ーティファニアー
リオンが異世界から来た、そんな話をしたけれど私には関係ない。
この世界では私はみんなから怖がられる。でもリオンの世界は違う。
だからリオンは 私の事を1人の女の子として認めてくれたんだ。
リオンの世界に行ってみたいなぁ。
ーマチルダー
リオンから話を聞き、多少信じられない所もある。だが彼は実際に杖無しで魔法を使った。私達の常識では考えられない。しかも呼び出したのはテファだ。エルフの血を引いている以上私達人間とは違うのかもしれない。前例はないかもしれないが、そもそもハーフエルフが使い魔を召喚すること事態がないかもしれない。
テファの様子を見ると又ぽややんとしてる。あれはリオンの世界に行ってみたいと考えているようだね。
ーリオンー
よし、何とか誤魔化せてる。此の儘自分の設定を押し通せば良い。
問題は私の世界に行きたいとか言い出す事だかそんな魔法は簡単に出来ないだろう。
さて、今後の展開を決めてさっさと行動しましょう。マジに追っ手はかかるだろうからね。
「それで私の事は理解して貰っただろうから、君達の事情を説明して欲しい。昨日の奴ら、あれは国の騎士だろう。盗賊上がりであの様な鎧を持っているはずがない。」
「えぇ。あいつらはこの国《アルビオン》の騎士よ。国王陛下の命令でテファ達を殺しに来たのね。」
「エルフだから、か?」
「それだけではないわ。問題はテファの父親よ。その人は王様の弟、エルフとは敵対関係にあるから王室の人間がそんなんじゃ大スキャンダルよ。」
「はぁ〜。そりゃ存在そのものを消したい筈だ。って事は父親の方は?」
「えぇ、投獄されたわ。私の父親は王弟の直臣だったからね、テファを匿っていたのよ。少し前に王城から呼び出し状が届いたから向かっていたけれど、私だけお父様から戻ってテファ達を連れて逃げる様に言われたわ。恐らく我がサウスゴータ家は取り潰しになるだろうからってね。」
「そうか」
テファがマチルダの話を聞いて申し訳ない様な顔で沈んでいる。そんなテファの頭をマチルダは撫でている。
「さて、私達の事情も粗方理解できたでしょ?リオン、どうするの?」
テファが弾かれたかの様に此方を見上げる。私のローブを握りしめ不安そうに。私が転生した事情を説明していないのだ。不安は当然だろう。
心配ない。私は君を救う為にこの世界にきたのだ。だから、
「決まっている。この国を脱出し安全な場所を探して暮らそう。」
はっきりと言った。その時のテファの笑顔を私は一生忘れないだろう。