Angel Beats! ~木村…いや、関根しおん物語~ 作: ふーみん
こんなつもりじゃなかったんだ。
中学生の恋愛とか漫画知識しかねえ。
そして主人公は鈍感ではなくなった?
昼休みも終わり体操服に着替えて清掃中。俺らの担当は学校から北側の地区の隅っこ。
今は仲村と二人でごみを集めながら雑談に興じている。
「なあ、ホントに弁当なんか作ってきてもらっていいのか?今日初めて話したばっかなのに」
「いいわよ、別に。……それに初めてじゃないし」ボソッ
「え?なんて?」
「何にも言ってないわよ」
「初めてじゃないって…いつ話したっけ?」
「聞こえてるじゃない!」
そりゃあラノベやギャルゲーの主人公じゃないからスルースキルとか持ってねえよ。
「で、いつだっけ?」
「…教えない。自力で思い出しなさい」
「ふむ…わかった」
「そ……そろそろ移動しましょ。しゃがんでるのも疲れてきたし」
「そうだな」
立ち上がり、辺りを見回すと仲村が公園を指差し「次はあそこにしましょ」と言うので承諾。
二人で公園に入り手分けしてゴミを集める。
ちらりと横目で仲村を見る。
「…」
「…何よ、じっと見つめて」
「む」
どうやら横目で見ているつもりがガン見していたようだ。
「何でもない」
「もしかしてあたしに見とれちゃった?」
「それはいつもだ」
「ふ~ん……ん?んんん!?」
「なんだよ、変な声出して。俺に可愛いって言われても何ともないんだろ」
「時と場合によるわよ!ってそうだけどそうじゃなくて!」
「だから何?」
「あたしに…その…見とれてたって…何よ」
「いや正確にいえば中2になってから授業中視線を感じるな~とか思ってたらお前からだったからなんでかなーとお前を見てたらお前見るの楽しくなっちゃって」
「ああ、そういうことね」
(…ってあれ?結局見とれられてたってこと?しかも授業中見てることばれてるし!)
なんか仲村が暴走しだした。真っ赤になりながら頭振り回してんだけど。
「大丈夫か?」
「え!?だ、大丈夫よ!」
「そうか?」
「ええ」
「ま、見てたのばれたら恥ずいよな?」
「そういうこと口に出すなー!」
「へぶしっ」
くそ!しゃがんでた分蹴りの回避が遅れた。しかも、
「体操服で蹴られても痛いだけなんだよ!」
「…は?」
「スカートじゃなきゃ中身見えねえだろ!」
「な、何言ってんのよ!?」
ズボンを抑え出す仲村。
「大丈夫だ。俺はパンツが見たいわけじゃない」
「さっきの台詞聞いたら何一つ大丈夫じゃないわよ!この変態!」
「くっ…否定できねえ」
「いやそこは否定しなさいよ!」
「だって…俺女子の下着とか見れたら嬉しいな~程度にしか考えてないけど何か障害を乗り越えて得る!とかできそうでできない!みたいなのが良いんだよ」
「…確かに言い方によってはまともそうだけど結果は下着見るか見えそうで見えないのが好きなだけよね」
「そうなんだ。だから俺はたぶん変態なんだ」
「たぶんどころか変態だー!てかお前の性癖とかこんなとこで聞きたくなかったわー!」
また蹴りかよ!
「って、うわっ!」
いやゴミ袋ですべんなよ!
「あぶなっ」
ふ~、何とか受け止められた。
「……」
「お前小学生じゃないんだからちゃんと足元見ろよ」
「……」
「聞いてんのか?」
「…ねえ、ホントに初めて話した時のこと覚えてない?」
…は?
「…悪い。覚えてない」
「…そ」
「……」
「……いつまで抱きついてんの、よ!」
声の大きさのわりにかなりゆるい力でおされた。
「そろそろ時間だし学校に戻りましょ」
そう言い、仲村はきびすを返した。
「…仲村」
「…何?」
「前に俺がお前に何したかしんねえけど無理して俺に関わる必要ねえからな。まだ半日も一緒にいねえ。今なら昨日と同じように…」
「あのね、あたしがあんたがクラスで孤立してるからってだけで声かけると思う?」
(あんたにとってはただのケンカだったかもしれない)
「……」
「ただの言い合いの流れで異性にお弁当作ろうか言うと思う?」
(でも、あの時の弟妹をなくしたあたしにとっては心地良い時間だった)
「……」
「授業中、気にもならない男の子を見つめると思う?」
(あなたのおかげであたしは生きていこうって思えたのよ)
そう言って振り返ってきたあいつの顔は……今までで一番綺麗だった。
「……」
「あなた、鈍くないからわかるでしょ?」
「…何で、今日言ったんだ?」
「理由は2つあるわ。一つはあたしを意識してほしかった。あなた、なんとなくそうなんじゃないかな~とか思うだけで言わなきゃ伝わらなさそうだもの。それに早めに意識させとくにこしたことないわ」
「…二つ目は?」
「今日一日であなたに慌てさせられたからその仕返しがしたかった」
本日二回目の…は?
「え?二つ目の理由そんだけ?」
「だけとはなによ!やられっぱなしとか嫌よ!」
「いやいや俺がお前が思ってるようなやつじゃなかったらどーすんだよ!こんなちゃんと話してまだ数時間のやつに告白とか何考え「あたしは!」て……」
「あたしは話したのは数時間でも何年もあなたのことを考えてたわ。それにさっきだって変なとこ見てもまったく想いは変わらなかったわ」
「っ!……」
「今すぐ返事がほしいとかじゃないわ。さっき言った通りあたしを意識してほしかっただけだから。初めに言ったほうがインパクトあるでしょ?」
そういう彼女の顔は泣いているように見える。
そうだ。OKされないとをかっててもつらいに決まってるじゃないか。でも、あいつと違ってちょっとしかあいつを見ていない俺が応えるなんてできない。
好きか嫌いかなんて聞かれたらもちろん好きだと応えれる。でもあいつが欲しいのはそんなんじゃない。
「……ごめん」
「…良いわよ。別に」
……そんなつらそうな顔しないでくれ!
「思い出せたら!…前に話したこと思い出せたら絶対返事する。だからそれまで待っててくれるか?」
「……話して数時間のやつにそんな頼み事するの?」
「何年も想い続けてくれてたんじゃないのか?」
「……」
「……」
「「ぷっ……あはははは!」」
何でお前がこんなすぐに告白したのか何となくわかるよ。
でも、もうちょい待っててくれ。ちゃんと思い出すから。
そしたら俺から言うからよ。待っててくれ、ゆり。
どうしてこうなった?
いや~、ゆりっぺはすぐ言うかな?とか思って書いてたら早すぎや!
5話でいきなりのちょー展開だけどこれはこれでアリかな?
感想募集中。批判遠慮中。誤字あれば教えてください。
可愛いさ募集中。別に活動報告とかなんもしてないけど。