コラボ 激闘、絶対悪   作:ゆっくり無色饅頭

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覚醒

「あそこだな……ハハハハハ!」

「なっ、待て貴様ッ!」

 

探知能力で晴夢の居場所に気が付かれてしまった。絶対悪を止められるはずもなく、立ちはだかったアレスは吹き飛ばされた。

 

「くそっ!翔、後翔の中にいる奴!行くぞ!」

「お、おう!」

 

最高神の部屋にいた晴夢は、まだ気がついていない。外から完全に遮断されているからだ。しかしいち早く気がついたアマツが襲撃を伝え、部屋からでた。

 

「向こうから来やがったか……」

「とにかく、追い返さなくてはなりません。いけますか?」

まだ力の扱いに慣れていないとはいえ、アマツを心配させる訳にはいかない。ああ、とだけ答え、絶対悪を迎え撃つ体制をとった。凌、スキアーもこちらへ来た。フランドールはまだ目を覚ましていない。

 

「……!来た、行くぞ!」

「おう!」

「……これはまた随分豪華なお出迎えだな。」

「なっ……絶対悪……貴様ノアに何をしたァ!」

 

スキアーが激高する。なぜなら絶対悪はノアに取り憑いて居たからだ。ノアはスキアーと同じ、都で造られた者同士。彼にとって唯一理解出来る者だった。それが今悪魔の様な姿に変わってしまって居る。

 

「お、おい、スキアー……」

「初めてだ……初めてだぜ……こんなに胸糞悪いのはよぉ……てめぇは俺がぶっ倒す!」

 

いきなりスキアーが青白い輝きを放ちながら絶対悪に襲いかかる。何度も拳を振るうが全て当たらない。否、当てていない。

 

「どうした?倒すと言うのは口だけか?」

「う、うるせぇッ!ディザスターレイズ!」

「殺気の無い攻撃が当たるものか。失せろ。」

 

黒い弾幕がスキアーに直撃する。落下するスキアーを晴夢が受け止めた。その時の気を失ったスキアーの頬には涙が流れていたという。

 

「そうだよな……悔しいよな、スキアー。後は任せろ。凌、頼んだ!」

「うわっ、投げんなよ!わかった!」

「最高神の次元神力か……ふん。貴様を倒し……その後ここにいる全ての邪魔者を消して……ゆっくりと全世界を破壊し、理想郷を創るとしよう。」

「1つ聞く。お前に守りたい物はあるのか?」

「そんなものは必要無い。全ては我が理想のため。」

「じゃあてめぇには無理だ。理想郷を創るなんてな。」

「出来る出来ないは後から決まる。まずは貴様を葬るのみよ!」

 

絶対悪はイビルネスを取り出し切りかかる。晴夢はそれを刃の部分であるにも関わらず、素手で掴み止めた。掌からは血が出ている。

 

(何ッ!?イビルネスが……動かんッ!)

「……!」

 

バキッ!と言う小気味いい音を立てて、イビルネスの刃が真ん中からへし折れた。絶対悪はイビルネスを消して、神人から奪った器の次元神力を放ち威嚇する。しかし晴夢はものともせずに歩み寄る。

 

「く……来るなッ!」

「……」

「来るなと言っているだろう!」

 

黒い弾幕が晴夢を襲う。が、光になって消えていく。捕食する程度の能力だ。だんだん晴夢から黒いオーラが漏れ出す。溜め込み過ぎたのだろう。しかし晴夢は歩みを止めない。そしてついに口を開いた。

 

「何を怯えてんだ?」

「怯えて……いるだと……?このワタシが……怯えているだと!?」

「ああ、そうだ。」

「いいや、違う……違う違う違う!このワタシが怯えるなどありえない!ワタシこそが最強!ワタシこそが無敵なのだ!貴様如きに怯えるものかァ!イビルノヴァ!!」

 

強烈な悪の力がレーザーとなり晴夢を飲み込む。その閃光が消えた瞬間。晴夢の姿は消えていた。

 

「は、ハハハ……やったぞ……消してやった!」

「誰を消したって?」

「ヒッ!」

 

足を最高神の次元神力で強化し見えない速度で後ろに回り込む。まだ扱いに慣れていない力をぶっつけ本番で使う事に成功した。

 

「く……クソ……オールオーバーザ・ワールド!逃げなくてはッ!」

「逃げられると思うなよ?」

「な、何故だ……止まった時の中を動くなど貴様に出来るはずが!」

「俺はなにもしてないぜ?最高神の次元神力は時が止まろうが関係ないらしい。無だからな。」

 

立ちはだかった晴夢が、絶対悪にはとてつもない化物に見えた。だがしかし突然絶対悪は笑い始めた。

 

「ククク……勝利の女神はワタシに微笑んだようだな!」

「何?ハッタリかましたところで変わらねぇぞ!」

「ハッタリじゃないさ……」

 

誰かこちらに向かってくる。よく見るとそれはアマツだった。だが晴夢にはそれが自分にプラスになる要素としか思えなかった。

 

(やはりハッタリか?……狙いは俺じゃないのか?)

「ククク……」

「晴夢さん!手伝いに来ました!」

「まさか……!逃げろアマツ!」

「遅い!体を頂くぞ!」

「しまっ!?」

 

黒い瘴気がアマツを包み込み、アマツに黒い結晶が纏わりついてゆく。

 

「ほらな、勝利の女神はワタシに微笑んだ。とはいえ……今日は消耗した。一度戻るとしよう。」

「ま、待てぇ!」

「そうだ。我が駒はまだここにいたな。フランドール!相手をしろ!」

 

絶対悪が叫ぶといきなり横から虚ろな目をしたフランドールが殴りかかってきた。しかし動きが悪い。晴夢に全て弾かれる。しかしその間に次元の穴を開かれてしまった。

 

「ふふふ、そこでそのまま相手をしているがいい。晴夢、次に会うときには貴様らを全滅させてやる。覚悟しろ。」

「クソっ!自分で戦いやがれ!絶対悪!」

「まだ馴染まないんでな、後そこに転がってる前の器は好きにするがいい。もう要らん邪魔だ」

 

そう言って絶対悪は消えてしまった。その瞬間にフランドールは正気を取り戻したのか、攻撃を止めた。

 

「アマツ……!まただ……また守れなかった!畜生ォ!」

悲痛な叫びが、次元神界に木霊した。

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