仮面ライダー555 Angel Awakening   作:ファイ Φ

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第二章
第六話


 数日後の土曜日、美波から連絡を受けた明菜は今、灰澤女子学園の敷地内を歩いている。月曜日に正式な転校をする明菜は美波がしてくれた転入手続きの確認と学園の下見を兼ねて灰澤女子学園に来ていた。

 学園は明菜が聞いていた話と違わずかなりの敷地を有しているようだった。広さだけでなく校舎の数も尋常ではなくこの学園一つで普通の学校三つ分ぐらいの規模があるようだった。校門にいた警備員の案内に従い校舎に入ると入り口に一人の生徒の姿が見える。その生徒は明菜に気付くと駆け寄って近付いて来る。

 

  「こんにちは、貴方が小林明菜さん?」

 

  「えっと……はい、そうですけど」

 

  「はじめまして、羽賀天音です。この学園で生徒会長を務めているの」

 

 天音と名乗る彼女は明菜に学園の中を案内すると言い歩き出す。聞いてみると生徒会で仕事をしていた天音は転入生が来たという連絡を聞き、案内のためにわざわざ来てくれたらしい。

 

  「わざわざすいません、私の案内に時間を割いてもらって」

 

  「気にしないで、これも生徒会長の仕事の内だから」

 

 そのまま天音に連れられ、転入の手続きを終えた明菜は生徒会室に案内される。大きな机の上に書類の束やパソコンが置いてある生徒会室の奥には一人で書類で黙々と書類を書き続けている子がいる。

 

  「佳花、戻ったわよ」 

 

 天音が声をかけると奥にいた子は顔を上げる。佳花と呼ばれたその子は天音の後ろにいる明菜を見ると訝しげな表情をするがそれを見た天音は彼女に説明をする。

 

  「この子は小林明菜ちゃんよ。この学園に転入してくることになったの」

 

 天音に紹介された明菜は佳花に挨拶をする。

 

  「小林明菜です。よろしくお願いします」

 

  「……よろしく」

 

 佳花は一言だけ明菜に返すとすぐにまた書類を書く作業に戻ってしまう。気に障るようなことをしてしまったのかと困り顔になってしまう明菜だかそんな様子を見た天音は明菜に説明をする。

 

  「あの子は今野佳花、この学園の副生徒会長でとっても頼りになるの。口数が少ないのはいつものことだから気にしないでね」

 

  そう言われた明菜はそういうものなのかと納得するがそこでずっと気になっていたことがあったのを思い出し、少し躊躇したものの意を決して天音に質問してみることにした。

 

  「あの、聞きたいことがあるんですけどいいですか?」

 

  「もちろんよ、何でも聞いてね」

 

  「この学園の人って……その……“特別”なんですよね?」

 

 “特別” その言葉を聞き、明菜がなにを考えているのかを察した天音は答える。

 

  「ええ、この学園の人は皆‶そう”よ」

 

 そう言うと天音は一瞬だけオルフェノクの姿に変わり、すぐに人の姿に戻る。それを見た明菜はこの場所は美波の言った通りオルフェノクの学園だということを確信する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 灰澤市の郊外、そこには街でも一二を争う程の大きな豪邸がある。そんな豪邸の中でも特に豪奢な一室では一人の女性が手に持っている電子端末に映し出された情報を見つめている。端末に出されていた情報は余程重大なものなのか彼女は深刻そうな顔をして画面を食い入るように見つめているが部屋の外からノックをする音が聞こえ顔を上げる。

 

  「失礼します。美波お嬢様、お飲み物をお持ちしました」

 

 彼女に仕えるメイドの一人が飲み物を持って部屋に入ってくる。美波はそのメイドを見ると何かを思い出したような顔をして話しかける。

 

  「ありがとう、舞さん。飲み物は置いといて。それよりあれからどうかしら?あの力には慣れたかしら?」

 

 舞と呼ばれたメイドは美波に質問されると、何について聞かれたのかすぐに理解し、迷うことなく笑顔で答える。

 

  「はい、お嬢様が色々教えて下さったのですぐに慣れました。あれから何度も使いましたけどやっぱり最高ですね、あの力は」

 

  「満足しているみたいで何よりだわ。もしかしたら今度、舞さんの力を貸してもらうかもしれないからその時はよろしくね」

 

  「はい、任せてください」

 

 その後美波と舞がしばらく話をしているとノックの音が聞こえ、メイドが一人入ってくる。そのメイドはどうやら美波に連絡事項があり、それを伝えに来たようだった。必要なことを美波に伝えたそのメイドは部屋を後にしようとするが美波はそのメイドを引き止め、部屋にいる舞に言い放つ。

 

  「舞さん、せっかくだから久しぶりに貴方の力を見せてくれない?」

 

  「いいんですか? お嬢様がそう言うなら遠慮なく使っちゃいますよ」

 

 引き止められたメイドは二人が何を話しているかまるで分らなかったが、舞はすぐさま体に紋様を浮かび上がらせ、異形の怪人、オルフェノクに変身する。目に前で人が怪人の姿になるのを目にしたメイドは悲鳴を上げ慌てて逃げようとするが舞が変身したオルフェノクは足を魚の尾鰭のようなものに変化させ空中を飛行し、メイドを捕える。オルフェノク状態の舞は掌から触手を出しメイドの口から侵入させるとそれを心臓に突き刺し、オルフェノクのエネルギーを注入する。オルフェノクエネルギーを注入されたメイドの心臓は消滅し、メイドはその場で絶命してしまう。

 メイドの体は灰になり、後に残ったのは灰の山とメイド服だけだった。

 

 

 

 

 




 羽賀 天音

 身長 158cm  体重 47kg  年齢18歳

 灰澤女子学園の生徒の一人。学園で生徒会長を務めている。彼女もオルフェノクであるが、彼女だけでなく灰澤女子学園の生徒は全員がオルフェノクである。



 今野 佳花

 身長 153cm  体重 45kg  年齢 18歳

 灰澤女子学園の生徒の一人。学園では副生徒会長を務める。無口で必要最小限のことしか話さない。彼女もオルフェノクだが詳しくは不明。


 
 伊沢 舞

 身長 152cm  体重 44kg  年齢 19歳

 美波も屋敷で働いているメイドの一人。元々は人間だったが美波が明菜にオルフェノクの知識を教えた際、ほかのメイドと共といたところを二人に襲われオルフェノクに覚醒する。


 フライングフィッシュオルフェノク

 身長 193cm  体重 108kg

 井沢舞が変身するオコゼの特質を持つオルフェノク。下半身を魚の尾鰭のように変化させ空中を高速で滑空できる遊泳態に形態変化できる。

 (※原作登場のオルフェノク。情報は公式のものを参照しています。)
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