東方雑貨録   作:蒼影

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以前、友人に言われました

『お前の小説のレミリアはカリスマブレイクするのか?』

私は答えました

『うちのレミリアは“出番”が少ないのでカリスマはブレイクしません』

五分後、『心綺楼』で友人の操る聖さんにボッコボコにされました

夜型の吸血鬼に昼間営業の店主に関わる方が難しいのでは?


秋乃『春の雪』

 

幻想郷は四季の変化の影響が外の世界より顕著に表れる

 

外の世界より自然が多く、又、季節を象徴するような妖怪や神がいるのが大きな要因であろう

 

しかし、外の世界から来た秋乃は『まるで幻想郷の文明に合わせるように季節も昔に戻ったようだ』という印象を持った

 

つまり、夏は目の前に陽炎が揺らめくほど熱く、冬は身を切るように寒いのである

 

そして現在、幻想郷の季節は雪の降る『五月』である

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…」

 

 

溜息一つ、秋乃はいつもの若草色の着流しの上に丹前(どてら)を着て地下の倉庫からずっしりとした木箱を持って出てきた

 

床に木箱を置き、入口の戸を開けた

 

深々と雪が降り店先もその先の道すらも白く染めていた

 

 

「…どう考えても『異変』ってやつだよなぁ、はぁ…」

 

 

目の前の光景を見て、秋乃は再び溜息をつく、吐いた息は白く染まり、上へ上る

 

『異変』

 

幻想郷で起きる摩訶不思議な事件のことを総じてそう呼ぶ

 

最近の異変はレミリア・スカーレットが起こした幻想郷一面を紅い霧が覆った『紅霧異変』だ

 

大抵、こういった異変は『博麗の巫女』である博麗霊夢が解決するのが幻想郷の習わしである

 

 

「客が来るのはいいが、この調子は不味いよなぁ…」

 

 

幻想郷には暖房手段が少ない

 

それこそ囲炉裏に炭や薪をくべ暖を取るくらいしかないのである

 

炭は人里にある炭屋で買うのが普通なのであるが、五月に入っても雪が止まないため人里で炭を買い求める人が増えたため、現在は品薄状態なのである

 

秋乃の店にも炭屋ほどでは無いが売り物の炭は置いてあるがそれすらも売り切れてしまったのである

 

その為、秋乃は急遽、能力で炭を仕入れたのである

 

そして、客を捌き終った秋乃は仕入れた炭を地下から補充してきた所なのであった

 

 

「何時になったら止むんだよこの雪、また雪掻きしないといけないじゃないか」

 

丹前の袖に手を入れ、身を縮こませながら秋乃は店の中に入る

 

すぐさま秋乃は店から出てきた

 

新たに首に紺色のマフラーを巻き、手に雪掻き用のスコップを持って

 

 

 

 

 

 

 

 

ザクザクとスコップで雪を掬い、邪魔にならない店の脇に集めていく

 

数分もすれば、店先と前の道の雪は店の脇にまとめられていた

 

雪が降っていても数分雪掻きをすれば額に汗が浮かんでくる

 

 

「ふぅ、こんなもんだろ。さてと…」

 

 

「あのぉ…」

 

 

汗を拭いに店に入ろうとする秋乃の背後から声がかかる

 

声の方を向くとそこには雪に塗れた少女が寒そうに立っていた

 

見た目は赤と白のが中心の色合いの道士風の服を意識したワンピースに赤いマフラーを巻いた少女だ

 

目につくのは若草色のナイトキャップのような帽子の左右から黒い猫の耳が出ていて腰のあたりからヒョロリと二本の猫の尻尾が生えていることだろう

 

『妖獣』

 

妖怪のカテゴリの一つで、動物が長い年月生きたり、長期間妖気を浴びた動物が変じた存在と幻想郷では言われている

 

有名所だと『化け猫』『妖狐』等が挙げられるだろう

 

妖怪の個体としての質はピンキリで今秋乃の前の少女の姿をした妖獣のように人の形をとり、言葉を発する個体も居れば唯妖気を持っただけの個体も存在する

 

妖獣の共通の特徴は元が動物なだけあり、身体能力が高い

 

大体の妖獣は気性の荒い性格の個体が多いので人里ではあまり良い印象を持つものは少ない

 

秋乃は少女を見ても物怖じけしていないのは単純に面識があるからだ

 

店を立ち上げる際、八雲紫の従者の立場にある女性が連れ立ってきてたのを秋乃は覚えていたのだ

 

その時はマフラーはしていなかったが、今と同じように体を縮こませて従者の女性の裾を握りながら挨拶していた姿は秋乃の記憶に新しい

 

 

「どうしたんだい?橙(ちぇん)」

 

 

名前を呼ばれた時、僅かに橙の方が震えたが橙はおずおずとした様子で口を開いた

 

 

「えっと…巫女に…」

 

 

「巫女?霊夢か?霊夢がどうしたって?」

 

 

橙の口から出てきたのは以外にも霊夢の名前だ

 

八雲紫は少なからず霊夢と接点があるが、紫の従者と橙は霊夢とは一切接点を持っていないことを秋乃は紫の口から聞き及んでいたからだ

 

 

「『弾幕ごっこ』に負けて…」

 

 

「なるほどね…異変解決に出た霊夢にやられたのか…それにしても霊夢は随分腰を上げるのが遅かったな」

 

 

『弾幕ごっこ』

 

 

今代の博麗の巫女、博麗霊夢が考案したとされる『擬似的に人間と妖怪が対等に戦うため』のルールである

 

正式名称は『スペルカードルール』なぜ『弾幕ごっこ』と呼ばれるようになったかは秋乃は知らない。いつの間にか『弾幕ごっこ』という呼び名が定着していたからだ

 

ごっこの名にある通り、遊びのため大きな怪我が起きることはないそうだ

 

普及の切欠はレミリアが起こした『紅霧異変』だそうだ

 

普及の速度が驚くほど早かったため、一部の大妖怪などが一枚噛んでいる、とある新聞で取り上げられていた

 

簡潔に言えば『幻想郷の物事は弾幕ごっこで解決』するのである

 

くしゅんと小さいくしゃみが橙の口から発せされる

 

ついつい秋乃は店先で思考に耽っていたようである

 

異変のせいで真冬と変わらない寒さの店先でだ

 

当然今まで外にいた橙は堪らなく寒いだろう

 

 

「とりあえず店に入るかい?このままだと風邪をひきそうだ」

 

 

「そ、そうですね…お邪魔します」

 

 

秋乃は橙を伴って店の中に入った

 

 

 




私の東方においての好きなキャラ第1位、橙です

一時期、妖々夢で橙のステージ(ノーマルとハード)のみ『ノーショット・ノーボム』で挑みクリアするほどでした

今?無理ですね

第2位以降?多すぎて書けないな…

補足、私の小説の橙は藍しゃまがいないと弱気になります

興奮してる場合その限りではありませんが

とある太子様並にデリケートなんです

感想、質問待ってます

現在、この作品は『このキャラを出してほしい』、『こういうシチュエーション』などの要望お待ちしています

ある程度、原作品の時系列に沿っていますのでその辺りはご容赦ください
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