ティファニアの使い魔   作:ミルディン

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ダータルネスにて 4

ーリオンー

テファが叱られているのを側で聞きながら男達に意識を向ける。一瞬で殺さず徐々に身体が炭化して行く男達。マチルダもテファに見せない為に引っ張り、大通りへ行こうとした。私も男達から意識を外し踵を返した所で横合いから声を掛けられた。

 

「こいつらをこのままにして行くのか?」

「……そいつらは助からん。」

「許してはもらえないだろうか?一応弟なんだ。」

 

振り向き声の主を確認すると中々に整った出で立ちで私達を見ている三十代位の女性。後方に何人か兵士を連れていた。貴族か?面倒臭い。

 

「そいつらを許して、私に何の得がある?」

「貴様、この方を「止しなさい。」……はっ」

「飼い犬はしっかりと教育しておけ。誤解が生まれるぞ。」

「努力しよう、そちらも歯に衣を着せる努力はした方が良いぞ。」

「そうだな、私も努力しよう。」

 

私の言葉に殺気を含めながら睨み付けてくる後ろの兵士を諌めながらも此方にさり気なく嫌味を返す。魔力の供給を止め、とっとと連れて行けとばかりに顎をしゃくる。この態度に腹を立てた私に1人の兵士が槍を向ける。

 

「良いのか?魔法を再開しても。」

「くっ……」

 

兵士は悔しそうに槍を戻す。貴族の女はその兵士を一睨みし、私に

 

「素晴らしい魔法を使うな、何処の国の貴族かな?この様な魔法を使う貴族には心当たりが無い、あぁ、私の名は「結構だ。」……何?」

「お前の名前なんぞ興味が無い。という事にして置こう。」

「……成る程、配慮に感謝する。」

「此方こそだ。」

貴族はマチルダを一瞥し、向こうは恥をさらしたく無い、こちらは見逃して欲しい。互いに暗黙の了解で干渉しない事にしようとしたが理解できていない兵士が槍を構え突撃して来た。他の兵士が止める間もなく槍を突き出す。

私の後ろにはテファがいる為避ける事が出来無いので仕方無く迎撃する。風の魔法を使用し吹き飛ばす。怪我をしようが関係無い。命があるだけ感謝して欲しい位だ。貴族が顔を覆い溜息をつく。……馬鹿な部下を持つと苦労するな。

 

「どうしましょうか。水に流すには少々此方が不利になりました。」

「……では幾つか叶えて欲しい事がある、私達はこの国を出たい。その手配と準備が整う迄の宿を貴女の家以外でお願いする。」

「解りました。早速に手配します。船についても明後日までには。」

「頼む。」

 

貴族の女と別れ隊長格の兵士が残り案内される。聞けば今から案内する宿にはかなり融通が効くらしい。スラムの一歩手前の様なこの場所に弟が居て融通が効くか、あの女、裏社会にどっぷりか。強気で正解だな。下手に弱気を見せたら取り込まれる可能性も有ったな。

 

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