「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
「やめろ、やめてくれええええええええええええええええ」
ふふふふふふふふふふふ。
愉快だ。あの弟が悶え苦しんでいる。
ははははは愉快だ。
弟が流行病にかかった。
病気の名を「厨二病」という。
我が弟ながらなかなかの重症であった。私はせいぜいが
「……我らが前に立ち塞がりし
すべての愚かなるものに
等しく滅びを与えんことを」
とか某作品の呪文を唱えたりしただけだったのだが。
スレ○ヤーズは名作である。
げふん、げふん。
さて、私を含む家族が気がついた時には、部屋に奇妙なグッズを揃えていた。
その時から、私達家族の「ミッション」が始まったのだ。
まあ、弟の痴態が見れたから私は満足だが、弟を傷つけることは私の本心ではない。
しかたがないから、本当に仕方がないから私の昔話をしよう。
思いた返したくもないことだが、昔私が罹患していた時のことだ。
呪文を唱えたり、ポーズをとったり、タリスマンなどを買い集め始めた私を見て不安になった両親は、まず、家庭用の医学辞典を調べることにしたらしい。
が、厨二病なんて乗っているはずがない。
困った両親は、症状をネットで調べ、ああ、これが「厨二病」という病気なのか、と理解したらしい。
しかも、なにを勘違いしたいのかアナログ派な両親は「厨二病とは現代っ子の成長の一過程である」と思い込んだらしい。
完治した後に、「私の頃は、こんな病気なかったんだけどねえ。でも、これも成長の証なのね」と、にこやかに母に言われた時の衝撃がご理解いただけるだろうか?
理解を示され、しかも「成長の記録」として録音、録画、写真撮影を「こっそり」と行っていやがったのだ!!
さらには周囲のママ友、パパ友?に「うちの子がついに厨二病にかかったのよ」と言って回ったのだ。
アルバムを見るたびに地面を転がりまわりたくなる。
穴があったら入りたい。
まあ、そんなわけで、両親は「やっと弟もかかったのね」と喜んでいる。
そして、徹底的にサポートしてやろうということで、お小遣いを増額してあげている。
弟には「あなたも、中学生になったのだし、おじいちゃんたちから預かっていたお年玉返すわね」と言って数万円を渡すのだ(実際には両親からお金は出ている)。
思い返せば私も同じことをされたな。
アレのお陰でタリスマンとかマントとか揃えられたんだった。
ああ、思い返すだけで顔が熱くなる……ああああああ、くぁwせdrftgyふじこlp
ふぅ……弟に話を戻そう。
夜に弟の部屋をベランダからこっそり覗いたところ、襟を建てた真っ黒なマントを羽織り、口紅を塗ったのか朱い唇。ご丁寧に口ひげもつけている。
まさしく、ドラキュラ伯爵の立ち姿だな。弟の脳内ではドラキュラになっているのだろうか?
なお、両親から私は撮影、録音などの「成長の記録係」を任命されていた。
しばらくして、彼は快癒した。
だが、本当の地獄はこれからだ。
最終鬼畜な成長記録で持って
死
ぬ
が
よ
い
仲間内で「1時間」という時間制限の元書きました。
せっかく書いたので投稿。
1時間ではこれが限界なんや……。