帰り道。エレナは和人を正門で待つ。すると、和人の姿が見えた。
「おう」
「遅ぇよチビ」
「まぁそう言うなって、行こうぜ。それと、チビはお前だ」
「アイス食べたーい」
「自分で買えよ」
エレナと和人は並んで歩く。途中、エレナが尻ポケットに入ってる財布を抜いて怒られたりしながら二人は進んだ。
「あ、今週のジャンプ買ってない。コンビニ行っていいか?」
エレナの提案でコンビニへ入った。とててーっとエレナは走り、ジャンプとガリガリくんを手に持つと、和人に持たせた。
「じゃ、よろしく」
「いやないから。自分で買えよ。この前の報酬まだ残ってるだろ?」
「やだよ。勿体無い」
「だからって人に買わせるの⁉︎」
「いいだろー。合計で300円くらいだぞー。彼氏だろー」
「お前、彼氏は財布じゃねぇぞ」
「買えよ。じゃないと夜這いするぞ」
「ばっ……!お前そういう事女の子が言うなって……!」
「じゃあ買えよ」
「だ、ダメッつってんだろ!」
(だ、ダメだ……甘やかしちゃダメだ。頑張れ俺。押されるな俺)
すると、エレナはふいっと顔を背ける。
「ふんっ。いいよじゃあ。自分で買えばいいんだろ」
「そ、そうだ」
「その代わり、今夜は寝かさないからな」
「か、買ってやるよ300円くらい!」
「マジで⁉︎サンキュー!」
で、和人は大きくため息をついた。
家に到着。
「ただいまー」
「とおぅっ!」
エレナは掛け声を掛けるとそのままソファーにダイブした。
「こらエレナ!制服がしわしわになっちゃうだろ!着替えてから……!って、足をパタパタするな!パンツ見える!」
「んだよ。俺がどうやってリラックスしようと勝手だろー」
「そういう問題じゃねんだよ!女の子がはしたない格好を……」
「かずとー。お茶いれてくれー」
「はぁ…はいはい……」
思わず従いそうになったが、すぐに首を横に振った。
「いや、やっぱ自分で入れなさい」
「はぁ?なんでまた急に……」
「なんでもだ。たまには自分でやれって……」
「どうしたお前。いつもならいれてくれんのに」
「俺は嫁の尻に敷かれる婿にはなりたくねんだよ。いいから喉乾いたなら自分でいれろ」
「嫁って……気が早ぇーよ……」
「そこは照れんのお前⁉︎」
「き、急に嫁とか言われたら、女の子なら誰でも照れるわ!」
「何お前。急に女の子らしくなるなよ!」
「女の子が女の子らしくなっちゃいけねぇのかよ!」
「そうじゃなくて!そ、その…なんだ……?ギャップ萌え、的な……」
「はぁ?」
「最近…その、急に甘えてくるし……う、嬉しいけど……困る……」
「ふーん。そんな事より耳掃除してー」
「はぁ……分かったよ……」
和人は、公正を諦めた。で、膝の上に頭を置くエレナ。
「痛かったら言えよ」
「んー」
そのままほりほりと耳に耳掻きを突っ込む和人。
「………………ん」
「………」
「ふぁ……やっ……」
「………」
「はぁ……んんっ……」
「……変な声出すなよ」
「気持ちいいんだからいいだろ。殺すぞチビ」
「お前『チビ』って言葉好きな。でも残念ながら俺の方が大きいという事実は変わらない」
「手ェ止まってるぞ」
「あ、悪い」
「ひやっ……!」
(エロい………)
結局、そのあと途中でエレナは寝て、和人は甘やかす事になった。