「どうやら武蔵はやられたようだな」
「でも、貴女を落とせば勝ち目はある!」
長門と大和、両者の主砲が火を噴きながら応戦するも、両者とも決定的なダメージを与え切れずにいた。
しかし、大和は冷静に長門の行動を見、避けていた。
(流石は帝国海軍旗艦、ビッグセブンの称号を得た船の化身…!。でも―――)
ガァンッ!と、長門の砲撃を主砲の一番固い部分で受け流しつつ、
(こちらも帝国海軍最強の、世界一の戦艦の船!。その誇りに賭けて負けられない!)
お返しと言わんばかりの、46cm三連装砲の砲撃を撃ち返した。
しかし、長門は余裕の顔でその砲撃を回避、大和の足元めがけて撃った。
(成程、流石大和だな。装甲も私以上の硬さだ)
だがな、と
(それでも、私には届かない!)
慢心でもなく、油断でもない。経験が、その戦いを物語っていた。
「くっ!?足元が…!」
長門の砲撃で足元が安定せず、狙った通りの所に当たらず焦っていた。
そして、その心の焦りを見過ごす長門ではなかった。
「どうした!?その程度じゃ私には当たらないし効かんぞ!」
「黙りなさい!」
「そんなへっぴり腰で撃つとはな!そんなんじゃ重巡どころか駆逐艦すら倒せんな!」
「黙りなさいと言っているでしょう!?」
長門の挑発に冷静さをなくす大和。その砲撃が徐々に単純化してきていることに全く気付いてない。
「その程度の事しかできないのなら、とっとと負けを認めるんだな!」
「…なんで、何で当たらないの!?私達大和型の攻撃は一撃必殺!それなのに数発耐える貴女は、一体…!?」
「決まっているだろう?―――貴様の攻撃はスキルであって、アートではないからだ!」
「意味が分からないわ!」
「それが分からないから、貴様はそこで止まっているんだ!攻撃を当てるなら―――」
長門は右横に装着している試製40㎝三連装砲を構え、
「―――これぐらいのことはしなければな!」
ドォンッ!!と、大和の左の主砲を支えているジョイント部分に命中させた。
その余りの衝撃に一瞬ではあったが気絶した大和だったが、すぐに目が覚め、
「この、程度でぇぇぇぇぇっ!!!」
―――雄叫びをあげながら、残った右の主砲を撃ちながら長門めがけて突撃した。
「くっ!?」
この大和の行動で、長門は右横の試製40㎝三連装砲、左前の46㎝三連装砲が使用不能、中破になった。
しかし―――
「この長門を―――」
こちらも大和めがけて突撃し、
「―――侮るなァァァァァ!!!」
残った右前に装着している46㎝三連装砲を、大和の腹に当て、そのまま砲撃した。
「がはぁっ…!!」
「まだ終わってないぞ!」
そのまま大和の左腕と胸倉を掴み、
「ぜぇぇぇい!!」
ダパァァァァン!!、とそのまま海に叩きつけた。
その衝撃により脳ミソが揺れ、大和は気絶。轟沈判定となった。
「そんな、あの大和まで…!?」
大和の轟沈判定に信じられない大鳳。彼女の勝利を信じ限界まで粘ったが、体力も矢も尽き、限界を迎えていた。
「どうするー?。ここで負けを認めるー?」
北上の一言に心が負けそうになった大鳳だったが、
「…ごめんなさい、ここで負けを認める訳にはいかないの」
サレンダーを認めず、最後まで粘ろうとした。
「…そっか。なら、恨みっこ無しだよ」
最後は北上の五連装酸素魚雷で大鳳が大破。轟沈判定となった。
「くそ、あの役立たずの糞共が!!」
呉山は、目の前にあるテーブルを蹴倒し、その上に積んでいた資料をぶちまけていた。
「せっかく俺tueeee!!な事が出来ると思ったのに、親父を騙して資材をちょろまかしたというのに、何で長門ごときに負けるんだ!くそ、くそ、くそ!」
棚の上にあった花瓶を地面にたたき落とし、椅子を破壊するその姿は哀れであった。
しかし、彼の不幸は終わらない。
「そこまでにしてもらおうか」
男達が呉山に近づき、声をかけてきた
「あ”ぁ!?誰だ手前ら!」
「私達かね?私達はこういう者だ」
男は、腕についている腕章を見せた。そこに書かれていたのは、
M P
の文字が書かれていた。
「手前、憲兵か!?」
「そうだ。貴様には数々の容疑がかかっている。ご同行願おうか?」
「けっ、俺は中将の息子だぜ?そんなことはできや―――」
「その中将から伝言を預かっています」
「…あ?」
「『貴様とは、親子の縁を切る』だそうです」
「…………」
あまりのショックに口をパクパクさせる呉山。その横に屈強な男二人がその横に立ち、ガッチリと身柄を確保。連行されていった。
一週間後。
「おーおー、新聞に載っちゃってるねー」
「…この中将、可哀そうですね。ドラ息子が原因で辞めさせられる羽目になるなんて」
「まー可哀そうではあるが、この責任は親の責任。それに続けたとしてもこのことでまた槍玉にあげられる。ここらで辞めた方が傷は浅く済むさ」
今朝の新聞の見出しに中将の引退、及びその息子の悪行がデカデカと載っていた。
実は演習が始まる前に、青葉が調べた情報を憲兵隊に知らせたのだ。
結果、呉山は逮捕され、その後のキツイ取り調べにあっさりゲロしたことにより、多くのブラック鎮守府を運営した提督が逮捕、又は指導を受ける事態になった。
だが、そのせいで翌日行うはずだった二日目の演習が取りやめになり、多くの提督がブツクサ文句を言いながら自分たちの鎮守府に戻っていった。
「それにしても、憲兵隊の行動が早かったな。翌日あたりになると思ってたんだが」
「前々からブラックリストに載ってたみたいで、監視を付けてたみたいでしたよ?青葉が言ってました」
「…アイツのネットワーク一体どうなってんだ…」
因みに、あの戦いがネット上に流れ、一部の人から護国の鬼艦隊と呼ばれたそうな。
どうも、おはこんばんにちは。お芋侍です。
長門対大和戦が終了し、演習回もこれで終わりです。
超強引ですが、4戦目、5戦目のネタが思いつきませんでした。
ただでさえgdgdなのにさらにgdgdになるんならここらで終わらせた方が良い、という考えに至りました。本当に申し訳ない。
次回から、ほのぼのな感じになりますのでよろしくお願いいたします。
誤字脱字がございましたら、感想欄にお願いいたします。