もし、俺がリンクスタートしたら   作:単品っすね

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今更ですが、セレナの外見はキリト+御坂妹÷2だと思ってください。うわあ、超無理難題。





腹の底から腐ってる奴

 

 

 

 

結局、後ろから投剣スキルを使われ、後頭部に石が直撃し、俺は捕まった。で、今は三人で35層の主街区を歩く。その途中、何人かタチの悪そうな、いや不良的じゃなくて出っ歯とか眼鏡の奴が声をかけてきたが、その度に俺がケツバットで追い払った。

 

「すごいな、人気者なんだ、シリカさん」

 

キリトが言った。

 

「シリカでいいですよ。そんなことないです。マスコット代わりに誘われてるだけです、きっと。それなのに、あたしいい気になっちゃって、一人で森を歩いて、あんなことに……」

 

そんなシリカの肩にキリトは手を置く。

 

「だいじょうぶ。絶対生き返らせられるさ。心配ないよ」

 

「そーそー」

 

と、俺も続いた。

 

「最悪、代わりにキリトが死んでくれるから」

 

「おい、お前なんなの?俺のことそんなに殺したいわけ?」

 

なんて話してると、シリカの宿泊先まで来た。

 

「あ、キリトさんとセレナさん。ホームはどこに……」

 

「俺はいつもは50層なんだけど……面倒だしここに泊まろうかな」

 

「俺はキリトん家に泊まったりしてる」

 

「おい、まさか部屋の家具が増えてたり風呂上がりに取っておいたアイス食ったのお前か」

 

「当たり前だろ。なんのためにパーティ解除してないと思ってんだ」

 

「ふざけろお前!せめてアイスくらいは自分で買えよ!」

 

なんてやってると、クスクスと笑い声が聞こえる。

 

「仲良いんですねお二人とも」

 

「「良くねぇよ」」

 

二重奏で突っ込んだ。すると、どっかで見たことある女が立っていた。

 

「あら、シリカじゃない」

 

「………どうも」

 

ロザリアか。チラッとキリトを見ると、コクっと頷いた。ここでは初対面の振りだな。

 

「へぇーえ、森から脱出できたんだ。よかったわね。あら?あのトカゲ、どうしちゃったの?」

 

その言葉が出て来ると、シリカは唇を噛んだ。

 

「あらら、もしかしてぇ……?」

 

「死んじゃいましたぁ〜」

 

「お前はどっちの味方だ!」

 

戯けたように言うと、キリトに尻を蹴られた。

 

「うわあああんお母さーん!ポチが死んじゃってるよー!」

 

「旅行から帰って来てペットが死んじゃってるよー!」

 

「お前ら打ち合わせでもしてたのかよ!もういい!行くぞシリカ」

 

キリトがシリカの肩に手を乗せ、さっさと宿に入った。

 

「ま、せいぜい頑張ってね」

 

その背中にロザリアが声を掛け、俺はキリトとシリカの後を追った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一階で食事。俺はキリトに睨まれながらもサンデーを食べる。

 

「なんで……あんな意地悪言うのかな……」

 

シリカがボソッと呟く。

 

「君は、MMOはSAOが初めて?」

 

それにキリトが答えた。

 

「はい」

 

「そうか。どんなオンラインゲームでもキャラクターに身をやつすと人格が変わるプレイヤーは多い。善人になる奴、悪人になる奴……それ。ロールプレイと従来は言ってたんだろうな。でも、俺はSAOの場合は違うと思う」

 

一瞬、キリトの目が鋭くなった。

 

「今は、こんな異常な状況なのにな。そりゃ、プレイヤー全員が一致協力してクリアを目指すなんて不可能だってことは解ってる。でもな、他人の不幸を喜ぶ奴、アイテムを奪う奴、殺しまでする奴が多過ぎる。俺は、ここで悪事を働くプレイヤーは現実世界でも腹の底から腐った奴なんだと思ってる」

 

「おい、それ俺に言ってんのか」

 

「当たり前だ。腹の底どころか細胞一つ一つが腐ってるだろお前の場合」

 

「腹の底から女々しくて繊細なやつに言われたかねぇよ」

 

「うるせぇサディスト」

 

「でも、セレナさんは腐ってるだけで悪い人ではありませんよね?」

 

あれ?この子今腐ってるって言った?

 

「いや悪い奴だ。モンスター相手でも動きを完全に封じた上でHP残り一割だけ残してS行為働いてたからな」

 

キリトが余計なことを言う。だがシリカは笑って返した。

 

「でも、悪い人だったらキリトさんと協力したりしませんよね?」

 

「ん?まぁ、そう、だな」

 

顔を赤らめてそっぽを向くキリト。

 

「おい、なに顔赤くしてんだ。普通に気持ち悪ぃーよ」

 

「あぁ、やっぱお前腹の底から腐ってんな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、部屋の中。キリトはシリカと明日の打ち合わせをして、セレナはその間、ロザリアの監視(トリプルショコラアイス食べたながら)。そして、二人で部屋に戻ってきた。

 

「敵は?」

 

「ロザリア含めて10人。でもどいつもこいつも装備がザルだ。これならお前一人で十分だ」

 

「そうか。でも万が一もある。一応付いてきてくれないか?」

 

「わーってるよ。その代わり、報酬分かってんだろうな」

 

「チョコレートケーキ丸一つだろ」

 

「あぁ。それと一生下僕の烙印を……」

 

「それはねぇよ!さ、もう寝るぞ」

 

そのまま二人はベッドに潜る。

 

「…………おい待て」

 

「なんだよ」

 

「お前なんで俺の部屋にいんの?自分の部屋戻れよ」

 

「いや俺部屋借りてねぇし。金勿体ねぇだろ」

 

「だからってここに泊まる気!?」

 

「いいだろ別に。ベッドは別なんだし」

 

「あーもうわかったよ。その代わり部屋代半分払えよ」

 

「今度な。今日は眠い」

 

「おやすみ」

 

二人は目を閉じた。

 

 

 

 

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