アカメが斬る!~罪人の正義~   作:祇園

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金色の参上

ーーー竜船

 

それは大運河を出発点に停泊する巨体豪華客船であり、タツミとブラートはその完成セレモニーに参加している良識派の政治家の護衛で乗っているが、その政治家は自分で雇っている護衛がいるため、暗殺は不可能かと思っていた

 

しかし、竜船が陸から離れてしばらくすると笛の音が流れ、パーティーの参加者は次々と倒れ始めた

 

タツミは辛うじて意識を保ち倒れまいとする

 

体から徐々に力を抜かれて行く様な感覚に襲われながら耳を塞ぐが、それでも笛の音は聞こえてくる

 

帝具『軍楽無想 スクリーム』

 

聞いた者の感情を自在に操作する笛の帝具、戦場の士気昂揚用として知られているが、実の所操れる感情は何十種類にも及ぶ

 

しかし、難点があり何度も聞くと耐性が出来てしまう

 

「あ~……隠れてんのダルかったぜ。お!?この状況でまだ頑張っている奴がいるじゃねぇか」

 

タツミの後ろから大柄で背中に斧を背負った男、ダイダラが現れた

 

「催眠で倒れてりゃ記憶は曖昧、生かしておいてやったものを…」

 

「その言い方、てめぇが偽物のナイトレイドか」

 

「そっちは本物さんかい!こりゃいいな…ほらよ!」

 

ダイダラは倒れている黒服の男から剣を拾い上げタツミに投げ渡す

 

「何のつもりだ?」

 

「俺はさ、戦って経験値が欲しいんだよ。最強になる為に……だから、かかって来いよ。この位置なら人も倒れないしやりやすいだろ?」

 

ダイダラは背中からベルヴァーグを手に取り構え、タツミも鞘から剣を抜く

 

「いい経験させてやる。地獄巡りをな!!」

 

タツミがダイダラに向かって走り出すがタツミを遮るように白いコートを着た少年が前に現れた

 

「やめておけ、君とあいつじゃ力量が違う」

 

「何だよ!急に出てきて」

 

「あいつに用事があるからね。まさか、こんなところで会うとは思っていなかったけど」

 

白いコートを着た少年はタツミを背にするとダイダラと相対した

 

「お前は誰だ?どこかで会ったことあったか?」

 

「チョウリさんとスピアさんを覚えているかい?」

 

少年は質問するが、ダイダラは覚えていなかった

 

「経験値になったやつらのことをいちいち覚えてねぇよ!」

 

ダイダラはベルヴァーグを二つに分け、白いコートを着た少年に目掛けて投げつけた

 

白いコートを着た少年は剣で少し軌道を変えて、ベルヴァーグをいなしたが、ベルヴァーグは回転力を失うことなく白いコートを着た少年へ軌道を変えた

 

帝具『二挺大斧 ベルヴァーグ』

 

一挺でも凄まじい攻撃力を持つ斧の帝具であるが二挺の斧に分離させ投擲することで勢いの続く限り敵を追跡する

 

そんなベルヴァーグを白いコートを着た少年は剣で叩き落として勢いを殺した

 

「やるなぁ……お前。名前を聞かせろよ」

 

「イオリだ。そして、インペリアルガード筆頭ムサシの息子にして、『天魔伏滅 アマテラス』を受け継ぐ者だ!!」

 

イオリは剣を地面に突き刺し帝具の名を叫ぶと、黄金の鎧が装着される

 

「思い出したぜ……お前、あの時の鎧野郎か!エムエムに邪魔されたが、今回は殺らせてもらうぜ!!」

 

ダイダラはイオリに向かって走り出す

 

体格に似合わない俊敏さであり、まるで大砲の如く突進

 

そして、イオリを仕留めるようにニャウ、リヴァも現れた

 

三方向からの攻撃にタツミは声をあげるが、イオリはダイダラを剣でベルヴァーグごと、ニャウを鞘、リヴァを蹴り、吹き飛ばした

 

「おいおい、俺の出番は無しかよ」

 

「兄貴」

 

「タツミも無事だったか。にしてもあいつはスゲェな。あれがお前に言った周囲に気を配るってやつだ」

 

アマテラスを受け継いだイオリ

 

その実力は父ムサシを超えている

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