インフィニット・ストラトス~帝国社の陰謀~(凍結) 作:鈴木颯手
「ちょっとよろしくて?」
「ん?」
「・・・」
二時間目の休み時間、参考書を読んだものの上手く分からず授業についていけなかった織斑一夏にいろいろ教えている所に高圧的な女性が現れた。
因みに俺は織斑一夏とすぐに打ち解けたのである。
金髪ロール髪の女性は織斑一夏と俺の反応に若干声を挙げながら言う。
「まあ!なんですのその返事は!?そしてそちらのあなた!なんで無視するんですの!?」
・・・少しじゃないな。結構ボリュームが上がっていたな。後半が。
「何とか言ったらどうですの!?」
更に俺に向かって声を荒げて言ってくる。
・・・煩い。俺はこういうタイプの奴はとことん無視する。最初から高圧的な奴と喋る必要がない。
「ま、まあまあ。そう怒らずに」
織斑一夏が女性を宥めようとするも火に油を注いだようで、
「だいだいあなたも何ですのその態度は!?このイギリス代表にして試験で唯一教師をたおしたこのセシリア・オルコットに向かって失礼ではありませんの!?」
「へえ、君って代表生なんだ」
関した様で織斑一夏が言うが、
「・・・バカにしてますの」
更に怒らさるだけだった。
「だいだい・・・」
そこに割り込むかのごとくチャイムが鳴る。
「っ!?また来ますわ」
来ないでくれ。切実に俺はそう思う。
少しして織斑先生と山田先生が入って来た。
「授業に入る前に再来週に行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めたいと思う」
織斑先生がそう言う。・・・面倒だな。俺はそう思う。
「クラス代表とはそのままの意味だ。対抗戦だけではなく、生徒会の開く会議や委員会への出席・・・まあ、クラス長だな。因みにクラス対抗戦は、入学時点での各クラスの実力推移を測るものだ。今の時点で大した差はないが、競争は向上心を生む。一度決まると一年間変更はないからそのつもりで」
・・・やはりめんどくさい。前世もそうだがそう言う面倒事は嫌いだ。誰かに任せるか。しかし、今思うとこんなでよく中将にまでなれたもんだな。
「それと自薦他薦は問わない。やりたい奴、やらせたい奴をじゃんじゃん言って構わない。更にいうと他薦された奴には拒否権はないからそのつもりで」
・・・。それ俺になる確率高くね?見世物と言ってもいいくらい俺と織斑一夏は孤立している。となると、
「はいっ。織斑君がいいと思います!」
「私もそれが言いと思います」
最初の生贄はお前か。次は俺かな。絶対やだけど。
「私は八神君がいいと思います」
「私も」
来たか。ついに俺が。さっさと拒否して織斑一夏に丸投げするか。
「他にいないか?いないなら二人のどちらかになるが」
「織斑s「待ってください!納得いきませんわ!」」
バンッと机を叩いて立ち上がったのは先程のセシリアだった。
「そのような選出は認められません!大体、男がクラス代表なんて言い恥さらしですわ!わたくしに、セシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間仰るのですか!?」
随分とヒドイ言い草だな。別に何とでも吠えているといいが。
「実力から行けばわたくしがクラス代表になるのは必然。それを、物珍しいからという理由で極東の猿に佐柄れては困ります。わたくしはこのような島国までIS技術の修練に来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ!」
極東の猿、だと第二次世界大戦時にアメリカの手助けがなければドイツをたおすことも出来なかったヤツが良く言う。聞くところによるとそちら側は糞や尿を家の外にそのまま捨てていたそうじゃないか。おかげですごく臭かったとか。日本はそう言う物でも何かに使えないかと考えたんだぞ。その時点で劣っている奴らが良く言うな。
「いいですか!?クラス代表は実力トップがなるべき、そしてそれはわたくしですわ!」
・・・段々ウザくなって来たな。そろそろ限界かも。
「大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛で・・・」
ぶちっ。
「てめぇは何ふざけたこと言ってんだ!?貴様が学びに来ているISだって日本人の技術だ!それに貴様は立場をわきまえて言っているのか!?イギリスはこんな物わかりも悪い奴を代表にしているのか!?そちらの方が後進的で発展途上の国だな!」
俺は遂に我慢できなくなり本音をぶちまける。それと一緒に殺気をオルコットに向ける。大東亜戦争時には「黒鬼」と呼ばれるほどの実力を持っていた。それは今も健在だ。
その殺気を受けたオルコットは先程の言葉の意味と殺気に充てられて顔を青くしている。
俺はその後も続ける。
「相手の実力を知る事もせずに自分は強い、的な言い方は何だ?いいだろう。その挑発的な物言いが二度とできない様にしてやるよ」
更に深い殺気をオルコット・・・鬼畜英に向ける。既に真っ青にしたオルコットのほかにもクラスのほとんどが顔を青くしている。織斑先生は汗を流しているだけだが、山田先生は既に気絶していた。
「織斑先生」
そこへ俺が織斑先生に言う。
「このクラス代表を決めるためにISを使わせていただきたい。クラス対抗戦ではISを使うのでしょう?ちょうどいいではありませんか」
「あ、ああ。いいだろう。ただしすぐには使えん。一週間後の月曜日。放課後、第三アリーナで行う。セシリア、八神、織斑は準備しておくように。では授業を始める。席につけ」
「分かりました」
そう言って俺は席に座る。因みにオルコットは織斑先生にいう前に力尽きて席に座って居た。
その時の授業はかなり空気が重かったな。俺のせいだが。
こうして俺、オルコット、織斑は一週間後に決闘することになった。
余談だが帝国社が急にイギリスとの武器の売買を無期限で行わないとイギリス政府に通知があったらしい。どうでもいいが。