仮面ライダー555 Angel Awakening   作:ファイ Φ

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第九話

午後八時三十分、歓楽街の中心に位置する駅のある場所周辺を裕子は歩いていた。ゲームが開始されてある程度の時間がすでに過ぎたにもかかわらず結子は具体的な行動を何も起こさずにいた。ただ単に駅周辺の道を歩いているだけの結子だが、繁華街が最も賑わい多くの人が集まる今の時間帯、そんな彼女に興味を持つ輩も多くいる。

 

  「ねぇ、そこの君 こんなトコで何してんの?」

  

 歩いている結子に一人の男が声をかけてくる。背格好から結子と同年代くらいだと思われるその男は後ろに二人の男を連れ立って結子に近付いてくる。

 

  「えっと......私のことでしょうか?」

 

  「そうそう、君のこと その制服、灰澤女子学園のやつだよね。灰女の子がこんなトコ来るなんて珍しいよね。何かあったの?」

  

  「いえ、特に何かあったというわけでは、ただ単に暇を持て余していただけでして」

 

 気安そうな声で話しかけてきた男は結子のその言葉を聞くとニヤニヤとしながら再度、話しかける。

 

  「だったらさ、俺らと遊ばない? ちょうどこれから仲間内で集まろうとしてたんだよね。良かったら一緒にどう?」

  

  「私がですか? でも知らない人が来るなんてご迷惑なんじゃないでしょうか?」

  

  「全く問題ないって、初めてでも全然大歓迎だから」

  

  「そうそう、それに女の子もたくさん来るし、安心していいから」

 

迷っている様子の結子に男は歓迎の姿勢をみせると、後ろにいた別の男も女性も多く来るから安心していいとすかさず援護射撃を入れる。そうすると結子は それではお言葉に甘えてご一緒させていただきますね とあっさりとついていくことを決める。灰澤女子学園の制服を着ている結子を見かけ物珍しさから声をかけただけの男たちは結子を誘ったのも本気ではなく半ば冗談のつもりだった。だが思いのほか簡単に誘いに乗ってくる結子に驚くが、せっかく掴んだチャンスを逃すはずもなくすぐに結子を自分たちの“遊び場”に案内しようとする。

 この時、男たちは結子と所謂、普通の遊びをするつもりは微塵もなく、彼らの頭の中は下衆な“遊び”の考えで埋め尽くされていた。男の内の一人が結子に気づかれないように仲間に 上物をつかまえた、これから連れていく と連絡をすると何食わぬ顔で結子と歩き出すのだった。

 

 

 

 

 

 

 繁華街からしばらく歩き結子は男たちに連れられ人気のない廃屋のような場所に来ていた。男たちは道中全く疑うことなくここまでついてきた結子を少し哀れに思いつつも廃屋の中に入るとついにその本性を現す。二人がかりで前を歩いていた結子を押さえつけ地面に押し倒すともう一人の男が結子の前で仁王立ちになり、いやらしい笑みを浮かべながら結子に話しかける。

 

  「ダメだよ 、俺たちみたいのに簡単についてくるなんてさ。もっと警戒心持たないとね。まぁここまで来ちゃたんだし、たっぷり楽しませてもらうけどさ」

  

 そう言うと男は結子の制服を強引に脱がせ、女性の象徴である結子の胸の乳房を露わにする。さらに今度は結子のスカートに指を這わせ、そのままスカートをおろし彼女の秘部を覆う純白の下着を脱がせる。そうして男たちは飢えた獣のような目で結子を凝視しながら一つ一つの動作の度に狂ったような声で歓声を上げるが、やがて一人の男がおかしなことに気づく。これだけの状況に晒されているのにもかかわらず結子は声ひとつ上げないのだ。それどころか顔色一つ変わっていない。さすがに違和感を覚えた男は結子に対して口を開く。

 

  「どうしたの? 怖くて声も出せなくなっちゃたかな?」

  

  「......いえ、声なら普通に出せますよ。それより、仲間内で集まるということでしたが他の方はまだいらっしゃらないのですか?」

 

 結子の返答に男の違和感がますます強くなる。てっきり自分たちに対して救いを求めてきたり泣き叫んで来たりすることを期待していたのだが相手は異常なほどに冷静なのだ。まるで日常会話をするが如く普通に質問をしてきたことに男は恐怖すら感じ始める。しかしその直後、まるで結子の質問に呼応するかのように廃屋に十数人の男たちがぞろぞろと入ってくる。結子を連れてきた男の一人が予め連絡を入れ呼んでおいた者たちだ。

 入ってきた男たちは結子を見ると皆一様に興奮しながら好き勝手なことを言い始め、早く本番を始めようと言わんばかりに男たちは詰め寄ってくるがその時、押し倒されていた結子が急に立ち上がる。

 

「......さて、皆さんお揃いのようなのでこちらも始めさせてもらいますね」

 

 急に立ち上がったかとおもうと“始める”などと訳のわからないことを言い出す結子に男たちは訝しむがそんな男たちを笑顔で眺めながら結子は自身を異形の存在へと姿を変える。結子が変身したオルフェノクは身体に植物の蔓のようなものが巻き付き、頭頂部には花弁らしきものが見受けられる。

 怪人の悍ましさと花の美しさが同居したような容貌のそのオルフェノクは周りに大量の花びらのようなものをまき散らす。そのまま結子は腕に巻き付いた蔓状のものを使い大量の花びらで視界を覆われ混乱する男たちを襲う。心臓を蔓で刺されオルフェノクエネルギーを注入された男たちは次々に灰と化していく。全ての花びらが地に落ち、視界が開けたとき残っていた男はたった一人だった。

 ようやく視界が開け、周りを見渡す男だがそこには数十秒前には確かにいた仲間に姿は一人もなく。地面にいくつもの灰の山が残っているだけだった。恐怖と狂気にのまれた男は近くにあった金属バットを拾い結子に殴りかかるが、オルフェノクである結子はそれをものともぜずに受け止めるとそのまま男を弾き飛ばす。結子に弾き飛ばされ地面に体を強打した男は逃げようとするが痛みのあまりそのまま動けなくなる。結子は必死に逃げようとしている男に近付くと自身の足元から青白い人影を浮かび上がらせ、男に語り掛ける。

 

  「ダメですよ、私みたいなのをこんな所に簡単に連れてきては。もっと警戒心を持たないと。私としては一人くらい見逃してもいいのですが“ルール”なので貴方もここで私に襲われてもらいますね」

 

 そう言うと結子は腕から蔓を伸ばし倒れたままの男に突き刺し、身体を灰にしてしまう。

 

 

 

 

 

 

 数分後、男たちに無理矢理脱がされた制服をきれいに着なおし結子は何事もなかったかのように廃屋を後にする。





 藤木 結子

 身長 153cm  体重 45kg  年齢 17歳

 灰澤女子学園の生徒の一人。明菜のクラスではクラス委員長を務める。基本的に穏やかな性格で誰に対しても礼儀正しく接する。



 オーキッドオルフェノク

 身長 206cm  体重 94kg

 蘭の特質を備えるオルフェノク。身体から花びらをまき散らし相手を攪乱し、腕に巻き付いている蔓で使徒再生を行う。
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