提督と艦娘の日常(仮)   作:お芋侍

11 / 69
07 演習回 その二

「初めの相手は、潜水艦か…」

 

 対戦表に書いてある相手のチームを見た提督がそう言った。

 

「潜水艦なら、五十鈴さん達の部隊が適役ですね。あと武装も」

「だな。しっかし何で潜水艦オンリーにしたんだこのチーム?」

 

 吹雪と一緒に言いながら、確実に敵を叩きのめす部隊を演習用の海域に派遣した。

 

 

 

「さってと、相手はどうでるかな~」

 

 旗艦、五十鈴改二。

 

「気を付けて。酸素魚雷だと見つけにくいわ」

 

 二番、夕張。

 

「それにしても、潜水艦狩りとはね」

「私たちの得意分野ではあるが、四対六か…」

 

 三番、ヴェールヌイ

 四番、朝霜改

 

 以上の四名で潜水艦を撃破するのが、一戦目の戦いであった。

 

「確か、相手の旗艦は伊58よね?」

「ええ、運も高いですし、夜戦に持ち込まれたらかなり危険だと思う」

「伊58だけじゃなく、伊19や伊401もいる。いずれもほっとく訳にはいかない敵だ」

「まあ、いつも通りやるだけよ。最初の魚雷攻撃を避けきったら後はこっちの物だしね」

「いずれにしても、最初の攻撃を避けないと話にならねえがな」

 

 そう言っていると、三式水中探信義(三式ソナー)が進行方向から三時の方向に魚雷の音と潜水艦の潜水音を捉えた。

 

「おいでなすったわ。各員散開!。夕張は私と一緒に爆雷を撃ちこむわよ!。ヴェルと朝霜は突撃して!」

「「「了解っ!」」」

 

 魚雷を回避した後、五十鈴と夕張は爆雷を遠くに撃ちこむための準備をしている間、ヴェールヌイと朝霜は敵潜水艦にめがけて突撃していた。

 

「無駄だね」

「オラオラ、逃げ回りなァ!」

 

三式ソナーの効果で敵の位置が分かり、二人は敵のいる位置を通りながら爆雷を投下、この攻撃で潜水艦三隻を大破、轟沈判定が出た。

 

「くそ、伊58と伊401には当たらなかったか!」

「あとはあの二人に任せよう。伊19は仕留めたんだから」

 

悔しがる朝霜を宥めるヴェルであった。

 

 

 一方、敵旗艦の伊58はというと…

 

(でちーっ!?。何で対潜能力の高いのばっかでちかーっ!?)

 

 爆雷の爆発から如何にか逃げつつ、生き残った伊401と伊8と共に雷撃準備をしていた。…目から滝のように涙を流しているが。

 しかし、彼女の不幸はまだ終わっていなかった。

 

 

「良し、準備完了!。そっちは!?」

「こちらも出来た!」

「なら、生き残った敵に撃ち込むわよ!」

「了解!」

 

 五十鈴は20cm連装砲とは別の、グレネードランチャーのような形をした銃を二丁使い、山なりに爆雷を撃ち込んでいた。

 夕張はというと、主砲を積んでいるところに同じグレネードランチャーのような物を四つ使い、五十鈴と一緒に爆雷を撃ち込んでいた。

 結果、馬鹿みたいな数の爆雷が、伊58達を襲っていた。

 

(((あ、これ終わった)))\(^o^)/

 

 次の瞬間、凄まじい轟音と共に水柱が立ち、伊58達三隻は大破、轟沈判定が出た。

 

 

 

 

「相変わらずの対潜能力だなぁ」

「確か、五十鈴さん達って鎮守府周辺にいる潜水艦を…」

「まあな。結果、対潜水艦ならお手の物だ。…それ以外となると厳しくなるが」

 

 そう言い、提督は次の対戦相手の戦力を確認した。

 

「次は正規空母と重巡で構成されている艦隊か」

「相手は横須賀から来たエリートです。どうしますか?」

「二航戦と川内、那智、羽黒、鳥海を使う」

「…わざわざ相手と同じ構成にしなくてもいいんじゃないですか?」

「なるべく次に戦う相手に手の内を見せたくないからね」

「…次は確か」

「ああ、あの糞ッたれだ」

 

 少し口調が荒くなって答えてしまった提督。吹雪は少し気になって聞いてみた。

 

「あの、提督…?」

「あ、ああ。すまない、思い出すと軽ーく殺意が…」

「気持ちは分かりますけど駄目ですからね!?―――じゃなくて」

「長門と加賀に言った事か?」

 

 どきりとしたが提督は全く気にしてなかったようであったが

 

「ごめんけど、その時まで待ってくれないかな?」

「…信用、出来ないんですか?」

「違う違う、そうじゃない。君に我が艦隊の本気の力を見せた方が良いと思ってね」

「…本気?」

「そう。―――本気の、ね」

 

 そう言い、提督は次の試合の映像を見始めた。

 

 

 

 

「敵空母ってあれ…」

「雲龍さんに天城さんです、ねぇ…」

 

 飛龍と蒼龍は彩雲を使って、敵の艦隊を確認していた。

 

「正規空母が相手とはな。ふっ、腕が鳴るな」

「と言っても、重巡もいるみたいですから、気を付けないとこっちがやられますよ」

 

 指をポキポキ鳴らしながら笑っていた那智であったが、鳥海がそれを窘めた。

 

「み、皆さん、戦闘準備を。飛龍さん、蒼龍さん。お願いします!」

「分かったわ。第一次攻撃隊、発艦!永友隊、頼んだわよ!」

「攻撃隊、発艦始め!江草隊、永友隊に負けないようにね!」

 

 二人はそう言うと、弓を使って戦闘機を発艦させた。

 しかし、相手もさることながら、中々制空権が取れないでいた。

 すると何機かこちらに向かってきた。

 

「機銃掃射、始めてください!」

 

 旗艦の羽黒が号令し、機銃掃射で敵の艦爆や艦攻をある程度撃ち落とせたが、それでも打ち落とし切れなかった機体が、那智や鳥海に牙をむいた。

 鳥海は回避できたが、那智が避けきれず被弾。しかし幸いなことに服の一部が破れただけですんでいた。

 一方相手の損害はというと、雲龍が中破、旗艦の加古が大破、轟沈判定であった。

 

「さっきはよくもやってくれたな!」

 

 那智は天城めがけて砲撃を開始、あらかじめ飛ばしていた零式水上偵察機による着弾観測を使い、初弾で大破にさせた後、雲龍を守っていた衣笠に砲撃した。

 鳥海は、プリンツ・オイゲンを合流させないように砲撃を開始、如何にか分断に成功したが、さすがドイツの船というべきか、オイゲンの必至の攻撃が当たり相討ちになった。

 羽黒と川内は、飛龍達を守りつつ那智の援護をしていたが、衣笠が一枚上手だったのか、那智を大破させた後、羽黒めがけて突撃したのだ。

 

「私を、甘く見ないでよね!」

 

 川内が衣笠の前に出るが、

 

「邪魔よ!」

「なぁっ!?」

 

 川内を一撃で大破、轟沈判定がでた。

 しかし、羽黒はその攻撃によって生じた隙を見逃さなかった。

 

「当たってぇ!!」

 

 羽黒の攻撃で衣笠は大破、轟沈判定であった。

 その後も飛龍達の攻撃で古鷹、筑摩を大破させた。

 

 

 

 

「ギリギリのA勝利、かな?」

「演習が終わった後の那智さん、物凄く悔しがってましたね」

「三対一で追い詰めたかと思ったら、自分が轟沈判定喰らってるんだからなぁ…。相当悔しいだろうよ」

「しかし羽黒さん、立派に指揮出来たんですね」

「…さりげなく先輩を貶めるような発言はしない方が良いぞ」

「す、すみません」

 

 

 

 

次はあの呉山戦。どのような結果になるのか?




どうも、おはこんばんにちは。お芋侍です。
戦闘シーンがあまりにも難産だったので投稿するのが遅れてしまいました。戦闘シーンムズイでしょう・・・。

誤字脱字ございましたら感想欄にお願いいたします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。