以外はね、くっくっ!」
すると、パチンッと指を鳴らすオベイロン。二本の鎖がジャラジャラと、落ちてきてアスナの両腕を釣り上げ、吊り上げた。上手くねーし。
「きゃあっ!」
「さて、ショーを始めようか!」
そのまま須郷がアスナに顔を近付けた時だ。ケツに何かが突き刺さる感覚。
「おがっ⁉︎」
ズシャアァァァッッ‼︎と無様に転ぶオベイロン。見ると、セレナが釘バットを握って立っていた。
「ちぃーっす」
「セレナくん⁉︎」
「ダメだ逃げろ!」
2人が声を張り上げるが、涼しい顔のセレナ。そして、オベイロンが立ち上がった。
「ふふふっ、英雄の君にまで来ていたとはねぇ……だが、ゲームマスターである僕の前では……」
と、言いかけたオベイロンにセレナはドロップキック。
「ゲホァッ‼︎」
転ぶオベイロンに馬乗りになるセレナ。
「ちょっ……タンマ!おまっ……話聞けよ!あのガキ2人があの状況になった理由とか……」
「どーせ再会した時に油断して捕まったとかそんなんだろ」
「最低の英雄だよこの人!もういいっ!ならばこっちにも考えが……」
指を鳴らそうとするオベイロン。その手をセレナは釘バットでフルスイング。
「いった!仮想世界なのにいったぁ!」
「おい、てめぇゲームマスターなんだろ?だったらそんな簡単に行動させるわけねぇだろ」
「んなぁー⁉︎お前本当に6000人の命を救った英雄⁉︎」
「英雄が全て心優しいとか思ってんじゃねぇぞコラァッ‼︎」
そのままバットで袋叩きにするセレナ。キリトとアスナは呆れている。
「ま、待て!僕はゲームマスターだぞ!僕を殺したりなんてしたら……このゲームは終わりだ!」
すると、セレナは少し間を置いた。チャンスッ!……とオベイロンが口を開きかけた時だ。髪の毛を掴むセレナ。
「じゃああんたのHPがなくならねぇように、気を付けて殴らねぇとな」
「………………ッッ‼︎‼︎⁉︎」
そのままセレナは縄を出して、オベイロンを縛り付けた。
「ま、待て!何をするつもりだ!」
「俺さぁ、最近野球に飽きてきてさぁ……ここ最近、おもしろいスポーツ探してたんだよね」
「な、なんの話だ⁉︎」
言いながらセレナは5番アイアンを取り出した。ゴルフのクラブである。
「いやー…始めたばっかだからボールとか持ってないんだけど、男には玉が付いてるらしいじゃん?それも二つ」
絶望的な顔になるオベイロンと顔が青ざめるアスナとキリト。
「二つもあるんなら片方OBでもいいよねー」
「ま、待て!なんでもいうこと聞く!言うこと聞くから勘弁してくれ!」
だが、セレナはオベイロンの股間を鷲掴みにして持ち上げ、その下にティーを刺す。
「ロングティーなのにアイアン⁉︎……ってそうじゃなくて!やめてとめてやめてとめてやめてとめてやめてとめて………ッ‼︎」
「ホアチャアッ!」
パキャッと音を立てて、オベイロンは気絶した。
あの後、俺は念のためオベイロンの両手両足を斬り落として、口にガムテープを貼り付けると、アスナの口頭の案内でなんか、解除する所へ向かい、解除した。で、再び2人が倒れこんでるところへ。
「お……お……お墓!」
「柿」
「また『き』かよ!もういい加減にしてくれよ!」
「しりとりってこういうもんだよ〜あ、戻って来た」
何しりとりしてんのこいつら。
「助かったぜセレナ……」
「うん。ありがとねー」
「………………」
「どうした?」
「いや、なんつーのかな……」
そこで俺は邪悪に笑った。二人の頭を踏み付ける。
「った!何すんだよお前!」
「いや、なんつーのかな……このままS行為働くのも悪くないかもしれねぇなぁ……」
「バカ!変態!サディスト!いいからログアウト……」
そこでキリトが声を止める。
「? どした?」
「須郷が消えた……?まさか、ログアウトされたか⁉︎」
「チィッ……諦めの悪い……!」
「早く戻れ!アスナが危ない!なんか…貞操の危機⁉︎」
「キリトくんのすけべ!」
「だってあいつそんな感じするだろ⁉︎」
なんて2人がやってる中、俺は先にログアウトして、アスナの病院に向かった。