アナザーストーリー七話目です。
夕霧靜霞。
まさか彼女が、この作品でここまでの大役を演じるとは思わなかった……。
「う~ん……、」
唸る。
何度目か分からない溜息。
傾げすぎて、首の筋が痛くなってきた。
「……分からないわ」
今日も、私――夕霧靜霞は悩んでいた。
ピアノの音色が流れる、お洒落な喫茶店に一人で入り、カプチーノを注文してからすでに一時間以上は経っている。
店員にも「待ち合わせですか?」とか聞かれた。
笑えるわね、同じ学校に友達なんていない私が誰と待ち合わせをするのかしら。
中学の友人は今頃、彼氏かセフレといちゃこらしてるんでしょ。
「……追加で、コーヒーを」
「かしこまりました」
金額だけはじょじょに増えていっている。
昼時に入店して長時間居座っても文句を言われないのは、こう追加注文を続けているからでしょうね。
まぁ、そもそも喫茶店なんて長時間居座ってなんぼでしょ。
たまに、ドリンクおかわり自由とかあるし、友達との会話も弾むのよね。
友達いないけどね、私。
「……やっぱり、夏休みだからって、いきなり海に誘うにはまずいか」
長脚のテーブルの上で開かれるノートに、私はまた、シャーペンで斜線を引く。
「やっぱり、せめてプール……。遊園地とか動物園もありだし、……あ、今みたいに喫茶店にでも誘ってから、街にお買い物だって別にいいじゃない」
ボソボソと一人で呟き、私はノートにまた新しく文字を綴っていく。
えぇ、独り言っていう自覚はありますけどなにか?
「ん~、……どこに誘えば喜んでくれるかしら――夜伽ノさん」
彼女こそ。
夜伽ノ美雪こそ。
私の頭をしつこく悩ませ、深夜遅くまで脳裏からこびりついて離れてくれない、その存在こそ。
私が、惚れた人。
私を、惑わす人。
「無難なのは……やっぱり、動物園とか遊園地になっちゃうかしら。一日中、一緒にいたいしねぇ」
今日だって、私は夜伽ノ美雪さんを遊びに誘う計画を練りに練っていた。
わざわざ喫茶店にまで来たのは、あの参考書だらけの家だと、無意識に勉強の事を考えてしまいそうだから。
いや、まぁ……受験生なんだから勉強も大事だけどね。
「いや、でも夜伽ノさん、そういう場所に興味あるかしら。……いや、なさそうね」
あの日の夜、私は夜空に誓った。
つまらない高校生活を変えてみせると。
後悔しないよう、自分の気持ちをハッキリさせると。
覚悟しろ夜伽ノ美雪。
深夜のテンションで、そんな事を口走っていた気もするけど。
「そう考えると、夜伽ノさん、あまりショッピングとかも興味なさそうよねぇ。ただ単に、私のイメージなんだけど……、一度確認してみた方がいいかしら」
しかし、迷う。
というか、私の挙げる候補がどれも夜伽ノさんには合わないような気がしてくる。
動物園。
遊園地。
水族館。
ショッピング。
喫茶店。
「ショッピングって言っても、何を買いにいくのかしら。夜伽ノさん、ファッションに興味は……。リビングにそれらしい機材はなかったから、テレビゲームとかもやらないんだと思うけど」
あ、そうだ。
「映画館なんてどうかしら。夜伽ノさんも、映画で好きなジャンルってやつはあるはずだし。それに私が合わせれば――」
有力候補じゃないか。
映画館。
隣同士で距離が近いし、ちらと視線を向ければ夜伽ノさんの顔がすぐそこにあるし、もしかしたら、座席の手すりで手と手が重なりあっちゃったり――。
「……きゃー☆ なんて言わないけど」
キャラじゃないのよ。
まぁ、そういう機会に恵まれれば素直に嬉しいんだと思うけど。
「……最悪、鍵をなくしたフリして、もっかい夜伽ノさんの家に泊めてもらう作戦はどうかしら。今度は夜遅くまでゆっくりお話して、そこで距離を縮められるかもしれないし――」
あとは、何があるかしら。
海と同じで、旅行とか、いきなりそんな遠出は無理。
そもそも夜伽ノさんはまだ、私の事を『ただの知人』レベルにしか思ってなさそう。
いきなりそんな相手から旅行に行こうなんて言われたら、変な奴だって決めつけられる。
「遠出じゃなくても、近くに温泉とかあったわね。料理も美味しいらしいし、そこも――あぁでも、夏休みシーズンは混んでるかしら。あそこ、都会じゃ珍しい良い温泉だし」
けど一応、ノートには書いておきましょう。
勉強と同じで、少しでも気になるものがあったらとにかくメモ。
これマメね。
「あとは……」
そんな時だった。
「あれ、靜霞ちゃん?」
聞き慣れた甘い声が、背後で聞こえた。
振り向くと、そこには案の定。
「あ、やっぱり~。靜霞ちゃん、お一人様でなにやってるの~?」
「……美紗」
琴菊美紗。
香水の甘美な香りが分かるほど近くに、彼女はいた。
「えへへ、ご一緒していい?」
「あなた、待ち合わせしてるんじゃないの?」
「うん、今日はセフレと――」
「やめなさい」
店内でとんでも発言をしそうになる彼女を声で制すると、美紗は「えへへ~」と笑いながら、テーブルを挟んで私の正面に座った。
「ここ、二人がけの席よ。あなたのお連れさんが座れないわ」
「いいのいいの。あの人が来たら、私は移動するから」
琴菊美紗は、私の中学時代からの友達。
私のスマホのトークアプリの連絡先は、彼女だけ。
そんな私の友達は、まぁ――一言で言えば、天然娘だ。
いつもプワプワと宙に浮いているような雰囲気で、ポワポワとなにか暖かい微笑みを見せ、フニャフニャと柔らかい話し方をする。
綺麗で繊細な亜麻色の髪を肩の位置で切り揃え、常に眠たそうに開けられている瞼の向こうには紫色の瞳が見える。
天然の癖に、髪を染めてカラコンを使用し、耳には穴開け式のピアスまでしている。
服装もギャルみたいなもの。
胸元は晒すわ、ヘソは出すわ、脚は大胆に露出するわ。
頬や眠気が残るような目元を見ると、薄いメイクまで施してある。
器用に付けられた付け睫毛に、首からはどうせ男に買ってもらったであろうネックレスが提げられていた。
「あ、そういえばね~、聞いてよ靜霞ちゃん」
聞いているだけで欠伸を誘うメロディの声色。
男という生き物は、どうやら女のこういう所もポイントとして掴めるらしい。
「さっきね~? 外を歩いてたら、車の下に猫さんを見つけたと思ったんだよ~。その猫さんをね~? なんか捕まえてあげたくなってね~?」
あぁ、駄目。
もう眠い。
「地面に横になって車の下を覗いたらね~? それ、ただのファーストフード店の紙袋が丸まってただけのやつだったの~」
まぁ、そんなオチだと思ったわよ。
あなたの事だから。
「ねぇ美紗。天然も度が過ぎると、ただの馬鹿なのよ?」
そう言ってあげる。
途端、美紗はテーブルを両の拳で叩き付けた。
「美紗は天然じゃないよ!!」
天然の人に天然って言うとキレる。
これもマメね。
「美紗は立派な大人の女の子だよ! 証拠に、エッチの時なんてもう凄いんだから!」
大声でのカミングアウトに、喫茶店の中が凍り付いた。
店内にいる全員の視線が私達に向けられる。
店員も、商品を運ぶのを忘れてこちらを見てきた。
「もうほんとに凄いよ!? ベッドの上で喘ぎまくりだからね! セックスなんて日常茶飯事だし、恋人以外にもセフレだって五人もいるんだから!!」
あ、五人もいるんだ。
それ初耳。
美紗は前から嘘を吐かない性格だから、口にしている事は全て本当のこと。
そして私は、一度興奮状態になった美紗を誰にも止められないという事を理解しきっている。
「美紗だって脱いだらハンパないんだから! 背は低くてもおっぱい大きいし! お尻もプリンてしてて丸いし! くびれも綺麗だし! 何より肌がすべすべだし!!」
数年前の私なら、この状況に唖然とし、すぐにパニックに陥っていた。
自分の知人が、客の大勢いる喫茶店の中で、下ネタを交えながら発狂気味に叫んでいるのだ。
そりゃ、誰でも慌てる。
「彼氏とセフレ以外だってセックスはしたもん! ナンパしてきた男とか、出会い系で会った割り切り希望の男とか! もう何本の×××を私の×××に挿入れてきたことか! 五〇から先は覚えてないよ!!」
私は荷物をまとめ、ゆっくりと席を立つ。
鞄を肩に提げ、テーブルに金額分のお金を置いて、身体を反転させた後、店の出口へと歩きはじめた。
そんな事も気づかずに、やはり美紗はまだ言ってる。
席を立って、大仰な手振り身振りをしながら、もはや怒鳴っていた。
「あっ!! そういえばあの四番目のセフレ! あいつも美紗の事を天然って言ってきた事があるよ! 思い出したら腹立ってきた! ねぇ靜霞! 美紗、決めたよ! 今日、咥えるフリしてあいつの×××噛み千切ってやるっ!!」
あぁ、天然って恐ろしいわ。
お客のみなさん、お騒がせしました。
……もう少しの間、お付き合いください。
友人の怒涛の叫びを耳にしながら、私を店を出た。
そこで、いつしか彼女に紹介された事のある男性と鉢合わせる。
「あれ、靜霞ちゃんじゃん」
「……あぁ、どうも。お久しぶりです」
「うん、久しぶりー。あ、今日は僕、この喫茶店で美紗と待ち合わせしてるんだけど、よかったら――って、何か美紗の声が聞こえる……?」
「……ところであなた、美紗に天然だって言った事、あります?」
「? あぁ、そういや一度、あったかぁ。なんで?」
あぁ、哀れな人。
天然を――美紗を本気で怒らせたら、どんな目に遭わされるかも知らないのね。
思わず。
私は、ニヤリと小さく唇を歪ませる。
「気を付けてくださいね……油断してると、大事な×××、盗られちゃいますよ?」
影響されたかしら?
いつからか、私も下ネタを口にする事に抵抗がなくなっていた。
……そりゃ、アイドルになんかなれっこないか。
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「結局、妥当な案は映画館くらいしか思いつかなかったわね」
あの後、別のレストランに寄ってまた考えを巡らせたりしたのだけれど、夜伽ノさんの事をまだ詳しく知っていない以上、それ以上の良い結果は出なかった。
「そもそも、誰かと遊びに行くっていうイベントが少なかった経験不足者に、計画なんて立てられっこないわ」
辺りはすっかり真っ暗。
レストランに入ったのが午後の二時。
太陽が無駄に大袈裟な自己主張をしている明るい時だった。
それがこんな暗くなっているのにも気づかないほど集中して思考を働かせていたのに、他の案が出て来なかった。
「……もう九時かぁ」
スマホの時刻表を見て、溜息をつく。
『まだ帰ってこないの?』
親からのメール。
ご飯はいらないと言っておいたけど、聞いてなかったのかしら?
「今カラオケにいる。鍵は持ってるから、玄関は閉めてていいよ……っと」
送信。
まだ、帰りたい気分じゃなかった。
すぐ隣の大きな住宅が夜伽ノさんの家だと判明した後の私は、自分の家に帰るだけで、不思議な緊張感を感じるようになっていた。
かなり、夜伽ノさんの事を意識している。
それほど惚れているんだろう。
もう、自分の気持ちなんてはっきりしてるじゃないか。
同性だという事が、やはり壁になっているのだろうか。
もう一つ飲食店に入った後、公園に寄った。
時刻は、一一時を回った。
さすがに、親も寝ただろう。
最近、夜遅くまで外出している事が多い。
公園の隅の街路灯の明かりには羽虫が集まっている。
いくつもの街路樹からは、蝉の鳴き声がやかましく聞こえてきた。
ブランコに乗り、夜の暗闇では不気味な錆び音を鳴らした。
「いつ、夜伽ノさんを誘おうかしら……。」
一人の世界で呟く。
夜の一一時ともなれば、子供はもちろん、大人もいない。
もはやこんな時間に子供が遊んでいれば、軽くホラー。
『こないだね~? 彼氏と夜中の公園でお犬さんごっこしたんだ~。美紗が飼い主をしたんだよ~』
友人の言葉を思い出し、「野外プレイというものがあってだな……」と語り出す脳内の私がいたけど、今はそんな光景は見当たらなかった。
「最初は映画館。その後は、どうしよう。すぐにさよならっていうのもなんか味気ないし……」
まだ、考えはまとまらなかった。
基本的に、私は重大な行動を求められる場合には、急いで始めて行き当たりばったりにかけるのではなく、じっくり計画を立ててから実行に移すタイプ。
以前に夜伽ノさんの家に泊まった事はあるけど、あの時は例外。
事態が急展開すぎたし、何より私も冷静じゃなかった気がする。
「美紗に助言を……いえ、駄目ね」
友人の顔を思い浮かべるが、それをすぐに否定する。
「あの子の事だし、どうせホテルにでも行けばいいよ、とか言ってくるに決まってるわ」
結局は、私の経験不足が全てを物語っている。
今まで彼氏なんてできた事がない。
自分から計画して誰かを遊びに誘った事なんてない。
そもそも、積極的に人と接しようとしなかった。
別に、友達が欲しくなかった訳じゃなくて。
むしろ、小学生の頃は本気で友達一〇〇人できるんだ、って信じてたぐらいだもの。
「少し、ハードルが高すぎるのよね。計画を練った所で、それ通りに事が進んで、本番の日は何の狂いもなく過ごせる保証だってないし」
何より、私が緊張しちゃいそうで怖い。
でも、それは当たり前じゃない。
好きな人とのお出掛けで緊張しない女の子なんているのかしら。
下手なリードで相手にうんざりされるのは嫌。
相手がつまらない、って思うプランで行動するのも嫌。
私とお出掛けして後悔したって思われるのは、すごく嫌よ。
「慎重にいかないとね。……あぁでも、自分から誘ってきたのに静かな女だな、って思われるのも何か嫌よね、……靜霞だけに」
余裕なんてないわよ。
高校で毎月やっている全国模擬試験や定期考査よりも気を使わなきゃ、っていう心構えだった。
「はぁ……」
ブランコに座りながら、折り曲げる膝の上に肘を置き、頬杖をつく体勢で溜息を吐く。
あぁ、また幸せが逃げた。
「もう、どうすればいいのよ……」
今日、一日中――いえ、正確には決意を固めたはずの三日前からずっと悩み通しでいるけれど、納得のいくまとまりなんて一個も浮かんでこない。
まず、夜伽ノさんを知る所から――。
その為には彼女を誘わないと――。
どうやって誘って、どこに行く――。
対策として、夜伽ノさんを理解しないと――。
その為には彼女を――。
「恋する乙女は悩み多し――って、本当の事だったのね。恋なんて単純なものは、結婚まで事を運ぶベルトコンベアーみたいなもの、だとか思っていた私が馬鹿だったわ」
あの日から。
ほとんど散ってしまった桜の木々の景色の中。
身体を受け止めてくれた夜伽ノさんを見たあの日から――。
「――美雪、……」
……良い、名前。
素敵な響き。
可愛らしい。
魅力的な名前ね。
本人に言ったら、どんな反応を取ってくれるかしら。
ブランコの両側のチェーンを掴み、また、金具を軋ませて身体を揺らす。
ほんのちょっと動きを加えただけで、真夏とは思えない、気持ちの良い夜風が感じられた。
会いたい。
最近、そう思うようになった。
会いたい。
会って話がしたい。
その顔を見たい。
「恋、ね……間違いなく」
女の子に。
同性に。
こんな時。
この気持ち。
どうすれば――。
「誰か、アドバイスをくれるような友達が一人くらい、いてくれれば助かったのに……」
意味もない言葉を口にする。
過去は変わらない。
送ってきた過去の結果が、現在。
友達なんてろくにいない夕霧靜霞。
勉強と、顔とスタイルくらいしか取り柄のない夕霧靜霞。
人間関係ではいつもつまらないミスを犯し、周囲から他人を遠ざけてきた夕霧靜霞。
部活の仲間を裏切り、唯一の場所すらも自らの手で切り捨ててしまった夕霧靜霞。
今までの夕霧靜霞が作り上げた、今の夕霧靜霞。
はっきり言って、救いがない。
勉強よりも大切なものがあったはず。
分かっていたのに、理解ができなかった夕霧靜霞。
そんな、私に――。
「それじゃあ、私がその役目を担ってあげましょうか、お嬢さん?」
――声が、かけられた。
「……え?」
見上げる。
俯かせていた顔を、少しだけ、上げた。
「あら、随分と暗い顔をしているのね。何があったのかは知らないけれど、その悩みを、私に打ち明けてみる気はないかしら? きっと、役に立てると思うわよ?」
いつ、現れたのだろう。
気配も。
足音も。
わずかな息遣いさえも。
何も、感じられなかったというのに――。
「あ、なた、は……?」
ただ、驚愕した。
目の前の存在に。
肌に感じる、摩訶不思議な力に。
「あぁ、ごめんなさいね。いきなり声をかけたものだから、驚かせてしまったかしら」
天使が微笑んだ?
悪魔が歪みの笑みを見せた?
どちらの表現が正しいだろう。
妖艶。
その一言が限界だった。
目の前。
距離にして、約一メートル。
いつ、そこまで接近してきたのだろう。
どこから来たのだろう。
どうやって気配を消していたんだろう。
直感で思う。
異常。
危険。
その表情と、声で感じる。
安心。
極楽。
そこには、一人の少女。
夜空を背景にしても尋常でない存在感を放つ、眩しいくらいの煌めきと艶をなびかせた、長い、漆黒の髪。
奈落を連想させる、見つめると吸い込まれてしまいそうな、真っ黒でありながら、美しい程に照り輝いている光沢の瞳。
降り積もったばかりの雪のように、光のこもった真っ白な肌。
グラビアアイドルや雑誌モデルなんて比べものにならないレベルのプロポーションを、余すとこなく際立たせる、薄生地仕様で、星や惑星のない宇宙空間を想像させる黒のワンピース。
少女は、確かにそこにいた。
幽霊などでは決してない、存在の大きさを感じた。
だが、生きている人間からは発せられないようなオーラがのしかかってきた。
雲に隠れていた今宵の満月。
夜空に全貌を現したようだった。
天空から降り注がれる淡い月明かりが、真っ黒な少女を神々しく照らした。
そして、少女は言う。
人間離れした情調。
女神の如しの美貌。
神秘的な存在は、あくまで人間の姿を見せ、人類の言語で話し、人と向き合って目を合わせる。
「『ネフティス』――私の事は、そう呼んでちょうだい。それで……。あなたは今、何を思い詰めているのかしら? 私に言ってごらんなさい? 神に誓います。私が、あなたを救ってあげましょう」
この時ばかりは。
夜伽ノ美雪の事なんて、私の頭の中から完全に消えていた。
「迷える子羊たちを導く――。それが、私の使命なのだから」
夕霧靜霞と少女の邂逅のお話でした。
夜伽ノ美雪の知らない所で、夕霧靜霞も着々と進んでいっているのです。
それでは、次話もヨロシクお願いします!
短編小説を始めたいと思います。
皆さん、どうかそちらもよろしくお願いします!m(_ _)m