真・恋姫†無双 王匡伝 三国志ガチ勢の軌跡 作:ニーガタの英霊
「三国志キャンペーン実施中!」
王匡「王公節だ」
郭図「KAKUTO」
董旻「死ね」
李傕「巫女服最高!」
孟達「再就職だな!」
吉本「患者はどこだぁ!」
劉弁「ち・・・・・・、ん・・・・・・、ヴぁぁぁぁぁ、りぅ・・・・・・、うべぇぇ」(洒落にならない)
王匡「王匡伝で改革、改革ゥ!」
司馬芝「恋姫フレンド(仮)も出た!」(やけくそ)
この世に再び生を受け、まず感じたのは己の肉体の不便さであった。
ろくに体は動かず、周りの手を借りなければ移動もままならない身、なまじ健常であったころの記憶を持つが故に、自分という人間が惨めで惨め堪らなかった。
皇帝なんてがらじゃない、それでも、自身には立つべき義務がある。責任があった。血筋だけの傀儡であろうと、この職務は自分しかできないとそう思い、信じ込みながら、彼は自身の存在意義を見出していた。
―――数年後に妹が生まれるまでは。
目が回り、意識が宙を舞う。自らの価値観が崩れ去る音を、劉弁は感じていた。
愛らしい妹、可愛らしい妹、無邪気に微笑み、甘やかされる妹。嗚呼、どうして俺はそこにいない。
名伏しがたき泥のような感情をさらに煮詰めたかのような、嫉妬ともいう愛憎の感情がほの暗く彼を追い詰めていた。
劉弁は恵まれている。恵まれた家柄、血筋。誰も彼もが彼にひれ伏す。それでも尚、手の届かない小さな幸せを求めるのは間違いなのか。
愛が欲しかった、認めて貰いたかった。お前が皇帝だと、そう言ってくれれば、どれ程良かっただろう。きっとその位を返上することもい問わなかっただろう。
そんなにも悪いのか?
言葉が普通に喋れないことが、ろくに動かすことの出来ないこの身が、そんなにも愚か者に見えるのが悪いのか?
だから、家族ですら無いとでもいうのか・・・・・・?
子供は正直だ。ねばつくようなあの視線。此方を見下し、蔑む先帝(姉)と実の妹の視線を、彼は永久に忘れないだろう。
「中山靖王劉勝が末裔、劉弘の子」
荘厳な玉座の前でひれ伏す少女、健康的な肉体に明るい桃髪、天真爛漫な笑顔で少女は新たに皇帝に忠節を誓う。
「劉備、字は玄徳と申します。気軽に桃香とお呼びください」
後に三国志を代表する君主の一人、劉備玄徳。その人である。
「さん・・・・・・、な、い・・・・・・、たいぎ・・・・・・、で・・・あ、る。そ、なた・・・・・・、ちゅぅ・・・・・・ろう、し・・・・・・ひょう・・・、のく、ら・・・、い、ほ・・・・・・」
「はい、ありがたき幸せであります!」
なんの含みもなく、単純に嬉しそうに劉備はうれうれと褒美を受け取る。
そんな光景を老臣は遠くから見つめる。
(明け透けに真名を曝すとは、余程の馬鹿か・・・・・・、それとも・・・・・・)
漢の重臣にして、現皇帝の大黒柱たる袁隗は劉備に猜疑的な目を向ける。
心象的に、漢の宗族である彼女を引き込めたのはある意味では良かっただろう。しかし、その立ち位置も吹けば崩れるかのような不安定なものである。先の蹇碩とは違い、彼女は劉協、もとい董卓の庇護のもとに近すぎる。
何かしらの問題が起こってしまう。そんな説明しづらい不安が彼の胸中にあった。
「概ね、予想通りだな」
「あぁ」
そういって頷く李傕。現在、董卓軍が管理する兵舎内。その個室で、幾ばくかの諸将が集っていた。
董卓の側近たる賈詡や実弟である董旻を筆頭に四天王と呼ばれる樊稠、張済、李傕、郭汜の董卓陣営の中枢にいる幹部たちが勢揃いしていた。
「それで、これからどうするというのだ」
鍛え上げられた2メートルはある巨体に髭面の大男である樊稠が真っ先に声を上げる。
「状況は元通り、決して好転したわけじゃないんだ。それどころか、確実にひずみが来ている」
やや細見でありながら、赤備を統括し、真っ赤に染め上げた鎧を着込んだ男。頭髪に白髪の混じった壮年の男性である張済は樊稠に同意し、李傕に説明を求める。
「はぁー、何かといえば反論ばっか。恥ずかしくはないのかねあんたたちは」
「好きで反論している訳じゃない。状況の解説を求めているんだ。今回の策の実行人は李稚然だ。何もおかしいことはない。それに、年上は敬うものだよ、郭阿多」
幹部の中でも特に年若い赤髪の少女である郭汜は舌打ちをしつつ、机上に頬杖を突きながら議論の趨勢を見守る。そのような中で、李傕はおもむろに口を開く。
「御両人、喧嘩はお止めください。この吾輩の顔に免じて」
どの面提げていうのかと、張済は眉を潜めるが、それよりも議場を長引かせる訳にもいかず、口を閉じる。
「蹇碩の余命は無いことは周知の事実だ。その後釜であり、確かな権威をもち、尚且つ派閥に属さない者と言えば彼女しか居なかった」
「劉李玉ではだめだったのかい?」
「劉李玉は我らの派閥に属している。かつ、彼女はあの劉焉の娘だ。他の皇族と言えど、荊州牧劉表にはその劉焉の睨みを、幽州牧劉虞には異民族に。江賊問題、特に袁術に対する抑えとして揚州牧劉繇。簡単には動かせん。特に劉虞と劉表は此方の手に余る」
劉虞に対する漢の忠誠は間違いないが、本人の自覚しない所でのカリスマ性は皇族の中でも群を抜く。加え、武を用いずに異民族を抑えたことより、その勇名は都にも轟いている。
一方の劉表も、荊州牧への任官後、自身に対する反対勢力を謀略を以て消し、教育や文学を推奨することによって、漢のインテリ層を囲いこむことや、独自に官僚制を作り上げ統治を成功させている。
「名高いが、名高過ぎず、かといって要地を治めていない漢の宗族出身者、ある意味消去法では有ったが、我輩はそれらを踏まえて劉玄徳を推した」
「劉玄徳は徳のある人物と聞くが?」
「彼女のしたことと言えば軍を率いて黄巾を滅したことです。この時勢に限ってはそれを行って名を挙げた者はそれこそ多い。我が主君もその一人だ・・・・・・。なに、実践の問わない者には畏敬など微々たるものだ」
「・・・・・・ふむ」
思うことは多々あるものの、張済は一応の納得を見せたが、次に疑問を示したのは樊稠だった。
「・・・・・・そもそも、皇族に限定する必要はあったのか?」
「・・・・・・はァ」
頭を押さえるように、ため息をつく賈詡を見て、困惑する樊稠。
この男は軍の指揮や、こと戦にまつわることならば頭の回転も悪くない優秀な将軍ではあるが、こと政治には向かない質らしい。
「樊将軍、洛陽には名門と呼ばれる血筋の士大夫が何人いると思っているので?」
この時代、血統というのは馬鹿に出来るものではない。三世四公の袁家は劉弁派だとしても、四世大尉と呼ばれる弘農楊氏、外戚である董承など、並の血筋では太刀打ち出来ない。例えば王匡を穏健派のトップに据えたとしても、庶民の出だと蔑まれ、身内すらからも馬鹿にされるであろう。
他でもない董卓がそうであるが故に。
「それに、皇族と言えば、陛下にも近い立場です。あの蹇碩が派閥を形成できていたのは宦官以前に陛下の側近中の側近であったからですよ」
巷で高名な人物と自身の家族や友人、師など。どちらを信用するかと言ったら答えは明白だろう。しょせん他人は他人。特に陛下の身の回りはそういった人物を固めている。大医令吉本がその例だ。
「・・・・・・樊将軍の質疑は兎も角、これからの対処といきましょう」
しかし、特に妙案が閃くわけではなく、そのまま現状維持を目標として会合はお開きとなった。
後日、慌ただしく庁舎を駆け回る李傕の姿があった。
李傕が自身の執務室の扉を開くとそこには二つの人影があった。一人は董卓の実弟にして彼の盟友である董旻。もう一人の人影は白髪をひとまとめにまとめたポニーテールの少女で訓練の最中であったのか鎧を身にまとっていた。彼女は胡軫、字は文才である。
「大変なことになった・・・・・・」
李傕は油っこい冷や汗をかきながら、非常に動揺した様子で衝撃の発言をする。
「劉備の側近に・・・・・・、諸葛亮がいる!」
その言葉に驚く両名。目を見開き、口をポカンと半開きにする。この時代、諸葛亮は知る人ぞ知るの存在、なぜ彼らがそれほどまでに驚くのかは簡単だ。すなわち、ここに居るものはすべて転生者であると。
李傕「劉備なんて脳筋ファミリーのボスやから大丈夫やろ」
董旻「せやな!」(組長を思い出しつつ)
↓
李傕「アイエエエ!? 孔明!? 孔明ナンデ!?」
董旻「はわわ、慌てるでない。これは孔明の罠だ」(白目)
恋姫最大の罠、孔明が最初から劉備の下にいるの発動でした。いやーこれは読めない(笑)
それは兎も角、当初の目標の一つであった女性転生者の登場が叶いました。やったー!