「初めの相手は、潜水艦か…」
対戦表に書いてある相手のチームを見た提督がそう言った。
「潜水艦なら、五十鈴さん達の部隊が適役ですね。あと武装も」
「だな。しっかし何で潜水艦オンリーにしたんだこのチーム?」
吹雪と一緒に言いながら、確実に敵を叩きのめす部隊を演習用の海域に派遣した。
「さってと、相手はどうでるかな~」
旗艦、五十鈴改二。
「気を付けて。酸素魚雷だと見つけにくいわ」
二番、夕張。
「それにしても、潜水艦狩りとはね」
「私たちの得意分野ではあるが、四対六か…」
三番、ヴェールヌイ
四番、朝霜改
以上の四名で潜水艦を撃破するのが、一戦目の戦いであった。
「確か、相手の旗艦は伊58よね?」
「ええ、運も高いですし、夜戦に持ち込まれたらかなり危険だと思う」
「伊58だけじゃなく、伊19や伊401もいる。いずれもほっとく訳にはいかない敵だ」
「まあ、いつも通りやるだけよ。最初の魚雷攻撃を避けきったら後はこっちの物だしね」
「いずれにしても、最初の攻撃を避けないと話にならねえがな」
そう言っていると、三式水中探信義(三式ソナー)が進行方向から三時の方向に魚雷の音と潜水艦の潜水音を捉えた。
「おいでなすったわ。各員散開!。夕張は私と一緒に爆雷を撃ちこむわよ!。ヴェルと朝霜は突撃して!」
「「「了解っ!」」」
魚雷を回避した後、五十鈴と夕張は爆雷を遠くに撃ちこむための準備をしている間、ヴェールヌイと朝霜は敵潜水艦にめがけて突撃していた。
「無駄だね」
「オラオラ、逃げ回りなァ!」
三式ソナーの効果で敵の位置が分かり、二人は敵のいる位置を通りながら爆雷を投下、この攻撃で潜水艦三隻を大破、轟沈判定が出た。
「くそ、伊58と伊401には当たらなかったか!」
「あとはあの二人に任せよう。伊19は仕留めたんだから」
悔しがる朝霜を宥めるヴェルであった。
一方、敵旗艦の伊58はというと…
(でちーっ!?。何で対潜能力の高いのばっかでちかーっ!?)
爆雷の爆発から如何にか逃げつつ、生き残った伊401と伊8と共に雷撃準備をしていた。…目から滝のように涙を流しているが。
しかし、彼女の不幸はまだ終わっていなかった。
「良し、準備完了!。そっちは!?」
「こちらも出来た!」
「なら、生き残った敵に撃ち込むわよ!」
「了解!」
五十鈴は20cm連装砲とは別の、グレネードランチャーのような形をした銃を二丁使い、山なりに爆雷を撃ち込んでいた。
夕張はというと、主砲を積んでいるところに同じグレネードランチャーのような物を四つ使い、五十鈴と一緒に爆雷を撃ち込んでいた。
結果、馬鹿みたいな数の爆雷が、伊58達を襲っていた。
(((あ、これ終わった)))\(^o^)/
次の瞬間、凄まじい轟音と共に水柱が立ち、伊58達三隻は大破、轟沈判定が出た。
「相変わらずの対潜能力だなぁ」
「確か、五十鈴さん達って鎮守府周辺にいる潜水艦を…」
「まあな。結果、対潜水艦ならお手の物だ。…それ以外となると厳しくなるが」
そう言い、提督は次の対戦相手の戦力を確認した。
「次は正規空母と重巡で構成されている艦隊か」
「相手は横須賀から来たエリートです。どうしますか?」
「二航戦と川内、那智、羽黒、鳥海を使う」
「…わざわざ相手と同じ構成にしなくてもいいんじゃないですか?」
「なるべく次に戦う相手に手の内を見せたくないからね」
「…次は確か」
「ああ、あの糞ッたれだ」
少し口調が荒くなって答えてしまった提督。吹雪は少し気になって聞いてみた。
「あの、提督…?」
「あ、ああ。すまない、思い出すと軽ーく殺意が…」
「気持ちは分かりますけど駄目ですからね!?―――じゃなくて」
「長門と加賀に言った事か?」
どきりとしたが提督は全く気にしてなかったようであったが
「ごめんけど、その時まで待ってくれないかな?」
「…信用、出来ないんですか?」
「違う違う、そうじゃない。君に我が艦隊の本気の力を見せた方が良いと思ってね」
「…本気?」
「そう。―――本気の、ね」
そう言い、提督は次の試合の映像を見始めた。
「敵空母ってあれ…」
「雲龍さんに天城さんです、ねぇ…」
飛龍と蒼龍は彩雲を使って、敵の艦隊を確認していた。
「正規空母が相手とはな。ふっ、腕が鳴るな」
「と言っても、重巡もいるみたいですから、気を付けないとこっちがやられますよ」
指をポキポキ鳴らしながら笑っていた那智であったが、鳥海がそれを窘めた。
「み、皆さん、戦闘準備を。飛龍さん、蒼龍さん。お願いします!」
「分かったわ。第一次攻撃隊、発艦!永友隊、頼んだわよ!」
「攻撃隊、発艦始め!江草隊、永友隊に負けないようにね!」
二人はそう言うと、弓を使って戦闘機を発艦させた。
しかし、相手もさることながら、中々制空権が取れないでいた。
すると何機かこちらに向かってきた。
「機銃掃射、始めてください!」
旗艦の羽黒が号令し、機銃掃射で敵の艦爆や艦攻をある程度撃ち落とせたが、それでも打ち落とし切れなかった機体が、那智や鳥海に牙をむいた。
鳥海は回避できたが、那智が避けきれず被弾。しかし幸いなことに服の一部が破れただけですんでいた。
一方相手の損害はというと、雲龍が中破、旗艦の加古が大破、轟沈判定であった。
「さっきはよくもやってくれたな!」
那智は天城めがけて砲撃を開始、あらかじめ飛ばしていた零式水上偵察機による着弾観測を使い、初弾で大破にさせた後、雲龍を守っていた衣笠に砲撃した。
鳥海は、プリンツ・オイゲンを合流させないように砲撃を開始、如何にか分断に成功したが、さすがドイツの船というべきか、オイゲンの必至の攻撃が当たり相討ちになった。
羽黒と川内は、飛龍達を守りつつ那智の援護をしていたが、衣笠が一枚上手だったのか、那智を大破させた後、羽黒めがけて突撃したのだ。
「私を、甘く見ないでよね!」
川内が衣笠の前に出るが、
「邪魔よ!」
「なぁっ!?」
川内を一撃で大破、轟沈判定がでた。
しかし、羽黒はその攻撃によって生じた隙を見逃さなかった。
「当たってぇ!!」
羽黒の攻撃で衣笠は大破、轟沈判定であった。
その後も飛龍達の攻撃で古鷹、筑摩を大破させた。
「ギリギリのA勝利、かな?」
「演習が終わった後の那智さん、物凄く悔しがってましたね」
「三対一で追い詰めたかと思ったら、自分が轟沈判定喰らってるんだからなぁ…。相当悔しいだろうよ」
「しかし羽黒さん、立派に指揮出来たんですね」
「…さりげなく先輩を貶めるような発言はしない方が良いぞ」
「す、すみません」
次はあの呉山戦。どのような結果になるのか?
どうも、おはこんばんにちは。お芋侍です。
戦闘シーンがあまりにも難産だったので投稿するのが遅れてしまいました。戦闘シーンムズイでしょう・・・。
誤字脱字ございましたら感想欄にお願いいたします。