今回は提督の強さです。さてはてどんな強さなんでしょうかね?
「オラァッ! そんなんで俺から一本取れるのか!?」
「相っ変わらずの強さよね……!! 組手なんだから少し手加減してくれてもいいんじゃない!?」
「手加減して深海棲艦に勝てるならな。そもそもこっちは回避のみなのに当てきれないのはどうなんだ!?」
「回避=紙一重レベルの相手に喰らいつける私たちを褒めてほしいのだがな……!」
ある日の朝、鎮守府内にある体育館で、三人の組手が起きていた。その三人は提督、伊勢、日向である。
最近体を動かしていないということで、伊勢姉妹の組手に参加したのだ。
「艦娘相手に何でそこまで動けるのか知りたいとこね…! 2対1で、竹刀とはいえ、得物持っている相手に当たることすらできないなんておかしいでしょ…」
「相手の動きと勘ですがなにか?」
「提督も感覚派だったか…!」
正確には、手甲とプロテクター等で竹刀をずらしたり、弾いたりしているので、当たっているっちゃ当たっている。―――まったくの有効打がないだけで。
「ホイあと一分! それまでに有効打が無かったら罰ゲームが待ってるぜぇ!?」
「ちょっと待て聞いてないぞ!?」
「今決めたばっかりだからな! ほれほれ当てて見せろ!」
「ぬぐぐぐぐ…! 日向! 何が何でも当てるわよ!?」
「ああ!」
「ああもフラグ建てといたらそりゃあ負けるわな」
「ぬああーーーッ!」
「まあ、そうなるな」
一分後、そこには全くの無傷の提督と汗まみれの伊勢姉妹の姿があった。
「提督、正直に言ってほしいんだけど、ホントに人間? この前の事故のことといい、人工生命体と言われても納得してしまうんだけど」
「失礼だな。後の先を習得しているだけなのに」
「それ普通いらない技能よね!?」
「まあ落ち着こう姉さん。 緑茶でも飲まないか。―――提督の奢りで」
「なんでだし」
「ぬぐぐぐぐぐぐぐぐ……!!」
「強いて言うなら、大振りの攻撃は止めておけ。格下相手なら問題ないが、姫級とか鬼級だと致命傷を与えることができないしな」
「一刀両断ってロマンじゃない?」
「その前に刀が折れるがな」
「その点私は便利だな。新しく貰った刀のおかげか、よく燃える」
「火産霊(ホムスビ)だったな。あれは色々凄いな」
火産霊とは、日向が持っている日本刀のこと。特徴はるろうに剣心のキャラクター、志々雄真実の持っている無限刃のようなもの。但し地面をこすって着火みたいな感じは無く、本人の意思に従って炎を吹き出す仕組みなので、どっちかというと魔剣のイメージが強い。
因みにどんな感じかというと、突き刺した瞬間敵の体から炎が”吹き上がる”光景が広がった。正直かなりグロイ光景である。
「日向のは破壊特化だもんねぇ…。私のはどっちかというと殿(しんがり)よりだし」
「そういうな。殿役も重要な役割なんだから」
一方伊勢が持っているのは海神(ワダツミ)。特徴はリジェネレート、いわゆる再生能力である。
とは言っても、どこぞの化け物レベルの再生能力持ちの神父様ではない。精々体にできた切り傷やアザ、骨折を再生する程度である。骨折でも単純骨折レベルじゃないと直せない部分、チートと呼ばれるものほどではない…はず。
「んで、そこで覗き見している奴は、これを見てどう思った?」
「ひょえっ!?」
体育館の端っこに覗き見していた吹雪・夕立・葛城・磯風・浜風らであった。
「えっと…、いつ気付きました?」
「終わった後だな。俺もまだまだだわ」
はぁーっとため息をついた提督とそれを見た伊勢姉妹がヤレヤレ顔をしていた。
「んで、どんな感じだった? 吹雪君からいってみようか」
「んえっ!? えっと…、提督の動きを見るだけで精いっぱいでした……」
「夕立は?」
「抱き着いてサバ折りすれば勝てると思ったっぽーい」
「あらやだ物騒な思考」
「お前も人のこと言えんだろ伊勢。葛城は?」
「ぶっちゃけ勝てない。というか提督、何であんな紙一重の回避を重視していたの」
「カウンター狙い」
「一言!?」
「攻撃が完全に振り切ると、すぐに行動できないからな。そこを狙ってやれば一発だ」
「少なくとも空母には関係ないわね」
「残念! 相手との間合いを知ることも重要だからある程度は知る必要はあるんだなこれが」
「」
この一言を聞いた葛城は、一瞬で石化した。どうやらかなり苦手らしい。
「磯風はどうだ?」
「駆逐艦は装甲が薄く、脆いので提督の戦い方は非常に参考になるな!」
「そうかー」
予想とは少し違ったが、目をキラキラさせながら答えた磯風が可愛かったので頭を撫でていた。
「ぬ? 提督、少し恥ずかしいぞ」
そう言いながらもまんざらでもない反応であった。
「………」
「夕立ちゃん!? 目が凄い恨めしそうな感じになっているよ!?」
尚嫉妬したのか、夕立の目がちょっと怖かった。
「浜風は?」
「……一つ聞きたいのですが」
「何だ?」
「もしかして、後の先といった感じの技能は、駆逐艦上位に食い込むには絶対必要技能なのですか?」
「そうだぜ?」
そういった瞬間、orzとなった浜風であった。どうやらあの動きが再現できないと思ったらしい。……まあ、それが普通なのだが。
「まあ実戦を重ねたら自然と身に付くから安心しろ」
「提督のは?」
「実戦=訓練」
「どんな訓練ですか!?」
実戦バリの訓練とか何気に恐ろしすぎる回答が飛んできて思わず驚いた浜風であった。
「訓練の内容は…確か、
・四国から本州を水泳横断。
・CQC訓練
・戦術・戦略の勉強
・パワードスーツの搭乗訓練
後は…なにがあったけな」
「厳しい…という訳じゃないですね」
「尚、リアルで血尿が出るまでしごかれる」
「前言撤回します」
最後の発言でドン引きした吹雪であった。というか血尿レベルは下手すれば腎不全の可能性がある為、よく無事だったなと思ったみんなであった。
「ま、ひたすら戦場にでるしかしかないな。沈まなきゃ自然と覚えるし」
「死ななきゃ安い精神ですか……」
「そういうこと。更に言うと自分の力量を把握して進退決めなきゃならないことはよく起きる。それをちゃんとしていれば嫌でも上位に食い込むさ」
「そういえば力量は把握せず演習でボッコボコにされた艦娘もいたねー」
「? 誰ですか?」
「天龍」
「「「えぇっ!?」」」
因みに吹雪たちが驚いた理由は、今と全く繋がらなかったからだ。今では輸送艦護衛部隊旗艦として立派な活躍をしている。
「あいつが鎮守府に来たばっかの時は酷かったぞ。大破しても『出撃させろ』の一言。あの時は腹パンからの服を着せたままお風呂にポイーしてやったわ」
「う わ あ」
今暴かれる天龍の恥ずかしい過去暴露が炸裂していた。もし本人がいたなら全力で止めていただろう。 黒歴史を暴露されているのと一緒のようなものだし。
尚その後龍田に槍で顎鬚をジョリジョリされたのは言うまでもない。
「皆、ここで集まってどうしたんだ?」
「あ、長門さん」
「長門か。いやな、さっきまで伊勢たちと組手しててな」
「成程。因みに結果は提督の勝ちだな?」
「よく分かったな」
「私にも勝てるぐらいだからな。師匠の弟子は伊達ではないということだ」
「「「「「!?」」」」」」
まさかの吃驚発言に駆逐艦勢と葛城が物凄い驚いた顔をしていた。
因みに、彼女らの長門のイメージは接近戦に異常に強すぎる、しかしながら優しいというイメージである。
「えっちょ、エッマジで!?」
「吹雪、キャラぶっ壊れているから」
「そんなのいつものことです!」
提督の突っ込みをメタで返された提督だった。
「師匠ってまさか霧島さんや武蔵さんらが異様に接近戦に強いのって……!?」
「いや、武蔵と霧島は完全に素で習得した。構え方とか色々違うし」
「私に接近戦、もとい格闘を教えてくれたのは私だけだったしな。おかげで虎砲まで覚えたぞ」
※虎砲とは、簡単に言えば中国拳法の寸勁に似通っている。但し破壊力は折りたたんだ布団を文字通り”ブチ抜く”レベル。
尚提督はその長門を真正面から勝てる。(大汗)
「ま、相手の動きや行動、そして相手の攻撃の恐怖を押しとどめることができるかだな」
「押しとどめる、ですか」
「恐怖心が全くないのもいけないしな。ある程度必要なのさ。…だからと言って相手の懐に飛び込めないのもいけないけど」
「どんなに強力な攻撃でも、当たらなければどうということはないのだからな。今までする人がいなかったのか、深海棲艦は接近戦に弱い」
「そして懐に飛び込めば、46㎝三連装砲でブチ当てることができるわけだしな。唯一例外が沖田大将閣下の大和だけだ」
「その大和ってどんな化け物なんですか…?」
「”一撃必殺”。これを遠距離で姫級や鬼級で実践できるレベル」
因みにに沖田の大和の二つ名は「鉄城」、「浮沈艦」の二つである。…攻撃力・防御力・回避力がずば抜けている大和だからこそ得られる名前である。
「ま、難しいことは考えないことだ。自然とやれ、それが良いんだ」
「「「「「「はーい!!」」」」」」
最後は、提督が〆て解散した。
因みに、伊勢姉妹の罰ゲームは、ネコミミ、猫のシッポをつけて最後に「ニャン」をつけるという屈辱的な罰ゲームとなった。
「フザケンニャー!!」
「まあ、そうなるニャ」
人外枠でした(白目)
え、知ってた?
さて、とうとう明後日がイベント開催日。なんと秋月までドロップするみたいだから手に入れてない人は血眼になりそうですね…。
え? 俺は水穂サンや照月、雲龍や天城、プリンツが欲しいです(血涙)
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