スーパーロボット大戦OG~駆け抜けるD~   作:ash.w

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スパロボWikiを眺めてる最中に、とんでもない記述を発見しました。
どうすればいいんでしょうか?
そんな作者の混乱をよそに本編をお楽しみください。


追記
地の文の姫をトリエに修正
この話以外も変えたほうがいいでしょうか?


二人の娘

 やっと騎士様に会えた。

 二人だけで会う約束をして、地球に降りてからその約束を果たそう。

 残酷な言葉とともに。

 

 

 

 

 

 

 なんのめぐり合わせか、ついて行くことになってしまいました。

 シラカワ博士の言葉の意味を知るまでは、ついて行くことになりそうだ。

 そう、この時の私はまるで軽く考えていた。

 姫から聞かされる言葉に、怒りを覚えるほどに。

 そして彼女のことも忘れていたのだ。

 父親を失った娘とは、あくまでも概念の話。

 血の繋がりはそこにはない。

 でも今から来るその人物は、間違いなく血のつながった父親をなくした。

 

 

 

 

 

 

 

 そのメカ少女を見たとき、思い出した。

 ビアン・ゾルダークには一人娘がいたことを。

 そして、彼女もまた――親を失った娘だ、ということを。

 

 

 

 

 

『見つけたよ、ハガネ』

 

 その言葉から始まる舌戦と、その後ろから、ぞろぞろと出てくる彼らも同じ。

 そう思っていたのだが、この言葉だけは許せないと感じてしまう。

 多分その資格はないけれど、言わせてもらおう。

 心削るほどに、残酷に。

 

「聞こえますか、ジーベル氏」

 

『誰だ? 貴様は』

 

「おや、マイヤー司令官にも話しているとビアン博士は言っていたのですが――話が伝わっていないようですね」

 

『……まさか南極の自由か?!』

 

「そう、その自由です。で、ですね。ビアン博士にマイヤー総司令官が冷酷になりきれなかった――手段を選ばなかったから負けたのだ。そう言いましたよね」

 

『なんだ、それのどこが悪い、事実だろう?』

 

「ええ、選べば確実に遺恨を残すものを選ばなかったことの何が悪いんですか? そんなことにも頭の回らないから小物なんですよ」

 

「なんだ、レギオのやつは、何が言いたんだ?」

 

 なんだかわからんという顔をしていた、リュウセイにトリエが――

 

「おと――リュウセイさん、コックピットの中から酸素がなくなったらどうなる?」

 

「え、そりゃ、死んじまうんじゃねぇか。酸素がなけりゃ。呼吸したって意味がないんだから」

 

「そうだよね、宇宙に空気はない。密閉した空間内で、毒ガスを使うっていうのは、さっき言ったことと変わらないよ」

 

「そうか」

 

 一応納得は出来た――ずれているような気はしないが。

 

 舌戦はなお続く――

 

『貴様、逃げ出しておきながら、この俺を小物だと?!』

 

「ええ、そう愚弄します。なぜ獅子身中の虫にならなかったんですか?

 連邦に恩を売っておけば、それだけ征服できる可能性が上がるんですよ。

 無論そんな二枚舌のコウモリに成り下がれるかといえば、きっとそのプライドが邪魔してしまって、不可能だったでしょうがそれで手段を選ばない?

 そうでなくても毒ガスを撒いたあとのコロニーを、有効活用なんていうのも手段を選ばないに入りますよ。

 まあ、これも恐ろしい手段ですから、きっとマイヤー総司令官も決して使うことはなかったでしょうが」

 

『何?』

 

「そんな手段があるのか、コロニーそのものが使えなくなっているんだぞ」

 

 疑問を浮かべるキョウスケ。

 

「反抗心をくじくためなら、最も有効だね。それは恐怖による支配でしかなくなるけど」

 

 トリエの溜息交じりの言葉を聞きながら、さらに言葉を続ける。

 

「無人のコロニーを宇宙(そら)から大地へ落とせばいいんですよ。少なくとも、それがコロニー統合軍が健在ならば、不可能ではなかったはずです。廃棄コロニーというのが少ないのだとしても、一つ落とせば1都市くらい。どうなるかわかりますよね」

 

「正気? それ」

 

「意外とやる方は正気です。地球連邦という地球の一都市を首脳陣が占拠しているという時に、劣勢を覆したり、自らの意思を通したりするときには割と。無論創作の話ですよ」

 

(それにしては真実味を帯びすぎているがな、トリエもその意味が通じているようだった。あの二人には近い何かがあるのか?)

 

『な、な、何なんだお前は?!』

 

「ブルーバードのパイロット、ノーマ・レギオ少尉。今のところそれ以下でもそれ以上でもありません」

 

 こんなやりとりをしているあいだに、サイコブラスターの輝きが見えた。

 どうやらマサキとリューネさんの二人は、きちんとフラグ立てをしていたらしい。

 爆ぜろと自分の黒い感情が吹き出す。

 トリエに怪しまれたが、その直後に戦闘が始まりなんとかごまかせた。

 基本的な立ち位置がサポートな私は、積極的には参加せずにビームライフルを適当にばらまくだけに徹していた。

 そして彼の船が近づいてくる。

 

「あ、そうそう。リューネさんを勧誘して、袖にされたあなたにはこんな言葉もお似合いです」

 

「『お前が最も支配者にふさわしいと言った女性はな。

 支配など正しいとは思っていない。

 支配をよしとしない者が最も支配者にふさわしいのなら。

 それを望む者は支配にふさわしくはないことになる。』てやつですね」

 

『……何が言いたい』

 

「リューネさんが否定した今のDCは、彼女の父親のDCとは違い、間違っているということですよ。まるで意味は違いますがね」

 

『間違っているだと?!』

 

「DC――ディバイン・クルセイダーズのその理念の根底には、異星人からの地球圏防衛のための剣という意思がありました。ですが、あなたは、先ほどなんと言いましたか。まるで張子の虎の威を借る狐ではないですか。外側だけ使って、中身を切り捨てた、空っぽの虎を」

 

『貴様ァ、言わせておけば!!』

 

「もう黙りなさい、あなたの口を塞ぎたくてこっちはウズウズしてるんですから」

 

 こちらから喋った言葉で再び通信を切る。

 これ以上は下らないことまで喋ってしまいそうだから。

 

 

 

 

 

 

 

 やがて一発の弾丸が船体に突き刺さる。ついでに杭も。

 彼は揺れる船体のなかで驚きと恐怖をあらわにしていた。

 そんな声を聞きつつ後退してゆくペレグリンを見ていた。

 そして、完全に戦闘宙域から離脱したのを眺めたヴァルシオーネから通信が入る。

 

『ひとつだけ聞かせて、レギオ。あんたはオヤジのこと、自分の父親のように思っていたんだよね』

 

「そうです……ね」

 

「『なのになぜ見殺しにしたんだい』、ですか?」

 

『ああ、そうだよ。それだけは聞かなくちゃならない。シラカワってやつも教えてくれなかったしね』

 

「……教えたら、止まりますか?」

 

『冗談、復讐は果たさせてもらうよ』

 

 襲いかかる、そのメカ少女にイマイチ気乗りできないままに交戦する。

 しかしヴァルシオンを再設計した機体だけあってその性能は折り紙つきだ。

 あらゆる攻撃をすべて回避できるほど、彼女の腕はよくないが、機体にいくらダメージがいこうと猛然とこちらを目指してくる。

 

『あんたにとっちゃ、理想の父親じゃなかったのかい?』

 

「かもしれません。ですが」

 

『なんで、救えなかったんだい?』

 

「私は、多分――いいえ、間違いなく蝶を飛ばすことを怖がっていたんです」

 

『蝶? あのひらひら飛ぶ?』

 

「一応そうですが、実際に飛ばせなかったわけではなく」

 

『煮え切らないね、はっきりしな!!』

 

 いかに性能の隔絶した二機の勝負といえど、接近戦は一瞬の隙で決まるものだ。

 ましてや私の心は、はれたとは言え、引きずりはしているのだ。

 ゆえに、ビームサーベルがはじかれるのは、自然な流れだった。

 

『もらったよ!!』

 

 心が引きずられ、戦闘に集中できない中で止めの一撃をもらいそうになる。

 思わず目をつぶった私が、衝撃が来ないことに疑問を抱き目を開くと。

 片腕を切られながらも、拾ったビームサーベルをヴァルシオーネの首につきつけるゲシュペンストがいた。

 

「なんて無茶を! 大丈夫ですか?! 姫!!」

 

『あんた、なんでそんな無茶をしたんだい。一歩間違えばあんたが切られていたのかもしれないんだよ!!』

 

 そうたずねるリューネにトリエは答えた。

 

『だって、おかしいじゃないですか』

 

「おかしい?」

 

『騎士もリューネさんも、血が繋がってなくても同じ父親を思う家族なんですよ。

 そんな、かけがえのない家族がどうして――』

 

 この後、リューネ・ゾルダークはハガネとともにゆくことになった。

 この時、ふたりの隠していることにある程度の確信は、何人かの心の中にあった。

 あのおかしなゲシュペンストのその秘密と共に。




いろいろと秘密が漏れてゆきます。
家族の形っていろいろありますからね。
イングラム、キョウスケ、ダイテツ、ショーンほか数名です。
姫と騎士の関係、そしてゲシュペンストの秘密に感づき始めているのは。
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