失明蒼星石   作:歩実

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唐突にヤンデレ蒼星石を見て思いついたもの。

蒼星石&翠星石「「読んでね/です」」



第一話 邂逅

「ちび人間!夜の散歩に行くです!」

「は?急になんだよ・・・・」

翠星石はさっさとジュンを連れて家の外に行く。

深夜11時なので外は真っ暗だ。

「ここの公園に行くです!ジュン、早く来るですよ!」

「はあ・・・・」

翠星石とジュンは、桜田家の近くの公園に入った。

その公園は自然が多く、遊具も豊富で園児や小学生の遊び場にもってこいだった。

「こんな真夜中に公園に来て、いったい何がしたいんだ?」

ジュンは翠星石と一緒に公園のベンチに座る。

「ちょっと、夜景が見たくなっただけですぅ・・・・」

翠星石はジュンの家にきて、契約したのは間もなかった。

すこし、翠星石は双子の妹、蒼星石のことを思い出していた。

前の前の時代のマスターのこと。

蒼星石がはじめに契約したマスターは、最初は蒼星石を愛していた。

そしてのちに翠星石がそのマスターと契約して、蒼星石よりも翠星石を愛すようになった。

そのマスターはだんだん蒼星石が邪魔者になり、ある日蒼星石に視力を失わせる薬を飲ませて契約を解除し、マスターの住んでいた家から追い出した。蒼星石の目は両目とも見えなくなった。

当然翠星石は蒼星石と離れ離れになるのは嫌だったので、マスターとの契約を解除し、蒼星石の元へと飛んで行った。

けれど蒼星石は翠星石を拒んだ。蒼星石は双子の姉に、翠星石に庭師の鋏を向けたのだ。

「蒼星石・・・・」

翠星石は思い出してまた悲しくなった。あんなに仲が良かったのに鋏を向けられて平気でいられるほど翠星石は強くなかった。

「翠星石?どうしたんだ?蒼星石って・・・お前らの姉妹なのか?」

「そうです・・・翠星石の双子の、妹・・・・」

ジュンは翠星石がまた暗い顔になったので”蒼星石”と何かあったのだろうと察し、それ以上何も聞かなかった。

翠星石とジュンは、暗い闇夜に染まったベンチに座り、何も会話をしないでただじっと夜の星空を見上げていた。

すると。

「おいおいそこのガキぃ・・・そこどいてくれないかなぁ??オニイチャンたちチョーーっと困るんだよねー

逆らったらどうなるか、知ってるよねぇ・・・・??」

翠星石とジュンに近づいてきたこの連中は最近この辺をしめている暴走族だ。

ジュンは姉のノリから気をつけてねと言われていたのだ。

(よりによって翠星石がいるときに出てきやがって・・・僕はケンカは得意じゃないのになぁ・・・)

「頭!こいつロリコンだぜ、子供を夜中に連れて歩いて・・・」

「イケないやつだ・・・」

どうやら連中は翠星石を子どもと勘違いしてくれたらしく、コッチにとっては好都合だった。

最も、このサイズの子供などいないが。連中が余程の馬鹿だったということにしておこう。

「ま、どっちみち代償は払ってもらうけどねぇ~♪」

頭と呼ばれた人物が命令し、他の奴らがジュンを殴る。

「うぐっっ!?」

ジュンの殴られていたところはアザになり、何度も何度も殴られて血が出てきた。

「ジュン!!ジュン!!大丈夫ですか!?」

「翠星石・・・・逃げろ」

「ジュンっ!」

ジュンは何度も殴られて今にも気を失いそうだった。

「やァァァっと倒れてくれたかァ・・・案外図太いなァ。じゃ、そっちの緑のお嬢ちゃん?もう逃げられないよ」

翠星石がジュンと会話を交わしているうちに連中に周りを囲まれて逃げようにも逃げられなくなっていた。

「あ・・・あああ・・・」

深い絶望が翠星石をうめつくす。このままでは連中の言いなりにされて翠星石が人形であることもバレてバッドエンドだ。

と、思っていた、そのとき。

「はああああああっっ!!!」

翠星石は目で捉えることが出来なかった。その乱入者の動きを。

「ぐあっ・・・」

乱入者に頬を斬られ、連中の何人かはもう動ける状態じゃなかった。

その乱入者はーーーーーー

「・・・蒼星石!!!」

乱入者ーー蒼星石は静かに佇んでいた。

「・・・・翠星石」

そのヒトコトだけつぶやくと、蒼星石は連中に向かってまた駆け出していった。

蒼星石は庭師の鋏を強く握り、連中をどんどん気絶させていく。

その様子は、まるで夜空にかける一つの流星のようだった。

蒼星石が戦っている間にジュンは朦朧としていた意識を再び動かせた。

「翠星石・・・あの子が蒼星石か?」

「そうですぅ・・・」

「後で助けてくれた礼を言わなきゃだな、翠星石?」

「・・・!・・・そうですぅ!」

翠星石は少し微笑んだ。

そして蒼星石は連中を全員気絶させ、こちらに向かってきていた。

「蒼星石」

「・・・・」

「助けてくれて、ありがとうです」

「・・・・べつに・・・」

蒼星石は少し顔を伏せる。翠星石は蒼星石の顔を見る。

蒼星石は目が見えないので目の位置に包帯を巻き、いつも鋏を肌身離さずもっていた。

人形とはいえ目が見えなくなると不安なのだ。

「蒼星石は・・・今マスターはいるですか?」

「・・・・いないよ」

翠星石は少し微笑み、

「マスターがいないなら、このジュンをマスターにするといいです!いつもはギャーギャーうるさいですけど根っこはいいやつなのです!だから蒼星石もこのジュンをマスターにするといいですよ!」

蒼星石は少し考えこんでいる様子だった。

そしてしばらく悩み続け、蒼星石の出した結論は。

「すこし、様子を見ることにするよ。だから、少し今君が居候しているところに住まわせてもらっていいかな?」

「もっちろんいいですよぉー!じゃんじゃん泊ってくですぅ!」

そういうことで蒼星石が桜田家に住むことになった。

だがジュンにとっては呪い人形がもう一体増えたという認識でしかなかった。

(早く家帰りたい・・・・・)

 




うっわーー久々というか初めて1回で(一話で)2000文字超えしました!
やっぱり面白い(自分の主観で)の書く時って筆が進むんですね~
びっくりしました!
次話は投稿遅めですー(かも?)
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