提督と艦娘の日常(仮)   作:お芋侍

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どうも、おはこんばんにちは。お芋侍です。

今回でハワイ諸島奪還作戦の戦闘が終わります。本当はこの辺りで終わらせたかったのに…ダメダメジャン…。

最後に、活動報告にアンケートを取ってます。興味ある方はどうぞー。


24 様々なネタが多い回

「糞、浮き輪モドキが邪魔して思ったところに攻撃が…!」

「しかもフラッグシップだから固いしな。庇う発動したらきついぞ」

 

 長門達が港湾水鬼に攻撃していたが、それを護衛する浮き輪モドキが砲撃を邪魔をする。さらにル級フラやチ級フラも交じっている。最後の足掻きというべきか。

 

『ミサイルサイロを攻撃しろ! ミサイルを発射させるな!』

『SM3発射用意! もしもの為に準備だ、急げ!』

『ヒャッハー!、燃やし尽くしやるァアアア!』

『おい誰かあのA-10に連絡しろ! ちょっとは考えて落とせとな!』

 

 通信越しに緊迫した声とふざけたことをやっている声が聞こえる。後者は別に問題ない。問題は前者だ。

 SM3―――弾道迎撃ミサイルは、名の通り飛んできたミサイルを撃墜する為のミサイル。発射阻止失敗した時のことを考えてのことなのだろう。

 

「早くこいつを倒さないと空の連中が安心して全力戦闘ができん! 敵の思惑通りにするな!」

「分かってるケド、数が多すぎるネー!」

 

 艤装の端っこで万力みたいに敵を圧死している金剛がそうぼやいた。次から次へとポンポン湧いて出てくるのだ。敵自体はそんなに大したことはないのだが、やはり数が問題となる。ある軍人の「戦いは数だよアニキ!」は正しかった。

 

「…ナゼ」

「?」

「ナゼ、貴様ラハ私タチノ邪魔ヲスル…?」

「何だ、何を言っている!?」

 

 港湾水鬼の一人が、長門たちに問いかけた。

 

「私タチハ、人間ニ復讐スル権利ガアル。ナゼ、ナゼ邪魔ヲスル」

『何故も何も、お前らが先に攻撃したんだろうが! そもそも何故と言いたいのはこっちだ!』

 

 港湾水鬼の言葉に、提督が通信越しに怒鳴った。

 

『何故貴様らはICBMを撃てる!? そもそもパスコードが無ければ使えないんだぞ!?』

「…ソレヲ貴様ニ答エル必要ハアルノカ?」

「喋りながらとは…舐められたものねッ!」

 

 ビスマルクが浮き輪モドキを片手で掴み、

 

「せええええいッ!」

 

 そのまま喋っている港湾水鬼目掛けてドッジボールみたいに投げ込んだ。しかし、

 

「無駄ダ」

 

 浮き輪モドキをデコピンで粉砕し、

 

「オ礼ヲヤロウ」

 

 お返しと言わんばかりに、航空機が雨あられと言わんばかりに飛んできた。

 

「くっ!」

 

 幸いにも武蔵の三式弾で一掃できたが、下手に攻撃しようものなら此方がやられる。敵の練度が極めて高いことが分かった。

 

『ビスマルク!』

「大丈夫です! 戦闘に支障なし!」

「フン、貴様ラガ束ニナッテモ、ワタシニハカテンヨ」

『貴様…、一体何なんだ』

「何ガダ」

『俺の知っている深海棲艦は、お前のように理性的に喋るやつはいなかった。そもそもお前は深海棲艦なのか?』

「…深海棲艦ダヨ、ソレハ間違ッテナイ。違ウ点ハ―――過去ノ記憶ヲ持ッテイルトイウコトダケダ」

「過去の記憶だと?」

 

 ル級を砲撃で吹っ飛ばしつつ、長門はそう聞き返した。

 

「私タチハ、古イ記憶ヲ持ッテイル。艦娘ヨリモ前ノ記憶ダ。私ハソコデモ戦ッテイタ。貴様ラ人類ノ為ニナ」

「古い記憶…、まさか第二次世界大戦のことか!?」

「ソウトモ言ウナ。戦イガ終ワリ、ヨウヤク平和ニナッタト思ッタ矢先ダッタヨ。私ハアメリカニ引キ取ラレタ。ソコカラハ地獄ダッタ」

 

 戦闘しながらも、その声には確かに強く、深く、昏い憎しみがあった。

 

「腹ヲ切ラレ、中ヲ徹底的ニ調ベラレ、ソシテ最後ハ、妹ノヨウニ可愛ガッテイタ娘ゴト、マーシャル諸島デ体ヲ燃ヤサレタ!」

『…』

「貴様ニコノ痛ミガ分カルカ!? コノ理不尽サガ分カルカ!? 貴様ラノ為ニ戦イ、貴様ラノ為ニ傷付キ、最後ニコレダ!」

『お前…まさか…!?』

「ソウ…私ハオ前ダ、長門」

「…!?」

 

 港湾水鬼の言葉に、長門は言葉を失った。

 

「オ前ハ、何モ知ラナイノダナ。ダカラ私タチニ弓を引ク!」

「…お前は何を言っているんだ?」

「…ハ?」

「私は既に思い出していたよ、そんなこと」

 

 まさかの「知っている」発言に驚きを隠せない港湾水鬼。更に、

 

「むしろ、そんなことでこんなことをしていたのか、貴様は」

「ナ、ナンデ…!?」

「私を侮るなよ、《私》。そんなもの、とっくの昔に乗り越えたわ!!」

「グゥ!?」

 

 長門の砲撃が港湾水鬼のドテッ腹に直撃させた。その衝撃に思わずよろけたところに、

 

「ファイヤー!」

「ファイエル!」

「全砲門、撃ェッ!!」

 

 金剛、ビスマルク、霧島の砲撃が突き刺さった。

 すさまじい轟音と共に、煙がもくもくとたち、どうなったか確認ができない。

 

「お姉さま!、長門! 無事!?」

「比叡! 残りの港湾水鬼は!?」

「大した強さじゃないのでパパッと殲滅してきました!」

 

 さり気なく凄まじいことを言っている比叡であった。

 

「―――コノ、調子ニ乗ルナァァァァァァァッッ!!!」

 

 煙の中から凄まじい程の数の航空機が、長門たち目掛けて飛んできた。

 

「甘いッ!」

 

 しかし、長門と武蔵がバルジを展開し、敵攻撃を防いだ。

 

「何故、何故ナゼなぜNAZEナゼェェェェェェェェェッ!!」

「全員、全弾撃ちこめェッ!!」

 

 止めを刺すために、全員の砲撃で倒そうとしているが、

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァァァ!!!」

「なぁっ!?」

 

 発狂寸前のせいか、体のリミッターが外れたような攻撃をしてくる。左腕はもげ、艤装は半壊状態だ。

 しかし、敵は体がどうなっても知ったことではないと言わんばかりに攻撃を繰り返していた。

 

『ICBM発射まで、後五分!』

「ハハハハハハ!! モウ誰ニモ止メラレナイ!! 私ハ復讐ヲ遂ゲル! 人間ヨ、自分自身ノ手デ争イ合ウガイイ!!」

「まだミサイルサイロを破壊できないのか!?」

『A-10でも破壊できないんだ! てか、どんだけ頑丈に作ったんだ!? 発射口硬すぎるぞ!』

「当タリ前ダ! ソコハ既ニ浸食サレテイル。深海化シタ発射口ヲ破壊スルナド不可能ダ!!」

『―――なら、入り口から入ればいいだけだ』

 

 通信の中に男の声が入った。

 

『おい、誰だ!? この通信に割り込んでるのは』

『こちら、タイコンデロガ第一航空隊、ファング1だ。済まないが、話は聞かせて貰った』

「人間風情ガ、”アレ”ヲ止メラレルト思ッテイルノカ!?」

『勿論』

 

 上空にいるF-22―――ファング1が、自信たっぷりにそう答えた。

 

『アドミラル、ミサイルサイロに繋がるゲートを開けられるか?』

『…副長』

『…一応開けられますが、航空機で侵入するのは不可能に近いですよ。地上スレスレで飛び続け、ミサイルのエンジン部分を破壊しなければなりません。そしてミサイルサイロの発射口が空くのは発射寸前です。スロットルを全開にし、破壊した後、そのまま脱出しなければならない。…はっきり言って失敗の可能性が極めて高いんですよ?』

『構わんよ。それに―――』

 

 ファング1は、こう言った。

 

『女性にやらせてばっかじゃ、男が廃るんでな!! さあ、時間が無い。ゲートを開けてくれ!!』

『…開けてやれ』

『提督!?』

『いずれにせよ時間が無い。出来るのなら、そのチャンスに賭けるしかない!』

『…了解です』

『有難うよ、アドミラル。期待にしっかり応えさせてもらうぜ!』

 

 ゲートが開き、F‐22ゲートの中に突っ込もうとした。

 

「行カセルカ!」

「やらせない!」

 

 港湾水鬼がF-22を落とそうとしたが、ビスマルクがこれを阻止。その後直ぐに振り解かれたが、すでにF-22はゲートに入っていった。

 

「エエイ、コノ蛆虫ガァァァ!!」

「ならその蛆虫にやられるお前はそれ以下デース!!」

 

 金剛が三式弾の装填が終わり、全主砲を港湾水鬼に向け、

 

「ファイヤーッ!!」

 

 三式弾を真正面から降り注がせた。

 

「ガアアアアァァァッ!」

「霧島!」

「お任せを」

 

 そしていつの間にか後ろに回っていた霧島が主砲を港湾水鬼の背中に当て、

 

「撃ェッ!!」

 

 一式徹甲弾をブチ当てた。もう既に敵はボロボロの状態。勝負は着いた筈だった。しかし、

 

「マダ…マダ、復讐ガ…アノ娘ノ、涙ガ…」

「まだ立つとでもいうのか…!? 恐るべし復讐心だな」

 

 だが、もう敵には交戦可能な状態ではなかった。放っておけばいずれ海の藻屑となっていただろう。

 

「終ワラナイ…。絶対ニ、終ワラセナイ…!

 アノ娘ノ、悲シミヲ、痛ミヲ、憎シミヲ、世界ニ伝エ、」

「貴様はその段階で勝てないんだよ」

 

 長門が、港湾水鬼を見てこう言い放った。

 

「お前はただ単に、その子をだしにして自分の好き勝手にやっているだけだ。そこに大義名分も、復讐を遂げる資格も無い。

 そして、ビッグセブンが、この私が、人間を恨んで死ぬ訳がないんだよ」

 

 長門の言葉に、港湾水鬼はあり得ないというように、首を横に振った。

 

「あいつはな、満足して、納得して死んでいったんだ。私たちのような兵器は、もう不要なのだと、理解したうえでな」

「ソンナ、有リ得ナイ…有リ得ナイ…」

「あいつは確かに悔しかっただろうさ。でも、あいつは人が好きだったからな。恨むなんて器用なマネは出来なかった」

「黙レ…」

「あの子が憎んでないのに、私が憎むと思うか? お前の言う憎しみは、深海棲艦によって植えつけられた、偽りの感情でしかないんだ」

「黙レェェェェェェッ!!!!」

 

 長門の口を塞がんと、ボロボロの体を動かし、突っ込んできた。

 

「―――哀れだな、《私》」

 

 主砲を口に突っ込ませ、最後に港湾水鬼に向けてこう言った。

 

「―――お休み、ケダモノ」

 

 ゴパァァァンッ!と、港湾水鬼の頭が弾け、そのまま海に沈んでいった。

 

 

 

 

 

「…長門」

 

 武蔵は、長門の肩を掴み、こう言った。

 

「…大丈夫か?」

「ああ、大丈夫だ」

「…そうか」

 

 武蔵は長門の顔を見たが、見た感じ大丈夫そうだったが、やはり心配であった。あんなことがあったのだ。何かしらのことがあってもおかしくない。

 

『ICBM、発射30秒前!』

『あと何キロだ!?』

『残り1キロです!』

 

 通信では、緊迫した声が聞こえてくる。もう私たちの役目は終わっている。これ以上することが無くなった。

 

「総員、その場に待機。作戦更新まで見守ろう」

「了解や」

「了解です」

「了解よ」

「了解ネー」

 

 長門は全員に命令を出し、待機した。既に皆の艤装はボロボロ、今敵が現れたらかなりきつい状態だ。

 

『こちらファング1! もう直ぐ着く!』

『発射まで後10秒! カウント開始します!』

 

 カウントダウンが、始まった。

 

 

 

 

 

(くそ、かなり狭い…!)

 

 ファング1は、ミサイルサイロに繋がる道を、フルスロットルで突き抜けていった。しかし、緩やかとはいえカーブも多く、ところどころ掠ったような跡が機体にあった。

 

(大丈夫だ、あいつにだって出来たんだ。俺に出来ない訳はない…)

 

 ファング1の頭にあったのは、ある男であった。今では欧州で傭兵として活躍している、友人を。

 

(あいつの隣に立つと言ったんだ。この位成功しねえと―――)

 

 道の先に、光が見えた。サイロだ。

 

(恥ずかしくってたまんねえんだよッ!)

『ファング1! その光の先はICBMがあるミサイルサイロです!』

「了解!」

 

 そのままフルスロットルで突き抜け―――

 

(これで終わりだッ!)

 

 ミサイルを発射した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ターゲット撃墜! 繰り返す、ターゲット撃墜!」

「タイコンデロガ、エンタープライズに連絡! 海兵隊を突っ込ませろ!」

「了解…、…あっちのCICやブリッジでは大歓喜でしょうね」

「まあな。アメリカ人が食い止めたんだ、感動も凄かろうよ」

「…長門たちに連絡しないのですか」

「………」

「彼女らは貴方の声を、命令を待ってますよ」

「…だな」

 

 提督は通信を開き、長門たちに連絡した。

 

「総員、作戦終了、ハワイに上陸するぞ」

『了解だ』

「…長門」

『…今回は、色々大変だったな』

「…そうだな」

『…今夜、飲みに行ってもいいか?』

「ああ、何時でも来い。話を聞いてやることぐらいしかできねえがな」

『構わんさ。……有難う』

「気にすんな」

 

 

 ―――こうしてハワイ諸島奪還作戦が、終了したのであった。




という訳で、すまんな、まだもうちょっとだけ続くんじゃ。

誤字脱字、その他ございましたら感想欄にお願いいたします。

最後に、活動報告にアンケートを取ってます。興味ある方はどうぞー。
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