本編と繋がっていたり、いなかったり。コ哀成立済だったり、片思いだったり。小学生だったり、大人だったり。
一言:とりあえずあげときます
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先にそちらをご覧ください
2016/02/17 その5追加
2016/09/16 その6追加
2016/11/22 その7追加
2017/04/01 その8追加
2017/07/07 その9追加
その1 君に贈る花(コ哀)
「ねぇ?この花どうしたの?」
「ん?ま、気にすんな」
「何かあったかしら……?」
テーブルを飾る白いダリア。花言葉は――感謝
「お前と会えたこの日に、この花を……ってか」
「何かいった?」
「別に~」
その2 アナタと私と傘と(コ哀)
「げっ、降ってきやがった。まいったな。今日に限って、折りたたみもねぇし」
「あら、置き傘してなかった?」
「元太に貸したっきり返ってきてねぇ」
「ふふ、しょうがないわね。私の折りたたみを……あら?」
「まさか……ない?」
「……みたいね。しょうがない。はい」
「はい……って。入れてくれんのか?」
「……濡れたいの?なら、どうぞご自由に」
「……サンキュ(ま、相合傘がどうのってヤツじゃねぇか)」
コナンは知らない。哀のカバンの中には、折りたたみ傘があることを。
――彼女の頬が微かに赤いことを。
その3 彼と彼女と僕と(コ哀、光彦語り)
気づくと彼らは二人でいることが自然だった。
――また、二人で話してますよ。
下校中、前を行く僕らを後ろから二人で見ている姿が自然だった。
――どうして、一歩後ろにいるんですか?
彼らだけでよく会話をするようになった。
――僕たちには内緒ですか?
僕と彼では彼女の態度が違うことに気づいた。
――コナン君に厳しくないですか?
彼女が絡むと彼が感情的になることに気づいた。
――まぁまぁ、そんなにムキにならなくても。
二人がお互いを大切に思っているのだと気づいた。
――また見つめあって……。見せつけないでくださいよね。
比翼の鳥を知った時、彼らのことだと思った。そして、今日を迎えた。
――ご結婚おめでとうございます!!
その4 歩美と彼女と(コ哀前提、高校?)
「おーい、哀。哀ってば!」
「……何?」
哀がメールの返信を終え、スマートフォンから視線をあげると、目の前にはポテト片手に怒りを見せる歩美の姿が。
「何って……。何度呼んでも反応しなかったのは哀でしょ?」
「そうだったの……? ゴメンなさい」
「まぁ、いいけどさ。それで?」
歩美からの問いかけにスマフォをカバンに戻し、ポテトをつまみ上げ答える。
「それでって?」
「メール! 哀が呼びかけにも気づかずに見てたってことは?」
「彼じゃないわよ?」
「彼って、別にコナン君とは言ってないじゃない」
「私も彼としか言ってないわよ?」
「哀が言う彼ってのは、コナン君のことじゃない。違う?」
「そうかしら……?」
「そうなの!! 」
「まぁ、いいじゃない。それで?何かようだったんじゃないの?」
「あ、そうそう……って、誤魔化されないよ!?」
「はいはい、メールは彼からよ。これでいい?」
簡単には誤魔化せなくなった歩美に成長を感じながら、開き直るかのように告げる哀。そんな哀に一瞬言葉を失くした歩美であったが、此処で追求の手を緩めるものかと気合を入れる。
「それで、何て内容だったの?」
「別に大したことじゃないわ。サッカーで点を取ったって」
「それだけー?本当に?」
「ええ。本当に。何なら見る?」
「いいよ、信じる。でも、ふ~ん……そっかぁ。いやー、コナン君も愛されてるなぁ」
疑うのならとスマフォを取り出し差し出す哀。それを見た歩美は申し出を断ると、ニヤニヤしながらそのようなことを告げた。
「愛されているって……。ただ、どうでもいいメールに返信しただけじゃない」
「内容はどうでもいいの! 大事なのは表情」
人差し指を顔の前でピンっと立てながら告げる歩美。何処か得意気なその表情に、哀は続きを聞かない方がいいのではと思い、歩美をとめようと口を開くが、その言葉が音になる前に歩美が続きを告げた。
「だって、すっごく幸せそうだったよ? 何気ないメールでそこまで幸せになるんだから、相当コナン君のこと好きってことだよ!」
そうこれは愛なのよと叫ぶ歩美を他所に、聞かなければ良かったと思う哀の顔は真っ赤に染まっていた。
その5 The periodic table of the elements(コ哀前提)
「これ解けるか?」
そういってコナンが差し出しのは一枚の紙。そこに書かれていたのは四つの数字。受け取った哀がコナンの方を見ると、コナンは既に自室へと向かっていた。その姿を見送った哀は、紙に視線を戻す。
そこに書かれていたのは、
『53』『14』『52』『44』
暫く数字を眺めた後、哀は苦笑しながら紙に何か数字を書き込むとコナンの元へと向かう。その紙には次の数字が書かれていた。
『74』『85』『33』『53』『42』
――少し強引じゃないの?
――暗号なんてそんなものさ。で、返事は?
――分かっている癖に。
その6 月を見上げ(コ哀)
「中秋の名月だってのに、団子ばっかり食いやがって」
「あの子たちや博士にしたら、月なんて口実に過ぎないみたいね。花より団子ならぬ月より団子……かしら」
阿笠邸のベランダで隣に並ぶ哀と、室内で騒いでいる阿笠たちを見ながら呟くコナン。斯く言う彼らも先程までは一緒に団子に舌鼓を打っていたのだが、子供たちと違うのは月を見にベランダまで出ているという点だろうか。
暫くベランダから月を眺める二人であったが、ふとコナンは哀にあの言葉を投げかけたらどう反応するのかを試してみようと思い立つ。コナンからすれば、過去に両親が紡いでいた言葉であり、蘭には通用しなかった言葉でもある。蘭がそうだねと同意した時には、そう言うよなと納得していたが、哀だったらどう返すのか。
こんなに月が綺麗なのだ。
哀が逸話を知らなかったとしても、綺麗だという気持ちを共有したいのは嘘ではないのだから、ここは勢いに任せて言ってみるかとコナンは哀に顔を向ける。
コナンの顔が自らに向けられたことに気づいた哀が、月から目を離しコナンを見つめる。
「月が……月が綺麗だな」
意識したことで寸前で躊躇したが勢いで言い切るコナン。そんなコナンを不思議そうに見つめていた哀だったが、先程まで見ていて月に視線を戻し口を開く。
「そうね。綺麗だわ」
普通に返した哀に通じなかったと思ったコナンは、自分が思っていたより残念がっていることに気づく。そんな自分に、哀は海外生活が長かったのだから仕方ないと言い聞かせ、月の観賞に戻ろうとするコナンに、哀が振り向き告げる。
「それで、私は……死んでもいいわ、と言うべきなのかしら?」
思わぬ哀の返しに、絶句するコナン。
「お、お前知ってたのかっ!?」
「優作さんと有希子さんが嬉々として教えてくれたわ。あなたが言ってくるだろうからって」
哀の言葉に呆然とするコナン。そんなコナンに聞こえないように、小さく哀は呟くのであった。
――私が言ったら、あなたは何て返してくれたのかしら
その7 11月22日(コ哀)
「いい夫婦……ね」
「ん? ああ、そうか今日は11月22日か。で、それがどうした?」
「優作さんと有希子さんって、いい夫婦だなぁって」
哀の言葉に首を傾げるコナン。別に優作と有希子が仲が悪いとは思っていない。むしろ、仲が良すぎると思っている。しかし、いい夫婦かと言われると首を傾げざるを得ないというのが、コナンの正直な感想である。
「別に仲が悪いとは思わねーが、いい夫婦か?」
「いい夫婦だと思うわよ? お互いを尊重しているっていうか、信頼していると言うか。貴方のことだって信頼してると思うけど、それとは次元が違うって感じるのよね」
「そうか? いや、信頼しているとは思うけど……いい夫婦……」
頑なに同意しようとしないコナンに半ば呆れた視線を向けながら、哀はいつか自分が結婚した時は有希子たちのような夫婦になりたいと思うのであった。
「出来れば、相手は貴方がいいわね……」
「あ? 何か言ったか?」
「……秘密」
その8 四月馬鹿?(コ哀成立前)
彼と会話をしているといつの間にか時間が過ぎてしまう……なんて、絶対に言わないけど。
「それで? 明日は間に合うの?」
『少し遅れるだろうが、午前中には何とかな。ったく、わざわざ騙されに行くなんて我ながら人がいいというか』
「自分でいうことじゃないわ。それにどちらかと言うと、騙されたふりをして博士をからかうのだから人が悪いってことになるんじゃない?」
電話の向こうで違いない、と笑う彼。そんな彼を咎める気にならないのは、明日――エイプリルフール――に子供たちをわざわざ集めてまで嘘をつこうとしている博士を懲らしめる為。
今まで博士の嘘に騙されなかった彼をようやく騙せたと思った博士の嬉しそうな顔と、それが嘘だと知った時の落胆を思うと気の毒には思うが、それを見た子供たちが笑えるならそれもいいだろう。
そんなことを思いながら会話を続けていると、ふと時計が視界に入る。
23時59分
あと一分もしないうちに日付が変わる。日付が変わった瞬間に彼に嘘をついてみるのもいいかもしれない。そんな考えが浮かぶ。
『おーい、聞いてるか?』
「……ええ。聞いてるわ」
あと、30秒……
『ならいいや。じゃ、そろそろ切るから』
あと、20秒……
「そうね。私もそろそろ寝るわ」
あと、10秒……
『あ、そうだ。灰原、オレ……』
「何?」
あと、5秒……
『お前のことが好きだ』
「……え?」
『冗談だよ。エイプリルフールのな』
それを最後に電話は切れる。
「……5秒早いわよ」
その9 七夕会(コ哀)
「今日、七夕だよな」
「? ええ、そうね」
唐突な彼の言葉に作業を一旦止めて、隣で作業を続ける彼の顔を確認する。唐突に思い出したかのように彼が話すときは、大抵の場合彼女の話である為、心の準備が必要なのである。
まぁ、最近は少なくなってきたのだけど……
「オレあんまり好きじゃないんだよな……」
「短冊に願い事を書くから? 名探偵になるのは、自分の努力ってことかしら?」
今も十分、名探偵だとは言ってあげない。
「いや、そっちじゃなくて。織姫と牽牛の話の方」
「ああ、引き裂かれた怠け者の話?」
「オメェなぁ……」
「冗談よ。年に一度しかあえない夫婦の話でしょ。私は可哀想と思うより、やっぱり自業自得って思っちゃうわね」
結婚した途端に全部放りだすとか……そこまで夢中になれるものかという疑問と、怒りを買うのは当然と考えてしまう。
「ま、オレもそっち側なんだけどな。あと、何故年に一度なのかとかそういうのをガキの頃口にしてさ。蘭や園子たちに無茶苦茶怒られて。それ以来、何か好きになれなくてさ」
「まぁ、私からしてもそんな子供はちょっと……」
「それも冗談?」
その問いには、少し微笑むだけで答える。私の言葉が冗談なのかを悩む彼に、思いついたことを口にする。
「貴方の場合は、結婚しても探偵を優先するのでしょうね。牽牛とは違って」
「……そういうお前も織姫とは違って、旦那より他のことを優先しそうだよな」
その彼の言葉に何も返せないのは、否定出来ないから……と言うことにしておこう。
即興シリーズ。本編と繋がっていたり、いなかったり。
たまに追加されていたりします。多分。
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