アルン裏通りの細い路地を右に左に進み、階段を上って下りて民家の庭まで通り抜けた先にその扉は存在する。その扉にリーファが鍵を刺すと、その扉が開いた。そこがヨツンヘイムへと繋がっている。
「さて、じゃあ行こうか」
キリトの号令で全員が扉の中を突入。そのまま下に下って行く。
「ハッ…ハッ…ハッ……」
寒い上に長いので、段々と息が乱れてきた。
「待って。なんか三人くらい少なくない?」
リズが言うと、キリト、アスナ、リーファ、クラインが立ち止まった。
「本当だ。ったく、どーせセレナのせいだろ……」
「ユイちゃん。猫二人とバカ一匹探してくれる?」
アスナの酷過ぎる説明にユイは頷く。
「あと3秒ほどで追いつきます」
「お、お待たせ〜」
セレナの声がして振り返ると、早い話がサンタとトナカイみたいになってる三人が降りてきた。もちろん、セレナがソリの上で、そのソリを引くのは涙目の猫2人である。セレナの手には二人の尻尾が握られていた。
「なにしてんのお前らァァァァッッ‼︎‼︎‼︎」
キリト、渾身のシャウト。だが、セレナはすました顔で答える。
「いやだって、長いじゃん。だけどほら、こいつら尻尾握られるとイクんだろ?だったら丁度い……」
「良くねぇよ‼︎」
「ていうかイカないわよ!」
キリトとシノンが突っ込む中、セレナはクラインに言った。
「クライン、乗らない?ここからなら二人のパンツ見えるけど」
「って、見てたんですかぁっ⁉︎」
シリカが顔を真っ赤にして突っ込む。その時だった。ズルッとソリが傾く。元々、微妙なバランスを維持していたので、少しの衝撃で滑ってしまうのだ。つまり、ソリは思いっきり滑り、それに猫二人は引き摺られる。
「「キャアァァァァァァッッッ‼︎‼︎‼︎‼︎」」
「きゃあああああああああああああああッッッッッッ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
そのまま落ちていく三人。それを呆然と見守るリーファ、アスナ、クライン、リズ。だが、
「おおおおおおおッッッ‼︎‼︎‼︎」
キリトは全力疾走。三人を追い掛けた。数秒後、下でドンガラガッシャーン!と、大きな音がした。
ようやく下に行くと、四人のHPはすでに四分の一ほど減っていた。アスナに回復してもらいながら怒られていた。
「何してんのよあんたらは!ていうかセレナちゃんは!まだダンジョンに入ってもないのに!キリトくんも嫁さんが心配なのは分かるけど無茶しないの!」
「よ、嫁さんなんて……」
「ま、まままだ、けっけけけ結婚とかしてねねぇし!」
「めんどくせ!この二人めんどくせ!」
そんなやりとりを放っといて、リーファは谷に向かって声を出す。
「トンキー!」
「ホーテ!」
「じゃねーよ!」
すると、ゾウクラゲみたいな奴が出てくる。そのまま出発した。