仮面ライダー555 Angel Awakening   作:ファイ Φ

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第十三話

 

 日曜日の午前、休日の人気のない灰澤女子学園の校舎に侵入する数人の人影があった。リーダーの水原に率いられた解放軍の潜入班だ。銃器で武装した潜入班は九名の解放軍のメンバーで構成されている。彼らは事前に入手していた灰澤女子学園の校内の情報に従い学園内を進み続ける。

 解放軍の今回の作戦の目的はスマートブレインの新兵器が保管されている研究所の入館証とスマートブレインに関する新たな情報の入手の二つだ。彼らは先ずスマートブレインの情報を手に入れようと考え学園のコンピュータルームを目指していた。学園内部のコンピュータからなら有力な情報を得られるだろうと考えたからだ。水原達は校内の情報を確かめながら進んでいくと、やがてコンピュータルームの前へたどり着く。中に入りコンピュータを起動させると学園やスマートブレインのデータベースにアクセスし情報を探っていく。中には暗号化されているデータも多くあり解読をしようとする解放軍だがメンバーの後ろで突如、声が響く。

 

「きゃああああ!!」

  

 後ろを振り向くとこの学園の制服を着た女子が入り口に立っていた。ここに来るまでほとんど学園の生徒を見かけなかったため油断していたが校内にも何人かの生徒はいたのだろう。そう思うや否や水原達は素早く女子生徒に接近すると銃を突きつけ情報を聞き出そうとする。

 

「さわぐな、研究所の入館証はどこだ? スマートブレイン第六研究所の入館証のことだ」

  

「研究所の......入館証......」

 

 女子生徒の雰囲気が突然に変わると顔に紋様が浮かび上がりオルフェノクの姿に変わる。

 

「オルフェノク!?」

  

 女子生徒が目の前でいきなりオルフェノクに変身したことで動揺するメンバーだがその中で水原は素早く銃を構え、オルフェノクに乱射する。至近距離で銃弾を受けて一瞬だけ怯むオルフェノクだが通常兵器では大した効果はなくオルフェノクは解放軍を攻撃し始める。他の解放軍メンバーもオルフェノクの攻撃を何とか躱しつつ携行していた銃で応戦するが全く歯が立たない。

 

「ダメだ、全員一旦退くぞ!!」

  

  銃撃が全く効かず防戦一方な状況に陥ってしまった解放軍に水原は撤退の指示を出す。しかしオルフェノクは蝶のように華麗に空中を舞うと逃げようとする解放軍の前に降り立ち退路を塞ぐと口からオルフェノクの触手を出し逃げようとしていた解放軍メンバーの男の心臓を突き刺す。

  

「うわぁぁあぁぁ!!」

  

 男は悲鳴を上げながらオルフェノクに向かって銃を乱射するがその身体はすぐに灰と化してしまう。

 水原は必死に退路を模索するが、彼らのいる通路に数人の学園の制服を着た生徒たちが新たに現れる。

 

「人間解放軍の皆さん、こんにちは。私はこの学園の生徒会長の羽賀天音と申します。突然の来訪、ありがとうございますね。お礼に私たちで皆さんを天国にご招待します」

 

 新たに現れた生徒の一人がそう言うと彼女の後ろにいた生徒たちはオルフェノクに変身して解放軍に襲いかかってくる。解放軍も必死に応戦しつつ退却しようとするがオルフェノクの激しい攻撃により一人、また一人と捕まり犠牲になっていく。残ったメンバーは何とかその場から逃げることに成功し、ひたすらに校舎の中を走るとやがてすぐ体育館らしき場所の前にたどり着くが追手のオルフェノクに追いつかれてしまう。解放軍は追手のオルフェノクに全員で銃撃を浴びせるがやはり効果はなかった。そのままオルフェノクの攻撃を受けて分断され解放軍はさらに窮地に立たされてしまう。

 

 分断されたメンバーの一方は体育館に追い込まれる。体育館では十数人の生徒が運動をしていたが解放軍とオルフェノクが乱入してくると彼女たちの視線は一気にそちらに集まる。多くの視線に晒される中、解放軍とオルフェノクの戦いが繰り広げられるが戦闘の最中、オルフェノクに吹き飛ばされ練習をしていた彼女たちのコートに解放軍メンバーの一人が倒れこんでくると傍観していた彼女たちの何人かがオルフェノクに変身する。近くにいた解放軍のメンバーを二体のオルフェノクが襲いかかるとその中の一体がオルフェノクの触手を出し、解放軍のメンバーをすぐさま灰にすると戦闘に乱入していく。新たにオルフェノクが乱入してきたことに体育館に追い込まれた解放軍のメンバーはそのまま為す術もなく襲われ一人残らず灰と化していくのだった......。

 

 

 

 

 

 

 

 

 分断されたもう一方の解放軍メンバーは水原に率いられ、何とか校舎の外に出ることに成功したが未だに学園の敷地内から出ることはできなかった。最初は九人いた潜入メンバーだが今、水原と一緒にいるの二人だけだ。離れてしまった仲間の安否を気にしつつも学園から脱出できそうな場所を探す水原達だが走り続ける彼らの前に二人の人影が立ちはだかる。

 

「こんにちは、そろそろ鬼ごっこは終わりにしませんか?」

 

「......」

 

 現れた生徒の一人は先ほど生徒会長だと名乗った女だ。もう片方の無口な生徒は先ほどはいなかったがここにいる以上、オルフェノクであることには間違いないだろう。水原達はすぐさま二人を攻撃するが彼女たちは人間の姿のまま不可視の力で水原達の放った弾丸を全て防いでしまう。

 

「固まるな!! 分散して退却しろ」

 

水原は仲間に指示を出すと腰につけた手榴弾のピンを抜き投げつける。手榴弾は二人の元で爆発し、その隙に水原達は三方向に分かれ走り始める。

 至近距離で手榴弾の爆発を受けた二体だがその体には傷一つついていない。彼女たちは特に慌てた様子もなく走り去っていく解放軍のメンバーを見つめる。

 

「さて、二手に分かれて追いましょうか。佳花は正門に逃げた方をお願いね。私は裏門に逃げた方を追うから」

 

「分かった。もう一人はどうするの?」

 

「最後の一人は逃がしても大丈夫よ、ちゃんと考えがあるから」

 

 そう言った彼女は不敵な笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

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