問題児たちが異世界から来るそうですよ?〜僕は全然乗り気じゃありませんでした〜 作:鵜鶴樹
プロローグ
こことは違う世界の、でもここと似たり寄ったりな世界の、ある都市のある脇道で、一人の少年と、一人の少女が一緒に歩いていた。
「ねぇ、ねぇ、コウ、もっと血浴びたい・・・」
「何言ってるのかなこの娘は!?」
「えー、だって最近人斬ってないじゃん・・・」
「だから、何って言ってるの! こんな真昼間から!!」
「うー、だって〜」
「だってじゃない」
「何だよー、けちー」
「はぁー、じゃあ今度盗賊討伐でも受けるからそれまで我慢して」
「え! 本当! やったー!! コウ大好き!」
これ以上人の姿で血浴びたいとか言われたら確実に職質されるし、今現在へんなものを見る目で見られてるし・・・
疲れた・・・
「早く血を沢山浴びたいなー♪」
「??? あれ、なんか手紙が飛んでくるよ?」
「今度は何?」
「本当だって、ほらこれ」
『八桜功一殿へ』
「僕宛だ・・・」
「え、ナオンからの手紙?」
小指を立てながら時雨が俺ににじり寄って来た。
「ナオンって・・・つか近い!!」
「違うの? つまんなー。でも、不自然な軌道で飛んでたよね?ちなみに何て書いてあるの?」
「俺こういうてのもの嫌いなんだけど・・・」
「コウが読まないなら私が読む!」
「おい、ちょっと!!」
「えっと、
『悩み多し異才をもつ少年少女に告げる。
その才能を試すことを望むのならば、
己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、
我らの“箱庭”に来られたし』
だって」
「いや、俺たち別に困ってないし、十分力使えるから関係なくね?」
「え〜、でも面白そうだよ♪ だか行こう!」
「だめ!」
「行く!」
「絶対にダメ!」
「行くったら、行くの!!」
時雨がそう言った瞬間に二人は光に包まれた。
「わっ」
「きゃ!」
五人の視界は間を置かずに開けた。
急転直下、彼らは上空4000mほどの位置で投げ出されたのだ。
落下に伴う圧力に苦しみながらも、五人は同様の感想を抱き、同様の言葉を口にした。
「ど・・・・・・何処だここ!?」
その後に二人ほど、別の言葉を口にした。
「スカイ・ハ〜〜〜イ!!!」
「だから、僕は嫌だっていったのにーーー!! 時雨のバカーーーーー!!」
三人の眼前には見たことのない風景が広がったていた。
残りの二人はあれ?ちょっと似てるかな?と思っていたのは割愛しよう。
視界の先に広がる地平線は、世界の果てを彷彿とさせる断崖絶壁。
眼下に見えるのは、縮尺を見間違うほど巨大な天幕に覆われた未知の都市。
彼らの前に広がる世界は———————完全無欠に異世界だった。
処女作です。
不定期更新ですがよろしくお願いします。
感想なども待ってます!