で、ようやく許してもらい、改めて自己紹介。
「ぼくはリーダーのユウキ!アスナ、バカ!よろしくね!」
「おい、今バカっつった?いまバカっつったよな?」
そのままタイマンを挑んでやろうかと思ったが、ここは耐えた。後で10倍返しにするんだ。……それ耐えられてねーじゃん。
「ごめんね、アスナさん。理由もなくこんなとこまで連れてきちゃって」
「おい、アスナさんだけか?俺は?俺もいますよ?」
「ようやく僕と同じくらい強い人見つけたんで、嬉しくて、つい……」
「同じくらいどころか俺は袋叩きにしたはずなんだけど?」
「えーと、改めてお願いします。僕に、僕たちに手を貸してください!」
「おーい、本当に手を貸して欲しいんだよね?俺に人権はないのかな?」
「セレナちゃん静かに」
あれ?俺間違ったこと言ったっけ?
「あのね、僕たち、この層のボスモンスターを倒したいんだ」
「ボス……ボスモンスターって、迷宮区の一番奥にいる奴?」
「うん、そう。一回しか倒せない、アレ」
「うーん……そっか、ボスかぁー」
アスナが考えるように呟いた。代わりに俺が言った。
「だったらボスレイドにでも入れてもらえばいいだろ」
「僕たち、8人だけで倒したいんだ」
「あれ?それ俺も含まれてる?」
「だから連れて来たんだよ!実はね、僕たち……これまでも何度か6人だけで挑んでたんだけど……どうしてもMPと回復ポーションがもたなくて……あれこれ工夫してるうちにでっかい集団に倒されちゃった」
「馬鹿だろお前ら。俺とキリトとアスナとシノンの四人だけで挑んでも無理だったぞ」
「だから、お願い」
「いやお願いされてもな……ぶっちゃけこの面子で勝てるかどうか……」
「そもそもなんでこのメンツだけで倒したいの?」
「えっと……えっとね……」
アスナが聞くと、ユウキは困ったように目をそらす。すると、なんだっけ……シウネー?が言った。
「あの、私から説明します。その前に、どうぞ、座ってください」
言われてセレナたちは座った。で、前に全員分の茶菓子が出された。セレナはユウキの分のお菓子を摘んだ。すると、ユウキはセレナのその手を叩いた。セレナはそのユウキを叩いた。ユウキはセレナを叩いてセレナのお菓子を摘んだ。俺はユウキに掴みかかった。
「うがああっ!それは俺んだぁぁッッ‼︎」
「先に取ったのはセレナだろっ!」
と、バトる2人を無視してシウネーは説明した。早い話が、ゲーム外のネットコミュニティーで知り合った6人が仲良くなり、何かしら思い出を残す為にこのメンツだけで倒したいそうだ。このゲームのフロアボスを倒すと、アインクラッドの黒鉄宮の剣士の碑に名を残せる。それをしたいのだスリーピングナイツは。
「そ、そっか……なるほど……」
アスナが言った時だ。そのアスナの頭に剣の鞘が直撃する。
「痛った!」
「てめえええ!それ返せえええ!」
「やーだよー!取られたセレナが悪っ……あー!それ最後まで取っておいた僕の……!」
「ざまぁーwww」
その2人の襟をアスナが掴んだ。
「いい加減にしなさい!」
そんな様子を見ながらスリーピングナイツの皆様はつぶやいた。
「お母さん……?」