もし、俺がリンクスタートしたら   作:単品っすね

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死銃終わり

 

 

 

 

 

エレナと和人は二人でシノン=朝田詩乃の家へ向かう。そして、部屋に到着すると、シノンと思われる女の子が男に襲われていた。

 

「アサダサンアサダサンアサダサンアサダサン……」

 

「やめ………」

 

「シノ………!」

 

と、和人が言いかけた時にはエレナは動いていた。後ろからドロップキックを浴びせる。ガンっと壁に叩き付けられる男……ていうか新川恭二でいいや。壁に叩きつけられ、新川はキッとエレナの方を向く。

 

「お前、お前だなー!僕の、僕の朝田さんを……!」

 

注射器を持って襲い掛かって来る新川の顔面に、スカートなのに平気で足を振り上げて顔面に蹴りを入れるエレナ。

 

「俺は女だ」

 

「ムギュッ」

 

で、後頭部を壁に打ち付ける新川。エレナは手に握られている注射器を没収すると、新川の髪の毛を掴み上げ、鼻血の出てる顔にニヤリと笑って言った。

 

「さぁ、こっから吐かせるもののない拷問の始まりだ」

 

「いや…それって、え、永遠に続くってことじゃ……」

 

言いかけた詩乃の台詞を無視してエレナは拳を引いた。

 

「死ね」

 

殴ろうとした時、その手を和人が止めた。

 

「はい、そこまで。シノン、警察を呼んで」

 

「う、うん」

 

そんなわけで、警察に突き出し、死銃事件は幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、菊岡さんに俺たちは事後報告し、報酬を受け取った。あの後、和人と明日奈と里香が詩乃のためになんかやってたようだが、俺は参加しなかった。で、今はALOで狩りをしている。

 

「っ」

 

息を吐きながら片っ端からモンスターを殺していく。そして、一息つこうと、その辺の石に座った。

 

「はぁ………」

 

最近は親の夢をよく見る。あいつらだけは絶対に許さない。いつか、いつか見つけ出したら思わず殺してしまうかもしれないほどに憎んでいる。意識的にではない。おそらく、無意識に。奴らの夢のせいで、最近はうなされる事も多いらしい。

 

「………クソッ」

 

無意識にそんな言葉が出て、再び刀を振るう。モンスターの群れに再び殴り掛かった。が、近くの植物型モンスターに足を掬われた。

 

「ッ⁉︎」

 

そして、食われそうになる寸前、周りのモンスターが全滅した。

 

「!」

 

「珍しいな。お前がやられそうになるなんて」

 

キリトが立っていた。どうやら、1人らしい。

 

「たまたま油断しただけだ」

 

「嘘付け。お前に限ってそれはないだろ」

 

「……………何が言いたいんだよ」

 

「最近、うなされてるみたいじゃないか」

 

「………お前には関係ねぇよ」

 

「関係ない事ない、って前にも言わなかったか?」

 

「うるせぇよ。だーってろ」

 

「なんか悩んでるなら言ってくれよ。力になるから。俺はお前の男だぞ」

 

「うるせっつってんだろ!大体、テメェに何が出来るってんだよ!てか、なんでそんなに食い下がるんだよウゼェな!」

 

思わず、俺はキリトの胸ぐらを掴んでいた。だが、俺のその掴んでる手を優しく握るキリト。

 

「もう、お前の苦しそうな顔は見たくないんだよ」

 

「ッッ‼︎」

 

「確かに俺じゃ非力かもしれないけど、毎晩うなされてるお前を、俺は見たくない」

 

「……………」

 

俺は全力で睨んでるはずなのに、キリトはまったく目を逸らさない。それどころか、優しい顔をしていた。

 

「今だってお前、泣きそうになってんだぞ」

 

キリトが言った。

 

「は?テメェ、目が腐ってんのか。睨んでんだよ」

 

「涙出てるぞ」

 

「欠伸だよ」

 

「眉間にシワないぞ」

 

「筋肉痛だよ」

 

「眉毛、ハの字になってるぞ」

 

「………ッ!てか目ばかりかお前!」

 

「……無理するな。いい加減、お前が辛い思いをしてるのに辛く思ってる奴がいることに気付けよ」

 

キリトに言われ、俺は思わず黙った。こいつは…なんでっ、こいつは……そんなに、俺の事………、

 

「エレナ」

 

「今はセレナだ」

 

「いや、エレナ。確かに俺にはお前の痛みなんて分からない。一人ぼっちの苦しみなんて知らない。それでも、俺はお前の彼氏だ」

 

「………………ッッ!」

 

「俺はお前の彼氏として、恋人として、お前を痛みから救う義務がある」

 

自然と、さっきから流れてた涙がさらに溢れる。俺はキリトに抱きついた。そのままキリトの胸をポカポカ殴る。

 

「生意気……!俺より弱い癖に……成績も悪い癖に女々しい癖に神経質な癖に虫も触れない癖に!生意気生意気生意気!」

 

「…………………」

 

「でも……その、なんだ……アリガト。少しだけ、甘えてやる………」

 

「ははっ、まぁ俺に出来る事があれば、な」

 

「……なら、早速……ひとつ」

 

「なに?」

 

「……………………ろ」

 

「え?」

 

「………………一緒に、寝ろ」

 

「………………えっ?」

 

「今日!リアルで!一緒に!寝ろ!」

 

「「えっ?」」

 

キリトの声がダブった。え?なんで?と、思ったらアスナが近くにいた。

 

「「「……………えっ?」」」

 

俺とアスナは顔を真っ赤にする。

 

「ご、ごめんね。なんか…邪魔しちゃったみたい……」

 

「あっ…あっ…あうぅ……」

 

俺とは思えないほど情けない声が出た。後退りするアスナ。すると、キリトが俺に耳打ちした。

 

「じゃ、部屋で待ってるからな」

 

キリトはそれだけ言ってログアウトした。その瞬間、俺の頭から煙が出て、それと共に刀を抜いた。

 

「アアアアアッッッ‼︎‼︎」

 

「ご、ごめんってば!ごめんねセレナー!」

 

 

 

 

 

ログアウトした後、俺は和人と同じベッドに入った。

 

 

 

 

 

 





決勝前に、エレナの両親のことを中途半端にやってしまったため、なんとかしてその事を解決させようとした結果、中途半端になってしまいました。無計画に話をすすめるものじゃねぇな。

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