ベルフラウ出すために色々してたらこんなに遅れちゃいました…
今度はもっと余裕を持って登校できるよう頑張らないと
「せっかくだ、少し二人きりで話してみないか?」
「えっと…大丈夫ですか?ちょっと急すぎる気が…」
いくらファーストコンタクトに成功したと言ってもいきなり二人きりになるのは不味いだろう。そう思って声をかけるとアリーゼから待ったがかかった
「あの…ダメ…ですか?」
「えっと、ダメじゃないけど…大丈夫?」
「はぃ…あの、私も先生とお話しがしてみたい…です」
そう言ったアリーゼは、顔を俯けながら俺が返事をするのを待っていた
この子は今、自分からコミュニケーションを取ろうとしている。ならそれ応えれなくて何が先生か!?
「そうだね、それじゃどこで話そうか?」
「じゃあ…中庭で…」
「私はこれから用事があるからね。後で使用人に紅茶でも持って行かせるよ。先に中庭に行っているといい」
「あ、ありがとうございます」
「なに気にしないでくれ。そうだねぇ、この調子ならもう一人の娘も任せられるかもしれないなぁ」
もう一人の…娘!?マルティーニさんの娘って二人いたのか!知らなかったな
「もう一人娘さんが…?」
「あれ?言ってませんでしたっけ?ベルフラウ・マルティーニって言う名前の可愛い娘が居るんですよ。」
アルノさんは娘の話をするときはいつも笑顔だなぁ
「ただね…ベルにもちょっとした欠点があってね。ベルは私達以外には少し高圧的に接してしまうんだよ」
苦笑しながら言うアルノさんはそれでもやっぱり優しい顔をしている。ベルフラウさんの事もたくさん愛しているんだろう
「だけど他人の事を気遣える優しい子なんだよ、ただそれが表に出にくいだけでね。まぁ1時間もすればサローネと一緒に帰ってくるだろうからその時にまた話そうか。ほらアリーゼ中庭に行って先生と話してきなさい?」
「は、はい…」
「じゃあねケンさん。また後でね」
「えっと、はい。また後で」
そう言ってアルノさんはこの場から歩いて去っていった
「それじゃあ中庭に行こうか」
「は、はい!」
アリーゼはそう返事をするが歩き出さずにチラチラと俺の手を見ていた
「手…繋ぐ?」
「…いいんですか?じゃあ…」
まだ子供なんだなぁと感じながら手を差し出した
そして俺は、アリーゼと手をつなぎながら案内してもらいつつ中庭に向かうのだった
「いやしかし、アリーゼがあんなに懐くなんてなぁ」
アルノは一人、廊下を歩きながら呟く
「案外、アリーゼの一目惚れだったりしてなぁ。あははは」
一人で笑いながら歩くアルノは使用人達から少し引かれていたそうな