よろしくデス
帝都
文字通り帝国の首都
だが、この千年も続いている帝国は既に腐っている
人が次第に朽ち行くように国もいずれは滅びゆく
今や腐敗し生き地獄と貸している帝都は人の形の魑魅魍魎が、我が物顔で跋扈している
その代表といえるのが政治の実権を幼き現皇帝に代わって、握っているオネスト大臣
重税はモチロンの事で、自分に害のなす者には罪をでっち上げ処刑し、自分に賄賂を渡す者には相応の地位を与たり、悪事をもみ消したりと思うがまま
貴族も貴族でオネスト大臣に賄賂を渡して自分達のしていることを闇に葬っている
そして、帝都を守る警備隊も同様である
賄賂を貰えば目を瞑り、ありもしない罪で民を捕まえたりと散々である
そして、その帝都警備隊の副隊長室
書類は山積み、酒瓶は転がり、室内はタバコの煙が充満している
まさに、帝都の堕落の一部を表現している部屋であった
「失礼します」
そんな部屋に一人の女性が入ってきた
「副……くさっ!」
「あぁ、セリューか」
「なんなんですか!この部屋は!!神聖なる帝都警備隊副隊長の部屋をこんなに汚くするなんて悪です!」
「おいおい、帝都の平和を守る警備隊の副隊長が悪なわけがないだろ」
キセルをくわえながら笑うこの男
堕落したこの部屋の主
つまり、帝都警備隊副隊長のカグラである
「いや、すまんな。立て込んでた仕事があって一日泊まりがけでやっていたもんなんでな」
「だからって、ここでお酒を飲まないでください」
「そんな硬いこと言うなよ」
カグラはセリューの胸を揉もうと右手を伸ばすが、なにやらヌイグルミ的な犬?に右手を噛まれた
「あだだだだだだだだだだだ!!」
「コロ、そのまま補しょ……「いや、スマン!悪かったから、それは勘弁してくれ」
セリューは「やれやれ」という格好をとるとコロに命令し、カグラの右手は無事解放された
「おー、痛ぇ。ところで、俺に何かようがあったんじゃないか?」
「そうでした。貴族のアリアさんという方からカグラ副隊長への手紙を預かっていたのでお届けに参りました」
カグラは手紙を受け取り、中を確認した
「ーーーふーん」
「あれ?カグラ副隊長にしては珍しいですね。女性から手紙を貰ったら『ひゃほい』とか言いそうなんですけど」
「お前の俺のイメージ酷くねぇか?」
「それは日頃の行いが悪いからです。お酒に女遊びにギャンブル。副隊長じゃなかったらとっくにコロのお腹の中ですよ」
「そんなんだからお前は……いや、何でもない」
カグラは自分がこの続きを言ったらコロにまた噛まれる事になるので言うのをやめた
「まぁ、とにかくだ。俺は帰る」
「え!?まだ、終業時間じゃないですよ!!」
「面倒だが貴族にお呼ばれしてるんでな」
カグラは笑いながらセリューの頭を撫でるとそのまま帝都の街とへ消えていった