もし、俺がリンクスタートしたら   作:単品っすね

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突撃

 

 

 

 

「このっ!」

 

人数を半分近く減らしたセレナ。だが、セレナのHPも半分以上削られている。

 

「ハァ…ハァ……」

 

「ここまでだな。まぁあんたはよく頑張ったよ。だからもう大人しく死んでくれや」

 

セレナは何も言わない。ただ、ユウキ達の援護に行けないことを悔やんでいた。そして、遠方から雷属性の魔法が飛んでくる瞬間、その攻撃が斬られた。

 

「遅くなったな。セレナ」

 

「キリト………」

 

目を見開くセレナ。よく見るとクラインもシノンもリーファもいた。

 

「大丈夫かよセレナ」

 

「お前ら…なんでここにいんだよ」

 

その問いにはキリトが答えた。

 

「俺たちもボス攻略に参加するつもりだったんだけど……まぁここは俺たちに任せてくれ。セレナは早くボス部屋に行け」

 

「っざけんな。買った喧嘩は逃げねぇぞ俺は……」

 

「そう言うと思ったよ……シノン!」

 

キリトが声を掛けると、セレナの腹に矢が突き刺さり、麻痺毒が出た。

 

「これでいい?」

 

「よくねぇよ!どういうつもりだクソ猫!」

 

だが、無視してキリトはセレナを担いだ。

 

「お、おい放せよ!」

 

「クライン、シノン、リーファ!援護頼む!」

 

「「「おう!」」」

 

「人の話聞いてんのかよ⁉︎」

 

だが、そのまま運ばれ、ボス部屋の扉の前。

 

「ほら、行ってこい」

 

「余計な事しやがって……」

 

麻痺毒はもう消えている。ていうか元々強い毒ではなかった。

 

「………ありがと……」

 

ボソッと言ったセレナの声をキリトは聞き逃さなかった。キリトが微笑み返すと、セレナは気恥ずかしそうに顔を逸らし、ボス部屋に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんな、もうちょっとだよ!もうちょっとだけ頑張ろう!」

 

アスナが声を張り上げた。だが、その言葉は5分ほど前に言ったばかりだ。中心のボスモンスターは体力が減ると強くなるようになってるのか、かなりの暴れっぷりである。

スリーピングナイツの面々も、疲労してるのか、アスナの呼び掛けに「オー!」と、答えたのはユウキだけだ。

その時だった。シウネーをボスがロックオンした。回復呪文を唱えたばかりでほんの一瞬の硬直の隙を突かれた。だが、その前に盾装備のテッチが入った。

 

「テッチ……!」

 

「むうっ……!」

 

だが、完全に防げるはずもなく、HPは削られた。

 

「テッチ!」

 

ユウキは叫ぶが、ボスは再びハンマーを振り上げたその瞬間、ドムッとド地味な音がした。すると怯み、後ろに倒れそうになるボス。

 

「悪い。遅れた」

 

「セレナ!」

 

ユウキとアスナが安堵の声を漏らす。その瞬間、半眼になる。セレナが持っているのは金属バットだ。

 

「………何してんの?」

 

ユウキが聞いた。

 

「安定のケツバット」

 

「むしろ不安定だよ!」

 

と、ユウキが威勢良く突っ込んだ時だ。ボスのロックオンがセレナに向く。

 

「セレナちゃん、お願い!みんなはその間に回復して!」

 

アスナが言うと、全員下がり、セレナは右手に金属バット、左手に五番アイアンを握った。

 

「キリト直伝、スキルコネクト」

 

そのままボスとタイマン張るセレナ。その様子を見ながらアスナが呟いた。

 

「やっぱり……」

 

「なんでタイマン張りながらノック出来んのあの人……アスナさん、どうかしましたか?」

 

シウネーが聞いた。

 

「あのボスの弱点よ。おそらく、後ろの首の付け根ね、でも……高過ぎるわ」

 

「確かに……」

 

その時、いつの間にか二人の後ろに立っているセレナが言った。

 

「俺にいい案があるぜ」

 

「「却下」」

 

「早ぇーだろいくらなんでも。いいから言うこと聞け」

 

セレナがしつこいので渋々言うことを聞くスリーピングナイツの面々。硬いテッチとジュンを応戦させ、他の五人はセレナの前に並んだ。

 

「何なのよ一体?」

 

「いいから向こう向け。剣を持って構えろ」

 

ノリが言うが、セレナは冷たく言い放った。言われるがまま従うノリ。その瞬間、セレナが金属バットを構えて口を歪ませるサディストの顔をしたのをアスナは見逃さなかった。

 

「弱点に、届かせてやる」

 

「ノリ、逃げて!」

 

「え?」

 

アスナが言うが遅かった。セレナ、本気のフルスイング。その瞬間、悲鳴を上げてノリは飛んで行った。

 

「きゃああああっ‼︎」

 

だが、なんとか空中で体制を立て直すと、壁を踏み台にして、見事に首の付け根に突撃した。全員、蒼白する。そして、さっきまでセレナのいた所を見たが、そこにセレナはいない。と、思ったらその場にタルケンの姿がいなくなっている。

 

「あれ?」

 

見れば空を舞っていた。「おああああぁぁぁぁぁ……」と断末魔を上げて。

 

「ハイィィッッ‼︎‼︎次ィィィィッッッ‼︎‼︎‼︎」

 

そのままシウネー、アスナと飛ばされて行く。その様子を見ながらユウキは思った。金属バットであれだけ正確に人を急所を狙える位置に打ち飛ばせるなんて……。まぁやり方は人道的にも道徳的にも問題があるが……と、思ったらユウキの後ろにセレナが立っている。

 

「行くぞユウキ」

 

「うん!」

 

そのままユウキは飛んで行った。そして、天井に一度着地すると、そのまま首の付け根に突っ込んだ。

 

「うおおおおおっっ‼︎‼︎」

 

と、突撃した。だが、

 

「させるかぁっ!」

 

そのユウキの顔面に金属バットが直撃した。セレナがブン投げたのだ。

 

「いったっ!何すんの⁉︎」

 

「ラストアタックは俺のもんだァァァァッッッ‼︎‼︎‼︎」

 

「えええええッッ‼︎⁉︎」

 

無視してセレナはボスに突っ込んだ。だが、そのセレナに跳び蹴りを喰らわすユウキ。

 

「やらせるかぁっ!」

 

「グホッ!」

 

そのまま、サッカーの競り合いのように二人はボスに突っ込み、そのまま剣を取り出した。そして、二人の剣にライトエフェクトが出た。

そして、その剣が、側から見たら完璧なコンビネーションに見えるほど見事にボスを貫いた。

二人はそのまま見事に着地する。

 

「やったああああっ!」

 

バンザーイ!とでも言わんばかりにジュンやタルケンが舞い上がった。それに続いてノリ達も。シウネーも静かながら微笑んでいた。

 

「やったねユウキ、セレナちゃん!」

 

アスナは2人に声を掛ける。だがふたりは、

 

「俺の方が先に殺した!」

 

「いいや!僕がトドメを刺した!」

 

「いい加減にしなさい!」

 

 

 

 

 

 

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