提督と艦娘の日常(仮)   作:お芋侍

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 比叡好きの皆さんゴメンナサイ


08

「臭ッ!?な、何だこの臭い!?」

 

 ある日の朝のこと、提督がグーグーと眠っていたら突然筆舌し難い物凄い臭いが提督の鼻をおそった。

 その臭いの破壊力は、涙が止まらず鼻血が出るほど。一瞬BC兵器か催涙ガスかと思ったが、BC兵器なら臭い何ぞしないし催涙ガスなら探知機が作動するはずと思いだし、取り敢えず事態を把握すべく、鼻にティッシュを突っ込み、ガスマスクを取りに向かおうと行動したその時だった。

 コンコンとドアをノックする音が聞こえ、提督が返事をする前に部屋に入ってきた者がいた。

 

「提督、大丈夫ですか!?」

「吹雪か!?」

「はい!取り敢えずコレを届けに」

 

 そう言って渡されたのはガスマスク。どうやらわざわざ届けに来てくれたようだ。

 

「ああ、済まない。助かった!」

 

 提督はそう言い、ガスマスクを装着。 ホッとしたが、新たな疑問が浮上した。それは、

 

「何で吹雪はこんなのを配っているんだ?」

「あ、それはですね、私、時雨と清霜と一緒に朝練してるんですがいつも通り早く起きたら変な臭いがしたんですよ。気になってその臭いの元を探してみたら厨房からしたんです。そしたら臭いが急に強まって」

「今の事態になった、と」

「はい、そして直ぐにその場から離れて窓を開けたんですが、臭いはどんどん強くなってきたのでどうしようと思ったら時雨が『ガスマスクを持ってきた!吹雪と清霜は皆に配ってきて!』と言われたので配ってきたんです」

「成る程ね」

 

ここまで聞いた提督だが、ふと思った。

 

「...犯人の姿は?」

「...比叡さんでした...」

「納得した」

 

 高速戦艦、金剛型の2番艦。戦場では非常に頼りになる娘なのだが、物凄い弱点があった。

 それは料理ベタ、俗に言うメシマズな料理を作るのだ。以前あったのはご飯を石鹸で洗ったり、塩と砂糖を間違えて偉い塩辛いホイップクリームを作ったり、昔のカレーって蛙を使ってたんですねと言い、鎮守府の近くに生息した色がヤバげな蛙を入れようとしたりと料理のセンスが全く無かったのだ。

 それに加え味見も全くせず、自信満々で出してくるのだから恐ろしい。そして自信満々に出すものだから大丈夫なのだろうと手を出し、轟沈する娘までいた。

 因みに提督は何回もその地雷を踏んでいたりする。

 

「なーんで一人で作ろうとしたんだ?」

「···さあ?」

「...どちらにせよ食堂は数日閉鎖だな。先ずは臭いの元を断ち切りに行かないと」

「食堂のはどうします?」

「あー、...一人でやっとくわ。吹雪は皆に『各自朝御飯は自由にとること。あと比叡、オハナシがあるので来るように』と伝えてくれ」

「了解です」

 

 提督が吹雪に用事を伝えたときだった。

 

「ヒエーーーーーッ!!?」

 

 と、比叡の悲鳴が聞こえたのだ。

 

「………」

「ちょ、待って!榛名ちょっと待って!?コンクリートで正座は勘弁して!?」

「………」

「霧島ちゃん!?ちょっと手をぽきぽき鳴らすの止めてー!?ちょっ拳骨は止め―――ミ”ャ”ー!?」

「………」

「う”~、痛ーい…。ン?ちょっと待って!?空母の皆さん殺意全開で詰め寄らないで!?ちょっ首の襟を掴まないで―――」

 

 姉の威厳ゼロの情けない悲鳴を上げ、そのまま比叡の声がフェードアウトしていった。

 

「…大丈夫ですかアレ?」

「自業自得だし、それに手加減はするでしょ。…多分」

 

 吹雪は比叡の無事を祈りながら、提督の部屋から出て行った。

 

 

 

 

「さて、ガスマスクを付けたとはいえ衣服に臭いがついたら不味いから、使い捨ての服を着たのは良いんだが…」

「う”-、怖かったぁ…」

(…比叡を呼び出したけど、コイツ大丈夫かな?)

「…よし、比叡行くぞ」

「…へ?」

「へじゃねえよ君がやらかしたことなんだから君も手伝わにゃ」

「ヒエー!?」

「ほーれ行くぞー」

 

 比叡の襟をがっしり掴み、ズルズル引っ張りながら食堂のキッチンホールの中に入っていった。

 

「あれだな。よし、中身を確認するぞ」

 

 ガスコンロの上に有った鍋を見、確認しようとして中身を見てみると、

 

「…………なんだこれ?」

 

 中身が青いナニカが入っていた。

 火は入ってないのに泡がブクブク膨れ上がり、その泡が弾けると中から青い煙が。

 トドメはそのナニカの具材。何かデカい個体が入っている。

 

「…比叡、何を作ろうとした?」

「えーと…味噌汁?」

「何を入れた?」

「色々」

「取り敢えず突っ込むと味噌汁はワカメと味噌だけでも良いのよ?」

「えー、それだと面白くないですよぅ」

「味噌汁に面白さを入れようとするな!お前がその境地に至るのに50年早いわ!」

 

 ギャーギャー言いながら鍋ごとビニール袋に入れ、そのビニール袋を土嚢用の袋に入れ、そしてその袋を大きい黒いビニール袋の中に入れ、それを外に持ち出し、地面に深く大きな穴を掘り、その穴にソレを入れ、埋めるという徹底的封印をしたのであった。

 

「ふう、封印完了」

「疲れたですー」

「………反省してる?」

「反省してるんでジト目は勘弁してください」

 

 そう言いながら、地面を掘ったスコップを元の場所に戻し、キッチンホールに置くだけの消臭剤を山ほど置き、

ふと時間を見てみればもう10時を過ぎていた。

 

「もうこんな時間か。朝飯食い損ねたな」

「ふえー、汗だくだしお腹すいたですー」

「…もうちっと姉としての威厳さをだな」

「え?威厳たっぷりじゃないですか?」

「威厳という言葉を百回調べなおしてこい。ほら、飯食いに行くぞ」

「お仕事は?」

「午後からやる。シャワーを浴びた後鳳翔さんのトコに行くぞ」

「わーい」

(…なんだかんだで可愛いと思ってしまう俺も俺だよなぁ…)

 

 軽くシャワーを浴びた後、提督と一緒にご飯を食べに行った比叡だったが、その後鳳翔さんからもガッツリ叱られ、スパルタ式に料理を覚えさせられたのであった。

 

「ヒエー!?後何回包丁でジャガイモの皮むき終わるんですかー!?」

「あと30個です♪」

「ヒエーーーーーーーー!!?」




どうも、おはこんばんにちは。お芋侍です。
久しぶりの日常回。色々とおかしい部分も多々ありますね。これは酷い。

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