「明久、お疲れ」
「ありがとう、文人。雄二、頑張ってね」
「おう、任せてこい!」
僕はFクラスの陣営に戻り、雄二に声をかけた。
今は4対4だから、次で勝負が決まるからね。頑張ってもらわないと。
「科目はどうしますか?」
「科目は日本史で内容は小学生レベル、ただし100点満点の上限ありだ!」
雄二が言った瞬間、全体がざわついた。
そりゃそうだよね。小学生レベルなんて聞いたら驚くよね。
「わかりました。ではテストを作ってきますので、ここで待っていてください」
高橋先生はそう言うと姿を消した。
雄二は戻ってくると、僕に話しかけてきた。
「吉井、いつものを頼む」
「了解。じゃあ……関ヶ原の戦いは?」
「1600年」
「正解。それじゃあ……」
「おい、明久?」
僕が次の問題を考えていると、文人が話しかけてきた。まぁ、何かは大体予想できてるけど。
それじゃ、先回りしちゃおうかな。
「何をs「テスト前の復習だよ」! そ、そうか」
文人はそれっきり黙ってしまった。うーん、悪いことしたかなぁ。
そう考えていると、高橋先生が雄二達を呼んだ。というか、もうできたの?
「そんじゃ、行ってくる」
「頑張ってね、雄二!」
「「負けたら殺ス」」
「文人、澪……ちゃんと応援しなさいよ。頑張って、代表」
「おう!」
雄二が言ったのを確認すると、僕達はディスプレイを見た。
どうやら問題が見れるみたいだし、のんびりと『あの問題』が出るのを待ちますかね。
そんな感じで待っていると、テストが始まった。
次の( )に正しい年号を記入しなさい。
( )年 平城京に遷都
( )年 平安京に遷都
・
・
・
( )年 鎌倉幕府設立
・
・
・
( )年 大化の改新
「……ふふっ」
「? どうしたんだ? 明久」
「ん? 何でもないよ」
やばいやばい、つい笑っちゃった。
あの時のことも思い出しちゃったしね。
『どうしたの? 雄二』
『明久、俺に年号の復習をさせてくれ!』
『え? な、なんで?』
『今回のAクラス戦、日本史の小学生レベルで100点満点の上限ありで勝負する予定なんだ』
『うん。それで?』
『大丈夫だと思うがもし間違っていたら勝てねぇ。だからその間、俺に問題を出してほしいんだ。頼む!』
『……わかった。だけど聞きたいことがある』
『なんだ?』
『雄二はどの問題がテストに出ることを望んでるの?』
『645年、大化の改新だ』
『そっか。出るといいね、その問題』
『ああ』
どうやら雄二は運も強いみたいだね。ちょっとでいいから欲しいよ。
そしてしばらくすると雄二達が戻ってきて、点数が表示された。
日本史勝負 限定テスト 100点満点
Aクラス 霧島翔子 97点
VS
Fクラス 坂本雄二 100点
「4対5で、Fクラスの勝利です!」
『『『やったぁ―――――――っ!!』』』
この瞬間、Fクラスの勝利が確定した。
「そんじゃ、戦後対談といきますか」
今いるのはAクラスの教室で、Aクラス側は霧島さん、裕実、亮介君、麻菜、竜牙、優子さん、久保君、工藤さん、佐藤さんがいる。
一方Fクラス側は雄二、僕、文人、奈乃、澪、秀吉、姫路さん、島田さん、土屋君がいる。
「……わかっている。明日の早朝にFクラスと教室を入れ替える」
「なら設備の話はこれにて終了だ。次は確か……勝った方のいう事を聞く、だったな」
「……(コクリ)Fクラスが勝ったからそっちが先でいい」
「そんじゃ、お言葉に甘えて。決まってるやつは前に出ろ!」
雄二にそう言われ、僕、奈乃、土屋君が前に出た。
「…………工藤」
「ん? なーに? ムッツリーニ君」
「亮介」
「ああ、わかっている」
「裕実」
「……はい」
「翔子」
「……何」
それぞれの名前を言い終わった後に僕達は顔を見合わせ、声をそろえて言った。
「「「Fクラスに来てください!」」」
顔を見てみると、みんな驚いていた。まぁ、こんなこと言われるとは思っていなかったんだろうけど。
「いい、の? ムッツリーニ君」
「…………ああ///」
「奈乃、いいのか?」
「当たり前よ。じゃなきゃこんなこと言わないわ」
「……明久…?」
「うん、良いんだよ」
「……私、行くよ…? 本当にいいの…?」
「ああ、もちろんだ!」
僕達の確認を取ると、顔を見合わせて、言った。
「「「よろしくお願いします」」」
僕達が笑顔で話していると、文人が久保君に話しかけていた。何だろう?
悪いけど、盗み聞きさせてもらうよ。
『久保、俺もお前に言うことが決まったから言う』
『Fクラスに入れてくれるのかい!?』
『ちげーよ、バカ! Fクラスに入れないし、明久に二度と近づくんじゃねぇ! ストーカーするのも禁止だし、プレゼントを渡すのも駄目だ!』
『そ、そんなっ! 命を落としてしまうよ!?』
『勝手に落としてろ!』
………なんかすごい会話だったけど、文人が僕のために言ってくれたのはよくわかった。
文人には感謝の言葉しかないよ。
さてと、次は残りの4人の番だね。
「私と竜牙、優子は同じことだから一緒に言うね」
「わかったのじゃ」
「それじゃ、どーぞ!」
澪がそう言うと、3人は目で合図をして、言った。
「「「Fクラスに入れてください!」」」
「「「何っ!?」」」
「「「はいっ!?」」」
「「「……え?」」」
その言葉を聞いて、今度はこっちが驚いてしまった。というか、今なんて…?
「だーかーら、私達もFクラスに入れてって言ってるの!」
「いや、ワシらは大歓迎なのじゃが……」
「本当にいいのか? お前ら」
「うん。裕実達もFクラスに行ったし…」
「明久達と一緒がいいからな!」
なんか、すごく嬉しいかも……。っと、ボーっとしてる場合じゃなかった。
「澪、秀吉、姫路さん、返事返事!」
「「「……ハッ!!」」」
3人とも、完全にフリーズしてたね。返事しなきゃなのに。
だけど僕達は反対できないしする気もないから答えは1つなんだけどね。
「「「Fクラスへようこそ!」」」
今日はとてもいい日だ。僕が心から思った瞬間だった。
ゆんの小説を読んでくれている方にお知らせです。
今までのあとがきなどで察している方もいると思いますが、私は今『受験生』です。
『天才と信友と悲しい過去』はある意味ストックがあったのでここまで投稿することが出来ましたが、他の小説はそのようなことができませんでした。
そして3月は県立の入試があります。
なので小説の投稿はしばらく中止して、入試が終わったら再び書き始めようと思います。
この小説だけでなく、ほかの小説の続きを楽しみにしていてくれた方、本当にすみません。
こんな作者ですが、これからもどうぞよろしくお願いします。