名探偵コナン~選ばれた二人の物語~   作:雪夏

66 / 82
EF04で作成された報告書の抜粋です。

時間軸は小学校六年の春。

※“EXTRA FILEについて”に閲覧時の注意事項があります。
先にそちらをご覧ください


EXTRA FILE05 第一回観察報告会 報告書抜粋

 

 

 

 

 

ニューヨーク某所。

 

そこに観察報告会から送られて来たメールと、添付ファイル――報告書――に目を通す人物がいた。その人物こそが、歩美達をそそのかしコナンと哀の観察報告会を作った人物である。

 

その人物は、軽くメールに目を通す。そこには、小学生らしからぬ文言で、時候の挨拶から始まり、報告書を添付していること、次回の予定、そして結びの言葉が書かれていた。

 

次に添付ファイルを開くと、それはメールに書かれていた通りに報告書が。

すぐにプリントアウトすると目を通し始める。

 

 

 

 

 

六学年次第一回観察報告会 報告書

 

 

はじめに。

この報告書は、提供いただいた皆様の情報をまとめたものです。

また、情報提供者の特定につながる情報は削除してます。

 

今回の報告書は、四月から五月半ばまでの情報をまとめています。

 

(中略)

 

報告その12 報告者M.T

 

五月三日の目撃情報です。その日、僕が翌日のコナン君の誕生日プレゼントを買いに行った時のことでした。本来なら、友達と行く予定でしたがGW中で予定が合わず一人でした。そこで、僕は灰原さんを見かけました。そこで、彼女もプレゼントを買いに来たと思った僕は、彼女にプレゼント選びを一緒にしませんか、と誘ったんです。

 

彼女は一時間くらいならと、同行してくれることになったんですが……

 

『そうだ、今日発売の新刊ミステリーなんてどうです?コナン君ミステリー好きですし』

 

丁度その日は新刊の発売日でしたので、プレゼントにどうだろうと彼女に意見を聞いたんです。そしたら、彼女はこう言ったんです。

 

『ダメね。もう持っているわ』って。その後も付き合って貰って、プレゼントは無事買えました。僕はお礼を言って、灰原さんのプレゼント選びに付き合いましょうかって尋ねました。

 

『もう用意してあるから。それに人を待たせているの。それじゃまた明日ね』

 

そう言って、彼女は書店へ向かったんです。僕は、本を買いに来ただけだったのかと思って帰ろうとしたんです。そうしたら、書店から彼女がコナン君と一緒に出てきたんです。

 

咄嗟に隠れて二人の会話を聞こうと頑張りました。

 

『買えたの?』

『ああ。早く読みたいぜ!』

『ダメよ。今日と明日の分の食材を買ってからじゃないと』

『分かってるよ。今日のメシは何にするんだ?おめぇが作ったメシは美味いから、何でもいいけどさ。ハンバーグとかよくね?』

『はいはい。ありがと。ハンバーグか……それもいいわね』

『早く買い物終わらせようぜ!んで、お前が入れたコーヒーを飲みながらゆっくりしようぜ!な?で、夕飯はハンバーグでさ』

『そうね。私もアナタとゆっくりしたいし。早く買っちゃいましょうか』

 

このような会話を聞くことができました。灰原さんがミステリーを持っていると断言したのは、二人で買いに来てたからだったんです。それに、会話の内容も相変わらずで……

 

 

 

 

 

報告その13 報告者A.Y

 

五月四日、コナン君のバースデーパーティーの時の話だよ。哀ちゃんのお家でパーティーをしたんだけど、私たちも六年生になったんだからとパーティーの準備を手伝っていたの。私と友達のMちゃんが哀ちゃんと一緒に料理を、G君とM君、T君が飾り付けとか、食器を並べたりしてたの。哀ちゃんのお爺ちゃんも一緒にやってたんだけど、そのお爺ちゃんが思い出したように言ったんだ。

 

『哀くん。彼を起こさんでもいいのかね?』って。誰のことか分からなかったんだけど、すぐに哀ちゃんが『そうね。起こしてくるわ』って部屋を出て行ったの。

 

気になった私が追いかけていくと、声が聞こえたの。

 

『まだ十時じゃんか……オメェも寝とけよ。ホラ』

『そうね、そうしたいところけど。今日は誰かさんの誕生日パーティーが十二時からあるのよね』

『あ~。もう来てんのか?』

『そ。アナタも起きて手伝いなさい』

 

私はすぐに戻って哀ちゃんと彼が来るのを待ったの。昨日から泊まっていたコナン君が、眠そうに部屋に入ってきたのはそのすぐ後だったよ。

 

それからのことを、情報提供者さん達の為に一応書いておくね。

 

リビングにやって来たコナン君は、皆に挨拶するとすぐにソファーに座ったんだ。そしたら、すぐに哀ちゃんがコーヒーとサンドイッチをコナン君に持ってくの。それと新聞も。皆で泊まったりする時によく見る光景なんだけど、初めて見たT君とMちゃんはびっくりしてたよ。それにしても、最初は『メシ』とか『コーヒー』とか言ってたのに、それもなくなったみたい。

 

彼氏彼女を通り越して夫婦だよ、あれ。

 

 

 

 

 

報告その14 報告者G.K

 

コナンの誕生日の時の話。俺が冷蔵庫を開けた時、チョコの匂いがしたんだ。最初はケーキに使われているのかって思った。でも、後でケーキを食べた時にチョコなんてなかったんだ。それで、帰る頃になってお腹が空いた俺は、そのチョコを貰おうと思って冷蔵庫を開けたんだ。見つけたチョコはチョコにホワイトチョコで文字が書いてあった。

 

“Dear Conan From AI”って。

 

流石に俺もコナンと灰原の名前が書いてあるのは分かったから、食うのはやめたんだ。

 

※報告者は雑談のつもりでしたが、他の参加者の判断で載せています。

 

 

(中略)

 

 

最後に。

情報提供者の皆様ありがとうございした。

これからも、彼らのことで情報がありましたら情報提供をお願いします。

 

また、現在観察報告会専用の掲示板の作成を検討しております。

今後はこちらの情報も合わせて報告書に記載していきます。

 

 

 

 

 

 

報告書を読み終えた後、その人物はメールを作成し始める。

 

“いつも転送してくれてありがとう、歩美ちゃん。

 堅苦しい文章で笑っちゃったわ。メール書いたのは光彦君ね?

とにかく、今回もいい出来だったわ。これからもよろしくね。

夏休みには日本に行くから、その時会いましょうね?

有希子”

 

作成したメールを送信すると、その人物――有希子――は笑いながら歩き出す。

 

「さ~て、優作にも見せなきゃ。夏休みが楽しみだわ」

 

 

 

 

 




EF04の報告会での報告書の抜粋です。
そして此処でも意外と関与していた有希子さん。

因みに、報告書作成は有希子に見せるために始まりました。
そして、観察は最初は愚痴で、次が仲良しなのを否定する二人が、本当は仲が良いという証拠を探す為に行われていました。やがて、付き合ってる証拠探しへと変わりました。それが、現在は二人の仲良し加減を報告しあう会へと変貌しました。

おそらく、当初の目的は忘れ去られていることでしょう。

今後も続くかは不明。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。