笑顔を咲かせた少女は紛れもなく…   作:西部荒野に彷徨う海賊

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 夕霧靜霞の核心に迫る物語。

 彼女についても、だんだんと詳細が浮き彫りになってきます。






AS File.No14

 

 

 

『それでは、質問するわよ』

 

 えぇ、始めてちょうだい。

 

『現在のあなたの家の家族構成は?』

 

 えっと……まずお母さんとお父さんの両親に、長女の私。

 つまり三人家族ね。

 

『ご両親のお仕事は?』

 

 共働きってことはすでに知ってるの……?

 まぁいいわ、お母さんは不動産関係の営業部所属で、お父さんは――あれ、何だったかしら。

 

『……まぁ良いわ、次の質問よ。晩ご飯はいつも誰が作っているのかしら?』

 

 お母さんは出張の多い営業部だけど夫を持つ人妻だから特別枠ってことで、一般より早くあがれるの――だから毎日、台所にはお母さんが立っているわ。

 

『それじゃ、学校がある日のあなたのお弁当を作るのは?』

 

 それもお母さんよ、毎日とても美味しいお弁当を作ってくれて感謝してる。

 それだけじゃなくて朝食のトーストや目玉焼き、カリカリに焼き上げたベーコン添えだってお母さんが毎日欠かさず作ってくれるの。

 

『素敵なお母様ね。……ところであなた、弟や妹はいたかしら?』

 

 何を言っているのよ、ネフティス。

 さっき三人家族だって話したばかりでしょう。

 

『そうだったわね』

 

 もう、しっかりしてよ。

 でも、ネフティスにもうっかりしちゃうことって、あるのね。

 

『家族については以上よ。それじゃあ、今度は友人関係について訊いてもいいかしら?』

 

 友達は本当に少ないから、あまり話したくないのよね。

 

『同じ学校に、友達はいるのかしら?』

 

 音ノ木坂学院で、ってこと?

 いる訳ないわよ、胸を張って言えるわ。

 

『話したくないと言う割に、誇張するように堂々としているわね……。二年前に所属していた部活動の仲間とは、今どういう関係なの?』

 

 アイドル研究部……?

 全くの無縁よ。

 正直、素直な気持ちで言うならもうどうでもいいの。

 

『琴菊美紗とは?』

 

 彼女は友達。

 天然混じりで悪気のない下品と劣悪極まりない話を多くする子だけど、時々心の支えになってくれることもあるの。

 けど、彼女を一言で言い表すならビッチね。

 

『彼女との馴れ初めは覚えている?』

 

 えぇっと……何年前だったかしら。

 ごめんなさい、覚えていないわ。

 

『構わないわ。それじゃ、交友関係についての質問も終わりよ』

 

 あら、もう終わりなの?

 ……と言いたいけど、友達少ない私からしたらこれ以上は苦でしかないから。

 

『あなたは、あなた自身――夕霧靜霞のことをどのように思っているかを聞かせてちょうだい』

 

 こっちは一言で言い表すのなら、まさに完璧超人よ。

 

『あら、こちらも自信満々ね。どういった所が?』

 

 まず、道端ですれ違えば誰もが振り向くようなこの美人としか言いようがない顔の作り。

 容姿端麗とはまさに私のためにあるような言葉ね。

 

『薄々勘付いてはいたのだけれど、あなたはナルシシズムなのかもしれないわね』

 

 真実を口にして罪に問われたことはある?

 都市伝説の絶えない汚濁しきった政治家がトップに立つような宗教団体の中でなければ、発言や報道の自由は守られるわよ。

 

『……他には?』

 

 上質で艶に満ちた髪の毛は良い香りがするわ。

 手入れを怠った日はないからね。

 

 それにプロポーションも最高よ。

 年齢の平均サイズを上回る柔らかい胸に形の良い綺麗なヒップ、それでも決して太くないウエストと滑らかな腰回りのくびれ。

 

 ネフティス、マスターベーションくらいはさすがにしたことあるわよね?

 私はそれの時、いつも鏡に映る自分の姿を眺めながら行為に浸るの――私のあの表情を拝む事のできる男はとても幸運な奴だと思うわ。

 

 鏡を見ながら自分を慰めるのは、まるで自分が「世界一の美人」と身体を交えている気分になれるから。

 富や名声や将来の関係、ましてや相手の気持ちの配慮も心の片隅にすら置かず、ただ自分の認めた美人とセックスできるのって、凄く幸せな気分になれることよ。

 

『……琴菊美紗の影響かしら?』

 

 私ね、ネフティス。

 あなたを一目見た時、まるで女神かと思ったの。

 

 この私が嫉妬心を抱いてしまうくらいの、絶世の美女。

 あなたが私の恋人だったら――きっと女同士だろうが差別や軽蔑の目もなく、世界中から羨望の的にされるわ。

 

 世界や自分も認める美女二人。

 六〇年ぶりに開催される日本オリンピックやそれに伴うイギリス王室第二王女の日本訪問なんかをも凌ぐ程のビッグニュースよ。

 

『ごめんなさいね夕霧さん。残念だけど私はレズビアンではないの。同性愛者の人を軽蔑するつもりもないのだけれど……』

 

 いいのよ、世間から見れば私は異端者。

 LGBTの患者を受け入れる体勢は世界各国で取られているけど、いくら法律や制度が定められようと一般論や感情論には勝ることはできない。

 

『なら、あなたが抱いた恋心の行方はどうなったのかしら?』

 

 夜伽ノ美雪さんは……、ある意味において高嶺の花だったのよ。

 

『諦めたの?』

 

 ……さぁ?

 

『……ところであなた、その傷はどうしたの?』

 

 傷……?

 ネフティス、何の話をしているの?

 私、どこか怪我してる?

 

『――――。質問は終わりよ。少し、場所を変えましょうか』

 

 え……ちょ、ちょっとネフティス?

 何だか、身体が重く――……。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「はっ……!」

 

 目を覚ますと、私の視線はまっすぐ床に平行していた。

 見知った柄のカーペットに部屋の置物、模様を見てそこが自分の部屋だと分かる。

 

 床の上で起き上がると、少し身体が寒い。

 ベッドの上では毛布が乱暴に乱れ、シーツは皺だらけになっていた。

 

「私、いつ寝たんだろう……というか、昨日の記憶があんまりない……?」

 

 何か、変な夢を見ていた気がする。

 私以外に、夢の中では『黒い髪に綺麗な肌を持った美人』が登場していたような……?

 

 寝起きに霞む瞳をなんとか開き、ふと視線を部屋の壁にやった。

 

 壁に音ノ木坂学院の制服が掛けられてある。

 上着の首元には、青色のリボンが結ばれていた。

 

 ……うん、分かってるわ。 

 

 えっと、私は夕霧靜霞であって……。

 今は、音ノ木坂学院の一年生。

 友達一〇〇人を目標にこれからのスタートを切った新入生なんだわ。

 

「えっと……時間……」

 

 部屋の置き時計を見ると、少し早起きをしてしまったらしい。

 そりゃ、ベッドから床に落下すれば衝撃で目も覚めてしまう。

 

「……お腹空いたなぁ」

 

 取り敢えず、私はパジャマ姿のまま部屋を出た。

 カーテンが開け放たれた窓から差し込む陽射しは、やけに眩しい。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 廊下を歩いて階段を降りると、どこか懐かしい匂いが鼻の周りを漂った。

 なぜそれを懐かしいと思ったのかは分からないけど、トーストがこんがりに焼き上げられた芳ばしい香りと目玉焼きにベーコン添えの熱い薫りが、私の意識を眠気から完全に覚ました。

 

「おはよー、お母さん」

 

 リビングのテーブルで全員分のカップにポットのコーヒーを注ぐ、髪を後ろで結ったエプロン姿のお母さんに挨拶する。

 するとお母さんは振り返り、私に柔らかな毎日の表情を見せた。

 

「あら、おはよう靜霞。今日は少し早いんじゃない?」

 

 すると、背後で扉の開く音がした。

 

「お、靜霞もう起きたのか? 夜遅くまで勉強熱心だが朝には猛烈に弱いお前が、珍しいじゃないか」

 

 振り返ると、丸めた新聞を片手にリビングの扉を開けて入ってきた、スーツ姿のお父さんだった。

 

「ねぇあなた、今日は何か良いことが起こるんじゃない? だって、何度叩き起こそうとしても絶対に布団から出ようとしない靜霞が、こうして自ら部屋を出てきたんだから」

「朝の三文の徳は家族全員に分け与えられるものなのか? ……あぁ、そうだ。今日はいつもより少し遅くなると思う。微妙な時期になってしまったが、新人社員の歓迎会があるんだ」

「そうなの? なら夕食は……」

「すまんが、俺は食ってくるよ」

「そう……。でもいいわ、それなら私達は家族でちょっとお高いレストランにでも行っちゃいますから」

「こ、これはこれは……」

 

 私を挟んで、立ったままのお母さんとお父さんがお互い笑いながら会話している。

 

 何でだろう、この光景を懐かしいと思ったのは。

 どうしてだろう、この光景を久しぶりだと感じたのは。

 

 

 なぜだろう。

 その光景に、私が涙を流しているのは。

 

 

「ねぇ、靜霞」

 

 泣いている様子の娘に気づかない態度で、お母さんが私に言う。

 

「悪いけどせっかく早起きできたのなら、ついでに×××を起こしに行ってあげて? あの子も姉のあなたに似たのか、朝にはめっぽう弱いでしょう?」

「けど×××……あの野郎、お姉ちゃんの言うこととなると素直に従うからなぁ。ありゃ、相当のお姉ちゃんっ子だよ」

 

 ……え?

 ちょっと、お母さん? お父さん?

 

 今、何て言ったの?

 誰のことを言ったの?

 

 なんだかよく、聞き取れなくて――。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「っ――!」

 

 ビクンと、身体が跳ねた。

 けど身体は転びもせず、ましたや元から寝ている体勢でもなかった。

 

 両足でちゃんと立っている。

 左肩にはスクールバッグ。

 青色のリボンを締めて、音ノ木坂学院の制服を身に纏っていた。

 

 ……あれ?

 私、胸のサイズってこの程度だったかしら?

 

「行ってらっしゃい、靜霞」

 

 声に振り返ると、お母さんが私に小さく手を振っている。

 靴に履き替えた私を、玄関まで見送りにきてくれたみたい。

 

「うん、行ってきます」

 

 そうだったわね。

 私、これから学校に登校するんだわ。

 

 ……けど、おかしい。

 朝食を食べた記憶がないのに、すでにお腹が膨れているようで――。

 

 

「……遅いわよ、夕霧さん」

 

 

 玄関を開けて住宅街の道に出ると、私の家の前には一人の女性が立っていた。

 彼女は私を睨み付けるように見て、圧し殺した声でそう言った。

 

「え……?」

 

 この、金髪と水色の瞳……。

 同じ青いリボンに、音ノ木坂学院の制服……。

 

「あ、絢瀬さん……?」

 

 確か名前は、絢瀬絵里といった気がする。

 

「ど、どうして……?」

「どうしてって……はぁ、呆れたわ」

 

 絢瀬さんは本当に心外そうに、思わず呆然となる私の顔を見るなり深い溜息を吐いた。

 

「あなたが言い出したのよ? 一年生の時期から生徒会の役職に就きたい私のために、推薦人としてスピーチを書きたいって。それで絢瀬絵里を理解するために、これからは一緒にいる時間を増やそうって……」

「……あ、……あーーーーーーーーっっっ!?」

 

 そ、そうだったわ。

 つい昨日のことじゃない、どうして忘れていたの私っ!!

 

「ご、ごめんなさい絢瀬さん! 私……」

「はぁ……せっかく早起きして迎えにきてあげたのに。あなたに推薦人を任せて本当に良いのか、早くも不安になってきたわよ。これじゃまだ東條さんの方が……」

「や、やりますやります! これからはしっかりします! 反省しますのでどうか推薦人をやらせてください!!」

 

 私が絢瀬さんに迫りながら必死に言うと、絢瀬さんもどこか困った表情で身体を反らせながら眉を潜めた。

 

「わ、分かったわ、分かったからあまり叫ばないで……耳が痛いわ」

「あ、……ご、ごめん」

「も、もう良いのよ、そんな落ち込まないでちょうだい? ……ほ、ほら! 行きましょ!」

 

 そう言うと、絢瀬さんは肌の白い右手を、細い指をピンと揃えて差し出してくる。

 その行為に私は一瞬怪訝に思ったが、それとなく聞いてみる。

 

「……登校に、手を繋いで行くの?」

「へ……? え、えっと……そういうものじゃ、ないの?」

「いや、普通は別に…………え?」

 

 途端、絢瀬さんは頬を真っ赤に染めてプイと顔を背けてしまう。

 

「ろ、ロシアではそういうのが当たり前なのよ! まったくこれだから日本カルチャーはっ! おかげで私も亜里沙も大迷惑よ!」

「あっ、ま、待ってよ絢瀬さん! 置いていかないで!」

 

 知らん調子でずんずんと先を行ってしまう彼女の後を、私は追いかけ始めた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「にっこにっこにー! さぁみんな、今日も部活頑張るにこー!」

 

 ……あれ。

 私、いつの間に部室に……。

 

「にこちゃん部長ー。今日は何をするんですかー?」

「DVD鑑賞会がいいでーす!」

「わたしは、何でもいいかな」

 

 長方形の机に二人ずつ側面の席に座り、扉から一番遠い端の席には矢澤にこ部長がどんと構えてパイプ椅子に腰掛けている。

 

 ここは、アイドル研究部。

 つい最近、私が入部した部活だ。

 

「DVD鑑賞は昨日もやったでしょ? だから、今日ははりきってダンスの練習にするにこ!」

 

 矢澤さんは相変わらずだ。

 プロではないがプロ意識が高いのか……常にキャラ作りを忘れていない。

 

「え~……、あれ疲れる……」

「なぁに言ってんのよ。アイドルの基礎は体力と笑顔、けどただ私達が笑っているだけじゃお客さんを同じように笑顔にさせることはできないわ。パフォーマンスよパフォーマンス! 今日からは体力作りと昨日のアイドルグループのダンスをマスターする所までやるわよっ!!」

 

 そして矢澤さんは切り替えも早い。

『アイドルの矢澤にこ』から『部長の矢澤にこ』への転換がはっきりしている。

 

「靜霞ちゃん!」

「は、はいっ!?」

 

 ビシッ! と。

 急に矢澤さんが私のことを指さして名指すので、かなり驚いた。

 

「私とあなたでこの三人を教育するわよ! 靜霞ちゃんはけっこう歌も踊りも上級者っぽいから、しっかり頼むわ!」

「う、うん! 任せて!!」

 

 そして、矢澤さんが頼ってくれることに喜びを感じている私もいた。

 

 誰かが私を必要としてくれる。

 誰かが私の才能を褒めてくれる。

 

 そんな環境の中で『アイドル活動』をしていけるなんて、私はなんて幸福者なんだろう――。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「……あれ?」

 

 いつ、部活が終わったんだろう?

 そもそも、初まっていたの?

 

 気づくと私は制服姿に鞄を肩に提げ、ローファーに履き替えて夕焼けの空の真下にいた。

 

 昇降口を出た所辺りで、すでに複数人の生徒達が並んで会話混じりに下校をしている。

 

 そんな光景を目に、私も歩き出した。

 

 そうか、今は下校時刻か。

 部活も終わって、矢澤さん達に別れを言って、私はこうして家に帰る。

 

 そういえば、今日はお父さんの帰りが遅いんだった。

 お母さんがレストランに連れて行ってあげるって言ってたけど、正直、私はお母さんの手料理が一番の好物なんだけどな。

 

 

「お姉ちゃ~ん!」

 

 

 唐突に聞こえた、そんな声。

 あれ、どこかで聞き覚えが……。

 

 いつの間にか、私は校門を出た所まで歩いていた。

 そんな私に、駆け寄ってくる一つの影。

 

 

 ……あれ?

 

 

 何だろう、この胸騒ぎ。

 

「お姉ちゃん、今帰り?」

 

 何だろう、この嫌な脂汗。

 

「俺もさっき部活終わってさ、お姉ちゃんまだいるかな~って」

 

 何だろう、この悪寒。

 

「まぁ会えたことだし、一緒に帰ろ!」

 

 何だろう、この不快感。

 

「……お姉ちゃん?」

 

 その人影は、うつむく私の顔を覗き込んできた。

 

 ストレートに垂れたやや長めの黒髪。

 ぱっちりとした瞳の目元や鼻筋は少し私やお母さんに似ていて。

 ツンと少し出たアヒルの唇はお父さんに似ている。

 一つしか年の差がない癖、まだ幼い雰囲気を纏っているこの男の子は――。

 

 

 

 私、の……………………??

 

 

 

「お姉ちゃ~ん、どうかしたの?」

 

 

 ゾワワッ!! ――と。

 身体全身の表面を舐め回す不潔な感覚に、私は蹲り涙すら浮かべた。

 

 計り知れない巨大な恐怖から完全に干上がってしまった喉を震わせ、懇願するように叫ぶ。

 

 

 

「もう嫌っ! ネフティス!! 早く『この夢』から出してっっ!!!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 そこに、黒髪の少女は立っていた。

 辺り一面が渓谷の谷間にあるものよりも深い霧に覆われた真っ白な世界に、ネフティスと讃えられた彼女は立っていた。

 

 何をする訳でもない。

 ただ、佇むのみ。

 

 純白の世界の中、少女以外の存在も見られた。

 ネフティスの前方三メートル程の距離に、乱暴に放り捨てられたような格好で倒れている、夕霧靜霞という名の少女だった。

 

 気を失い、目を瞑りながらその頬には一筋の涙が伝っている。

 一糸纏わぬ、生まれたままの姿で各恥部をさらけ出しながら無防備に眠る彼女。

 

 彼女の肌色はネフティスのそれとは違い、しっかりとした人間の色をしているが故、周囲の霧とは同化しない。

 

 ネフティスの正真正銘の雪肌は、霧と重なってしまえば保護色となり得る色の明るさだった。

 故に、艶の輝いた粒子を放つ長い黒髪や透明仕様で蜘蛛の巣柄の漆黒ワンピースが、その存在を誇張している。

 

 一点の曇りのない世界。

 見てみれば、純白の天国に黒髪の天使が舞い降り、全裸で昇天した人間を見下している絵にも思える。

 

 そこは、ネフティスという少女が閉じ込められた世界。

 かつては『A・M』という人間の名を持っていたが、それすら剥奪された彼女が幽閉された新天地。

 

 ネフティスは。

 A・Mは。

 

 黒髪の少女は言う。

 

 

 

「夕霧さん、やはりあなた…………家族を失っているのね」

 

 

 

 ネフティスの瞳にも、涙が滲んでいた。

 

 

 

 







 夕霧靜霞に関してもいよいよ話が見えてきました……という所でしょうか。

 彼女の抱える闇。
 心に棲み憑くトラウマ。

 そんな所を次回のASで展開させていきたいと思います。


 夕霧靜霞が今後どのような形で夜伽ノ美雪やμ'sの面々に関わっていくのか。
 そんな場面にご期待ください。


 それでは、次話の本編一〇〇話もよろしくお願いします!


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