今回は武蔵回でございます。しかし、口調が安定しない…。ドロップしてきたらわかるんだろうけどなぁ。…まあ、キャラ崩壊タグ付いてるし大丈夫…だといいなぁ(泣)
「…ここ、は」
目を開けてみれば、見知らぬ天井…ではなく、鎮守府にある医務室であった。どうやらあの後壁にめり込んだのを引っ張り出してくれたようである。
「痛てて、こりゃあ本気でやってくれたようだな。…骨まで逝った訳じゃないみたいだが、ひびは確実に入ってるな」
「そりゃあ壁にめり込む威力で何ともなかったら人じゃないですよ…」
「…いつからそこに?」
「骨まで逝った、付近ですね」
そこにいたのは、花瓶を持っていた大鳳が立っていた。
「驚きましたよ。陸奥さんと武蔵を呼んで大和の部屋に行ってみれば提督が壁にめり込んでいるんですから…」
「ちょっと油断した。いつもなら踏ん張ってるんだがなぁ…」
「人間ですか貴方は…」
提督の発言に呆れながらもベッドの横にある冷蔵庫の上に花瓶を置きつつ、あの後のことを話してくれた。
「あの後、陸奥さんと武蔵の手で鎮圧させ、加賀さんが提督代理を引き受けました」
「…鎮圧?」
「提督が伸びているのに引き続き喧嘩を続行してましたからね。当たり前じゃないですか?ああ、長門は二日間の謹慎処分を食らっているわ。…大和は別の部屋に引っ越し、武蔵と私が真っ黒になった部屋を掃除しました。もう畳が一部焦げてたりテレビやエアコンが壊れてて大変でしたよ」
「……後でアイスクリーム券を二人にあげよう」
「本当ですか!?…あ」
あまりの食いつきに自分でも恥ずかしかったのか、顔を真っ赤にして咳ばらいをした後続きを言った。
「オホンッ。で、提督がここで横になっている間、沢山の艦娘が心配して来てましたよ。流石に大淀さんと加賀さん、謹慎中の長門さんと任務中の艦娘は来てませんでしたが」
「…愛されてるね、俺」
「…どうやら、私の判断が間違っていたようでしたね」
「あん?」
思いがけない言葉に、?と頭の上に出ていたのが分かったのか、
「村上少将の言う通りの人物だった、ということですよ」
「…イチイチそういうの面倒くさくないか?村上だけでいいぞ。そのほうがあいつも喜ぶ」
「覚えておきます」
クスッと笑った大鳳と夕日の色も相まって、見惚れるほどに非常に綺麗な光景となっていた。しかし、提督はふと違和感を感じた。
「ところで俺、どれほど寝ていた?」
「丸二日ぐらいですね」
「やべえ、実務が、書類ががががが…!」
「…加賀さんがいい笑顔で『全てやっておきますので、期待してますよ?』と」
「……さらば、懐のお金よ…」
さめざめと泣く提督が面白いのか、お腹を押さえて笑っている大鳳であった。そこに、
「どうやら、起きたようだな」
「武蔵か」
「武蔵、大和は…?」
「どうにか落ち着いた。さっきまで大変だったぞ」
「?何でだ?」
「二日前、提督をぶん殴っていただろ?どうやらそれが原因みたいでな」
「ますますわからん」
「…簡単に言うと、提督が怒って暴力をしてこないか、怯えているらしい」
「…下手したら並みの提督をボコボコにできる程のスペック持っているのにか?いやまあ、暴力なんぞせんけどな」
「…いくら艦娘でも、女の子だということを忘れてないか?」
「忘れてないが…、大の男を壁にめり込んでしまう程の一撃を放ってしまうのをただの女の子とは言わんだろ…」
正確には、長門の攻撃も入っているので、大和単体の攻撃なら、一瞬意識が途絶える程度だったりする。
「…まあ、今回はいい収穫もあったがな」
「収穫?」
「ああ、いつもなら無視するのに今回は反応があった。これは喜ばしいことだ」
「…その代償が、壁にめり込む俺というね」
「あー、まあ…それはすまない」
「…まあ、金剛のバーニング☆タックルで耐性がついているけどな。だが壁にめり込むのは霧島のガチパンチぐらいだと思ってたぞ」
「「……本当に人間か?」」
「失礼すぎるぞ!?」
なんだかんだ喋っていると、武蔵がこんなことを聞いてきた。
「…なあ提督」
「ん?」
「もし、次回の特殊海域で、最深部までいったら上層部の仲間入り、という話が出てきたらどうする?」
「どうした?藪から棒に」
「いいから、聞かせてくれ」
そう聞いてくる武蔵の顔は、真面目な顔をしていた。
「ふむ…。まあ別に上層部に入れなくてもいいなぁ」
「ほう?何故だ?上層部に入るということは金や名誉、女にも困らないのに?」
詳しく言うなら〝上層部″は、最初は「国民を守り、私利私欲の戦いをしない」という方針のもとに結成された組織だったが、今では権力や賄賂、暗殺や事故に見せかけた他殺等、もう腐りに腐りきっている。唯一まともなのは地方の、ほんの一握りの支部だけである。といっても、だからと言ってほかの組織も完全にグズグズに腐っているというわけではなく、ほんの一部がそんなことをやっている、というだけだが。
幸いにも、〝上層部″には監査権はなく、別に上層部に反抗しても即首というわけにはならない。…ただし、燃料や弾薬、ボーキの支給量が減らされてたりするが。
因みに監査権があるのは陸軍の憲兵隊、海軍の督戦隊である。
「別に金がほしい訳でもないし、名誉もそんなにほしくないしなぁ。女?こんな女の子ばかりの鎮守府にそんなことを思うバカはいるのか?むしろあまり考えんぞそんなの」
「…残念ながら存在するんだ。直接会ったわけじゃないが、そういう噂は舞鶴や横須賀あたりにならそんな黒い噂はよく聞く」
「ぶっちゃけ、俺は彼女達と、日本、そしてここに住む住民の為に戦うだけさ。そんなことを考えている暇なんぞあったら防衛ラインの構築や新兵器の開発に勤しんだ方が百倍マシだし、それに…」
「それに?」
「…彼女達を愛しているからな。そんなことは死んでもやらん。下手にやって沈んでしまったら二週間引き籠る自信があるしな」
堂々と、こっぱずかしい&情けないことを言った提督。しかし、
「…プッ」
武蔵が肩を震わせていると、
「アッハハハハハハハハハハハ!!成程、村上少将のいう通りだったな!こんな人物があくどいことを考えるはずない、か。確かにその通りだ!ハハハハハハハハハハハハハ!!」
突然、大きな笑い声をあげた。何がおかしいのか分からないのが分かったのか、大鳳がフォローした。
「私たちは最初、あなたのことを信じてない、と言いましたよね?」
「ああ、言っていたな」
「私たちは一緒だと思っていたのです。…今まであった提督と同じだろうと」
「あー…、それはしょうがないだろ。今までのことを考えていたら当然のことだ」
「…優しいのですね」
「優しいはないさ、これがおれのやり方故な」
そんなことを言い始めると、笑い終わった武蔵がこんなことを言った。
「あー、笑った笑った。こんなに笑ったのはいつ以来だろうな」
「随分と笑ってましたね…」
「しかし、君の元でなら大和も心が開くかもしれんな」
「本人が頑張らなきゃいかんけどな」
「…提督、これからもよろしく頼むぞ」
「私も、よろしくお願いいたします」
「…ハァ、もう既に仲間になっているのだから、そんなこと言わんでもいいのに」
「それでも、さ。我が力、提督に預けるぞ」
「同じく」
「おう」
こうして、武蔵と大鳳が仲間になりました。しかし、
「あとは大和が残っているな」
「…妹の私が言うのはなんだが、割と大変だぞ」
「その割には苦にしてないようだが…」
「まあ、私自身こういうのは好きだしな」
(…ダメンズスキー、では無いんだよな…?)
「…非常に不名誉なことを考えてないか?」
「気のせいだ」
まだまだ、提督の受難は続くのであった。
続 く
さあ残るは、大和のみ。しかし、心の闇が深い大和を、提督は救い出すことができるのか?
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