いつも2000字くらいは書きたい。
突然だが問題だ。
Q. アメリカから日本まで、交通手段は何があるでしょう?
A. 飛行機とか船とか。
大多数がこう答えるのではないだろうか。
実際俺も最初は飛行機で日本に行こうと思っていた。
ジュナザードに憑依しているってことは、ここはおそらくケンイチの世界だろうから、裏闘技場的なものもどこかにあるだろうし、金銭面についてはそんなに心配してはいなかった。
だがしかし。
今の俺では飛行機どころか、船にすら乗れない。
何故か。パスポートがないからだ。
俺は外国に行ったことがないからあまり詳しくないが、空港とかで絶対にパスポートを見られるだろう。そうなると非常に面倒なことになる。
警察に捕まったとしてもこのグレート邪神様ボディがあるからなんとか切り抜けられる。だがその後の生活に確実に支障をきたす。
暴力は避けねばならない。
俺はジュナザードに憑依したが、精神面は一般人なのだ。
そうなると、公共のものは使えない。
...本当にどうしよう。
もしかしたら海を走って渡ることになるかもしれない。
出来るかわかんないけど。
◆◆◆
とりあえず、その辺の町に着いた。
え?ニューヨーク?無理、遠すぎ。俺の精神がもたない。
さっき地図見たけどね、俺全然違うところいたわ。
アメリカ広すぎ。舐めてた。
となると、ひとまずの目標がなくなったことになる。
次はどうしようか。
今の俺の状況をまとめると、
・無一文
・パスポートなし
・知り合いもいない
...どうしよう?
と、とりあえずは金を稼ごう。
お金じゃ買えないものもあるとか言ってる奴がいたが、今の俺の状況では金が一番大事だ。欲しいものは大体買える。
ではどうやって稼ぐかだ。
これはやはり元々のプラン通り、裏闘技場とかストリートファイトとかで稼ぐしかないな。
だが、一つ問題が。
俺は喧嘩すらしたことがない。
鍛えるにしても、かなりの時間がかかるし、そもそもどうやって鍛えればいいかがわからない。
素人の俺がやっても、せいぜい体を壊すくらいしか出来ないだろう。この体が壊れるかは知らないが。
それに、確かジュナザードが使っていたのはプンチャック・シラットというインドネシアの方の武術だったが、それを俺は使えない。まあ当たり前だが。
どうやらテンプレの憑依転生者たちとは違い、俺はジュナザードの記憶や経験というものを受け継いでいないようだ。殺人の記憶もない。あるのは、前の世界で生きていた俺自身の記憶だけである。
では、それらの問題を後回しにして行動することにしよう。しかしそうしてもまだ問題がある。
肝心の闘技場の場所がわからないのだ。
人に聞けばいい、と思うだろう。だがここはアメリカ。いうまでもなく公用語は英語である。
そして俺の英語力は53万...ではなく、たぶん5くらいである。ゴミめ。
言語の壁というのはなかなかに大きいのだ。
こんなことなら英会話教室にでも行けばよかったと思ったが、まさかジュナザードに憑依してアメリカで目覚めるなんて予想できるわけなかった。
こんな感じで、問題は山積みだ。泣きたい。
さて...どうしようか?
◆◆◆
やあ。シルクァッド・ジュナザードだよ。
いろいろ考えながら適当に歩いてたら、なんか都会っぽい街に着いたよ。どこだろうね。
そんな感じで街に着いた。俺はどうやら想像以上に長く考え事をしていたらしい。気づいたら景色が変わってて驚いた。
まあいい、そんなことよりこの街だ。
かなりの都会...だと思う。アメリカの街の規模がわからないが、ここまで発展してる感じなら大丈夫だろう。
日本ではあまりないが、都会というところには必ずと言っていいほどに、闇が存在する。たぶん。
そして、このケンイチ世界の闇ならば、ストリートファイト的なのもやっているはず!きっと。
よし。まあ勝てるかどうかはやって見なければわからないが、やらないと何も始まらない。兎に角探してみよう。
......やっぱり邪神様凄いッス。
喧嘩したことなかった俺でも、適当に殴るだけで何連勝も出来ました。おかげで金ががっぽり稼げた。
それにしても、本当に裏闘技場があるとは。ただの漫画知識だったのに。それほど日本の漫画が正確だってことですねわかります。
さて、余るほどの大金は手に入れたが。
どうしようか、国籍取れるまでここにいようかな?
でも確か数年いないと取れないよな国籍って。長いな。
俺としてはさっさと日本に渡りたいんだが...
「___」
なんか英語で話しかけられた気がしないでもない。
だが残念だったな。俺に英語は通用しない。
日本語覚えて出直してこい。
「___!」
まだなんか言われてるな。面倒くせえ。
いいだろう、外国語でまくし立てられる日本の一般市民の気持ちを味わうがいい!
「あ、あの...なんでしゅか...?」
無理だった。3年くらい他人と話してなかったのがマズかったか。どもったし。噛んだし。
「なんだ、日本語話せるじゃねえか。」
見ると、そこには数人のメイドや執事を連れた、銀髪の東洋人と思われる男が立っていた。おそらく日本人だろう。
「...日本人ですか...?」
「ああ。俺は九鬼帝。九鬼財閥の総帥だ。お前、さっきあそこで闘ってただろ?たまたま俺も見てたんだよ。で、面白そうなやつだったから話しかけてみた。お前、名前は?」
やっぱり日本人か。それにしてもフレンドリーな人だ。俺は初対面の人にこんなに親しげに喋りかけられない、絶対。財閥ってことはかなり金持ちなんだろう。なんかそんな雰囲気が漂ってる。あとなんか威圧感的な何か。
名前を聞かれたので、とりあえず邪神様の名前を名乗ろう。
「......シルクァッド・ジュナザード。」
「そうか、ジュナザードか!よし、早速なんだがジュナザード。ーーー九鬼で働かないか?」
.........は?なにこれ、スカウト?ちょ、ちょっと待て。え?なぜ?財閥ってことはかなりの金持ちだよな。そんな奴がスカウト?ドッキリか?
ああ、ほら。メイドさんとか執事とかが動揺してるぞ。
ん?あれ、執事は全然動揺してないな。すごいなあの人。
「...働くって、どのように?言っときますけど、俺なんも出来ないですよ?」
「ああ、いいんだよ。俺はお前の武力を買ってるんだ。俺や、俺の子供の護衛をしてくれればいい。なに、簡単だ。お前の力ならな。」
...随分高く買われたな、邪神様ボディ。
それにしても、護衛か。あの後ろにいるメイドさんみたいな感じかな?
そういえば、九鬼財閥っていうくらいだから、日本にあるんだろうな。ならーーー
「わかりました。九鬼で働く事にします。」
「おお、そうか!じゃ、これからよろしくな!」
そう言って手を差し出してくる。握手、ということだろう。俺も手を出し、彼の手を握る。
こうして、俺は九鬼の従者となった。
帝の口調が一番難しかった。
前回あったのですが、作者の文は間違いや矛盾が多数あります。見つけたら修正しているのですが、もし見つけましたら感想欄にてお知らせください。
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