ーティファニアー
私が捕まった所為でお母さんは抵抗出来ないまま斬られた。鎧に身を包んだ三人の男の人に斬りつけられて、ゆっくりと倒れていく。
なんで?なんでなんでなんで?なんでお母さんは斬られたの?エルフだから?それだけで?
私とお母さんはお父さんの所で隠れる様に暮らしていた。
お父さんが慌てて部屋に駆け込んで来てマチルダ姉さんの元に行くよう指示され、そこでも隠れる様に過ごした。
私達は何もしていないのに、只生きているだけでいけない事なの?
私達がここに来た所為で何人かの使用人が斬られている。
私が生きているからこの人達は斬られてしまったの?
マチルダ姉さんは?マチルダ姉さんも斬られてしまった?私の所為で?
私に優しくしてくれたマチルダ姉さん。あの笑顔がもう見れないの?
私を捕まえている男の人が何かを喋りかけてくるが理解出来ない。
理解は出来ないが何となく解る。私も斬られるんだ。
あぁ、痛いだろうなぁ。せめてお母さんの側に行かせて欲しい。
でも死にたくない。私は死にたくない。お母さんは言った。娘は生かして欲しいと。私に生きて欲しいと。私は生きなければいけない。お母さんの最後の願い。
だから、助けて。誰か助けて。
強く願い、祈った。そんな時私の目の前に青白く光る鏡の様な物が現れた。
鎧を着た人達も驚き行動が止まる。杖がどうこう言ってるがやはり理解出来ない。
でもこれだけは解る。あれは私の願いを叶えるものだ。だから叫ぶ。その鏡に向かって叫ぶ。
「お願い。助けて。」
ー?ー
「お願い。助けて。」
女の子の悲鳴の様な叫び声が聞こえる。私の事を呼ぶ声だ。
任せろ、君を助ける。その為に来たのだ。
召喚ゲートを抜けると目の前には一人の騎士に捕まった小さな少女。後方には三人の騎士。その側に倒れている女性、恐らくはシャジャルさん。
神様と考えたシチュエーションをやってる場合じゃないな。
こいつらは殺す。殺しに来たのだ、返り討ちに遭う覚悟はあるだろう。
シャジャルさんは斬られている。ならば同じ苦しみを。風の魔法にて切り刻む。一瞬では殺さない。
私の魔法が発動し騎士達は呻いている。
ある者は腕を失くし、ある者は脚を失くし、ある者は横を向いていた為腹が半分裂けて溢れ出した内臓を収納しようと掻き集めている。
ティファニアであろう少女を人質に捕らえている騎士が叫ぶ。
煩い。ティファニアに触れている貴様が一番許せん。
私は麻痺の魔法を強目に発動させる。内臓の生命活動を止める寸前まで。
しかも気を失わせない為、覚醒の魔法も同時に発動させる。
騎士が苦しみ出し掴んでいた力が弱まったのか、少女が私に向かって駆けてくる。自分が望んだ場面とはいえ、胸糞悪い転回だ。
書いてて自己嫌悪しました。